原産:アルゼンチン
科:セリ(Apiaceae)
属:エリンジウム(Eryngium)
種:アガビフォリウム(agavifolium)
別名:アガベリーブ・シーホリー(agave-leaved sea holly)
開花時期:6月~8月
花の色:緑色●白色〇
葉色:緑色●
分類:多年草
草丈:約90~150cm
誕生花:
花言葉:
用途:
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
エリンジウム(アガビフォリウム)とは!?
エリンジウム(アガビフォリウム)は学名Eryngium agavifolium、別名「アガベリーブ・シーホリー(agave-leaved sea holly)」とも呼ばれるアルゼンチンが原産の多年草です。
エリンジウム(アガビフォリウム)の語源(由来)
- 属名のEryngiumは古代ギリシア語の「ἠρύγγιον(ērúngion)」からきており、エリンジウムの古名です。
- 種小名のagavifoliumの由来はAgave(アガベ属)に似たfolium(葉)をもつ事からきています。
エリンジウム(アガビフォリウム)の特徴(魅力)
- エリンジウム(アガビフォリウム)は「アロエ」や「アガベ」を思わせる様な細長い葉の形をしており縁部分に棘があります。
- 茎は灰緑色で太く直立して花序でよく枝分かれします。
- 花は長球形の卵の様な可愛らしい形をしています。
- ↳花の色は白色から緑色でナチュラルな雰囲気があります。
- 花序の下には水平に伸びる苞がありますが小さいため他のエリンジウムの様には目立ちません。
- ↳苞は灰緑色(~灰白色)をしています。
- エリンジウム(アガビフォリウム)は乾燥や栄養の乏しい土壌に強いです。
- ↳ただしジメジメした多湿や長雨を苦手にしているため管理場所には注意が必要です。
開花時期は初夏から晩夏、花色は緑色もしくは白色、個々の花には5個の花弁と5個の雄蕊と雌蕊があり、花序は小花が長球形に集まり頭状花序の花を咲かせます。草姿はロゼット状で高さは最大約90(150)cm × 幅は約50(100)cmの間で成長します。葉色は緑色、葉身は剣形で縁部分に太い棘があり、葉序は根生葉もしくは互生葉序につきます。
エリンジウム(アガビフォリウム)の栽培方法
エリンジウム(アガビフォリウム)を育てる際に注意する事は「ジメジメとした多湿」です。基本的には乾燥に強く肥料も殆ど必要としないため、理想的な環境では放ったらかしで育てる事も出来ますが、長雨等でジメジメした環境が続くと多湿で根腐れを引き起こし枯れてしまう事も多いです。そのため長雨に当たらない様な場所で育てたり、土壌の排水性を高めておくなどの対策も必要になるでしょう。
エリンジウムの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
エリンジウムの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2022】
エリンジウム(アガビフォリウム)の育て方
花壇の土づくり
エリンジウム(アガビフォリウム)は日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。日当たりの悪い場所では開花が悪くなったり生育が悪くなるため、基本的には直射日光が6時間以上当たる日向で育てましょう。また長雨に当たると根腐れを引き起こしたり病気になりやすいため、軒下等の雨に当たらない環境で育てた方がよいかもしれません。
エリンジウム(アガビフォリウム)は良好な水捌けがない場合、根腐れを引き起こし枯れてしまいます。そのため必ず通気性と排水性のよい土壌(砂壌土等)に植えて上げましょう。また栄養の乏しい土壌でも問題なく育ち、肥沃さはそれほど必要としません。
植付けの前に土壌診断を行い、土壌を掘る時に土が硬かったり、濡らした土を握った時に塊が崩れない等する場合は、必要に応じて通気性を高めるパーライトや川砂を入れましょう。また必要に応じて膨軟性(ふわふわ)を高めたり肥沃さを高める腐葉土や堆肥(牛糞堆肥等)を入れたりして土壌改善を行うといいでしょう。
鉢土づくり
エリンジウム(アガビフォリウム)は日当り好むため直射日光が6時間以上当たる日向で管理しましょう。ただし長雨が当たると根腐れや病気を引き起こす原因にもなるため、必要に応じて雨の当たらない場所(軒下等)に移動しましょう。
培養土は通気性の高い草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+鹿沼土(小粒・中粒)+腐葉土=4:3:3
水やりの仕方
エリンジウム(アガビフォリウム)は非常に高い乾燥耐性があり、一度活着すれば夏場等の極端に乾燥する場合を除いて、基本的に降水のみで育てられます。
鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になる事があります。基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
エリンジウム(アガビフォリウム)は栄養の乏しい土壌でも育ち、基本的にそれほど肥料を必要としません。逆に肥料が多すぎると倒伏しやすくなったり病気にかかりやすくなるため注意が必要でしょう。
- エリンジウム(アガビフォリウム)の肥料は無くても問題ないですが、必要に応じて春(4月)と秋(9月)に1回ずつ施肥しましょう。
- 肥料は窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型、もしくはリン酸が多めに入る山型の化成肥料を選びましょう。
- 肥料の施しかたは基本的に置き肥です。株元から少し離した場所に施肥しましょう。
剪定のやり方
エリンジウム(アガビフォリウム)の剪定は基本的に不要です。必要に応じて枯れた茎を地面まで切り戻す事が出来ます。
夏越しする方法
エリンジウム(アガビフォリウム)は夏の暑さに耐える事が出来ますが、長雨に当たりジメジメとした多湿環境になる事を嫌います。
そのため、梅雨の長雨や夏の長雨が心配される時は、軒下等の雨が当たらない場所に移動してあげて下さい。また地植えする場合も、雨に当たりにく場所に植えたり、土壌の排水性を高めておく等の対策をしておくとよいでしょう。
冬越しする方法
Hardiness:6a~8b
エリンジウム(アガビフォリウム)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
エリンジウム(アガビフォリウム)は株分けによって増やす事ができます。
エリンジウム(アガビフォリウム)の株分け手順
- エリンジウム(アガビフォリウム)の株分け時期は成長が始まる前の早春が最適です。
- スコップを使い株を掘りあげます。
- スコップもしくはナイフ等を利用して株を個々に切り分けます。
- 株分けした株は、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えましょう。
播種で増やす
エリンジウム(アガビフォリウム)の種蒔の方法
播種時期:3月~5月・9月~11月
発芽適温:約15~20度
発芽日数:7~28日
発芽条件:低温要求性種子
エリンジウム(アガビフォリウム)は寒さを経験しないと発芽しない、低温要求性種子です。そのため、冬の寒さを自然に体験させて発芽させるか、冷蔵庫(約4度)等に入れて寒さを経験させた後に種を撒く必要があります。
また直根性で移植を嫌うためポット等に植えて移植する場合は根鉢を崩さない様にする等の注意が必要です。
種まき手順
- エリンジウム(ブルガティ)は発芽の為に寒さの経験が必要なため、秋に種を撒いて冬の寒さを経験させた後に春に発芽させるか、低温処理した後で春に種を撒くかです。
- 春に種を撒く場合はポリ袋の中にやや湿らせたバーミキュライトと種を入れ、冷蔵庫(約4度)の中で6~8週間保管して寒さを経験させます。
- ↳低温を種が経験すると休眠打破して発芽の準備が整います。
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 直根で移植を嫌うため、直播きがおすすめです。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
エリンジウム(アガビフォリウム)の病気
- 根腐れ病
エリンジウム(アガビフォリウム)の害虫