- 原産:南アメリカ
- 科:クマツヅラ(Verbenaceae)
- 属:ランタナ(Lantana)
- 種:コバノランタナ(Lantana montevidensis)
- 別名:ランタナ・モンテビデンシス/トレーリング・ランタナ(trailing lantana)/ウィーピング・ランタナ(weeping lantana)/クリーピング・ランタナ(creeping lantana)/スモール・ランタナ(small lantana)
- 開花時期:5月~11月(理想的な環境では周年)
- 花の色:桃色●黄色●紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 分類:常緑低木
- 草丈:約30~60cm
- 誕生花:9月18日/10月16日
- 花言葉:厳格
- 用途:開花期間長い/グランドカバー/枝垂れる植物
- 購入方法:コバノランタナを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
コバノランタナとは!?
コバノランタナは学名Lantana montevidensis、別名では「ランタナ・モンテビデンシス」や「トレーリング・ランタナ(trailing lantana)」等とも呼ばれる南アメリカが原産の常緑低木です。
コバノランタナの語源(由来)
- 属名のLantanaはイタリア語で「柔軟」「しなやか」などを意味する「lento」に由来しており、また花序の類似性等から古典ラテン語名のViburnum lantanaに関連しています。
- 種小名のmontevidensisは、この植物が発見されたウルグアイのモンテビデオ(Montevideo)に由来します。
- コバノランタナは小葉のランタナを意味します。
コバノランタナの特徴(魅力)
- コバノランタナは、開花期間がとても長い所、花がら摘みが基本的に不要で維持管理が楽な所、茎が匍匐して地面の上にマットを形成する所などが特徴です。
- そのため、花を長く楽しみたい人や、放ったらかしで花を育てたい人、斜面等の人の歩かない場所の地面を覆う地被植物として利用したい人などに向く植物です。
- 樹形はツル性、茎は柔軟で地面を匍匐して広がるため、主に地被植物として利用されます。
- コバノランタナは開花期間が非常に長く、温暖な理想的な環境であれば周年開花する事が可能です。
- 花は頂部に沢山の花が集まりポンポンとした半球状の可愛らしい花を咲かせます。
- 花の色はふつう薄い紫色、喉部は白く筒内部は黄色くなる傾向がある。
- コバノランタナもランタナと同様に、花が蝶々を引き寄せます。
- そのため、ランタナを植えると、蜜を求めて蝶々が花の周りを優雅にひらひらと飛び回るようになり、お庭全体が昆虫と共生するナチュラルな雰囲気になりやすいです。
コバノランタナの樹高は約30(~60)cm、株の広がりは150(~300)cm、樹形はツル性、茎は柔軟で匍匐して広がる習慣があります。茎の断面は四角形または成熟すると円形、茎の色は緑色または赤紫色、成熟して木質化すると灰褐色です。
葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉柄はあり、葉身の長さ約1(~4)cm、幅は約0.5(~2.5)cm、葉身の形は卵形、葉のふち部分に鋸歯があり、硬い毛が生えるためざらざらした質感がある。
花序の大きさは直径約1(~4)cm、形は散形花序になり茎の末端に花が集まります。花冠は高杯形、高杯形花冠は花弁が合着しており筒部が長く先端が皿状に開き、裂片は4個、花冠の色は桃・黄・紫・白、筒部は白色と黄色になる傾向があります。
果実は核果(薄い外果皮・多肉質な中果皮・殻状の硬い内果皮がある)、核果の形は球形、色は黒色または暗紫色です。
コバノランタナの園芸品種の紹介
ランタナの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
コバノランタナの育て方
花壇の土づくり
日当り
コバノランタナは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため、基本的には直射日光が六時間以上当たる日向で育てましょう。また直射日光が三時間から五時間までの半日影迄で育てる事が可能です。
日当たりが適切な環境で育てる事で光合成が活発に行われるため、株の生育が良くなり、花付きや花の大きさも良くなります。そのため、適切な日当たりに植えてあげる事が非常に重要になります。
土壌の土質
コバノランタナは、基本的に土壌の水はけが良ければ、栄養の乏しい土壌でも、肥沃な土壌でも問題なく育てる事が出来ます。ただし、水分が停滞するようなジメジメした土壌では生育不良を引き起こしたり根腐れする事もあるため粘土質な土壌は避けた方が良いでしょう。植え付けの前に土壌診断を行い、通気性がよく適度に腐葉土等が入った土壌に改良しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
コバノランタナは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため、基本的には直射日光が六時間以上当たる日向で育てましょう。また直射日光が三時間から五時間までの半日影迄で育てる事が可能です。
培養土
コバノランタナは、一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
地植え
コバノランタナは乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。雨が長く降らない場合、指を入れて土壌の表面(2~5cm)が乾燥している場合、葉や茎が萎れている場合などは、必要に応じて水やりを行いましょう。
鉢植え
コバノランタナを鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。ただし水やりを行い過ぎてジメジメとした環境が続くと根腐れしてしまうため、土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
肥料の与え方
コバノランタナは、ある程度の肥沃な土壌で育てていれば多くの肥料を必要としません。肥料が多いと花を犠牲にして枝葉が増えたり、葉が大きくなり花が目立たなくなったりする可能性があります。
花壇で育てている場合も極端に栄養が乏しい土壌で育てていたり、鉢植えなど培養土の劣化や栄養が無くなるのが早い環境で育てている場合は、必要に応じて春に堆肥を入れたり、春に肥料を与える必要があります。
肥料の与え方
- 肥料は早春から春に与えます。
- 肥料の種類は肥効が長く続く緩効性肥料を選び、肥料の成分は山型肥料(リン成分が多く入る)または水平型肥料(肥料成分がバランスよく入る)を選ぶと良いでしょう。
- 肥料の与え方は、肥料の種類によって変わりますが、一般的には株元から少し離れた場所に置き肥します。※製品のラベルに従って肥料を与えると良いでしょう。
剪定のやり方
コバノランタナは剪定せずに育てる事も出来ます。ただし、旺盛に成長するため、決められた範囲を逸出する事があります。そのため、必要に応じて剪定して株の大きさを制御する事が出来ます。
夏越しする方法
コバノランタナは、夏の暑さに強いため基本的に夏越し対策は不要です。
冬越しする方法
Hardiness:8~11
コバノランタナは軽い霜であれば耐えられるため、暖地であれば地植えで越冬させる事が可能です。ただし長く霜が続いたり、強い霜が降りると枯れてしまう事があるため、必要に応じて冬越し対策が必要になります。
冬越し対策
- 屋外で育てている場合は、霜が降りる前に霜対策として不織布などを被せます。
- また霜が降りる前に株を掘り起こして鉢植えに植え直した後に、軒下に移動したり、温室に移動するなどして管理する事も可能です。
- 鉢植えで育てている場合は、霜の当たらない軒下に移動したり、凍結が心配な場合は屋内や温室に移動したりするとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
コバノランタナは挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- コバノランタナの挿し木時期は晩春頃が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ約7cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう
播種で増やす
コバノランタナの種蒔の方法
播種時期:3月~4月
発芽適温:約20度~25度
発芽日数:約14日
光条件:
種まき手順
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。
- もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
コバノランタナの病気
- うどんこ病
- 灰色カビ病
- すすかび病
コバノランタナの害虫