ヤグルマギク(セントレーア)は属の中に約687種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、園芸品種が豊富で洗練された草姿と大きな花が魅力のヤグルマギク(コーンフラワー)、ヤグルマギクと比べると野趣的な趣きがありますが多年生タイプのヤマヤグルマギク、シルバーリーフとして親しまれるギムノカルパ種やシネラリア種等が親しまれています。
ヤグルマギク(セントレーア)属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ヤグルマギク(セントレーア)の主な種の目次
ヤグルマギク(コーンフラワー)の特徴や園芸品種
- 原産:ヨーロッパ
- 学名:Centaurea cyanus
- 草丈:約40~90cm
- 分類:一年草
- 開花時期:4月~7月
- 花色:赤色●桃色●紫色●青色●黒色●白色〇
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:-
- 耐寒性:-
- 誕生花:3月1日/3月5日/3月22日/4月26日/8月2日/8月8日
- 花言葉:優雅/優美/繊細/信頼/教育
- 用途:切り花
ヤグルマギク(コーンフラワー)とは!?
ヤグルマギク(コーンフラワー)は学名Centaurea cyanus、別名では「コーンフラワー(cornflower)」や「セントレーア・シアヌス」等とも呼ばれるヨーロッパ原産の一年草です。
ヤグルマギク(コーンフラワー)の語源(由来)
- 属名のCentaureaは、ギリシャ神話に出てくるケンタウロスに由来しており、ケンタウロスは古代ギリシャ語で「Κένταυρος」になり、ラテン語で「Centaurus」になります。
- 伝承によると、ケンタウロスのカイロンは、ヘラクレスの矢に射抜かれて怪我をした時に、ヤグルマギクで作られた傷薬もしくは湿布を使って傷を覆い、傷が治癒したと言われています。
- 種小名のcyanusは「青色」を意味しており、花の色に由来します。
ヤグルマギク(コーンフラワー)の特徴(魅力)
- ヤグルマギク(コーンフラワー)は春から夏に開花する花を鑑賞する目的で育てられたり、蜜源として蜜蜂のために植えられたり、新鮮な花を収穫してエディブルフラワーとして食べりたりする目的で育てる植物です。
- 花は頭花で、外周に並ぶ筒状花(舌状花とされる場合もある)と、中央に直立する筒状花で構成されています。
- 外周の筒状花は不稔性(種を作らない)で、大きくラッパの様な形をしており、中央の筒状花を囲むように横向きに並びます。
- 中央の筒状花は雄蕊や雌蕊をもつ稔性(種をつくる)で、小さく、中央で直立して咲きます。
- 花色は青色が中心ですが、品種によっては桃色や黒色などの花色も楽しめます。
- 花は切り花としても楽しめれており、管理の仕方にも左右されますが花瓶の中で5~7日程度楽しめます。
- 青色の花を部屋に飾ると気分が落ち着き心がリラックスできる空間をつくります。
- 花はエディブルフラワーとしても利用されており、主に色を追加する目的で、新鮮な花をサラダやデザートにいれて飾り付けされ、食べられます。
- 乾燥した花はお茶などに入れて楽しまれる事もあり、レディグレイの紅茶に入れられる事もあります。
- 開花期の4月~7月になると花蜜を求めて蜜蜂が花の周りを元気に飛び回り、中央の花の中に頭を突っ込む蜜蜂の可愛らしい姿を観察する事が出来ます。
- 農業では、穀物類や菜種の畑に侵入すると収量を減らす原因となるため、有害な雑草と見なされています。
- ヤグルマギクの茎や葉は羊毛のような毛が生えるため、しばしば白緑色に見える事があります。
ヤグルマギク(コーンフラワー)の草丈は約40(~90)cm、茎は分枝しながら直立に伸び、茎の色は緑色で、白色の毛が密生もしくは疎らにつきます。葉序は根生葉もしくは互生葉序、葉色は緑色で白色の毛が疎らもしくは密に生えています。葉身の大きさは長さ約2.5(~10)cm、葉身は羽状深裂(~中裂)もしくは披針形です。花序は頭状花序、頭状花序は直径約2.5(~5)cm、筒状花のみで構成(外周の花は舌状花とされる場合もある)されており、花序の基部には苞葉があり、苞片が幾重にも重なり卵形をつくります。外周の筒状花(舌状花)は大きく横に向かって広がり内部に雄蕊と雌蕊がなく不稔性(種を作らない)です。中央の筒状花は小さく直立していて雄蕊と雌蕊があり稔性(種を作る)です。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。痩果は楕円形で長さ0.3(~0.4)cm、色は薄褐色です。種子は冠毛があります。
ヤグルマギク(コーンフラワー)の切り花の楽しみ方
- 収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水揚げは水切りを行いましょう。
- 水揚げ後は花瓶に生けて飾ります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)に置くと日持ちがよくなります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5~7日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
ヤグルマギク(コーンフラワー)の園芸品種の紹介
- ブルーボーイ(Centaurea cyanus ‘blue boy’)は遠くからでも目をひく色鮮やかな花色が魅力で、外周に並ぶ青色の大きな花(小花)と中央に集まる紫色の小さな花(小花)のグラデーションが美しい園芸品種です。鮮やかな青色の花色は、気分を落ち着け冷静な気分にさせたり、相手に信頼感を与えたりします。そのため、心を落ち着かせリラックス出来る様なお庭を作りたい時や、勉強や仕事などの集中できる空間(青色は時間の流れが早く感じる)のお庭を作りたい時などにおすすめです。草姿は直立して高さ90cmまで成長するため花壇の中央や後方に植えて背景や立体感を作るのに利用しやすく、また茎が長いため切り花として利用しやすい所も魅力です。
- ブルー ダイアデム(Centaurea cyanus ‘blue diadem’)は、外周の花(小花)が重なり八重咲きしてふさふさした花姿をつくり、色鮮やかな青色の花色が落ち着いた雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。草姿は直立して高さ75cmまで成長するため花壇の中央や後方に植えて背景や立体感を作るのに利用しやすく、また茎が長いため切り花として利用しやすい所も魅力です。
- クラシック ロマンティック(Centaurea cyanus ‘classic romantic’)は、ロマンチックな雰囲気をつくる桃色と白色の2色の花色が魅力の園芸品種です。花色は、ふつう中央の小花が濃い桃色、外周の小花が白色(薄桃色)をしています。ただし種から育てた時の花色は安定しておらず、赤色・桃色・白色の中で個々の花の花色の違いが楽しめます。草姿は直立して高さ90cmまで成長するため花壇の中央や後方に植えて背景や立体感を作るのに利用しやすく、また茎が長いため切り花として利用しやすい所も魅力です。
- クラシック マジック(Centaurea cyanus ‘classic magic’)は、静かで優雅な雰囲気をつくる紫色と白色の2色の花色が魅力の園芸品種です。花色は、ふつう中央の小花が濃い紫色、外周の小花が白色(薄紫色)をしています。ただし種から育てた時の花色は安定しておらず、紫色・白色の中で個々の花の花色の違いが楽しめます。草姿は直立して高さ90cmまで成長するため花壇の中央や後方に植えて背景や立体感を作るのに利用しやすく、また茎が長いため切り花として利用しやすい所も魅力です。
- クラシック ファンタスティック(Centaurea cyanus ‘classic fantastic’)は、心を落ち着かせリラックスさせる様な青色と白色の2色の花色が魅力の園芸品種です。花色は、ふつう中央の小花が濃い青色、外周の小花が白色(薄青色)をしています。ただし種から育てた時の花色は安定しておらず、青色・白色の中で個々の花の花色の違いが楽しめます。草姿は直立して高さ90cmまで成長するため花壇の中央や後方に植えて背景や立体感を作るのに利用しやすく、また茎が長いため切り花として利用しやすい所も魅力です。
- ブラックボール(Centaurea cyanus ‘black ball’)は、殆ど黒色に見える濃い紫色の花色と、矢車を連想させるような花姿が魅力の園芸品種です。黒色に見える濃い紫色の美しい花色は、重厚的で高価な印象を与えたり、モダンでスタイリッシュな印象を与えたりします。そのため重厚感のあるお洒落なお庭や、洗練された現代的なお庭などにおすすめです。草姿は直立して高さ90cmまで成長するため花壇の中央や後方に植えて背景や立体感を作るのに利用しやすく、また茎が長いため切り花として利用しやすい所も魅力です。
- トール・ミックス(centaurea cyanus ‘Tall Mixed’)は、トール(高い)の名前からも分かる背が高く成長する所が特徴です。また花は八重咲きして直径約3~5cmと大きいため豪華で存在感のある花姿が楽しめます。トール・ミックスには、赤色(トールレッド)・桃色(トールピンク)・青色(トールブルー)・紫色(トールパープル)・白色(トールホワイト)の花の種が混じっており、ひと袋で様々(カラフル)な花色が楽しめる所も魅力です。草姿は直立して高さ90cmまで成長するため花壇の中央や後方に植えて背景や立体感を作るのに利用したり、また茎が長いため切り花として利用するのもよいでしょう。
ヤマヤグルマギクの特徴や園芸品種
- 原産:ヨーロッパ
- 学名:Centaurea montana
- 草丈:約30~70cm
- 分類:多年草
- 開花時期:4月~7月
- 花色:紫色●青色●白色〇黒色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:切り花
ヤマヤグルマギクとは!?
ヤマヤグルマギクは学名Centaurea montana、別名では「セントレーア・モンタナ」や「ペレニアル・コーンフラワー(perennial cornflower)」等とも呼ばれるヨーロッパ原産の多年草です。
ヤマヤグルマギクの語源(由来)
- 属名のCentaureaは、ギリシャ神話に出てくるケンタウロスに由来しており、ケンタウロスは古代ギリシャ語で「Κένταυρος」になり、ラテン語で「Centaurus」になります。
- 伝承によると、ケンタウロスのカイロンは、ヘラクレスの矢に射抜かれて怪我をした時に、ヤグルマギクで作られた傷薬もしくは湿布を使って傷を覆い、傷が治癒したと言われています。
- 種小名のmontanaはラテン語で「山の」を意味しており、高地の牧草地や山地に自生している事に由来します。
ヤマヤグルマギクの特徴(魅力)
- ヤマヤグルマギクは春から夏に開花する花を鑑賞する目的で育てられる多年生の植物です。
- ヤマヤグルマギクはヤグルマギクと比べると、やや野趣に溢れた草姿をしています。
- ヤマヤグルマギクは葉が大きく長さ約10(~30)cmありますが、ヤグルマギクは葉が長さ約2.5~10cmであまり目立たず洗練された雰囲気があります。
- ヤマヤグルマギクは花の外周部の小花(筒状花)が細長くひょろひょろとした外観をしていますが、ヤグルマギクはラッパの様に広がり大きく装飾的です。
- ヤマヤグルマギクは多年生のため毎年楽しめますが、ヤグルマギクは一年草のため花を楽しんだ後は枯れてしまいます。
- ヤマヤグルマギクの花は頭花で、外周に並ぶ細い筒状花(舌状花とされる場合もある)と、中央に直立する筒状花で構成されています。
- 外周の筒状花は不稔性(種を作らない)で、中央の筒状花を囲むように横向きに並び、色はふつう青色で、筒状の小花は裂片が5個あり、裂片と筒部はほぼ同長です。
- 中央の筒状花は雄蕊や雌蕊をもつ稔性(種をつくる)で、中央で直立しており、色は紫色で小さいです。
- 花の下には蕾を包む卵形の苞葉があり、苞葉は縁部分が黒色をした苞片が何枚も重なり装飾的な雰囲気をつくります。
- 花は切り花としても楽しめれており、管理の仕方にも左右されますが花瓶の中で5~7日程度楽しめます。
- 開花期の4月~7月になると花蜜を求めて花の周りを元気に飛び回る花蜂や優雅に飛び回る蝶々の可愛らしい姿を観察する事が出来ます。
- ヤマヤグルマギクは地面下に根茎があり、徐々に広がる事で群生をつくります。
ヤマヤグルマギクの草丈は約30(~70)cm、地下茎で広がり群生をつくり、茎は直立して分枝は少なめです。茎の色は緑色で、白色の毛が密生もしくは疎らにつきます。葉序は互生葉序、葉色は緑色で白色の毛が疎らもしくは密に生えています。葉身の大きさは長さ約10(~30)cm、葉身は披針形もしくは狭楕円形です。花序は頭状花序、頭状花序は直径約5cm、筒状花のみで構成(外周の花は舌状花とされる場合もある)されており、花序の基部には苞葉があり、苞葉は卵形で縁部分が黒色の苞片が重なっています。外周の筒状花(舌状花)は横に向かって広がり、細長く筒部とほぼ同長の裂片が5個あり、内部に雄蕊と雌蕊がなく不稔性(種を作らない)です。中央の筒状花は小さく直立していて雄蕊と雌蕊があり稔性(種を作る)です。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。痩果は楕円形で長さ0.5(~0.6)cm、色は薄褐色です。種子は冠毛があります。
ヤマヤグルマギクの切り花の楽しみ方
- 収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水揚げは水切りを行いましょう。
- 水揚げ後は花瓶に生けて飾ります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)に置くと日持ちがよくなります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5~7日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
ヤマヤグルマギクの園芸品種の紹介
- パープルハート(Centaurea montana ‘purple heart’)は鮮やかな紫色と純白の2色の花色が上品な雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花は外周にある長い筒状花が純白で、中央の小さな筒状花が鮮やかな紫色をしています。草丈は50cmまで成長して、地下茎により広がり群生をつくります。
- アメジストスノー(Centaurea montana ‘amethyst in snow’)は濃い紫色と純白の2色の花色が上品な雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花は外周にある長い筒状花が純白で、中央の小さな筒状花が濃い紫色をしています。草丈は50cmまで成長して、地下茎により広がり群生をつくります。
- アメジストドリーム(Centaurea montana ‘amethyst dream’)は、花の中央から外側まで紫色1色の気品ある花色が特徴の園芸品種です。静かで優雅な雰囲気を漂わせる紫色の花は、高貴(貴族等)な印象を与えたり、ミステリアスな印象を与えるため、エレガントなお庭や格式の高そうなお庭等によく合うでしょう。草丈は50cmまで成長して、地下茎により広がり群生をつくります。
- ブラックスピリット(Centaurea montana ‘black sprite’)は、花の中央から外側ま殆ど黒色をした紫色の重厚感ある花色が特徴の園芸品種です。黒色の美しい花色は「夜(闇)」や「未知」などを象徴しており、重厚的で高価な印象を与えたり、モダンでスタイリッシュな印象を与えたりします。そのため重厚感のあるお洒落なお庭や、洗練された現代的なお庭などにおすすめです。草丈は35cmまで成長して、地下茎により広がり群生をつくります。
セントレーア・ギムノカルパの特徴や園芸品種
- 原産:イタリア
- 学名:Centaurea gymnocarpa
- 草丈:約80~100cm
- 分類:多年草
- 開花時期:5月~7月
- 花色:桃色●
- 葉色:緑色●白色〇
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:カラーリーフ
セントレーア・ギムノカルパとは!?
セントレーア・ギムノカルパは学名Centaurea gymnocarpa、別名では「ピンクダスティミラー」や「ベルベット・セントレーア(Velvet centaurea)」等とも呼ばれるイタリア原産の多年草です。
セントレーア・ギムノカルパの語源(由来)
- 属名のCentaureaは、ギリシャ神話に出てくるケンタウロスに由来しており、ケンタウロスは古代ギリシャ語で「Κένταυρος」になり、ラテン語で「Centaurus」になります。
- 伝承によると、ケンタウロスのカイロンは、ヘラクレスの矢に射抜かれて怪我をした時に、ヤグルマギクで作られた傷薬もしくは湿布を使って傷を覆い、傷が治癒したと言われています。
セントレーア・ギムノカルパの特徴(魅力)
- セントレーア・ギムノカルパは茎や葉が白色の短い毛で密に覆われているため、白色もしくは銀色の外観をしており、園芸ではシルバーリーフとして親しまれています。
- 葉は羽状に分裂して隙間から光を通すため、レースの編み物の様な上品な外観をしています。
- 葉は横へと大きく広がりこんもりした草姿をつくるため、花壇の縁どりなどで使えます。
- 葉の表面に密につく白色の毛は、光と熱を反射して水の損失を抑えるためにあると言われており、実際に乾燥に非常に強い植物です。
- 花はアザミを連想させる様な個性的な花の形をしており、桃色の花を咲かせるため、別名ではピンクダスティミラーと呼ばれます。
- ピンクは花色をさし、ダスティーミラー(Dusty Miller)とは銀色の葉をもつ幾つかの植物の総称もしくは、シロタエギクの事をさします。
- セントレーア・ギムノカルパは乾燥や栄養の乏しい土壌に強いです。
- ただしジメジメした多湿や長雨を苦手にしているため管理場所には注意が必要です。
セントレーア・ギムノカルパは高さ約80(~100)cm、幅約80(~100)cm、草姿はブッシュ状、茎はよく分枝して広がります。茎の色は緑色、白色の短い毛が密生するため白緑色の外観をしています。葉序は根生葉もしくは互生葉序、葉色は緑色、白色の短い毛が密に生えています。葉身は1~2回羽状深裂(~中裂)です。花序は頭状花序、頭状花序は桃色の筒状花のみで構成(外周の花は舌状花とされる場合もある)されています。花序の基部には苞葉があり、苞葉は卵形で苞片が重なっています。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。
セントレーア・ギムノカルパの園芸品種の紹介
セントレーア・シネラリアの特徴や園芸品種
- 原産:イタリア
- 学名:Centaurea cineraria
- 草丈:約15~60cm
- 分類:多年草
- 開花時期:5月~7月
- 花色:黄色●白色〇
- 葉色:緑色●黄色●赤色●桃色●紫色●青色●橙色●白色〇黒色●灰色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:カラーリーフ
セントレーア・シネラリアとは!?
セントレーア・シネラリアは学名Centaurea cineraria、別名では「fiordaliso delle scogliere」や「ダスティーミラー(Dusty Miller)」等とも呼ばれるイタリアのカプライア島が原産の多年草です。
セントレーア・シネラリアの語源(由来)
- 属名のCentaureaは、ギリシャ神話に出てくるケンタウロスに由来しており、ケンタウロスは古代ギリシャ語で「Κένταυρος」になり、ラテン語で「Centaurus」になります。
- 伝承によると、ケンタウロスのカイロンは、ヘラクレスの矢に射抜かれて怪我をした時に、ヤグルマギクで作られた傷薬もしくは湿布を使って傷を覆い、傷が治癒したと言われています。
- 種小名のcinerariaはラテン語で「灰の」を意味しており、白っぽい茎葉の色に由来します。
セントレーア・シネラリアの特徴(魅力)
- セントレーア・シネラリアは茎や葉が白色の短い毛で密に覆われているため、白色もしくは銀色の外観をしており、園芸ではシルバーリーフとして親しまれています。
- 葉は羽状に分裂して隙間から光を通すため、レースの編み物の様な上品な外観をしています。
- 葉は横へと大きく広がりこんもりした草姿をつくるため、花壇の縁どりなどで使えます。
- 葉の表面に密につく白色の毛は、光と熱を反射して水の損失を抑えるためにあると言われており、実際に乾燥に非常に強い植物です。
- 花はアザミを連想させる様な個性的な花の形をしており、黄色の筒状花のみで構成された頭花です。
- セントレーア・シネラリアは乾燥や栄養の乏しい土壌に強いです。
- ただしジメジメした多湿や長雨を苦手にしているため管理場所には注意が必要です。
セントレーア・シネラリアは高さ約15(~60)cm、茎はよく分枝して広がります。茎の色は緑色、白色の短い毛が密生するため白緑色の外観をしています。葉序は根生葉もしくは互生葉序、葉色は緑色、白色の短い毛が密に生えています。葉身の長さ約5(~25)cm、葉身の形は1~2回羽状全裂(~中裂)です。花序は頭状花序、頭状花序は黄色の筒状花のみで構成(外周の花は舌状花とされる場合もある)されています。花序の基部には苞葉があり、苞葉は卵形で苞片が重なっています。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。
セントレーア・シネラリアの園芸品種の紹介
セントレーア(デアルバタ)の特徴や園芸品種
- 原産:コーカサス地方/トルコ/イラン
- 学名:Centaurea dealbata
- 草丈:約50~100cm
- 分類:多年草
- 開花時期:6月~9月
- 花色:桃色●白色〇
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:切り花
セントレーア(デアルバタ)とは!?
セントレーア(デアルバタ)は学名Centaurea dealbata、別名では「セントレーア・デルバタ」「ペルシアン・コーンフラワー(Persian cornflower)」等とも呼ばれるコーカサス地方およびトルコ、イランが原産の多年草です。
セントレーア(デアルバタ)の語源(由来)
- 属名のCentaureaは、ギリシャ神話に出てくるケンタウロスに由来しており、ケンタウロスは古代ギリシャ語で「Κένταυρος」になり、ラテン語で「Centaurus」になります。
- 伝承によると、ケンタウロスのカイロンは、ヘラクレスの矢に射抜かれて怪我をした時に、ヤグルマギクで作られた傷薬もしくは湿布を使って傷を覆い、傷が治癒したと言われています。
- 種小名のdealbataはラテン語で「白く塗られた」「塗り潰した」を意味しており、茎葉に白色の毛が生え白っぽく見える事に由来します。
セントレーア(デアルバタ)の特徴(魅力)
- セントレーア(デアルバタ)は夏に開花する花を鑑賞する目的で育てられる多年生の植物です。
- セントレーア(デアルバタ)は上部の茎葉が小さくて少なくスラリと立ち上がる洗練された花姿を見せます。
- 花は頭花で直立約5cmの大きさがあり、外周に並ぶ大きな筒状花(舌状花とされる場合もある)と、中央に直立する筒状花で構成されています。
- 外周の筒状花は桃色で大きく先端が大きく裂けており、横に広がります。
- 中央の筒状花は白色で小さく直立しています。
- 花は切り花としても楽しめれており、管理の仕方にも左右されますが花瓶の中で5~7日程度楽しめます。
- 葉は羽状に縁部分が規則正しく裂けており鑑賞価値があります。
セントレーア(デアルバタ)の草丈は約50(~100)cm、地下茎で広がり群生をつくり、茎は直立して分枝は少なめです。茎の色は緑色で、白色の毛が密生もしくは疎らにつきます。葉序は根生葉と互生葉序、葉色は緑色で白色の毛が疎らもしくは密に生えています。葉身は羽状全裂(~中裂)で、小葉は楕円形です。花序は頭状花序、頭状花序は直径約5cm、桃色と白色の筒状花のみで構成されています。外周の筒状花(舌状花)は横に向かって広がり、色は桃色で大きく先端が強く裂けており、内部に雄蕊と雌蕊がなく不稔性(種を作らない)です。中央の筒状花は白色で小さく直立していて雄蕊と雌蕊があり稔性(種を作る)です。花序の基部には卵形の苞葉があります。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。
セントレーア(デアルバタ)の切り花の楽しみ方
- 収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水揚げは水切りを行いましょう。
- 水揚げ後は花瓶に生けて飾ります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)に置くと日持ちがよくなります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5~7日程度です。
水切り
水切りとは茎の根元を水の中に浸けた状態で、茎の根元から上に約1~5cmの部分でハサミを使い斜めにカットして、吸水面を広げる水揚げ方法です。水切りを行う目的は「細菌」「空気」「その他」が原因で茎が詰まり水揚げが悪くなってる部分を、水の中で切り戻して正常な状態に戻し水揚げを改善する事です。水切りは水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。
セントレーア(デアルバタ)の園芸品種の紹介
セントレーア(ニグラ)の特徴や園芸品種
- 原産:ヨーロッパ
- 学名:Centaurea nigra
- 草丈:約30~100cm
- 分類:多年草
- 開花時期:6月~9月
- 花色:桃色●紫色●白色〇
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:切り花
セントレーア(ニグラ)とは!?
セントレーア(ニグラ)は学名Centaurea nigra、別名では「レッサー・クナップウィード(lesser knapweed)」「コモン・クナップウィード(common knapweed)」等とも呼ばれるヨーロッパが原産の多年草です。
セントレーア(ニグラ)の語源(由来)
- 属名のCentaureaは、ギリシャ神話に出てくるケンタウロスに由来しており、ケンタウロスは古代ギリシャ語で「Κένταυρος」になり、ラテン語で「Centaurus」になります。
- 伝承によると、ケンタウロスのカイロンは、ヘラクレスの矢に射抜かれて怪我をした時に、ヤグルマギクで作られた傷薬もしくは湿布を使って傷を覆い、傷が治癒したと言われています。
- 種小名のnigraはラテン語で「黒色」を意味しています。
セントレーア(ニグラ)の特徴(魅力)
- セントレーア(ニグラ)は夏に開花する花を鑑賞する目的で育てられる多年生の植物です。
- セントレーア(ニグラ)は上部の茎葉が小さくて少なくスラリと立ち上がる洗練された花姿を見せます。
- 花はアザミを連想させる様な個性的な花の形をしており、桃色(紫色)の筒状花のみで構成された直径約3cmの頭花です。
- セントレーア(ニグラ)は花蜜の生産量が非常に多く、開花期の4月~7月になると花蜜を求めて花の周りを元気に飛び回る花蜂や優雅に飛び回る蝶々の可愛らしい姿を観察する事が出来ます。
セントレーア(ニグラ)の草丈は約30(~100)cm、茎は分枝しながら直立します。茎の色は緑色で、白色の毛が密生もしくは疎らにつきます。葉序は互生葉序、葉色は緑色で白色の短い毛が生えています。葉身は披針形もしくは狭楕円形、縁部分が浅裂(~中裂)することもあります。花序は頭状花序、頭状花序は直径約3cm、桃色(紫色)の筒状花のみで構成されています。花序の基部には卵形の苞葉があり、苞葉は黒色の毛が生える褐色の苞片が重なり鱗状になります。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。
セントレーア(ニグラ)の園芸品種の紹介
セントレーア(チェイランシフォリア)の特徴や園芸品種
- 原産:コーカサス地方/トルコ/イラン
- 学名:Centaurea cheiranthifolia
- 草丈:約30~50cm
- 分類:多年草
- 開花時期:6月~9月
- 花色:黄色●白色〇
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:切り花
セントレーア(チェイランシフォリア)とは!?
セントレーア(チェイランシフォリア)は学名Centaurea cheiranthifolia、コーカサス地方およびトルコ、イランが原産の多年草です。
セントレーア(チェイランシフォリア)の語源(由来)
- 属名のCentaureaは、ギリシャ神話に出てくるケンタウロスに由来しており、ケンタウロスは古代ギリシャ語で「Κένταυρος」になり、ラテン語で「Centaurus」になります。
- 伝承によると、ケンタウロスのカイロンは、ヘラクレスの矢に射抜かれて怪我をした時に、ヤグルマギクで作られた傷薬もしくは湿布を使って傷を覆い、傷が治癒したと言われています。
- 種小名のcheiranthifoliaは「Cheiranthus」の外観をもった「葉」を意味します。
セントレーア(チェイランシフォリア)の特徴(魅力)
- セントレーア(チェイランシフォリア)は夏に開花する花を鑑賞する目的で育てられる多年生の植物です。
- 花はアザミを連想させる様な個性的な花の形をしており、白色(クリーム色)の筒状花のみで構成されています。
- 中央の筒状花からは紫色の雄蕊が突出しており白色と紫色の2色の花色が上品な雰囲気をつくります。
セントレーア(チェイランシフォリア)の草丈は約30(~50)cm、草姿は叢生型(根元から多くの茎が出る)、茎はやや曲がりながら直立します。葉序は根生葉と互生葉序、葉色は緑色、葉身は狭楕円形もしくは披針形です。花序は頭状花序、白色(~黄色)の筒状花のみで構成されています。外周の筒状花(舌状花)は横に向かって広がり、大きく先端が強く裂けており、内部に雄蕊と雌蕊がなく不稔性(種を作らない)です。中央の筒状花小さく直立していて、紫色の葯がある雄蕊と雌蕊があり稔性(種を作る)です。花序の基部には卵形の苞葉があります。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。
セントレーア(チェイランシフォリア)の園芸品種の紹介
セントレーア(アトロプルプレア)の特徴や園芸品種
- 原産:ルーマニア/バルカン半島
- 学名:Centaurea atropurpurea
- 草丈:約80~100cm
- 分類:多年草
- 開花時期:5月~8月
- 花色:赤色●紫色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:普通
- 耐寒性:強い
- 用途:切り花
セントレーア(アトロプルプレア)とは!?
セントレーア(アトロプルプレア)は学名Centaurea atropurpurea、別名では「ダークパープル・クナップウィード(dark purple knapweed)」等とも呼ばれるルーマニアおよびバルカン半島が原産の多年草です。
セントレーア(アトロプルプレア)の語源(由来)
- 属名のCentaureaは、ギリシャ神話に出てくるケンタウロスに由来しており、ケンタウロスは古代ギリシャ語で「Κένταυρος」になり、ラテン語で「Centaurus」になります。
- 伝承によると、ケンタウロスのカイロンは、ヘラクレスの矢に射抜かれて怪我をした時に、ヤグルマギクで作られた傷薬もしくは湿布を使って傷を覆い、傷が治癒したと言われています。
- 種小名のatropurpureaはラテン語で「暗い」を意味する「atro」と、紫色を意味する「purpuro(紫) + -ea(色)」の2語からきており、暗紫色をした花色に由来します。
セントレーア(アトロプルプレア)の特徴(魅力)
- セントレーア(アトロプルプレア)は夏に開花する花を鑑賞する目的で育てられる多年生の植物です。
- セントレーア(アトロプルプレア)の花はアザミを思わせる様な花姿をしており、濃い紫色(~赤紫色)の上品な花色が魅力です。
- 花は頭花で濃い紫色の筒状花のみで構成されています。
- 花の下には蕾を包む球形の苞葉があり、苞葉は縁部分に毛の生えた褐色の苞片が何枚も重なり、紫色の花とも相まって落ち着いた雰囲気をつくります。
- 花は切り花としても楽しめれており、管理の仕方にも左右されますが花瓶の中で5~7日程度楽しめます。
セントレーア(アトロプルプレア)の草丈は約80(~100)cm、茎は直立して分枝は少なめです。茎の色は緑色で、白色の毛が密生もしくは疎らにつきます。葉序は互生葉序、葉色は緑色で白色の毛が疎らもしくは密に生えています。葉身は披針形もしくは羽状深裂(~中裂)です。頭状花序は赤色もしくは紫色の筒状花のみで構成されています。花序の基部には苞葉があり、苞葉は球形、ふち部分に毛のある褐色の苞片が重なっています。果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。
セントレーア(アトロプルプレア)の切り花の楽しみ方
- 収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水揚げは水切りを行いましょう。
- 水揚げ後は花瓶に生けて飾ります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)に置くと日持ちがよくなります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5~7日程度です。
水切り
水切りとは茎の根元を水の中に浸けた状態で、茎の根元から上に約1~5cmの部分でハサミを使い斜めにカットして、吸水面を広げる水揚げ方法です。水切りを行う目的は「細菌」「空気」「その他」が原因で茎が詰まり水揚げが悪くなってる部分を、水の中で切り戻して正常な状態に戻し水揚げを改善する事です。水切りは水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。
セントレーア(アトロプルプレア)の園芸品種の紹介
その他の種や園芸品種
- オリエンリス種