- 原産:中国/ロシア
- 科:キンポウゲ(Ranunculaceae)
- 属:デルフィニウム(Delphinium)
- 種:グランディフロラム(Delphinium grandiflorum)
- 和名:オオバナヒエンソウ
- 別名:デルフィニウム・グランディフロラム/シベリアン・ラークシュプール(Siberian larkspur)/チャイニーズ・デルフィニウム(Chinese Delphinium)
- 系統:シネンセ系
- 品種:ブルーミラー(Delphinium grandiflorum ‘blue mirror’)
- 開花時期:5月~7月
- 花の色:青色●紫色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:多年草
- 草丈:約30~50cm
- 株張り:
- 誕生花:3月23日・4月14日・4月19日
- 花言葉:清明・高貴・誰もがあなたを慰める・あなたは幸福をふりまく
- 用途:
- 購入方法:ブルーミラーを楽天で購入
目次 | ||
| ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
デルフィニウム(ブルーミラー)とは!?
デルフィニウム(ブルーミラー)の特徴は、花の色が青色と紫色の二色で構成されていて、花の裂片の先端付近に紫色のスポットがはいる所、茎の分枝が多いため沢山の花を咲かせる所、草丈が30~50cm程度とコンパクトなため管理がしやすい所などにあります。
オオバナヒエンソウとは!?
オオバナヒエンソウの学名はDelphinium grandiflorum、一般的に「デルフィニウム(シネンセ系)」に分類されている中国およびロシアが原産の多年草です。
オオバナヒエンソウの語源(由来)
- 属名のDelphiniumは古代ギリシャ語で「イルカ」を意味する「δελφίνιον (delphínion)」からきており、蕾の形がイルカに似ている所からきています。
- 種小名のgrandiflorumはラテン語で「大きい花」を意味しています。
オオバナヒエンソウの特徴(魅力)
- オオバナヒエンソウの特徴は、草丈が30~60cm程度にしかならず一般的なデルフィニウムと比べて矮性な所や、茎が細く華奢な見た目をしていて、よく枝分かれしている所、花穂は密にならず花と花の空間が広く散らばるように咲く所、多年草ですが短命なため一年草のように育てられる所等にあります。
- 園芸では、お庭や花壇の中に立体感を出す目的で利用されたり、花穂が手頃の長さで複数つけることから切り花として収穫されて利用されたりします。
- 草姿は直立、茎は分枝が多くふさふさとしており、茎は細いため華奢な見た目をしています。
- 葉は掌状に縁部分が裂けていて、裂片の形は非常に細く線形です。そのため、シャープなカッコ良さがあったり、レース飾りのような繊細な見た目をしており、お洒落な雰囲気を演出することができます。
- 開花期間は五月から七月頃までです。
- 花序は総状花序、長さ約5~20cmで花が3~10個つきます。花穂の中の花が少なく、花柄も長いことから、花と花の間に広い空間があり、花が散らばっているように見える傾向があります。そのため、細い茎と大きな花の対比が強く出て、繊細な印象を感じさせたり可憐な雰囲気を感じさせたりすることができます。
- 花の形は左右相称、萼片が五個、花弁が四個、距が一個あります。一般的に花弁と思われてる部分は萼片になり、花弁は目立たず、距が角のように後側に伸びています。
- デルフィニウムは植物の中では珍しい青花を咲かせます。また青花を咲かせる植物の中でも秀でた美しさをもっているため、気分をリラックスさせるようなヒーリングガーデンを作りたい時は是非取り入れてみたい植物のひとつになります。
- 花は適度な大きさで飾りやすいため、収穫して切り花として利用されることもあります。
- デルフィニウムは水が下がりやすく、萎れやすい傾向があります。日持ちは管理の仕方などにも左右されますが花瓶の中で5~10日程度です。
オオバナヒエンソウの草丈は約30~60cm、草姿は直立、茎は分枝をよくする傾向にあり、分枝は直立または斜上します。
葉序は根生葉または互生葉序、葉身の長さ約4~14cm、葉身の形は掌状に中裂または深裂、裂片の形は羽状浅裂から羽状中裂、小裂片の形は線形、葉の色は緑色です。
花序は総状花序、総状花序の長さ約5~20cmで花が3~10個つきます。花の形は左右相称、萼片(花弁状)の数は5個、花弁は4個、距の形は角状、距の長さ約2cm、花の色は青・紫・桃・白がある。果実は袋果(1枚の心皮からなり、成熟すると果皮は乾燥して、癒合してできた縫合線から縦に裂けて種子を放出します)です。
デルフィニウムの切り花の楽しみ方
- 切り花の収穫は花が十分水分を含んでいる朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 花穂の中にある花が三分の一くらい開いてるタイミングで収穫しましょう。その際、二番花を促すために地面付近まで切り戻します。
- 水揚げは水切りもしくは湯揚げを行います。
- 花瓶に水と延命剤を入れて花を生けましょう。
- 管理場所はエチレンの感受性が高い事からエチレンが発生する場所から離して管理します。
- 管理は必要に応じて数日ごとに切り戻しと水換えを行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約5~10日です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
湯揚げ法
湯揚げ法とは、切り花の切り口をお湯の中と冷水につけて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
湯揚げは、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。またお湯で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
湯揚げの方法
- お湯(約60~100度)と冷水を準備します。
- 切り花の花や葉が湯気で弱らないように、新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分はお湯につけるため、茎の下部は新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- お湯(約60~100度)の中に切り口を付けて、切り口から空気が出てこなくなるのをまちます。お湯につける時間はおおよそ20~60秒です。
- お湯から切り花を出して、そのまま冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
エチレン
エチレンは植物の世界では植物ホルモンの一つとして働いています。一般的には植物の成長の阻害や老化、成熟等に関与しており、切り花の世界では日持ちが短縮する要因として知られています。エチレンの感受性が低い切り花(キク・ガーベラ等)はエチレンの影響を受けにくいですが、エチレンの感受性が高い切り花(カスミソウ・スイートピー等)はエチレンの発生源から遠ざけて管理した方が良いでしょう。
エチレンの発生源
果実(バナナ・リンゴ・アボカド等)・枯れた植物(花がら等)・植物が病原菌に感染した部位・植物が損傷部位・たばこ・線香の煙・排気ガス等
デルフィニウム(シネンセ系)の園芸品種の紹介
オオバナヒエンソウの学名はDelphinium grandiflorum、一般的に「デルフィニウム(シネンセ系)」に分類されている中国およびロシアが原産の多年草です。 | デルフィニウム(さくらひめ)は愛媛県の農林水産研究所が11年かけて開発育種したデルフィニウム・シネンセ系の園芸品種です。 さくらひめの特徴は、花の色が桃色をしていて、花弁が薄く柔らかな雰囲気がある事から桜の花を想像させる所、桃系の品種の中では草丈が高くなり、花穂が長くなるため切り花として利用しやすい所等にあります。 |
デルフィニウム(デジタルピンク)の特徴は、花の色が薄い桃色をしていて花弁が丸みを帯びるため、桜の花を想像させる所、草丈が30~40cm程度とコンパクトなため鉢植えの中などでも育てやすい所等にあります。 | デルフィニウム(プデル・シリーズ)の特徴は、早生タイプのため播種から開花までが早い所、シネンセ系の中では草丈が高くなるため切り花が高い所、シリーズの中には「ブルー」「シェルピンク」の花の色があるためお庭の雰囲気にあわせて品種が選べる所等にあります。 |
デルフィニウム(ミントブルー)の特徴は、花の色が青色と紫色の二色で構成されていて、花の裂片の先端付近に紫色のスポットがはいる所、茎の分枝が多いため沢山の花を咲かせる所、草丈が30~50cm程度とコンパクトなため管理がしやすい所などにあります。 | デルフィニウム(サマークラウド)の特徴は、花の色が青色と白色の二色で構成されていて、中心部の小さな花弁が白色をしている所、茎の分枝が多いため沢山の花を咲かせる所、草丈が30cm程度とコンパクトなため管理がしやすい所などにあります。 |
デルフィニウム(ブルーミラー)の特徴は、花の色が青色と紫色の二色で構成されていて、花の裂片の先端付近に紫色のスポットがはいる所、茎の分枝が多いため沢山の花を咲かせる所、草丈が30~50cm程度とコンパクトなため管理がしやすい所などにあります。 |
デルフィニウムの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
デルフィニウム(ブルーミラー)の育て方
花壇の土づくり
日当り
デルフィニウム(ブルーミラー)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
デルフィニウムは、通気性と排水性が良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
水分が停滞して過湿する土壌では根腐れを引き起こして、生育不良となったり、枯れる原因となったりするため、粘土質な土壌は避けた方がいいでしょう。
また基本的にPH6.0~6.5に近い土壌でよく育ちます。PHが酸性やアルカリ性に傾き過ぎた土壌では生育不良を引き起こして、健康に成長することは困難なため土壌のPHにも注意する必要があります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性・PHを改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け時の注意点
- 植付け間隔
- 植付け間隔は25~30cm程度の間隔で離します。
- 植え付け方法
- 過湿を苦手にしているため、排水性が悪い場所に植え付ける場合は、周囲よりも土を盛り上げて、高畝の状態で植え付けるとよいでしょう。
鉢土づくり
日当り
デルフィニウム(ブルーミラー)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
デルフィニウムは、一般的な草花の培養土で育てられます。培養土を自作する場合は通気性・排水性・保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
楽天で人気の高い培養土を購入する
- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
デルフィニウム(ブルーミラー)は、水分が停滞して過湿状態が続くと根腐れを引き起こすため水やりのタイミングは注意が必要です。
また葉が濡れた状態が続くと真菌が原因の病気(斑点病など)にもかかりやすくなるため、水やりの際には、水が葉にかからないようにした方がよいでしょう。
地植え
デルフィニウムは乾燥に比較的に強いため、地植えしている場合は、基本的に水やり不要です。ただし、雨が長く降らない場合、または水分が少なく植物が萎れてきた場合等は必要に応じて水やりが必要になります。
鉢植え
デルフィニウムは乾燥に強い比較的に植物ですが、鉢植えで育てる場合は、地植えと比べて土の乾燥が早くなるため注意が必要になります。また水のやり過ぎによって、根腐れを引き起こしたり葉が黄変したりして、生育不良を引き起こす事もあるため、水やりのタイミングには注意が必要です。
基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
デルフィニウム(ブルーミラー)は、生育期間中にしっかり肥料を与える事で、株がしっかりと育ち沢山の花を咲かせます。
そのため、生育期間中はしっかりと肥料を与えるようにしましょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 植付け前に元肥をいれます。
- 植付け後の二週間後から定期的に追肥を与えます。一般的に早春または秋です。
- 肥料の選び方
- 元肥は肥効が緩やかに出る緩効性肥料を選びます。
- 追肥は液肥または化成肥料(固形肥料)がおすすめです。
- 肥料の成分は窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料を選びましょう。
- 元肥の与え方
- 植え付け時に、用土の中に混ぜ込んでおきます。使用する肥料の使い方に合わせて、規定された分量で規定された場所に混ぜ込んで使いましょう。
- 追肥の与え方
- 液体肥料を与える場合は、規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
デルフィニウム(ブルーミラー)の剪定は、花がら摘みを行います。花がら摘みをする事で、株元の脇芽に栄養が回り、脇芽が成長する事で二番花を咲かせることがあります。
花がら摘み
花がら摘みとは、花色が悪くなったり花の外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みを行う事で、新しい花や葉に栄養が回り、二番花が咲きやすくなります。また花がらを摘む事で、腐敗した物が好きな灰色カビ病などの病気が予防出来たり、外観が良くなったりする効果もあります。
花がら摘みのやり方
- 花がら摘みのタイミングは花穂の花が咲き終わったらです。
- 花茎を根元から切り戻し剪定します。
夏越しする方法
デルフィニウム(ブルーミラー)は、夏の間も比較的に冷涼な場所であれば夏越しが出来ます。ただし暖地などでは夏越しが難しいため、花後に枯れる一年草として扱われる事も多いです。
基本的に、夏の暑さ・強光・多湿の三要素全てを苦手にしているため、夏越しさせる場合は、直射日光から保護されている場所や、極端な暑さがない場所、風通しがよい場所で管理するとよいでしょう。
高温多湿が与える影響と対策方法
- 強光
- 夏の強すぎる強光は、光阻害を引き起こし、光合成に必要な細胞を壊してしまい生育不良を引き起こす原因となります。また強光は、乾燥や熱などと相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、高温多湿に弱い植物は強光対策が必須です。
- 西日の当たらない場所で管理
- 暑さ
- 暑さは「光合成・呼吸の阻害」「活性酸素の生成」「細胞の破壊による壊死と老化」等を引き起こします。また暑さは強光・乾燥・病原菌等と相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、高温多湿に弱い植物は暑さ対策が必須です。
- 西日の当たらない場所で管理する
- 風通しの良い場所で管理する
- 散水する
- 乾燥
- 乾燥は「細胞の脱水による萎れ」「成長の抑制」「代謝活性の低下」「気功閉鎖」「光合成の阻害」「落葉」「細胞死」「ストレス」など多岐にわたって生育不良を引き起こす原因をつくります。また乾燥は強光や暑さ、病害虫などと相互作用をもつため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、夏場の乾燥対策は非常に重要になります。
- 西日の当たらない場所で管理する
- 適切な土壌で管理する
- 散水する
- 多湿・過湿
- 多湿・過湿は「根の酸素不足」「根の腐敗」「水分過多によるストレス」「真菌の繁殖と移動による病気」「細菌・ウィルスの移動による病気」「害虫の繁殖」などを引き起こす原因となります。また多湿は暑さ等と相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、高温多湿に弱い植物は多湿対策が最も必須になります。
- 雨に当たる場所を避ける
- 適切な日当たりで管理
- 土壌の排水性を良くする
- 風通しの良い場所で管理する
- 切り戻しを行う
- 病原菌
- 病原菌は「細胞の壊死」「水分の移動を阻害」「光合成の阻害」「生育阻害」「免疫低下」などを引き起こします。また病原菌は暑さや多湿と相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物を弱らせやすくなります。そのため、高温多湿に弱い植物は病原菌対策が必須になります。
- 雨に当たる場所を避ける
- 適切な日当たりで管理
- 土壌の排水性を良くする
- 風通しの良い場所で管理する
- 切り戻しを行う
- 泥はね対策をする
- 農薬を使用する
西日の当たらない場所で管理する
西日対策を行う事で、暑さ対策と強光対策を同時に行う事ができましは。西日対策とは、西日の当たる時間は植物を日陰で管理することです。例えば、鉢植えで育てている場合は、鉢植えを午後からは日陰になる場所に移動します。また地植えする時に、西日の当たらない場所に植えたり、それが難しい場合はで遮光ネットを利用して西日を避けたりします。
風通しの良い場所で管理する
風通しの良い場所で植物の管理を行う事で「多湿対策」「暑さ対策」「病害虫の抑制」を行う事ができます。風が動く事で湿気が溜まる事を防げたり、また風によって植物の周囲の温度を少し下げたり体感温度を下げたりする事ができます。
風通しの良い場所に植物の移動が難しい場合は、暑さの厳しい時間にファンを回して対策することも可能です。ただし、ファンを回し過ぎると強風によって植物の葉が落ちてしまったり、蒸散スピードが増して乾燥しやすくなったりすることもあるので注意が必要です。
散水する
散水を行い周囲に水を撒く事で、水が蒸発する際に周囲の熱を吸収して気温を下げる事ができます。ただし一時的な効果なため根本的な解決となりません。暑さが酷い場合などに、散水を行い暑さストレスから少しでも植物を解放してあげると良いかもしれません。
雨に当たる場所を避ける
雨に当たらない場所で植物を管理する事で「根の腐敗・酸素不足対策」「水分過多によるストレス対策」「病気(真菌・細菌・ウィルス等)の侵入対策」がまとめて行えます。
そのため、雨が当たらない環境で植物を管理したり、雨の日の前に鉢植えを移動したり、 雨よけの屋根やシェードを使用すると高い効果が期待出来ます。ただし、雨の当たらない環境は太陽も遮る事が多いため日照量が少なくなったり、多湿環境になりやすい事があります。そのため、他の環境要因も考慮しながら雨対策を行うと良いでしょう。
適切な日当たりで管理
適切な日当たりで植物を管理する事は「光合成の促進」「多湿対策」「病害虫の発生を抑制」する事に繋がります。特に日当たりの良い環境であれば、多湿になりにくいため、水分ストレスや病気対策となります。
土壌の排水性を良くする
土壌の排水性を良くする事は「多湿対策」に非常に重要な役割を果たします。何故なら、保水性の高い土壌で植物を管理した場合、水分が何時までも排水されずジメジメした環境が続くため、根に酸素が供給されずに呼吸が出来なくなったり、根腐れを引き起こしたり、病気が増殖して植物が影響を受けやすくなるからです。
そのため、植え付け時に適切な土壌または培養土に植えて上げる事がとても大切になります。
切り戻しを行う
植物の切り戻しを行う事で多湿の改善を行う事ができます。何故なら、切り戻しをすることで茎や葉の密度が減るため、風通しが改善されたり、日当たりが改善されたりするからです。ただし、切り戻しをする事で花芽が摘まれたり強いストレスとなることもあるため注意して下さい。
泥はね対策をする
泥はね対策をする事で、病原菌対策が行えます。何故なら、泥はね対策を行うことで、病原菌がいる泥水が植物の葉っぱ等について、植物の中に入る事を防げるからです。
植物の葉に泥水が付いてしまうと、水の中で真菌は鞭毛を使い泳ぎ、気孔などから植物体の中に侵入します。病原菌に感染した植物は腐食され細胞が壊死して斑点病になったり、導管を塞がれて水分の行き来が出来なくなり萎凋病になる事があります。病気の種類によって、致命度が変わりますが、泥はね対策で病気予防をする事は非常に重要になります。
泥はね対策は植物の周りにマルチングをする事で行えます。マルチングの資材はお好みですが、ビニールやバークチップ等が一般的です。
冬越しする方法
Hardiness:
デルフィニウム(ブルーミラー)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
オオバナヒエンソウは株分けによって増やす事ができます。
株分け手順
- 株分けは三年から四年ごとに株が大きくなってきたら行います。
- 株分けの時期は春が最適です。
- 根を出来るだけ傷つけないように株を掘りあげます。
- 株から土を落として手で解しながら、分割出来そうな株を確認します。
- 根を出来るだけ大切に扱い、株と株を解しながら、必要に応じてナイフやハサミ等も使い、株を分割しましょう。
- 株を分割したら、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えます。
播種で増やす
オオバナヒエンソウの種蒔の方法
播種時期:3月~4月・10~11月
発芽適温:約15~20度
発芽日数:約7~14日
発芽条件:嫌光性種子
種まき手順
- 種まきの時期
- 暖地・中間地は10月~11月頃に行います。
- 寒地・寒冷地は3月~4月頃に行います。
- 土の準備
- ピートバンや種まき専用の培養土などを準備しておくと失敗が減るでしょう。花壇の土に撒くことも可能です。
- 種の撒き方
- 種は重ならないように、土の上に点まき、または条まきします。
- 嫌光性種子のため、光が当たると発芽が抑制されます。そのため、種が隠れるように土をしっかり被せます。
- 種まき後の管理
- 種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 仮植え
- 本葉が2枚~4枚になったタイミングで、個別のポット等に植え替えを行い育てましょう。移植を苦手にしているため、遅くなって根に影響が出ないように気をつけます。
- 定植
- ポットの苗がある程度の大きさになったら、花壇やプランターに定植する事が出来ます。
植物の病気
オオバナヒエンソウの病気
- 斑点病
- 斑点細菌病
- うどんこ病
- 軟腐病
- 白絹病
- 立枯病
- モザイク病
オオバナヒエンソウの害虫
- ナメクジ
- ヨトウムシ