原産:中央アジア
科:ヒガンバナ(Amaryllidaceae)
属:アリウム/ネギ(Allium)
種:カラタビエンセ(karataviense)
別名:テュルキスタン オニオン(Turkistan Onion)
品種:アイボリークィーン(ivory queen)
開花時期:5月~6月
花の色:白色〇
葉色:緑色●
分類:多年草
草丈:約20cm
誕生花:5月16日/7月23日
花言葉:正しい主張/くじけない心
用途:
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
アリウム(アイボリークィーン)とは!?
アリウム(アイボリークィーン)は、中央から外側へと優雅に広がる葉の姿と、葉に乗るように咲く直径約12cmの球形をした白色の花が魅力の園芸品種です。
開花時期は晩春から初夏、花色は白色、個々の花は6個の花被片と6個の雄蕊と1個の雌蕊があり、花序は直径約12cmの散形花序の花を咲かせます。草姿はロゼット状で高さは最大約20cm × 幅は約30cmの間で成長します。葉色は緑色、葉身は広楕円形です。
アリウム(カラタビエンセ)とは!?
アリウム(カラタビエンセ種)は学名Allium karataviense、別名「テュルキスタン オニオン(Turkistan Onion)」とも呼ばれる中央アジア(イスラエル/パレスチナ/シリア/レバノン/トルコ/リビア)が原産の多年草です。
アリウム(カラタビエンセ)の語源(由来)
- 属名のAlliumはラテン語の「alium」からきており、ネギ属の何れかの球根状の植物に由来します。
- 種小名のkaratavienseは「カラタウ山脈(Karatau mountains)」からきており、自生地に由来します。
アリウム(カラタビエンセ)の特徴(魅力)
- アリウム(カラタビエンセ)は他のアリウムと比較して花茎が極端に短く葉の上に乗るような花の姿が特徴です。
- 花は星の様な小花が球状に集まり直径10~15cmの花を咲かせます。
- 花色が豊富で通常は白色ですが品種により桃色や赤色や紫色があります。
- 葉は一般的なアリウムより幅広い葉の形(広楕円形)をしています。
- ↳葉身の大きさは長さ約20cm幅約10cmあります。
- 葉は基部から出てロゼット状に広がります。
- 茎や葉は傷つけるとニンニク特有の匂いがあります。
- 地面下にある球根(鱗茎)があります。
アリウム(カラタビエンセ)の栽培方法
アリウム(カラタビエンセ)を育てる際に注意する事は「休眠中の多湿」です。何故なら休眠中の夏に高温多湿になると、球根(鱗茎)が腐敗する原因になるからです。そのため、夏の間は雨に当たらない場所に鉢を移動したり、また球根(鱗茎)を掘り起こし、冷暗所で管理した方がよいでしょう。
アリウムの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
アリウムの珍しい種類と主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2021】
アリウム(アイボリークィーン)の育て方
花壇の土づくり
アリウム(アイボリークィーン)は健康な成長を促すために直射日光が6時間以上当たる日向で育てましょう。
アリウム(アイボリークィーン)は、基本的に水捌けと通気性がよく適度に肥沃な土壌を好みます。水分が停滞する様な粘土質な土壌では球根(鱗茎)が腐敗する原因になるため避けましょう。
植付けの前に土壌診断を行い、土壌が粘土質で硬かったりする場合は、必要に応じて通気性を高める川砂やパーライト等を入れたり、また肥沃さと膨軟性を高める目的で腐葉土やバーク堆肥を入れ土壌改善を行いましょう。
球根(鱗茎)の植え付けは9月~10月に行います。植え付ける深さは約10~15cmもしくは球根(鱗茎)2~3個分の深さに植え付けます。
鉢土づくり
アリウム(アイボリークィーン)は基本的に直射日光が6時間以上あたる日向で管理しましょう。
アリウム(アイボリークィーン)は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒)7割+腐葉土3割+元肥(適量)
- 赤玉土(5割)+腐葉土(3割)+パーライト(2割)+元肥(適量)
水やりの仕方
アリウム(アイボリークィーン)を浸水する様な状態を嫌いますが、旺盛に成長する時期はしっかり水やりを行いましょう。また活着すると、乾燥に強くなります。
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。
肥料の与え方
アリウム(アイボリークィーン)は多くの肥料を必要としません。肥料は植付け時もしくは秋に元肥を入れるのみです。また基本的には不要ですが早春に再度追肥する事もできます。
- アリウム(アイボリークィーン)の植付けは秋に行われるため、元肥は秋に入れます。
- 元肥は緩効性肥料もしくは配合肥料(有機肥料)を選び成分は窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料もしくは、リンが多めに入る山型肥料を選びましょう。
- 元肥の入れ方は全面施肥(培養土もしくは土に均一に混ぜ込む)しましょう。
- 追肥は基本的に不要です。
- 追肥する場合は早春に緩効性肥料を与えましょう。
剪定のやり方
アリウム(アイボリークィーン)の剪定は基本的に不要です。
枯れた葉や花を必要に応じて取り除きましょう。
夏越しする方法
アリウム(アイボリークィーン)は夏の間も植えっぱなしで育てる事も出来ます。
ただし休眠中は夏の長雨による浸水や高温多湿で球根が腐敗しやすくなるため、必要に応じて球根を掘りあげて乾燥貯蔵する事も出来ます。
アリウム(アイボリークィーン)の夏越し対策
- 花が終わり地上部の葉が枯れてしまったら晴天の日に球根を掘りあげます。
- 日陰で数日乾燥させます。
- ネットに球根を入れたら、風通しの良い冷暗所で乾燥貯蔵します。
- 秋の植え付け時期に植え直します。
冬越しする方法
Hardiness:4b~9a
アリウム(アイボリークィーン)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
アリウム(アイボリークィーン)は分球によって増やす事ができます。
分球
アリウム(アイボリークィーン)は花や葉が枯れる7月頃に球根を掘りあげ分球して増やすことが出来ます。分球後は秋まで保管して再度植え直します。
分球後の子球が通常綺麗な開花を迎えるまでに2年程かかります。
播種で増やす
アリウム(カラタビエンセ)の種蒔の方法
播種時期:3月~4月・10月~11月
発芽適温:約20度
発芽日数:
発芽条件:
種まき手順
- アリウム(カラタビエンセ)の種を秋に撒き、春に発芽させる場合はそのまま種を撒いて問題ありません。
- 冬の寒さを経験させない場合はポリ袋の中にやや湿らせたバーミキュライトと種を入れ、冷蔵庫(約4度)の中で6~8週間保管して種を撒きます。
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に軽く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、必ず土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
アリウム(カラタビエンセ)の病気
- アリウム腐敗病
- 黒斑病
- さび病
- 疫病
アリウム(カラタビエンセ)の害虫
- アブラムシ