マーガレット(モクシュンギク)は属の中に約24種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は、晩秋から翌春まで長く開花して株表面を覆うように咲きほこる花姿が魅力的なマーガレット(モクシュンギク)とその園芸品種等が親しまれています。
マーガレット(モクシュンギク)の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
マーガレット(モクシュンギク)の主な種の目次
マーガレット(モクシュンギク)の特徴や園芸品種
- 原産:カナリア諸島
- 学名:Argyranthemum frutescens
- 草丈:約20~80cm
- 分類:多年草
- 開花時期:11月~6月(3月~5月に最も多く開花する)
- 花色:赤色●桃色●橙色●黄色●白色〇
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:普通
- 誕生花:2月1日/4月1日/9月3日/11月22日
- 花言葉:信頼/誠実/貞節/恋占い/真実の愛/心に秘めた愛/優しい想い出/真実の友情/私を忘れないで
- 用途:開花期間長い/切り花
マーガレット(モクシュンギク)とは!?
マーガレット(モクシュンギク)は学名Argyranthemum frutescens、別名では「マーガレット・デイジー(marguerite daisy)」や「パリス・デイジー(Paris daisy)」とも呼ばれるカナリア諸島原産の多年草です。
マーガレット(モクシュンギク)の語源(由来)
- 属名のArgyranthemumはギリシャ語で「銀」を意味する「argyros」と、ギリシャ語で「花」を意味する「anthemom」の2語からなり、輝くように咲く花に由来します。
- 種小名のfrutescensはラテン語で「低木状の」を意味しており茎が木質化する事に由来します。
- 英名のmargueriteはギリシャ語で「真珠」を意味しており、恐らく純白の花が真珠を連想させる所からきています。
- モクシュンギクの由来は茎が「木(モク)質化」して、葉が「春菊(シュンギク)」を思わせる様な形をしている所からきています。
マーガレット(モクシュンギク)の特徴(魅力)
- マーガレット(モクシュンギク)は開花期間が長く秋から翌春にかけて長く開花が見られる所が魅力の植物です。
- ただし開花が最もよく見られるのは早春から晩春です。
- 花は頭花が散房状に集まり咲くため株表面に沢山の花が並び株を覆い尽くすように花が開花します。
- 頭花は舌状花と筒状花の小花が組み合わさっており、構成や小花の形などで【一重咲き・八重咲き・丁字咲き(アネモネ咲き)】などの花姿をつくります。
- 一重咲きは中央に筒状花あり外周に花弁(舌状花)が1列に並びます。
- 八重咲きは花弁(舌状花)が幾重にも重なります。
- 丁字咲き(アネモネ咲き)は中央の筒状花が長いため中央部が盛り上がる個性的な花姿をつくります。
- マーガレット(モクシュンギク)の花は昆虫の蜜源となるため開花期になると花の周りを元気に飛び回る蜜蜂や優雅に飛び回るアゲハ蝶などの姿が観察出来ます。
- マーガレット(モクシュンギク)の花は「好き」「嫌い」と1枚ずつ花弁を千切り、花弁が無くなった時の言葉で想い人の気持ちを占う「恋占いの花」として、古くから利用されてきた事で知られています。
- マーガレット(モクシュンギク)は切り花としての人気も高く、管理の方法などでも日持ちが変わりますが花瓶の中で約5~10日たのしめます。
- 茎は枝分かれがとてもよく、丸みを帯びた草姿をつくる傾向にあります。
- 茎は若い時は緑色ですが成熟すると木質化します。
- 葉は非常に細く羽状に裂けているためレースの編み物の様な上品な外観をつくります。
- マーガレット(モクシュンギク)は多年草ですが、冬の寒さに弱いため冬越しする場合は霜対策などが必要であり、また夏も高温多湿を苦手にしているため夏越しする際は土壌の排水性を高めたり雨に当たらないようにするなどの対策がいります。
マーガレット(モクシュンギク)の草丈は約20(~80)cm、草姿はよく枝分かれして丸みを帯びており、茎の色は緑色で成熟すると薄褐色に木質化します。葉序は互生葉序、葉色は緑色(白粉を帯びる)、葉身の大きさは長さ約5(~12)cm、幅は約2(~6)cm、葉身は2~3回羽状全裂、小葉は線形もしくは披針形です。花序は頭状散房花序、頭状散房花序は約4(~30)個の頭花が散房花序に咲く複合花序です。頭花は舌状花と筒状花で構成されており、舌状花の色は白色・桃色・赤色・黄色・橙色があり、筒状花の色は黄色もしくは橙色か赤色です。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。
マーガレット(モクシュンギク)の切り花の楽しみ方
- マーガレット(モクシュンギク)の収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫は一輪以上が開花したタイミングで行いましょう。
- 水揚げは水切りもしくは湯揚げか燃焼を行いましょう。
- 花瓶に水と一緒に延命剤(抗菌成分・栄養入り)を入れましょう。
- 延命剤の効果によって蕾が開きやすくなったり茎の腐敗が防げて日持ちが長くなります。
- 花瓶の中に水揚げした切り花を生けて飾ります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)に置くと日持ちがよくなります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りもしくは湯揚げか燃焼で水揚げを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5~10日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
湯揚げ法
湯揚げ法とは、切り花の切り口をお湯の中と冷水につけて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
湯揚げは、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。またお湯で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
湯揚げの方法
- お湯(約60~100度)と冷水を準備します。
- 切り花の花や葉が湯気で弱らないように、新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分はお湯につけるため、茎の下部は新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- お湯(約60~100度)の中に切り口を付けて、切り口から空気が出てこなくなるのをまちます。お湯につける時間はおおよそ20~60秒です。
- お湯から切り花を出して、そのまま冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
燃焼法
燃焼法とは、切り花の切り口の先端を火で炙り炭化させた後に、冷水に漬けて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
燃焼は、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。また火で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
燃焼は湯揚げと原理が似ていますが、燃焼な向いているのは、茎が硬く水揚げが悪い花材等に向きます。水分を多く含んでいて柔らかい茎の花材には向きません。
燃焼の方法
- 切り花の花や葉が熱気で弱らないように、濡れた新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分は火につけるため、茎の下部は濡れた新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- 切り口の先端(約1~3cm)を火で炙り、炭化するまで待ちます。
- 切り口が炭化したら、火から離して、冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
マーガレット(モクシュンギク)の園芸品種の紹介
- ウォーターメロンは、熱に対して強い耐性があり、矮化剤を使わなくても強く枝分かれしてコンパクトな草姿をつくる習慣(決まりのように繰り返す癖)がある『モリンバ』シリーズの1品種です。花は一重咲きで、メロンの果肉を思わさる様な鮮やかな橙色の筒状花(雄蕊は黄色)と果物の桃を思わせる様な桃色の花弁からなり、発色の良い花は、元気が出るようなカラフルなお庭や、甘くロマンチックな雰囲気のお庭などによくあいます。草姿は丸みを帯び、草丈は約20~40cmと背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- ミニダブルホワイトは熱に対して強い耐性があり、矮化剤を使わなくても強く枝分かれしてコンパクトな草姿をつくる習慣(決まりのように繰り返す癖)がある『モリンバ』シリーズの1品種です。花は八重咲きで、白色の小さな花弁が幾重にも重なり豪華な花姿をつくります。白色の花は汚れのない清潔な印象を与えたり、輝いている様な明るい印象を与えるため、明るく清潔感のあるお庭や、洗練された品の良いお庭などにおすすめです。草姿は丸みを帯び、草丈は約20~40cmと背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- いちごミルクは、一株で『赤色』『桃色』『白色』の三色の花が見られるカラフルな花が魅力の園芸品種です。花は咲き進むに連れて【赤色→桃色→白色】と変化していきます。草姿は丸みを帯び、草丈は約30~50cmと比較的に背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- スウィートピンクは中央部の筒状花が盛り上がる丁字咲き(アネモネ咲き)の花姿と、桃色から薄桃色へとかわる柔らかな花色が魅力の園芸品種です。草姿は直立で丸みを帯びており、高さ約30cmと背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- ソレミオは中央部の筒状花が盛り上がる丁字咲き(アネモネ咲き)の花姿と、太陽の色を連想させるような鮮やかな黄色の花が魅力の園芸品種です。草姿は枝分かれがよく丸みを帯びており、高さ約30cmと背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- ラブリーフレンドは色褪せしにくい花色と、一重咲きする中輪タイプの花姿、早生品種のため開花が早い所等が特徴の園芸品種です。鮮やかな桃色の花は、華やかなガールズパーティや甘いピーチやお菓子等を連想させます。そのため元気が出る様な可愛いお庭や、様々な色(青色・黄色等)を組合せながらつくるカラフルなお庭等におすすめです。草丈は約30~60cmに成長します。
- ストロベリーホイップは一株で『赤色』『桃色』『白色』の三色の花が見られるカラフルな花が魅力の園芸品種です。花は直径約4cmの大きさで、花は一重咲き、花色は咲き進むに連れて【赤色→桃色→白色】と変化していきます。草姿は丸みを帯び、草丈は約30cmととても背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- シンプリーコーラルは咲き進むにつれて花色が変わるため一株で『クリーム色』『クリーム色+桃色(覆輪)』『桃色』の3パターンの花色が見られる魅力の園芸品種です。花は直径約4cmの大きさで、花は一重咲き、花色は咲き進むに連れて【クリーム色→縁どりが桃色→全体が桃色】と変化していきます。草姿は丸みを帯び、草丈は約30cmととても背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- デイジーイエローは一株で『黄色』『クリーム色』『白色』の三色の花が見られる魅力的な園芸品種です。花は直径約4cmの大きさで、花は一重咲き、花色は咲き進むに連れて【黄色→クリーム色→白色】と変化していきます。草姿は丸みを帯び、草丈は約30cmととても背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- バービーは一株で『黄色』『桃色』『白色』の三色のカラフルな花色が見られる園芸品種です。花は直径約4cmの大きさで、花は一重咲き、花は中央の筒状花が黄色、花弁の基部が桃色、花弁全体が白色をしており円環状の幾何学模様をつくる所が魅力です。草姿は丸みを帯び、草丈は約30cmととても背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- エンジェリック・スイーツは連続開花性に優れ沢山の花を咲かせる所と、分岐がよくコンパクトな草姿をつくる習慣(決まりのように繰り返す癖)が特徴のシリーズの中の1品種です。花は咲き進むにつれて【黄色→桃色】へと花色が変わるため一株で『黄色』『黄色色+桃色』『桃色』の3パターンの花色が見られる魅力的です。草姿は丸みを帯び、草丈は約30cmととても背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- エンジェリック・ジャイアントピンクは連続開花性に優れ沢山の花を咲かせる所と、分岐がよくコンパクトな草姿をつくる習慣(決まりのように繰り返す癖)が特徴のシリーズの中の1品種です。花は『赤色』『黄色』『桃色』の3色の花色が楽しめる魅力的な園芸品種で、細長い線形の桃色の舌状花と、中心部が赤くなる黄色の筒状花をもちます。草姿は丸みを帯び、草丈は約30cm~50cmと比較的に背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- エンジェリック・ルビーは連続開花性に優れ沢山の花を咲かせる所と、分岐がよくコンパクトな草姿をつくる習慣(決まりのように繰り返す癖)が特徴のシリーズの中の1品種です。花は鮮やかな赤色(~濃い桃色)と黄色の2色の対比がカラフルで強く目を引く魅力的な園芸品種です。草姿は丸みを帯び、草丈は約30cm~50cmと比較的に背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- エンジェリック・スノーは連続開花性に優れ沢山の花を咲かせる所と、分岐がよくコンパクトな草姿をつくる習慣(決まりのように繰り返す癖)が特徴のシリーズの中の1品種です。花は中央部の筒状花が盛り上がる丁字咲き(アネモネ咲き)の花姿をしており、雪の色を連想させるような純白の花色が魅力です。草姿は丸みを帯び、草丈は約30cm~50cmと比較的に背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。
- エンジェリック・マイゼは連続開花性に優れ沢山の花を咲かせる所と、分岐がよくコンパクトな草姿をつくる習慣(決まりのように繰り返す癖)が特徴のシリーズの中の1品種です。花は黄色の小さな花弁が幾重にも重なり八重咲きする豪華な花姿が魅力です。草姿は丸みを帯び、草丈は約30cm~50cmと比較的に背が低くコンパクトなため、鉢植えでも育てやすく、また花壇に並べると縁どりにも利用できます。