- 原産:南ヨーロッパ/北西アフリカ/西アジア
- 科:サクラソウ(Primulaceae)
- 属:サクラソウ/プリムラ(Primula)
- 種:ブルガリス(Primula vulgaris)
- 別名:イチゲサクラソウ/プリムローズ(Primrose)/コモン プリムローズ(common primrose)/イングリッシュ プリムローズ(English primrose)
- 品種:ゼブラブルー(Primula vulgaris ‘zebra blue’)
- 開花時期:1月~5月
- 花の色:青色●黄色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 被覆方法:ロゼット状
- 草丈:約10~25cm
- 株張り:
- 誕生花:
- 花言葉:
- 用途:開花期間長い/グランドカバー
- 購入方法:プリムラ(ゼブラブルー)を楽天で購入
目次 | ||
| ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
プリムラ(ゼブラブルー)とは!?
プリムラ(ゼブラブルー)の特徴は、花の色が青色・黄色・白色の三色で構成されていて、花脈にそって青色の絞りが入るため花の中にゼブラ模様ができる所や、花の大きさが5cm程度と大きいため存在感がある所等にあります。
青色・黄色・白色の三色の組み合わせは強い対比を生み出します。そのため、夏の海を想像させるような爽やかなお庭や、色をテーマにしたカラフルなお庭などにピッタリな品種です。
プリムラ(ブルガリス)とは!?
プリムラ(ブルガリス)の学名はPrimula vulgaris、別名では「イチゲサクラソウ」や「プリムローズ(Primrose)」等とも呼ばれる南ヨーロッパ・北西アフリカ・西アジアが原産の多年草です。
プリムラ(ブルガリス)の語源(由来)
- 属名のPrimulaはラテン語で「早い」を意味する「primus」から来ており、プリムラ属の開花が早いことに因んで、植物学者のCarl von Linnaeus (1707-1778)が命名しました。
- 種小名のVulgarisはラテン語で「普通の」「ありふれた」を意味します。
プリムラ(ブルガリス)の特徴(魅力)
- プリムラ(ブルガリス)の特徴は、株の中心部から沢山の花茎を出して、花茎に一個の花を咲かせる所、花には繊細な香りがあるところ、葉が大きくて表面に深い皺がよる所、草姿がロゼット状で株が暴れにくいためお庭の中や鉢の中での管理が楽な所等にあります。
- 草姿はロゼット状、株の根元から複数の葉を放射状に広げます。そのため、地面を覆う行儀の良い地被植物として使うことも出来ます。
- 開花期間は一月頃から五月頃までです。
- 花序は単頂花序、花茎の上に一個の花が咲きます。
- 花の大きさは3~4cm程度、花冠の形は高盆形花冠で、基部が筒状で先端が皿状に広がります。皿状に開いた部分の裂片は五個以上あり、裂片の中央に切れ込みが入る傾向にあります。そのため、花弁はハート形になり、可愛らしい印象を感じさせることがあります。
プリムラ(ブルガリス)の草丈は約10~30cm、草姿はロゼット状、葉序は根生葉、葉身の長さ約5~25cm、葉身の幅は約2~6cm、葉身の形は楕円形または長楕円形、葉の表面には深い皺が寄り、葉縁部分に鋸歯があり、葉の色は緑色です。花序は単頂花序で花茎に一個の花が付き、花冠の形は高盆形花冠で、花冠の先端の裂片は五個以上あり、花径は約2~4cm、花の色は一般的に黄色です。
プリムラ(ブルガリス)の園芸品種の紹介
ベラリーナ・アメジストアイスは、花の色が明度の低い青紫色をしているため、気分を落ち着かせる働きがあったり、上品さを感じさせたりする園芸品種です。 | ベラリーナ・ピンクアイスは、花の色が桃色とクリーム色の二色で構成されています。桃色とクリーム色は、女性的な優しい印象を与えたり、甘いお菓子を想像させることがあります。そのため、愛をテーマにしたロマンチックガーデンや、お菓子をテーマにしたスイーツガーデン、幻想的な雰囲気を感じさせるメルヘンチックガーデンなどにおすすめの品種です。 |
ベラリーナ・クリームは、花の色がクリーム色をしています。クリーム色は、クリームの乗ったスイーツや高級感ある大理石を想像させる事ができます。そのため、お菓子をテーマにした可愛らしいスイーツガーデンや、ギリシャ神話を想像させるギリシャ庭園やエレガントガーデン等によく合う品種になります。 | ベラリーナ・ライブラリーライラックは、花の色が紫色と白色の二色で構成されていて、花弁の縁部分に紫色の覆輪が入ります。紫色と白色は、上品さや穢れなさを感じさせることが出来るため、お庭の植えるとワンランク上のエレガントな雰囲気を演出することが出来ます。 |
ベラリーナ・バレンタインは、花の色が鮮やかな赤色をしています。赤色は、華やかな印象や情熱的で愛情深い印象を与えるため、人の心を惹き付けるようなチャーミングなお庭や、明るくカラフルなお庭などによく合うでしょう。 | ベラリーナ・ゴールディは、花の色が黄色または赤みを帯びる黄金色をしています。黄金色は豪華さなどを感じさせるため、高級感な雰囲気があるラグジュアリーなお庭によくあいます。 |
ベラリーナ・カルメンは、花の色がややくすみの入る赤色をしているため、アンティークの調度品ような落ち着いた雰囲気を感じさせる園芸品種です。そのため、高級感を感じさせるラグジュアリーなお庭やエレガントなお庭などにピッタリな品種です。 |
イチゲサクラソウの学名はPrimula vulgaris、一般的に学名の「プリムラ・ブルガリス」や英名の「プリムローズ」の名前で流通していることが多い南ヨーロッパ・北西アフリカ・西アジアが原産の多年草です。 | プリムラ(ゼブラブルー)の特徴は、花の色が青色・黄色・白色の三色で構成されていて、花脈にそって青色の絞りが入るため花の中にゼブラ模様ができる所や、花の大きさが5cm程度と大きいため存在感がある所等にあります。青色・黄色・白色の三色の組み合わせは強い対比を生み出します。そのため、夏の海を想像させるような爽やかなお庭や、色をテーマにしたカラフルなお庭などにピッタリな品種です。 |
プリムラ(カーニバル)の学名はPrimula vulgaris ssp. sibthorpii、カーニバルはブルガリス種(Primula vulgaris)の亜種です。従来のブルガリスは花の色が黄色をしていますが、カーニバルは花の色が薄い桃色をしています。そのため、女性的で優しい雰囲気を演出することが出来ます。 | オークリーフ・イエローピコティ(Primula vulgaris ‘oakleaf yellow picotee’)の特徴は、葉の縁部分が避けてユニークな見た目をしている所や、花が従来より小さい一方で、茎の頂部に沢山集まるためボリュームのよい花姿をつくる所、花の色が赤橙色と黄色の二色で構成されていて、派手でエネルギッシュな力強さを感じさせる所等にあります。 |
プリムラの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
プリムラ(ゼブラブルー)の育て方
花壇の土づくり
日当り
プリムラ(ゼブラブルー)は、日向から、明るい日陰までで育てる事が出来ます。※理想的な環境は気温にも左右されるため、夏の暑さが厳しい地域では西日の当たらない日陰や明るい日陰で管理したり、冷涼な気候は日向や半日影に管理してあげると良いでしょう。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
プリムラ(ゼブラブルー)は、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
また基本的に弱酸性の土壌でよく育ちます。アルカリ性の土壌では栄養(鉄など)が上手く溶解せず、栄養を上手く吸収出来ないため生育不良を引き起こす事があります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性・PHを改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
楽天で人気の高いおすすめの堆肥
水やりの仕方
水やり
プリムラ(ゼブラブルー)は、やや湿り気のある土壌を好みます。ただし水分の多い過湿状態が続くと腐敗したり根腐れをおこしたりする事もあるため、水やりのタイミングは注意が必要です。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境にも左右されますが、基本的には土の表面から2cm程が乾いてきたら水やりを行うといいでしょう。乾燥の確認は指を入れる、または土の色の変化などを見ることで行えます。
水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
プリムラ(ゼブラブルー)は、生育期間中にしっかり肥料を与える事で、様々な恩恵を受けることができます。
土壌の栄養が足りなくなると、葉の色が薄くなるため光合成がしっかり出来なくなり株が衰えたり、開花期間中でも花の数が減ったりして見応えがなくなることがあります。
そのため、生育期間中はしっかりと肥料を与えるようにしましょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 肥料は葉が展開してくる9月頃から開花が終わる頃まで与えます。
- 肥料の選び方
- 肥料は化成肥料(固形肥料)、または液肥がおすすめです。
- 肥料の成分はリン酸が多めに入る山型肥料、または窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料を選びましょう。
- 肥料の与え方
- 液体肥料を規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
プリムラ(ゼブラブルー)の剪定は、花がら摘みを行います。花がら摘みをする事で、次の花の蕾に栄養が回りたくさんの花を咲かせることができます。
花がら摘み
花がら摘みとは、花色が悪くなったり花の外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みのやり方は、咲き終わりの花茎の根元を指でつまみ、軽く捻りながらプチッと折りとるだけです。ハサミなどの道具は基本的には不要です。
花がら摘みを行う事で、新しい花や葉に栄養が回り、次の花が咲きやすくなります。また花がらを摘む事で、腐敗した物が好きな灰色カビ病などの病気が予防出来たり、外観が良くなったりする効果もあります。
夏越しする方法
プリムラ(ゼブラブルー)は、多年草のため夏越しさせて育てる事が出来ます。ただし日本の高温多湿環境を苦手にしているため、夏越しさせる場合は強い日差しを避けて、涼しい環境で育てる等の対策が必要です。
夏越しで重要なポイント
- 西日の当たらない半日影、または直射日光が二時間程度の明るい日陰で管理する。
- 土壌が完全に乾燥しないように土壌の状態を見ながら定期的に水やりをおこなう。
- 土壌が何時までも濡れていてジメジメした状態が続くと根腐れを引き起こします。そのため、土壌の保水性・通気性・排水性・保肥力のバランスをよくする。
冬越しする方法
Hardiness:4~8
プリムラ(ゼブラブルー)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
プリムラ(ブルガリス)は株分けによって増やす事ができます。
株分け手順
- 株を観察して、株分け出来そうな十分な大きさになっていたら株分けを行います。
- 根を出来るだけ傷つけないように株を掘りあげます。
- 株から土を落として手で解しながら、分割出来そうな株を確認します。
- 根を出来るだけ大切に扱い、株と株を解しながら、必要に応じてナイフやハサミ等も使い、株を分割しましょう。
- 株を分割したら、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えます。
播種で増やす
プリムラ(ブルガリス)の種蒔の方法
播種時期:5月~6月
発芽適温:約15~20度
発芽日数:約
発芽条件:好光性種子
種まき手順
- 種まきの時期
- 5月~6月
- 土の準備
- ピートバンや種まき専用の培養土などを準備しておくと失敗が減るでしょう。自分で用土を作成する場合は、弱酸性のピートモスなどを使うと良いでしょう。
- 種の撒き方
- 種は重ならないように点まき、またはばら撒きします。
- 好光性種子のため、光がないと発芽しません。そのため、種の上に土を被せないか、乾燥を抑えるため極薄く土を被せます。
- 種まき後の管理
- 暑さを苦手にしているため、十分な光が当たる屋内、または風通しがよく西日の当たらない半日影で管理します。
- 種が乾燥すると発芽率が落ちるため、土と種が乾燥しないように水やりをしっかり行いましょう。
- 仮植え
- 本葉が2枚~4枚になったタイミングで、個別のポット等に植え替えを行い育てましょう。
- 葉色等も観察しながら液肥を与えはじめます。
- 定植
- ポットの苗が十分に大きくなったり、蕾が付いてきたりしたら、花壇やプランターに定植する事が出来ます。
植物の病気
プリムラ(ブルガリス)の病気
- 灰色カビ病
- 根腐れ病
プリムラ(ブルガリス)の害虫
- アブラムシ
- ヨトウムシ
- ナメクジ