ヨモギ(アルテミシア)は属の中に約506種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは6種類の原種と、いくつかの園芸品種等を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方や購入する際のリンクも用意しています。よければ、そちらもご活用ください。
■目次
■ヨモギ(アルテミシア)の簡易比較

学名:Artemisia schmidtiana
生活形:多年草
草丈:約15~60cm
開花:8月~10月
花色:黄色・白色
葉色:緑色
草姿:叢生型
備考:朝霧の輝きやクッションの柔らかさを感じさせる草姿と葉色が魅力です。茎や葉はビロード状の白色の毛が密に生えるため株全体が白色の外観を呈しており、羽状に分裂する葉は裂片が糸のように細く柔らかな印象を与える外観をしているため、クッションを思わせるようなふわふわ感や、キラキラと輝いて霞む朝霧を見てるような雰囲気を醸し出す植物です。

学名:Artemisia stelleriana
生活形:多年草
草丈:約20~60cm
開花:8月~10月
花色:黄色・白色
葉色:緑色
草姿:叢生型
備考:茎や葉にビロード状の白色の毛が密に生えるため株全体が白色の外観を呈しており、羽状に分裂する葉は丸みがあるため、レース模様のような繊細さと可愛らしさを兼ね備える植物となります。

学名:Artemisia ludoviciana
生活形:多年草
草丈:約30~100cm
開花:8月~10月
花色:黄色・白色
葉色:緑色
草姿:叢生型
備考:この植物の魅力は、整然と直立に茎が何本も並ぶ行儀の良い草姿と、茎や葉がビロード状の白色の毛で密に生えて株全体が白色の外観を呈している所、葉が基本的に単葉で細長い概形のためシャープな印象を与える所等にあります。

学名:Artemisia dracunculus
生活形:多年草
草丈:約50~150cm
開花:8月~10月
花色:黄色・白色
葉色:緑色
草姿:叢生型
備考:この植物にはエストラゴールやリモネンなどの精油が含まれており、アニスに似た独特な風味があるため、一般的に肉料理や魚料理などに用いるハーブとして栽培されている植物です。

学名:Artemisia absinthium
生活形:多年草
草丈:約30~150cm
開花:8月~10月
花色:黄色・白色
葉色:緑色
草姿:叢生型
備考:名前からも分かる通り食べると強い苦味があり、この苦味は主にセスキテルペンラクトンによりもたらされます。ニガヨモギはヨーロッパで蒸留酒のアブサンの原料として使われてきましたが、個体の多くに神経に悪影響を及ぼす有毒成分のツヨン(Thujone)を含んでいるため食用ハーブとして利用するのはおすすめ出来ません。栽培する場合は鑑賞用として、羽状に分裂して白色を呈している葉をシルバーリーフとして楽しむのが良いでしょう。
■ヨモギ(アルテミシア)の主な種と園芸品種の紹介
●主な原種
アサギリソウ



アサギリソウとは!
アサギリソウ(学名: Artemisia schmidtiana)は、別名では「シルバーマウンド(Silvermound)」とも呼ばれるキク科ヨモギ(アルテミシア)属の多年草です。
アサギリソウの原産地は日本の北海道と本州の北陸地方にあり、自生地は主に高山や海岸の岩場にあります。
アサギリソウの特徴
- アサギリソウの魅力:この植物は、朝霧の輝きやクッションの柔らかさを感じさせる草姿と葉色が魅力です。茎や葉はビロード状の白色の毛が密に生えるため株全体が白色の外観を呈しており、羽状に分裂する葉は裂片が糸のように細く柔らかな印象を与える外観をしているため、クッションを思わせるようなふわふわ感や、キラキラと輝いて霞む朝霧を見てるような雰囲気を醸し出す植物です。そのため、お庭に植えると上品でエレガントな雰囲気を添えたり、またふわふわとしたメルヘンチックな雰囲気を演出したりする事が出来るでしょう。主な仕立て方としては、 ロックガーデンやグランドカバーや寄せ植え素材として利用されます。
- 草姿:生育型は叢生型で、地面下にある根茎から複数の直立茎または斜上茎が伸びて、一般的に高さ約15~30(最大60)cmまでの、こんもりと盛り上がるドーム状の草姿を形成します。
- 葉の特徴:葉は二回羽状全裂、裂片は糸状です。そのため、空気を多く含んでいる綿や、光を通す霞のような幻想的な雰囲気をつくります。また葉には白色のビロード毛が生えるため、シルバーリーフにもなり、光が反射すると輝いているようにも見えるため、ラグジュアリーな雰囲気を演出する事ができます。
- 花の特徴:花序は0.5cmほどの頭花が、総状花序または複総状花序に配置される複合花序です。頭花は白色の総苞で囲われており、花は舌状花を欠いた黄色の筒状花のみで構成されている。葉と比べると装飾性が劣るため、シルバーリーフの鑑賞を優先するため花芽の時期に摘み取られる事が多い。
- 地被植物: アサギリソウは、こんもりとドーム状に広がり地表面を覆うため、地被植物(グランドカバー)として利用することも可能です。ただし、多湿に弱いため、砂質の土壌で栽培する必要があります。
- シルバーリーフ:茎や葉には白色のビロード毛が密生しているため、殆ど白色の外観をしています。また白色の毛は光の反射で輝いているようにも見えるため、シルバーの宝飾品のようにも見え、ラグジュアリーな印象を添えるシルバーリーフとして楽しめます。
- 寄せ植え:アサギリソウは株がドーム状に盛り上がりボリューム感を出すため、高さのある植物や枝垂れるような植物と組み合わせると立体感のある魅力的な寄せ植えになります。また茎葉は白色で美しいシルバーリーフとなるため、どんな色の植物とでもよく調和する点も、この植物を寄せ植えにおすすめするポイントとなるでしょう。
- ロックガーデン:アサギリソウは高山や海岸の岩場などにあり、乾燥気味の環境に適応する事からも分かる通り、ロックガーデンに最適な植物のひとつです。
アサギリソウの園芸品種の紹介
シロヨモギ

シロヨモギとは!
シロヨモギ(学名: Artemisia stelleriana)は、別名では「アルテミシア・ステレリアナ」「ホアリー・マグワート(hoary mugwort)」「ビーチ・ウォームウッド(beach wormwood)」とも呼ばれるキク科ヨモギ(アルテミシア)属の多年草です。
シロヨモギの原産地は日本、中国、韓国、ロシア、北アメリカにあり、自生地は主に海岸の砂浜や砂丘にあります。
シロヨモギの特徴
- シロヨモギの魅力:この植物は、茎や葉にビロード状の白色の毛が密に生えるため株全体が白色の外観を呈しており、羽状に分裂する葉は丸みがあるため、レース模様のような繊細さと可愛らしさを兼ね備える植物となります。そのため、園芸では主にこの美しいシルバーリーフが鑑賞されています。また、株はマット状に広がるため水捌けのよい花壇の中で地被植物として利用したり、 寄せ植え素材として利用されたりしています。
- 草姿:生育型は叢生型または匍匐型です。地面下にある根茎から複数の匍匐茎または横臥茎が伸びて、地表をマット状に横に広がる傾向があります。茎は白色のビロード状の毛が密生しているため、基本的に白色または白緑色をしている。
- 葉の特徴:葉は羽状深裂、裂片は丸みのある概形をしています。そのため、レース模様のような繊細さの中に可愛らしさも感じさせる装飾性があります。また葉には白色のビロード毛が生えているため、シルバーリーフとして楽しめる。
- 花の特徴:花序は1cm未満の頭花が、総状花序または複総状花序に配置される複合花序です。頭花は白色の総苞で囲われており、花は舌状花を欠いた黄色の筒状花のみで構成されている、一般的なキク科の植物とは見た目の異なるユニークな外観を呈しています。
- 地被植物: シロヨモギは、地表面を広がるため、地被植物(グランドカバー)として利用することも可能です。ただし、多湿に弱いため、砂質の土壌で栽培する必要があります。
- シルバーリーフ:茎や葉には白色のビロード毛が密生しているため、殆ど白色の外観をしています。また白色の毛は光の反射で輝いているようにも見えるため、シルバーの宝飾品のようにも見え、ラグジュアリーな印象を添えるシルバーリーフとして楽しめます。
アルテミシア・ルドビシアナ

アルテミシア・ルドビシアナとは!
アルテミシア・ルドビシアナ(学名: Artemisia ludoviciana)は、別名では「シルバーウォームウッド(silver wormwood)」「ウェスタン・マグワート(western mugwort)」「ルイジアナ・ワームウッド(Louisiana wormwood)」「ホワイトセージブラシ(white sagebrush)」とも呼ばれるキク科ヨモギ(アルテミシア)属の多年草です。アルテミシア・ルドビシアナの原産地はアメリカ合衆国やメキシコやカナダにあり、自生地は乾燥している草原や潅木地帯等にあります。
アルテミシア・ルドビシアナの特徴
- アルテミシア・ルドビシアナの魅力:この植物は、整然と直立に茎が何本も並ぶ行儀の良い草姿と、茎や葉がビロード状の白色の毛で密に生えて株全体が白色の外観を呈している所、葉が基本的に単葉で細長い概形のためシャープな印象を与える所等にあります。そのため、園芸では洗練された印象を与えるシルバーリーフとして楽しまれており、お庭で栽培することで上品でエレガントな雰囲気を添えることが出来ます。主な仕立て方としては、 乾燥や栄養の乏しい環境に強いためロックガーデンで利用されたり、また他の植物と組み合わせしやすいため寄せ植え素材として利用されたりします。
- 草姿:生育型は叢生型です。地面下にある根茎から複数の直立茎が真っ直ぐと伸びて高さ約30~100cmまで成長します。そのため、株の概形は、高さがあり整然とした行儀の良い群生をつくります。
- 葉の特徴:葉は基本的に単葉で線形や狭楕円形をしていますが、稀に分裂葉となり羽状深裂になる事もあります。基本的に細長い形状をしてるため、シャープで洗練された印象を与えやすいです。また葉には白色のビロード毛が生えるため、シルバーリーフにもなり、光が反射すると輝いているようにも見えるため、ラグジュアリーな雰囲気を演出する事ができます。
- 花の特徴:花序は0.2~0.7cmほどの頭花が、総状花序または複総状花序に配置される複合花序です。頭花は白色の総苞で囲われており、花は舌状花を欠いた黄色の筒状花のみで構成されている。葉と比べると装飾性が劣るため、シルバーリーフの鑑賞を優先するため花芽の時期に摘み取られる事が多い。
- シルバーリーフ:茎や葉には白色のビロード毛が密生しているため、殆ど白色の外観をしています。また白色の毛は光の反射で輝いているようにも見えるため、シルバーの宝飾品のようにも見え、ラグジュアリーな印象を添えるシルバーリーフとして楽しめます。
- 寄せ植え:アルテミシア・ルドビシアナは、株は株立ちして茎が行儀よく直立して高さを出すため、株にボリューム感のある植物や、または鉢縁から枝垂れるような植物と組み合わせると奥行きと立体感のある魅力的な寄せ植えになります。また茎葉は白色の毛で覆われた美しいシルバーリーフとなるため、どんな色の植物とでもよく調和して、他の植物を引き立てる働きをします。特に、この植物はシルバーの宝飾品のような輝きをもっているため、組み合わせる植物も宝飾品の美しさを感じさせるものを組み合わせると、宝石箱を見てるようなラグジュアリーな雰囲気の寄せ植えが作れるでしょう。
- ロックガーデン:アルテミシア・ルドビシアナは乾燥した草原や潅木地帯などにあり、乾燥気味の環境に適応する事からも分かる通り、ロックガーデンに最適な植物のひとつです。
タラゴン



タラゴンとは!
タラゴン(学名: Artemisia dracunculus)は、別名では「ホソバアオヨモギ」「エストラゴン(estragon)」とも呼ばれるキク科ヨモギ(アルテミシア)属の多年草です。
タラゴンの原産地はアジアからヨーロッパの広い地域にあり、自生地は乾燥している草原や荒れ地などにあります。
タラゴンの特徴
- タラゴンの魅力:この植物は、エストラゴールやリモネンなどの精油が含まれており、アニスに似た独特な風味があるため、一般的に肉料理や魚料理などに用いるハーブとして栽培されている植物です。栽培する際も乾燥や栄養の乏しい環境に強いため、環境を整えておくと管理がほぼいらず放任で栽培できる点も魅力のひとつでしょう。注意点としては、タラゴンは一般的にフレンチタラゴン(Artemisia dracunculus ‘sativa’)とロシアンタラゴン(Artemisia dracunculus)で区別されており、料理用として最適なのは風味がより高いフレンチタラゴンの方になる事です。そのため、品種を選ぶ時には用途に合わせて適切な方を選ぶことが大切です。
- タラゴンの比較:タラゴンは一般的にフレンチタラゴン(Artemisia dracunculus ‘sativa’)とロシアンタラゴン(Artemisia dracunculus)の二種類があります。
- フレンチタラゴン:矮性で草丈が低く、花は不稔性です。収穫されたハーブは風味が豊かで料理用ハーブとしてロシアンタラゴンよりも適していますが、ロシアンタラゴンよりも量がとれません。
- ロシアンタラゴン:草丈は100cmを超えて成長して、稔性のため種から栽培する事も可能です。風味はフレンチタラゴンより劣りますが、沢山の料理用ハーブを収穫する事ができます。
- 草姿:生育型は叢生型です。地面下にある根茎から複数の直立茎が真っ直ぐと伸びて高さ約50~150cmまで成長します。そのため、株の概形は、高さがあり整然とした行儀の良い群生をつくります。
- 葉の特徴:葉は基本的に単葉で線形や狭楕円形をしていますが、稀に分裂葉となり羽状深裂になる事もあります。基本的に細長い形状をしてるため、シャープで洗練された印象を与えやすいです。
- 花の特徴:花序は0.2~0.4cmほどの頭花が、総状花序または複総状花序に配置される複合花序です。頭花は白色の総苞で囲われており、花は舌状花を欠いた黄色の筒状花のみで構成されている。葉の収穫が基本的に優先されるため、花芽の時期に摘み取られる事が多い。
- 食用:若い茎や葉はアニスに似た甘くスパイシーな風味とピリッとした刺激があり、肉料理・魚料理・スープ・ソース・ドレッシング・ハーブティーなど様々な用途で利用されます。収穫は一般的に株の高さが25cm以上になってから始めます。収穫したタラゴンは新鮮な状態が最も風味が良いため出来るだけ早く食べるのがおすすめですが、風味が残るように素早く乾燥させて密閉容器に保存して数週間ほど保存して利用する事も可能です。ただし、時間が経つほどに風味は失われます。
ニガヨモギ


ニガヨモギとは!
ニガヨモギ(学名: Artemisia absinthium)は、別名では「ワームウッド(wormwood)」「グランドワームウッド(grand wormwood)」「アブシンチウム(absinthium)」とも呼ばれるキク科ヨモギ(アルテミシア)属の多年草です。
ニガヨモギの原産地はヨーロッパとアジアと北アフリカにあり、自生地は乾燥した草原や牧草地、荒れ地や道端などにあります。
ニガヨモギの特徴
- ニガヨモギの魅力:この植物は、その名前からも分かる通り食べると強い苦味があり、この苦味は主にセスキテルペンラクトンによりもたらされます。ニガヨモギはヨーロッパで蒸留酒のアブサンの原料として使われてきましたが、個体の多くに神経に悪影響を及ぼす有毒成分のツヨン(Thujone)を含んでいるため食用ハーブとして利用するのはおすすめ出来ません。栽培する場合は鑑賞用として、羽状に分裂して白色を呈している葉をシルバーリーフとして楽しむのが良いでしょう。またダニやノミなどに対して、駆虫作用があるためポプリとして衣類の防虫に利用されたり、家畜の防虫対策に用いられる事もあります。
- 草姿:生育型は叢生型です。地面下にある根茎から複数の直立茎または斜上茎が伸びて高さ約30~150cmまで成長します。そのため、株の概形はドーム状に大きく盛り上がる群生をつくります。
- 葉の特徴:葉は羽状深裂、裂片は丸みのある概形をしています。そのため、レース模様のような繊細さの中に可愛らしさも感じさせる装飾性があります。また葉には白色の毛が生えているため、シルバーリーフとしても楽しめる点が魅力です。
- 花の特徴:花序は0.3~0.5の頭花が、総状花序または複総状花序に配置される複合花序です。頭花は白色の総苞で囲われており、花は舌状花を欠いた黄色の筒状花のみで構成されている。葉と比べると装飾性が劣るため、シルバーリーフの鑑賞を優先するため花芽の時期に摘み取られる事が多い。
- シルバーリーフ:茎や葉には白色の毛が密生しているため、白っぽい外観をしています。また白色の毛は光の反射で輝いているようにも見えるため、シルバーの宝飾品のようにも見え、ラグジュアリーな印象を添えるシルバーリーフとして楽しめます。
オキナヨモギ


オキナヨモギとは!
オキナヨモギ(学名: Artemisia abrotanum)は、別名では「キダチヨモギ」「サザンウッド(southernwood)」「ラッツラブ(lad’s love)」とも呼ばれるキク科ヨモギ(アルテミシア)属の多年草です。
オキナヨモギの原産地は南ヨーロッパの範囲にあると考えられており、自生地は主に乾燥した草原や荒れ地、道端などにあります。
オキナヨモギの特徴
- オキナヨモギの魅力:この植物は、葉が羽状に細かく分裂して裂片が糸のように細く柔らかなため株全体が綿を思わせるようなふわふわした見た目をしており、また触ると樟脳のような心地よい芳香が広がります。そのため、この綿のようなテクスチャーをお庭の中で鑑賞したり、葉を収穫してポプリやストローイングハーブ(Strewing herb)にして香りを楽しむ目的で栽培されたり、この香りが蚊や蛾を遠ざける虫除けとしても働くため乾燥させて部屋に置いたりコンパニオンプランツとして活用されたりしています。
- 草姿:生育型は叢生型で、地面下にある根茎から複数の直立茎または斜上茎が伸びて、一般的に高さ約50~120cmまでの、こんもりと盛り上がるドーム状の草姿を形成します。
- 葉の特徴:葉は二回羽状全裂・三回羽状全裂、裂片は糸状です。そのため、空気を多く含んでいる綿や、光を通す霞のような幻想的な雰囲気をつくります。
- 花の特徴:花序は頭花が、総状花序または複総状花序に配置される複合花序です。頭花は白緑色の総苞で囲われており、花は舌状花を欠いた黄色の筒状花のみで構成されている、一般的なキク科の植物とは見た目の異なるユニークな外観を呈しています。
●その他の品種
ポウイス キャッスル

- ポウイス キャッスルとは:学名はArtemisia ‘powis castle’で、Artemisia arborescensとArtemisia absinthiumの交雑種と考えられている品種です。
- 魅力:この植物の魅力は、地表をマット状に広がる点、レースを想像させる繊細な葉の形をしてる点、シルバーの美しい葉色をもっている点などがあります。そのため、一般的に地被植物として利用されており、シルバーリーフが洗練された雰囲気を醸し出すため、エレガントなお庭やラグジュアリーなお庭などによく調和します。
- 草姿:生育型は叢生型で、草丈は15~60cmほど、地面下にある根茎から複数の茎を伸ばし、茎は直立または倒れて横に広がり、こんもりと盛り上がるマット状の草姿を形成します。
- 花の特徴:開花期は8月から10月、花序は極小さな頭花が、総状花序または複総状花序に配置される複合花序です。頭花は白色の総苞で囲われており、花は舌状花を欠いた黄色の筒状花のみで構成されている。葉と比べると装飾性が劣るため、シルバーリーフの鑑賞を優先するため花芽の時期に摘み取られる事が多い。
- 地被植物: アルテミシア(ポウイス キャッスル)は、こんもりとドーム状に広がり地表面を覆うため、地被植物(グランドカバー)として利用することも可能です。ただし、多湿に弱いため、砂質の土壌で栽培する必要があります。
- シルバーリーフ:茎や葉には白色のビロード毛が密生しているため、殆ど白色の外観をしています。また白色の毛は光の反射で輝いているようにも見えるため、シルバーの宝飾品のようにも見え、ラグジュアリーな印象を添えるシルバーリーフとして楽しめます。
- 寄せ植え:アルテミシア(ポウイス キャッスル)は株がドーム状に盛り上がりボリューム感を出すため、高さのある植物や枝垂れるような植物と組み合わせると立体感のある魅力的な寄せ植えになります。また茎葉は白色で美しいシルバーリーフとなるため、どんな色の植物とでもよく調和する点も、この植物を寄せ植えにおすすめするポイントとなるでしょう。