原産:バルカン半島/コーカサス 科:キク(asteraceae) 属:ヨモギギク/タナセタム(Tanacetum) 種:ナツシロギク(parthenium) 同義語(syn.):Matricaria parthenium 別名:フィーバーフュー (feverfew)/マトリカリア 花の色:白色〇黄色● 葉色:緑色●黄色● 分類:多年草(短命) 草丈:約30~70cm 草姿:直立 開花時期:6月~9月 花言葉:「鎮静」「集う喜び」 誕生花:5月27日/6月1日 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ナツシロギクは学名Tanacetum parthenium(Matricaria parthenium)、別名「フィーバーフュー (feverfew)」や「マトリカリア」とも呼ばれるバルカン半島及びコーカサス原産の短命の多年草です。属名タナセタム(Tanacetum)はギリシャ語で「不滅/不死/永遠」を意味する「athanatos」に由来して長持ちする花からきています。
ナツシロギクの特徴(魅力)
ナツシロギクは基部から何本も茎を伸ばしブッシュ状に茂り高さ70cmまで成長します。葉は縁部分が丸みを帯びて強く何回(1~2回)も裂け(羽状複葉~中裂)ておりシダ植物を連想させる様な葉の形をしています。花は白色の舌状花と黄色の筒状花が合わさる頭花で基本的に一重咲きですが、品種によっては舌状花が幾重にも重なり八重咲きするものや舌状花が小さくボールの様に咲く花等様々な花の形があります。開花期には茎の頂部付近で小花(頭花)が集まり傘(散房花序)を開いた様な形に花を沢山咲かせ、株全体を覆うように咲く花姿は圧巻です。 開花時期は初夏から秋、花色は白色と黄色、個々の花は白色の舌状花と黄色の筒状花からなる頭花で直径約2cmになり、花序は小花が茎の頂部付近に半球状に集まり散房花序に花を咲かせます。草姿は直立で高さは約30(70)cm × 幅は約30(60)cmまで成長します。葉色は緑色や黄色があり、葉の形は1~2回羽状複葉もしくは2回羽状全裂(~中裂)して、葉序は互生葉序につきます。 ナツシロギクは、別名「フィーバーフュー (feverfew)」の名前で呼ばれており、これはラテン語で「解熱剤」を意味する「febrifugia」からきています。その語源からも分かる通りナツシロギクは古くから頭痛や吐き気、目眩等の薬として古くから利用されてきており、恐らく有効成分の「パルテノライド」が偏頭痛の緩和や血栓の予防などに繋がったと考えられています。また研究でも偏頭痛に対して有効かもしれないという結果もありますが、結論はまちまちで十分な科学的根拠はまだありません。 ナツシロギクを摂取した場合、副作用として嘔吐や下痢、腹痛等があります。また新鮮な葉を噛むと口内炎や口の中で炎症を起こす場合もあり、人によっては触って作業するだけで接触性皮膚炎(アレルギー)を起こす可能性もあります。他にも頭痛の薬として常用した場合、頭痛の頻度や持続時間が増加したり、また摂取をやめた場合もリバウンド効果で症状が前よりも酷くなる場合もあるようです。また妊娠中の女性が服用すると子宮収縮する原因にもなるため摂取は避ける必要があります。他にもナツシロギクが抗凝固薬と相互作用して出血のリスクを高める可能性もあるため注意が必要です。 園芸では、ナツシロギクのボリュームある美しい花やレースの編み物を連想させる様な美しい葉を鑑賞する目的で育てられる事が多いです。比較的に背が高く成長する事から花壇の中央等に植えて高さと立体感を出したり、また鉢植えの中でコンパクトに育てて玄関先に飾ったりして楽しむといいかもしれません。 ナツシロギクを育てる際は、健康的な成長を促すためによく陽の当たる場所で管理しましょう。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすいですが、ジメジメ過湿する土壌では長雨により根腐れを起こすなどして枯れる事もあるため注意が必要です。増やし方は一般的に種によって増やされます。株分けによっても増やせますが短命のためあまり向いていません。 ナツシロギクの薬?有害?
ナツシロギクの栽培
ヨモギギクの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。