フランネルフラワーは属の中に約18種がありますが、一般に園芸で親しまれているのはフランネルフラワー(Actinotus helianthi)とその園芸品種です。
このページでは様々な種や園芸品種を紹介しています。育て方へのリンクや購入方法のリンクなども用意しているため、そちらもよければご活用下さい。
目次
フランネルフラワーの特徴や園芸品種
- 原産:オーストラリア
- 学名:Actinotus helianthi
- 草丈:約30~90cm(特定条件で150cm)
- 分類:多年草
- 開花時期:4月~6月・9月~12月(品種で変わる)
- 花色:緑色●白色〇
- 葉色:緑色●白色〇
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:普通
- 誕生花:5月13日・6月18日
- 花言葉:高潔・誠実・いつも愛して
- 用途:開花期間長い/切り花
- 購入方法:フランネルフラワーを楽天で購入
フランネルフラワーとは!?
フランネルフラワーの学名はActinotus helianthi、別名では「アクチノタス」や「アクチノタス・ヘリアンセ」とも呼ばれる多年草です。
フランネルフラワーの原産地はオーストラリアにあり、自生地は海岸や開けた森林などの砂地や岩場などにあります。
フランネルフラワーの語源(由来)
- 属名のActinotusは古代ギリシア語で「光線」「放射線」を意味する「aktis/aktino」からきており、花の形に由来しています。
- 種小名のhelianthiはギリシャ語で「太陽」を意味する「helios」と、ギリシャ語で「花」を意味する「anthos」の二語で構成されています。
フランネルフラワーの特徴(魅力)
- フランネルフラワーの特徴は、植物全体に羊毛状の毛が生えており、フランネルのような柔らかな質感がある所、開花期間は主に春ですが秋にも返り咲く事があり花を長く楽しめる所、花弁状の白色の総苞が明るさと華やかさを感じさせる所、葉が羽状に裂けており装飾的な印象を与える所などにあります。
- 園芸では明るく清潔感のある花を鑑賞する目的で育てられたり、花を収穫してフラワーアレンジメントとして利用する目的で育てられたりします。
- 草姿はブッシュ状、茎は基本的に直立して横に広がらないため、比較的に行儀のよい見た目をしています。そのため、高さを出す寄せ植え素材としても使いやすい植物です。
- 開花期間は春と秋、花序は散形花序で沢山の小さな花が中央でドーム状に集まっており、外周に花弁状の総苞が並んでいます。
- 総苞の色は一般的に白色と緑色をしており、先端に緑色の爪班があります。
- フランネルフラワーの花は収穫して切り花として花瓶の中に入れて飾られたり、スワッグやリース等のフラワーアレンジメントの素材として利用されたりします。
- 切り花の日持ちは、フランネルフラワーの水が下がりやすく、管理の仕方などにも左右されますが、花瓶の中で凡そ5~7日程度の日持ちがあります。
- フラワーアレンジメントとしては、花が真っ白で柔らかな質感をしている事から、明るさや潔癖さなどを感じさせるため、ブライダルのブーケによく利用されます。
- フランネルフラワーの仕立て方には「寄せ植え」「ロックガーデン」等があります。
- 寄せ植えとは、鉢の中や花壇の中に異なる種類の植物を密植するように植えて、狭い空間の中に形と色の変化を作り、美しくデザインする植栽方法です。寄せ植えはデザインによってお庭の雰囲気に統一性を出したり、季節を感じさせたりする事が出来ます。
- ロックガーデンとは、高山や崖地などをイメージしながら岩石や大きめの石などを配置して、植物等も植え付けられて作られる庭園のスタイルのひとつです。
- フランネルフラワーを育てる際に注意することは「過湿」「高温多湿」などです。
- 過湿とは、土壌の中の水分が多い状態です。主な原因は土壌の排水性が悪かったり、水やりを頻繁に行う等にあります。過湿を嫌う植物は根腐れや腐敗などを引き起こしやすい傾向にあるため、土壌の通気性・排水性を高めたり、水やりの頻度を考える必要があります
- 高温多湿とは、気温と湿度が高い状態です。植物によっては日本の夏の高温で生育不良を引き起こしたり、高い湿度で根腐れや腐敗等の病気になりやすくなったりする事があります。また高温と多湿が複合すると、より強いストレスを植物に与えるため、深刻なダメージを負いやすいくなります。そのため高温多湿を嫌う植物を育てる場合は夏越し対策に気を付ける必要があります。
フランネルフラワーの草丈は約30~90cm(特定条件で150cm)、草姿はブッシュ状、茎は下部でよく枝分かれして、直立または斜上します。茎の表面は白色または茶色の毛が生えており、茎の色は白緑色または褐色です。
葉序は互生葉序、葉身の長さ約5~10cm、葉身の形は2~3回羽状深裂または全裂、裂片の形は線形、葉の表面には毛が密に生えており、葉の色は白緑色です。
花序は散形花序、散形花序は中央に小さな花が球状に集まっており、花序の周りを花弁状の総苞が囲っており、花径は約5~8cmあります。花の色は白色またはクリーム色、総苞の形は披針形、総苞の色は白色またはクリーム色で先端が緑色になる傾向ごあり、総苞の表面は柔らかな毛が密生しており、質感はふんわりと柔らかです。
フランネルフラワーの切り花の楽しみ方
- 収穫タイミング
- 朝の涼しい時間帯もしくは夕方に収穫すると花に十分な水分が含まれており水揚げしやすいです。
- 水揚げ
- 葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて茎から全て取り外しましょう。
- 水揚げの方法は水切りもしくは湯揚げか燃焼を行います。
- 水切りで水揚げが上手くいかない時に湯揚げや燃焼を試すと良いでしょう。
- 花瓶に生ける
- 花瓶に水と延命剤を入れて花を生けましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約5~7日です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
湯揚げ法
湯揚げ法とは、切り花の切り口をお湯の中と冷水につけて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
湯揚げは、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。またお湯で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
湯揚げの方法
- お湯(約60~100度)と冷水を準備します。
- 切り花の花や葉が湯気で弱らないように、新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分はお湯につけるため、茎の下部は新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- お湯(約60~100度)の中に切り口を付けて、切り口から空気が出てこなくなるのをまちます。お湯につける時間はおおよそ20~60秒です。
- お湯から切り花を出して、そのまま冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
燃焼法
燃焼法とは、切り花の切り口の先端を火で炙り炭化させた後に、冷水に漬けて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
燃焼は、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。また火で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
燃焼は湯揚げと原理が似ていますが、燃焼な向いているのは、茎が硬く水揚げが悪い花材等に向きます。水分を多く含んでいて柔らかい茎の花材には向きません。
燃焼の方法
- 切り花の花や葉が熱気で弱らないように、濡れた新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分は火につけるため、茎の下部は濡れた新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- 切り口の先端(約1~3cm)を火で炙り、炭化するまで待ちます。
- 切り口が炭化したら、火から離して、冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
フランネルフラワーの園芸品種の紹介
フランネルフラワー(フェアリーホワイト)は、ジャパンフラワーセレクション(2006-2007)の鉢物部門でベスト・フラワー(優秀賞)およびニューバリュー特別賞とモニター特別賞を受賞した品種です。
特徴は、開花が四季咲きで暑さにつよく理想的な環境では年中花を咲かせる所、花の大きさは直径7cmとある所、花上がりがよく沢山の花を咲かせる所、病害虫に強いため育てやすい所、草丈は30~40cm程度とかなり低いため鉢植えでも育てやすい所などにあります。
フランネルフラワー(リトルエンジェル)の特徴は、開花が四季咲きで四月から六月と九月から十二月に花を咲かせる所、花の大きさが品種登録の説明では花径が4cm程度の天使のウィンクよりも小さいとされている所、そのため可愛いらしい印象を与える所、花上がりがよく沢山の花を咲かせる所、草丈は30~40cm程度とかなり低いため鉢植えでも育てやすい所などにあります。