アスチルベは属の中に約28種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは4の原種と、いくつかの園芸品種等を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方や購入する際のリンクも用意しています。よければ、そちらもご活用ください。
■目次
■アスチルベの主な種と園芸品種の紹介
アスチルベ・アレンジー

アスチルベ・アレンジーとは!
アスチルベ・アレンジー(学名: Astilbe × arendsii)は、別名では「ハイブリッド・アスチルベ(Hybrid Astilbe)」とも呼ばれるユキノシタ科アスチルベ属の多年草です。
アスチルベ・アレンジーの野生に自生している原種ではありません。この交雑種は20世紀初頭にドイツの園芸家であるGeorg Adalbert Arendsにより、シネンシス種(A.chinensis)、ジャポニカ種(A.japonica)、ツンベルギー種(A.thunbergii)が交配されて作出されたものです。
アスチルベ・アレンジーの特徴
- アスチルベ・アレンジーの魅力:この植物は、日本や中国のアスチルベの原種を交配して作出された交雑種です。一般的な原種と比べて魅力的な部分が多い傾向があり、花房のサイズが大きく、花が高密度に咲いてボリューム感があったり、花の色や葉の色が多彩であったりします。一般的に、園芸では綿菓子を想像させるような可愛らしい花姿と、シダの葉を思わせる繊細な葉を鑑賞する目的で栽培されており、そのふわふわとした花姿が可愛らしさやメルヘンチックな雰囲気をつくり、開花期以外にもシダのような葉が上品な雰囲気を醸し出します。草姿は叢生型で、地面下を根茎が広がり、根生葉が地表を覆うように広がります。この特性から樹木の下草などとして地被植物として活用することができます。耐陰性もあるため、日陰の庭の植物として利用することも可能です。
- 草姿:生育型は叢生型で、株は根茎で広がりながら複数の子株を形成します。株からは根生葉を形成して地表を覆い、株中央からは茎を形成して高さ約50~100cmまで伸ばし花を咲かせます。
- 花の特徴:開花期は6月~9月頃、花序は円錐花序(複総状花序)を形成して、花序の概形は長さ約10~50cmまでの円錐形になります。花のサイズは非常に小さく、花を構成する5枚の花弁は細長い線状ヘラ形・線形で、花弁の色は品種によっては赤色・桃色・橙色・紫色・白色もあります。この特徴から、花姿は空気を多く含んだ綿のような見た目をしており、鑑賞価値の高い植物となります。
- 葉の特徴:葉は基部から発生する根生葉と茎から発生する茎葉があります。葉の概形は一般的に二回三出複葉ですが、しばしば二回羽状複葉や三回羽状複葉を呈します。葉を構成する小葉の概形は菱形・楕円形・狭楕円形・卵形で縁部分に重鋸歯があります。葉の見た目がシダ植物やレース模様を想像させるお洒落さがあるため、野暮ったさは感じさせにくく、繊細な印象を感じさせる地被植物として働かせることができます。
- フラワーアレンジメント:アスチルベ・アレンジーの花は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れほとんどなく、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されます。またアレンジメントの中では花房が大きく豪華な主役の花材として活用できます。
- カラーリーフ:葉の色は緑色の他、品種を選べば黄色・黄土色・赤紫色・暗紫色の葉色も楽しめます。そのため、開花期以外もカラーリーフとしてお庭を彩ることが出来ます。
- 地被植物:アスチルベ・アレンジーは、根茎で広がり叢生して複数の株を形成し、株は根生葉を広げて地表を覆います。そのため、ややボリューム感のある地被植物として利用する事が可能です。またこの植物を地被植物として利用する利点として、耐陰性が高いため、日陰のお庭で利用出来る点、葉がシダ植物のようにお洒落で上品な雰囲気を醸し出す点などにあります。ただし、冬の休眠期には地上部がなくなり、また耐踏圧性はないため人通りがない場所の地被植物として利用する必要があります。
- シェードガーデン:耐陰性があるため、間接光しか入らないような明るい日陰から暗めの日陰でも育てることが可能です。
アスチルベ・アレンジーの園芸品種の紹介
ダークサイドオブザムーン
学名:Astilbe × arendsii ‘dark side of the moon’
花の色:紫色
葉の色:暗紫色・黒色
草丈:約40~60cm
備考:葉の色が黒色または暗紫色をしていて、重厚的で格式高い雰囲気を感じさせるカラーリーフとして楽しめ品種です。また開花期には紫色の花が咲き、上品な雰囲気を添えることができます。
チョコレートショウグン
学名:Astilbe × arendsii ‘chocolate shogun’
花の色:白色・淡いサーモンピンク
葉の色:暗紫色・黒色
草丈:約40~60cm
備考:葉の色が黒色または暗紫色をしていて、重厚的で格式高い雰囲気を感じさせるカラーリーフとして楽しめ品種です。また開花期には白色から淡いサーモンピンク色の花が咲き、可愛らしさも感じさせます。
カプチーノ

学名:Astilbe × arendsii ‘cappuccino’
花の色:白色
葉の色:暗緑色・黒色
草丈:約30~50cm
備考:葉の色が殆ど黒色に見える暗緑色をしているため、非常にシックな印象を与えるカラーリーフになり、また白色の明るい花との対比で、高級感やモダンさを感じさせる品種です。
ニモ
学名:Astilbe × arendsii ‘nemo’
花の色:桃色
葉の色:緑色
草丈:約70~90cm
備考:Keukenhof Gardensで最優秀賞を受賞した品種です。枝分かれがよい茎に咲く花穂は長さ約30cmに達して非常に大きく豪華な見た目をしています。桃色の花は、女性的な可愛らしさを感じさせるため、ロマンチックなお庭などによく合うでしょう。
イルリヒト

学名:Astilbe × arendsii ‘irrlicht’
花の色:白色・クリーム色
葉の色:濃い緑色
草丈:約40~60cm
備考:従来のアスチルベと比べて早咲性があり、早ければ晩春頃から開花します。花の色は白色からクリーム色で、明るく柔らかな雰囲気があり、濃い緑色の葉と強いコントラストを生み出します。
フラミンゴ

学名:Astilbe × arendsii ‘flamingo’
花の色:桃色
葉の色:緑色
草丈:約30~50cm
備考:生育が早くコンパクトな品種です。花序を構成する花穂(総状花序)が枝垂れるように咲く性質があり、優美な花姿が楽しめます。
デルフト レース

学名:Astilbe × arendsii ‘delft lace’
花の色:桃色
葉の色:緑色
草丈:約50~100cm
備考:この品種は、ピーチブロッサムの改良品種と考えられています。葉は縁部分がよりギザギザとしてシャープでお洒落な外観をしており、葉の色は全体的に赤紫色を帯びる傾向があります。そのため、上品な印象を与えるカラーリーフとして楽しめます。円錐花序を構成する総状花序は、やや疎らにつくため、ボリューム感は無いですが、繊細な見た目をしており、また赤色の茎が目立ち、桃色の花と美しいコントラストを演じます。
ルックアットミー
学名:Astilbe × arendsii ‘look at me’
花の色:桃色
葉の色:緑色
草丈:約40cm
備考:鮮やかな赤色の茎に、桃色の花を咲かせる品種です。そのため、派手さの中に可愛らしさを感じさせ、よく目立ちます。
シスターテレサ

学名:Astilbe × arendsii ‘sister theresa’
花の色:サーモンピンク色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:この植物は、花穂の中に非常に高密度に花が咲くため、モコモコとした可愛らしい外観をしており、またサーモンピンク色の花色が柔らかで優しい雰囲気を醸し出す品種です。
ラインランド

学名:Astilbe × arendsii ‘Rheinland’
花の色:桃色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:赤みを帯びた茎に、鮮やかな桃色の花を咲かせる品種です。花房はおおきく、綿のようにふわふわとしているため、可愛らしさと豪華さがあり、また桃色の花との相性も抜群によく、可愛らしいお庭を作りたい時におすすめです。
アイスクリーム

学名:Astilbe × arendsii ‘ice cream’
花の色:淡い桃色
葉の色:緑色
草丈:約60~80cm
備考:パステル調の柔らかな桃色の花色が、メルヘンチックな雰囲気を醸し出す品種です。
ファナル
学名:Astilbe × arendsii ‘fanal’
花の色:赤色
葉の色:緑色
草丈:約50cm
備考:開花が早く初夏頃から始まり、鮮やかな赤色の花を咲かせます。春の葉の色は赤みを帯びる青銅色で、夏になると緑色になります。
ピーチブロッサム

学名:Astilbe × arendsii ‘peach blossom’
花の色:サーモンピンク色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:開花が早く初夏頃から始まります。サーモンピンク色の花が、柔らかで優しい雰囲気を醸し出す品種です。
レッドセンチネル

学名:Astilbe × arendsii ‘red sentinel’
花の色:赤色
葉の色:緑色・青銅色
草丈:約40~60cm
備考:赤色の花軸から、非常に色鮮やかな赤色の花を咲かせます。そのため、お庭の雰囲気を派手で華やかに彩ることができます。
リズム アンド ブルース

学名:Astilbe × arendsii ‘rhythm and blues’
花の色:赤桃色
葉の色:緑色
草丈:約50~70cm
備考:この品種はミュージックシリーズの中の一品種です。花の色が鮮やかな赤桃色をしていて、可愛らしさと元気の良さを感じさせる品種です。
ドラム アンド ベース
学名:Astilbe × arendsii ‘drum and bass’
花の色:赤桃色
葉の色:緑色
草丈:約50~70cm
備考:この品種はミュージックシリーズの中の一品種です。従来の品種と比べて、株はコンパクトで、花の数が多くて密集してボリューム感のある花姿をしており、鮮やかな赤桃色をしています。
サニーデイ
学名:Astilbe × arendsii ‘sunny day’
花の色:赤色
葉の色:緑色
草丈:約30~50cm
備考:花付きがよい矮性品種です。そのため、鉢植えやスモールガーデンなどで楽しみやすい。
アスタリー・シリーズ
学名:Astilbe × arendsii ‘astary’
花の色:赤色・桃色・白色
葉の色:緑色
草丈:約20~30cm
備考:矮性品種で鉢植えの中やスモールガーデンで栽培しやすい品種です。春化(開花のために低温に当てる)が不要で、播種後初年度より開花させることが可能です。
アスタリー・シリーズの品種
- ローズ:花の色は赤桃色で、可愛らしさの中に派手さと元気の良さを感じさせる品種です。
- ピンク:花の色は桃色で、女性的で可愛らしい印象を添えることが出来る品種です。
- ホワイト:花の色は白色で、清潔感や神聖さ感じさせる品種です。
ニューウェーヴ
学名:Astilbe × arendsii ‘new wave’
花の色:桃色
葉の色:緑色
草丈:約50~70cm
備考:透き通るようなピンク色の花と、光沢のある緑色の葉のコントラストが美しい品種です。
ホワイトグロリア
学名:Astilbe × arendsii ‘white gloria’
花の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約50~70cm
備考:光沢のある緑色の葉と、輝いているようにも見える純白の花が、宝飾品を見てるようなラグジュアリーな雰囲気を感じさせる品種です。
パープルレイン
学名:Astilbe × arendsii ‘purple rain’
花の色:紫色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:上品な紫色の花を咲かせる品種です。
バーガンディレッド
学名:Astilbe × arendsii ‘burgundy red’
花の色:赤色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:非常に色鮮やか赤色の派手さの中に上品な雰囲気を醸し出す品種です。
アスチルベ・シネンシス

アスチルベ・シネンシスとは!
アスチルベ・シネンシス(学名: Astilbe chinensis)は、別名では「チャイニーズアスチルベ(Chinese astilbe)」「フォールス・ゴートビアード(false goat’s beard)」「トール・フォールス・バックスビアド(tall false-buck’s-beard)」とも呼ばれるユキノシタ科アスチルベ属の多年草です。
アスチルベ・シネンシスの原産地は中国にあり、自生地は標高約400~3600mの山地の湿潤な森林や林縁、湿地や小川沿いなどにあります。
アスチルベ・シネンシスの特徴
- アスチルベ・シネンシスの魅力:この植物は、一般的なアスチルベと比べて開花期が遅い傾向があり、綿菓子を想像させるような可愛らしい花姿と、シダの葉を思わせる繊細な葉が魅力的な植物です。そのため、開花期になるとふわふわとした可愛らしさやメルヘンチックな雰囲気をつくり、開花期以外にもシダのような葉が上品な雰囲気を醸し出します。草姿は叢生型で、地面下を根茎が広がり、根生葉が地表を覆うように広がります。この特性から地被植物として活用することができます。耐陰性もあるため、日陰の庭の植物として利用することも可能です。
- 草姿:生育型は叢生型で、株は根茎で広がりながら複数の子株を形成します。株からは根生葉を形成して地表を覆い、株中央からは茎を形成して高さ約50~100cmまで伸ばし花を咲かせます。
- 花の特徴:開花期は6月~9月頃、花序は円錐花序(複総状花序)を形成して、花序の概形は長さ約10~40cmまでの円錐形になります。花のサイズは非常に小さく、花を構成する5枚の花弁は細長い線形で、花弁の色は一般的なに赤色ですが、品種によっては桃色・橙色・紫色・白色もあります。この特徴から、花姿は空気を多く含んだ綿のような見た目をしており、鑑賞価値の高い植物となります。
- 葉の特徴:葉は基部から発生する根生葉と茎から発生する茎葉があります。葉の概形は一般的に二回三出複葉ですが、しばしば二回羽状複葉や三回羽状複葉を呈します。葉を構成する小葉の概形は菱形・楕円形・卵形で縁部分に重鋸歯があります。葉の見た目がシダ植物やレース模様を想像させるお洒落さがあるため、野暮ったさは感じさせにくく、繊細な印象を感じさせる地被植物として働かせることができます。
- フラワーアレンジメント:アスチルベ・シネンシスの花は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れほとんどなく、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されます。またアレンジメントの中では花房が大きく豪華な主役の花材として活用できます。
- カラーリーフ:葉の色は緑色の他、品種を選べば黄色・黄土色・赤紫色・暗紫色の葉色も楽しめます。そのため、開花期以外もカラーリーフとしてお庭を彩ることが出来ます。
- 地被植物:アスチルベ・シネンシスは、根茎で広がり叢生して複数の株を形成し、株は根生葉を広げて地表を覆います。そのため、ややボリューム感のある地被植物として利用する事が可能です。またこの植物を地被植物として利用する利点として、耐陰性が高いため、日陰のお庭で利用出来る点、葉がシダ植物のようにお洒落で上品な雰囲気を醸し出す点などにあります。ただし、冬の休眠期には地上部がなくなり、また耐踏圧性はないため人通りがない場所の地被植物として利用する必要があります。
- シェードガーデン:耐陰性があるため、間接光しか入らないような明るい日陰から暗めの日陰でも育てることが可能です。
アスチルベ・シネンシスの園芸品種の紹介
プミラ
学名:Astilbe chinensis ‘pumila’
花の色:淡い桃色
葉の色:緑色
草丈:約20~30cm
備考:矮性品種で、株は根茎で横に広がるのが上手く、葉が地表を覆うのが上手い品種です。そのため、地被植物に活用しやすくなっています。
ビジョンズ・シリーズ




学名:Astilbe chinensis ‘visions’
花の色:赤色・桃色・紫色・サーモンピンク色・白色
葉の色:緑色
草丈:約30~40cm
備考:株は矮性でコンパクトに成長します。開花期は遅く7月頃から始まり、遅くまで咲く。花を構成する、総状花序は非常に花が高密度に咲くためモコモコとした個性的な花姿が楽しめる。
ビジョンズ・シリーズの品種
- ビジョンズ・インフェルノ:花の色は淡いサーモンピンク色をしているため、お庭で栽培すると柔らかで優しい雰囲気を演出することができます。
- ビジョンズ・イン ホワイト:花の色は白色をしているため、お庭で栽培すると明るさや清潔感を演出することができます。
- ビジョンズ・イン ピンク:花の色は桃色をしているため、お庭で栽培すると女性的な可愛らしさを演出することができます。
- ビジョンズ・イン レッド:花の色は赤紫色をしているため、お庭で栽培するとエレガントな雰囲気を演出することができます。
アンバームーン

学名:Astilbe chinensis ‘amber moon’
花の色:桃色
葉の色:黄色(黄緑色)・赤色
草丈:約50~100cm
備考:葉の色が黄色(黄緑色)と赤色の複色になり、葉の縁部分に赤色の覆輪が入ります。そのため、明るくカラフルな印象を与えるカラーリーフとして楽しめる品種です。
ミルク アンド ハニー

学名:Astilbe chinensis ‘milk and honey’
花の色:白色・淡い桃色
葉の色:緑色
草丈:
備考:花は咲き寒につれて白色から淡い桃色へと変化します。そのため、明るさと清潔感を感じさせるエントランスガーデンや、可愛らしい雰囲気を醸し出すお庭などによくあいます。
グリッターアンドグラマー
学名:Astilbe chinensis ‘glitter and glamour’
花の色:桃色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花穂は40cmを超える事もあり、巨大で存在感のある花姿が楽しめます。花の色は薄い桃色をしているため、女性的な優しい雰囲気を醸し出す所も魅力です。
ブラックパール
学名:Astilbe chinensis ‘black pearls’
花の色:紫色
葉の色:緑色
草丈:約50~70cm
備考:開花は7月頃から始まり、花穂の中に高密度に紫色の花が咲くため、ボリューム感の豪華な花姿が楽しめます。
アワモリショウマ

アワモリショウマとは!
アワモリショウマ(学名: Astilbe japonica)は、別名では「アスチルベ・ジャポニカ」「フォルス バックス ビアード(false buck’s beard)」とも呼ばれるユキノシタ科アスチルベ属の多年草です。
アワモリショウマの原産地は日本にあり、日本の本州・四国・九州に分布して、自生地は山地の湿潤な森林や渓谷などにあります。
アワモリショウマの特徴
- アワモリショウマの魅力: 日本の山地などに自生している植物で、非常に小さな白花が円錐状に集まる事で、泡立っているような個性的な花姿をしており、またシダの葉を思わせる繊細な葉が魅力的な植物です。 草丈は40~60cm程度と小型のため鉢植えでの管理がしやすく、草姿は叢生型、地面下を根茎が広がり、根生葉が地表を覆うように広がるため地被植物として活用することもできます。耐陰性があるため、日陰の庭の植物として利用することも可能です。
- 草姿:生育型は叢生型で、株は根茎で広がりながら複数の子株を形成します。株からは根生葉を形成して地表を覆い、株中央からは茎を形成して高さ約40~60cmまで伸ばし花を咲かせます。
- 花の特徴:開花期は5月~8月頃、花序は円錐花序(複総状花序)を形成して円錐形になります。花のサイズは非常に小さく、花を構成する5枚の白色の花弁は細長いヘラ形で、雄蕊が5本~10本あり突出しているため、花姿は空気を多く含んだ泡や綿のような見た目をしています。
- 葉の特徴:葉は基部から発生する根生葉と茎から発生する茎葉があります。葉の概形は一般的に二回三出複葉ですが、しばしば二回羽状複葉や三回羽状複葉を呈します。葉を構成する小葉の概形は菱形・楕円形・狭楕円形で縁部分に重鋸歯があります。葉の見た目がシダ植物やレース模様を想像させるお洒落さがあるため、野暮ったさは感じさせにくく、繊細な印象を感じさせる地被植物として働かせることができます。
- フラワーアレンジメント:アワモリショウマの花は収穫後に乾燥しても色褪せと型崩れほとんどなく、美しい外観を長く保ちます。この特性から、切り花として楽しまれるだけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに加工されて、スワッグやリース等のアレンジメントの素材として利用されます。またアレンジメントの中では花房が大きく豪華な主役の花材として活用できます。
- 地被植物:アワモリショウマは、根茎で広がり叢生して複数の株を形成し、株は根生葉を広げて地表を覆います。そのため、ややボリューム感のある地被植物として利用する事が可能です。またこの植物を地被植物として利用する利点として、耐陰性が高いため、日陰のお庭で利用出来る点、葉がシダ植物のようにお洒落で上品な雰囲気を醸し出す点などにあります。ただし、冬の休眠期には地上部がなくなり、また耐踏圧性はないため人通りがない場所の地被植物として利用する必要があります。
- シェードガーデン:耐陰性があるため、間接光しか入らないような明るい日陰から暗めの日陰でも育てることが可能です。
アワモリショウマの園芸品種の紹介
学名:Astilbe japonica ‘straussenfeder’
花の色:赤桃色
葉の色:緑色
草丈:約40~90cm
備考:この植物はジャポニカ系のハイブリッド品種です。花穂全体が垂れて優美な見ためをしている所が特徴になり、桃色の花色がロマンチックで可愛らしい印象を与えます。
モンゴメリー

学名:Astilbe japonica ‘montgomery’
花の色:赤桃色
葉の色:緑色・赤銅色(春)
草丈:40~60cm
備考:この植物はジャポニカ系のハイブリッド品種です。葉は春に赤みを帯びる赤銅色をしており、夏になると濃い緑色になる。花の色は鮮やかな赤桃色で、女性的な可愛らしさと、元気の良さを感じさせます。
ワシントン

学名:Astilbe japonica ‘washington’
花の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約50cm
備考:この植物はジャポニカ系のハイブリッド品種です。花の色は純白で、明るさや清潔感を感じさせます。
ヒトツバショウマ

ヒトツバショウマとは!
ヒトツバショウマ(学名: Astilbe simplicifolia)は、別名では「アスチルベ・シンプリシフォリア」「エンタイアリーブアスチルベ(entire leaved astilbe)」とも呼ばれるユキノシタ科アスチルベ属の多年草です。
ヒトツバショウマの原産地は日本と朝鮮半島にあり、自生地は山岳地帯の湿潤な森林や林縁などにあります。
ヒトツバショウマの特徴
- ヒトツバショウマの魅力:アスチルベ属の多くの種は、葉が複葉ですが、この植物は葉が単葉で縁部分に鋭い欠刻を持つのが特徴です。草丈が低くて、コンパクトに成長するため、盆栽仕立てにされることもあり、多くは繊細な印象を与える白色の花穂を鑑賞する目的で栽培されています。草姿は叢生型で、地面下を根茎が広がり、根生葉が地表を覆うように広がります。この特性から地被植物として活用することができます。また耐陰性もあるため、日陰の庭の植物として利用することも可能です。
- 草姿:生育型は叢生型で、株は根茎で広がりながら複数の子株を形成します。株からは根生葉を形成して地表を覆い、株中央からは茎を形成して高さ約10~30cmまで伸ばし花を咲かせます。
- 花の特徴:開花期は6月~8月頃、花序は円錐花序(複総状花序)を形成して、花の密度は他のアスチルベと比べると疎らです。花のサイズは非常に小さく、花を構成する5枚の白色の花弁は細長いヘラ形で、雄蕊が10本あり突出しているため、花姿は空気を多く含んだ泡のようで、また花同士が疎らなため楚々とした雰囲気を醸し出します。
- 葉の特徴:葉は基部から発生する根生葉と茎から発生する茎葉があります。葉は単葉で概形は卵形をしており、葉縁部分には欠刻があり、シャープな見た目をしています。
- 地被植物:ヒトツバショウマは、根茎で広がり叢生して複数の株を形成し、株は根生葉を広げて地表を覆います。そのため、ややボリューム感のある地被植物として利用する事が可能です。またこの植物を地被植物として利用する利点として、耐陰性が高いため、日陰のお庭で利用出来る点、葉がシダ植物のようにお洒落で上品な雰囲気を醸し出す点などにあります。ただし、冬の休眠期には地上部がなくなり、また耐踏圧性はないため人通りがない場所の地被植物として利用する必要があります。
- シェードガーデン:耐陰性があるため、間接光しか入らないような明るい日陰から暗めの日陰でも育てることが可能です。