クリスマスローズ(ヘレボルス)は属の中に約14種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、交配が盛んで花色や花形が豊富にあり最も栽培されているレンテンローズを由来とする雑種のクリスマスローズ(ハイブリッド)、開花がレンテンローズを由来とする雑種と比べ早くクリスマスの時期から花が見られる事もあるヘレボルス(ニゲル種)、花に柑橘類を思わせる香りがあり香りのクリスマスローズとしても親しまれるヘレボルス(オドルス種)、逆に種名や一般名で悪臭や牛糞等という汚名をうけていて花や葉に独特な匂いがあるコダチクリスマスローズ等が親しまれています。
クリスマスローズ(ヘレボルス)属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
クリスマスローズ(ヘレボルス)の主な種の目次
①クリスマスローズ(ハイブリッド) 開花時期:2月~4月 | ②ヘレボルス(ニゲル種) 開花時期:12月~2月 |
③レンテンローズ 開花時期:2月~4月 | ④ヘレボルス(オドルス種) 開花時期:2月~4月 |
⑤ヘレボルス(ビリディス種) 開花時期:2月~4月 | ⑥ヘレボルス(リビダス種) 開花時期:1月~3月 |
⑥コダチクリスマスローズ 開花時期:2月~4月 |
クリスマスローズ(ハイブリッド)の特徴や園芸品種
学名:helleborus × hybridus
草丈:約30~45cm
分類:常緑多年草
開花時期:2月~4月
花色:桃色●橙色●黄色●緑色●白色〇黒色●
葉色:緑色●黄色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:2月13日
花言葉:大切な人/固い友情
用途:日陰植物/切り花
クリスマスローズ(ハイブリッド)とは!?
クリスマスローズ(ハイブリッド)は学名helleborus × hybridus、別名では「ハイブリッド・レンテンローズ(hybrid Lenten roses)」や「レンテンローズ」と呼ばれる事もあり、日本では単に「クリスマスローズ」の名称で流通している雑種の常緑多年草です。
クリスマスローズ(ハイブリッド)の語源(由来)
- 属名のヘレボルス(helleborus)の由来は古代ギリシャ語のἐλλέβορος (elléboros)からきていて、「小鹿」を意味する「ἐλλός (ellós)」と、「食事する」を意味する「βιβρώσκω(bibrṓskō)」の2語からきていて、文字通り子鹿に食べられる植物という意味をもちます。
- 種小名のhybridusはラテン語で「雑種」を意味しており、交雑している事を意味しています。
クリスマスローズ(ハイブリッド)の特徴(魅力)
- クリスマスローズ(ハイブリッド)は交配により花色の種類が増えています
- 花の形や班の入り方も様々です
- レンテンローズを由来にしているため一般的に開花が遅く晩冬から春頃に開花します
- レンテンローズは花茎の先に1~4個の花を咲かせます
- 花は直径が最大約10cmと大きくバラの様に華やかです
- 花は成熟すると雄蕊や花弁(蜜腺)が落ちますが美しい萼と膨らむ心皮が残り1ヶ月以上は装飾的な見た目を保ちます
- 俯き気味に咲く可憐な花は切り花としても魅力的です。
- 雄蕊が落ちて種が出来始めた頃に収穫すると花が萎れにくく約7~2週間楽しめます。
- 無茎種のため茎葉はありません(苞葉はある)
- 葉は掌を思わせる独特なテクスチャーをしていてロゼット状に地面を被覆します
- 幾つかの品種では白色(~薄黄色)の班が入るためカラーリーフとしても楽しめます
- 木陰等の理想的な環境であれば放ったらかしでも育ちます
- 全草が有毒です食べられません
クリスマスローズ(ハイブリッド)は地面下に短い根茎をもちます。無茎種のため茎葉は無く(苞葉はある)、基部から出る根生葉と花茎のみで構成されています。葉は長い葉柄を伸ばし通常立ち上がりますが古い葉(特に冬以降)は地面に倒れる事もしばしばあり、掌状複葉に鋸歯のある楕円形の小葉を7~11個つけます。花は花茎の頂部(苞葉のある場所)で枝分かれして1~4個の花が集まり咲き、個々の花は直径約5~10cmで花弁の様に見える萼片が5個以上と小さな花弁(蜜腺)が雄蕊を取り巻く様に配置され多数の雄蕊・中央に雌蕊があります。雌蕊が受粉すると雄蕊や花弁は落ち萼片と心皮が残り、種子が大きくなるに連れて心皮も大きく膨らみ、乾燥すると心皮が割れ種子が出てきます。
開花時期は冬から晩冬、花色は白色や黄色、緑色や桃色、紫色や黒色等があり、個々の花はカップ咲きや平咲きがあり直径約5~10cmで萼片5個以上と花弁(蜜腺)、多数の雄蕊と雌蕊があり、花序は花茎頂部に1~数個の花を咲かせ花序の下に苞葉があります。草姿はロゼット状で短い根茎があり高さは約30(45)cm × 幅は約30(45)cmまで成長します。葉色は緑色で品種により黄色等があり、葉身はは掌状複葉に小葉が7~11個つき、葉序は根生葉につきます。
クリスマスローズの花形や班の入り方一覧
クリスマスローズは、1部で完成された美しさをもつものは品種名をもっている場合もありますが、一般的には次々と新しい花の形や色が生み出されるため、品種名ではなく花の形・色・萼片(花弁)の量・萼片(花弁)の形等が並べて表記されています。ここでは花の色等は別に書いてあるため省き、花の咲き方の紹介と班の入り方の紹介をしています。また同時に表記の仕方も下記に紹介しておきます。
花の咲き方(花の形)の種類説明
シングル咲きは最も分かり易くシンプルな花形です。大きく装飾的な萼片が5個、花弁(蜜腺)は目立たず雄蕊の外周に隠れていて、中央に多数の雄蕊と雌蕊があります。
セミダブル咲きもしくはアネモネ咲きは、人や書物によって呼ばれ方が分かれますが、どちらも同じ花形で同じ意味をもちます。花弁の数は一般的にシングル咲きと同様の数(萼片5個)ですが、花弁(蜜腺)が大きく発達していて目立ちアネモネを思わせる花形をしている所が特徴です。
ダブル咲きは萼片(花弁)の数が多く二重・三重と幾重にも重なる花形をしています。
花の班の種類説明
スポットは萼片に基本的に重ならない丸い班(スポット)が入り、ソバカスを思わせる花色をつくります。
ブロッチは萼片の基部を中心に班が密に入り、萼片の縁部分を除き広い範囲に班が入ります。
ベインは花脈にそうように線状の班が入り、やや掠れた印象やシャープの印象を与える班が入ります。
フラッシュは萼片の基部から外側に向かって三角形の様に伸びる班が入り、花全体で見ると星を思わせる様な形の花色をつくります。
ピコティーは萼片の縁部分をそうように細く入る班です。クリスマスローズ以外では覆輪とも呼ばれています。
クリスマスローズの名称の表記方法
例:①咲き方+②花の色+③班の入り方+④萼片の量(多弁・超多弁) | |
シングル・イエロー・ブロッチ | ダブル・ホワイト・ピコティ |
クリスマスローズの切り花の楽しみ方
- クリスマスローズの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫の前に水を入れたバケツを準備しておきます。
- クリスマスローズの収穫は雄蕊が落ちて種鞘が出来ている花を選びましょう。
- 何故なら花が未熟なクリスマスローズを切り花として利用すると茎が柔らかく萎れやすいからです。
- 水揚げは湯揚げ・燃焼・深水(40度のぬるま湯)で行いましょう。
- 水揚げしたら花瓶に生けて楽しみます。
- 収穫のタイミングや管理の方法でも左右されますが日持ちは7~14日程度です。
- 管理は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で数日(約1~3日)ごとに水切りと水換えを行い、水揚げが悪いと感じる場合は必要に応じて燃焼もしく湯揚げで水揚げしましょう。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
燃焼法
燃焼法とは、切り花の切り口の先端を火で炙り炭化させた後に、冷水に漬けて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
燃焼は、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。また火で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
燃焼は湯揚げと原理が似ていますが、燃焼な向いているのは、茎が硬く水揚げが悪い花材等に向きます。水分を多く含んでいて柔らかい茎の花材には向きません。
燃焼の方法
- 切り花の花や葉が熱気で弱らないように、濡れた新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分は火につけるため、茎の下部は濡れた新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- 切り口の先端(約1~3cm)を火で炙り、炭化するまで待ちます。
- 切り口が炭化したら、火から離して、冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
湯揚げ法
湯揚げ法とは、切り花の切り口をお湯の中と冷水につけて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
湯揚げは、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。またお湯で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
湯揚げの方法
- お湯(約60~100度)と冷水を準備します。
- 切り花の花や葉が湯気で弱らないように、新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分はお湯につけるため、茎の下部は新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- お湯(約60~100度)の中に切り口を付けて、切り口から空気が出てこなくなるのをまちます。お湯につける時間はおおよそ20~60秒です。
- お湯から切り花を出して、そのまま冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
クリスマスローズ(ハイブリッド)の毒性(既知の危険性)
クリスマスローズ(ハイブリッド)は全草に毒性のあるプロトアネモニンを含み、人間や家畜(犬や猫等)に対して有毒です。主な症状としては樹液が皮膚や粘膜に接触すると人によっては痒み・炎症・発疹・水疱などを引き起こします。また摂取した場合は嘔吐・目眩・痙攣・吐血・胃腸炎・麻痺・黄旦・急性肝炎等の症状を引き起こす可能性があります。エグ味があり食べられたものではないとされますが、有毒なため食べられません。
クリスマスローズ(ハイブリッド)の交配と種の採取方法
交配の方法
- 父系のクリスマスローズと母系のクリスマスローズを準備します
- 自家受粉を防ぐために母系のクリスマスローズが半開きになったらピンセットで雄蕊を抜きます
- 父系のクリスマスローズから雄蕊を採取して
- 採取した雄蕊の花粉を母系のクリスマスローズにつけて受粉させましょう
種の採取
- 花が受粉して心皮(子房)が膨らんできたら袋(茶こし袋等)をかけます
- 株の消耗を防ぐ為に採取する花を除いて他の花は切り取りましょう
- 種子が大きくなるにつれて心皮は膨らみ最終的に乾燥すると心皮が割れ種子が放出されます
- 種子を袋から出して直ぐ播種するか秋まで冷暗所で保存しておきましょう。
クリスマスローズ(ハイブリッド)の栽培方法
園芸では、バラ(ローズ)にも例えられるクリスマスローズの華やかな花を楽しむ目的で育てられる事が多いですが、独特なシルエットをもつ葉は一年を通してあるため地被植物としても魅力的で、また幾つかの品種では白色(~薄黄色)の班が入るものもありカラーリーフとしても楽しめます。植える場所は花壇の縁沿いに植えて縁どりとして利用されたり、またコンパクトで管理がしやすい鉢植えにして玄関周り等に飾られたりします。その際、花がやや下向きに咲く事が多いため、少し高めの場所に飾られて楽しまれる事が多いようです。
クリスマスローズ(ハイブリッド)を育てる際に注意する事は「夏の強い日差し」「乾燥」「過湿」の3つです。クリスマスローズは環境がよい場所(木の下等)に植えて上げれば、水やりや肥料も殆ど不要で放ったらかしでも育ちますが、強い日差しの当たる場所で育てると葉やけを引き起こし葉がボロボロになったり乾燥で枯れる事もあります。また長雨等で浸水したりジメジメとした過湿が続く場所もカビ性の病気を招く事になるため注意が必要です。
クリスマスローズ(ハイブリッド)の主な園芸品種
ヘレボルス(ニゲル種)の特徴や園芸品種
原産:中央・南ヨーロッパ
学名:helleborus niger
草丈:約15~30cm
分類:多年草
開花時期:12月~2月
花色:桃色●黄色●紫色●緑色●白色〇
葉色:緑色●黄色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:12月19日/12月20日/12月26日
花言葉:私を忘れないで/慰め/悪評/追憶
用途:日陰植物/切り花
ヘレボルス(ニゲル種)とは!?
ヘレボルス(ニゲル種)は学名helleborus niger、単に「クリスマスローズ」と呼ぶ場合は一般的にこの種をしていて、別名では「ブラック・ヘレボア(black hellebore)」とも呼ばれる中央・南ヨーロッパ原産の常緑多年草です。
ヘレボルス(ニゲル種)の語源(由来)
- 属名のヘレボルス(helleborus)の由来は古代ギリシャ語のἐλλέβορος (elléboros)からきていて、「小鹿」を意味する「ἐλλός (ellós)」と、「食事する」を意味する「βιβρώσκω(bibrṓskō)」の2語からきていて、文字通り子鹿に食べられる植物という意味をもちます。
- 種小名の二グラ(niger)はラテン語で「黒い/黒色の」を意味しており、ニゲル種の根の色に由来しています。
ヘレボルス(ニゲル種)の特徴(魅力)
- ヘレボルス(ニゲル種)は開花が早くクリスマス時期に花が見られる事もあります
- 花は直径が約8cmと大きくバラの様に華やかな形をしている一方で俯くように開花して可憐な雰囲気ももちます
- ↳花の中心部には黄色の雄蕊が多数集まり美しく装飾されています
- ↳花は成熟すると雄蕊や花弁(蜜腺)が落ちますが美しい萼と膨らむ心皮が残り長期間に渡り装飾的な見た目を保ちます
- 俯き気味に咲く可憐な花は切り花としても魅力的です。
- ↳雄蕊が落ちて種が出来始めた頃に収穫すると花が萎れにくく約7~2週間楽しめます。
- 無茎種のため茎葉はありません
- 葉は掌を思わせる独特なテクスチャーをしていてロゼット状に地面を被覆します
- ↳幾つかの品種では白色(~薄黄色)の班が入るためカラーリーフとしても楽しめます
- 根は褐色(~黒色)をしていてniger(黒色)の由来にもなっています
- 木陰等の理想的な環境であれば放ったらかしでも育ちます
- 全草が有毒です食べられません
ヘレボルス(ニゲル種)は木質の暗褐色をした短い根茎があり、根は茶色から黒色で種小名二グラ(niger)の由来にもなります。葉は無茎種のため茎葉は無く、基部から出る根生葉のみで構成されていて、長い葉柄を伸ばし、掌状複葉に小葉を7~9個つけます。花茎は長さ5~25cm、花茎の頂部に1個の花を単頂花序につけ、個々の花は直径約5~8cmで花弁の様に見える萼片が5個(八重咲き品種もある)と小さな花弁(蜜腺)が雄蕊を取り巻く様に配置され多数の雄蕊・中央に雌蕊があります。雌蕊が受粉すると雄蕊や花弁は落ち萼片と心皮(5個~8個)が残り、種子が大きくなるに連れて心皮も大きく膨らみ、乾燥すると心皮が割れ種子が出てきます。
開花時期は冬から晩冬、花色は白色や黄色、緑色や桃色、紫色等があり、個々の花は5個の萼片(八重咲き品種もある)と多数の雄蕊があり、花序は花茎頂部に単頂花序に花を咲かせます。草姿はロゼット状で短い根茎があり高さは約15(30)cm × 幅は約30(45)cmまで成長します。葉色は緑色で品種により黄色等があり、葉身はは掌状複葉に小葉が7~9個つき、葉序は根生葉につきます。
ヘレボルス(ニゲル種)の切り花の楽しみ方
- ヘレボルス(ニゲル種)の収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫の前に水を入れたバケツを準備しておきます。
- ヘレボルス(ニゲル種)の収穫は雄蕊が落ちて種鞘が出来ている花を選びましょう。
- ↳何故なら花が未熟なヘレボルス(ニゲル種)を切り花として利用すると茎が柔らかく萎れやすいからです。
- 水揚げは湯揚げ・燃焼・深水(40度のぬるま湯)で行いましょう。
- 水揚げしたら花瓶に生けて楽しみます。
- ↳収穫のタイミングや管理の方法でも左右されますが日持ちは7~14日程度です。
- 管理は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で数日(約1~3日)ごとに水切りと水換えを行い、水揚げが悪いと感じる場合は必要に応じて燃焼もしく湯揚げで水揚げしましょう。
ヘレボルス(ニゲル種)の毒性(既知の危険性)
ヘレボルス(ニゲル種)は全草に毒性のあるプロトアネモニンを含み、人間や家畜(犬や猫等)に対して有毒です。主な症状としては樹液が皮膚や粘膜に接触すると人によっては痒み・炎症・発疹・水疱などを引き起こします。また摂取した場合は嘔吐・目眩・痙攣・吐血・胃腸炎・麻痺・黄旦・急性肝炎等の症状を引き起こす可能性があります。エグ味があり食べられたものではないとされますが、有毒なため食べられません。
ヘレボルス(ニゲル種)の交配と種の採取方法
交配の方法
- 父系のクリスマスローズと母系のクリスマスローズを準備します
- 自家受粉を防ぐために母系のクリスマスローズが半開きになったらピンセットで雄蕊を抜きます
- 父系のクリスマスローズから雄蕊を採取して
- 採取した雄蕊の花粉を母系のクリスマスローズにつけて受粉させましょう
種の採取
- 花が受粉して心皮(子房)が膨らんできたら袋(茶こし袋等)をかけます
- 株の消耗を防ぐ為に採取する花を除いて他の花は切り取りましょう
- 種子が大きくなるにつれて心皮は膨らみ最終的に乾燥すると心皮が割れ種子が放出されます
- 種子を袋から出して直ぐ播種するか秋まで冷暗所で保存しておきましょう。
ヘレボルス(ニゲル種)の栽培方法
園芸では、バラ(ローズ)にも例えられるヘレボルス(ニゲル種)の華やかな花を楽しむ目的で育てられる事が多いですが、独特なシルエットをもつ葉は一年を通してあるため地被植物としても魅力的で、また幾つかの品種では白色(~薄黄色)の班が入るものもありカラーリーフとしても楽しめます。植える場所は花壇の縁沿いに植えて縁どりとして利用されたり、またコンパクトで管理がしやすい鉢植えにして玄関周り等に飾られたりします。その際、花がやや下向きに咲く事が多いため、少し高めの場所に飾られて楽しまれる事が多いようです。
ヘレボルス(ニゲル種)を育てる際に注意する事は「夏の強い日差し」「乾燥」「過湿」の3つです。ヘレボルス(ニゲル種)は環境がよい場所(木の下等)に植えて上げれば、水やりや肥料も殆ど不要で放ったらかしでも育ちますが、強い日差しの当たる場所で育てると葉やけを引き起こし葉がボロボロになったり乾燥で枯れる事もあります。また長雨等で浸水したりジメジメとした過湿が続く場所もカビ性の病気を招く事になるため注意が必要です。
ヘレボルス(ニゲル種)の主な園芸品種
レンテンローズの特徴や園芸品種
原産:ギリシャ/トルコ
学名:helleborus orientalis
草丈:約30cm~45cm
分類:多年草
開花時期:2月~4月
花色:桃色●橙色●紫色●緑色●白色〇
葉色:緑色●黄色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:2月13日
花言葉:大切な人/固い友情/私の心を慰めて
用途:日陰植物/切り花
レンテンローズとは!?
レンテンローズは学名helleborus orientalis、別名「ハルザキクリスマスローズ」や「ヘレボルス・オリエンタリス」等とも呼ばれるギリシャ及びトルコが原産の常緑多年草です。
レンテンローズの語源(由来)
- 属名のヘレボルス(helleborus)の由来は古代ギリシャ語のἐλλέβορος (elléboros)からきていて、「小鹿」を意味する「ἐλλός (ellós)」と、「食事する」を意味する「βιβρώσκω(bibrṓskō)」の2語からきていて、文字通り子鹿に食べられる植物という意味をもちます。
- 種小名のオリエンタリス(orientalis)はラテン語で「東」を意味しています。
- 英名のレンテンローズの由来はキリスト教の復活祭の前日46日前から復活祭前日迄の期間内の「Lenten(四旬節)」に開花する事からきています。
- 和名のハルザキクリスマスローズの由来は春にクリスマスローズの花を咲かせる所からきています。
- ↳クリスマスローズの由来は英名のバラ(ローズ)からきており、バラの様な花をクリスマスの時期に咲かせる事からきています。
レンテンローズの特徴(魅力)
- レンテンローズは冬に咲く一般的なクリスマスローズよりも開花が遅く春頃に開花します。
- レンテンローズは花茎の先に1~4個の花を咲かせます。
- ↳クリスマスローズは1個(稀に数個)
- レンテンローズは交配が盛んで最も栽培されており花形や花色が豊富にあります。
- ↳花は直径が最大約10cmと大きくバラの様に華やかな形をしている一方で俯くように開花する姿が可憐な雰囲気ももちます。
- ↳花は成熟すると雄蕊や花弁(蜜腺)が落ちますが美しい萼と膨らむ心皮が残り長期間に渡り装飾的な見た目を保ちます。
- 俯き気味に咲く可憐な花は切り花としても魅力的です。
- ↳雄蕊が落ちて種が出来始めた頃に収穫すると花が萎れにくく約7~2週間楽しめます。
- 無茎種のため茎葉はありません(苞葉はある)
- 葉は掌を思わせる独特なテクスチャーをしていてロゼット状に地面を被覆します。
- ↳幾つかの品種では白色(~薄黄色)の班が入るためカラーリーフとしても楽しめます。
- 木陰等の理想的な環境であれば放ったらかしでも育ちます。
- 全草が有毒です食べられません
レンテンローズは無茎種のため茎葉は無く(苞葉はある)、基部から出る根生葉と花茎のみで構成されています。葉は長い葉柄を伸ばし通常立ち上がりますが古い葉(特に冬以降)は地面に倒れる事もしばしばあり、掌状複葉に鋸歯のある楕円形の小葉を7~9個つけます。花は花茎の頂部(苞葉のある場所)で枝分かれして1~4個の花が集まり咲き、個々の花は直径約5~10cmで花弁の様に見える萼片が5個以上と小さな花弁(蜜腺)が雄蕊を取り巻く様に配置され多数の雄蕊・中央に雌蕊があります。雌蕊が受粉すると雄蕊や花弁は落ち萼片と心皮が残り、種子が大きくなるに連れて心皮も大きく膨らみ、乾燥すると心皮が割れ種子が出てきます。
開花時期は晩冬から春、花色は白色や黄色、緑色や桃色、紫色等があり、個々の花は5個以上の萼片と多数の雄蕊があり、花序は1つの花茎に1~4個の花を咲かせます。草姿はロゼット状で短い根茎があり高さは約30(45)cm × 幅は約30(45)cmまで成長します。葉色は緑色で品種により黄色等があり、葉身はは掌状複葉に楕円形の小葉が7~9個つき、葉序は根生葉につきます。
レンテンローズの切り花の楽しみ方
- レンテンローズの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫の前に水を入れたバケツを準備しておきます。
- レンテンローズの収穫は雄蕊が落ちて種鞘が出来ている花を選びましょう。
- ↳何故なら花が未熟なレンテンローズを切り花として利用すると茎が柔らかく萎れやすいからです。
- 水揚げは湯揚げ・燃焼・深水(40度のぬるま湯)で行いましょう。
- 水揚げしたら花瓶に生けて楽しみます。
- ↳収穫のタイミングや管理の方法でも左右されますが日持ちは7~14日程度です。
- 管理は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で数日(約1~3日)ごとに水切りと水換えを行い、水揚げが悪いと感じる場合は必要に応じて燃焼もしく湯揚げで水揚げしましょう。
レンテンローズの毒性(既知の危険性)
レンテンローズは全草に毒性のあるプロトアネモニンを含み、人間や家畜(犬や猫等)に対して有毒です。主な症状としては樹液が皮膚や粘膜に接触すると人によっては痒み・炎症・発疹・水疱などを引き起こします。また摂取した場合は嘔吐・目眩・痙攣・吐血・胃腸炎・麻痺・黄旦・急性肝炎等の症状を引き起こす可能性があります。エグ味があり食べられたものではないとされますが、有毒なため食べられません。
レンテンローズの交配と種の採取方法
交配の方法
- 父系のレンテンローズと母系のレンテンローズを準備します
- 自家受粉を防ぐために母系のレンテンローズが半開きになったらピンセットで雄蕊を抜きます
- 父系のレンテンローズから雄蕊を採取して
- 採取した雄蕊の花粉を母系のレンテンローズにつけて受粉させましょう
種の採取
- 花が受粉して心皮(子房)が膨らんできたら袋(茶こし袋等)をかけます
- 株の消耗を防ぐ為に採取する花を除いて他の花は切り取りましょう
- 種子が大きくなるにつれて心皮は膨らみ最終的に乾燥すると心皮が割れ種子が放出されます
- 種子を袋から出して直ぐ播種するか秋まで冷暗所で保存しておきましょう。
レンテンローズの栽培方法
園芸では、バラ(ローズ)にも例えられるレンテンローズの華やかな花を楽しむ目的で育てられる事が多いですが、独特なシルエットをもつ葉は一年を通してあるため地被植物としても魅力的で、また幾つかの品種では白色(~薄黄色)の班が入るものもありカラーリーフとしても楽しめます。植える場所は花壇の縁沿いに植えて縁どりとして利用されたり、またコンパクトで管理がしやすい鉢植えにして玄関周り等に飾られたりします。その際、花がやや下向きに咲く事が多いため、少し高めの場所に飾られて楽しまれる事が多いようです。
レンテンローズを育てる際に注意する事は「夏の強い日差し」「乾燥」「過湿」の3つです。レンテンローズは環境がよい場所(木の下等)に植えて上げれば、水やりや肥料も殆ど不要で放ったらかしでも育ちますが、強い日差しの当たる場所で育てると葉やけを引き起こし葉がボロボロになったり乾燥で枯れる事もあります。また長雨等で浸水したりジメジメとした過湿が続く場所もカビ性の病気を招く事になるため注意が必要です。
レンテンローズの主な園芸品種
ヘレボルス(オドルス種)の特徴や園芸品種
原産:南東ヨーロッパ
学名:helleborus odorus
草丈:約30cm~60cm
分類:多年草
開花時期:2月~4月
花色:緑色●
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:日陰植物/切り花
ヘレボルス(オドルス種)とは!?
ヘレボルス(オドルス種)は学名helleborus odorus、別名「フレグラント・ヘレボア(fragrant hellebore)」や「ククレク(kukurek)」とも呼ばれる南東ヨーロッパ原産の常緑多年草です。
ヘレボルス(オドルス種)の語源(由来)
- 属名のヘレボルス(helleborus)の由来は古代ギリシャ語のἐλλέβορος (elléboros)からきていて、「小鹿」を意味する「ἐλλός (ellós)」と、「食事する」を意味する「βιβρώσκω(bibrṓskō)」の2語からきていて、文字通り子鹿に食べられる植物という意味をもちます。
- 種小名のオドルス(odorus)「芳香のある/香りの良い」を意味しており、花の香りに由来しています。
ヘレボルス(オドルス種)の特徴(魅力)
- ヘレボルス(オドルス種)は冬に咲く一般的なクリスマスローズよりも開花が遅く春頃に開花します
- ヘレボルス(オドルス種)は花に柑橘類を思わせるほんのりした香りがあります
- ↳香りの由来となる精油にはデカジエナールやリナロールが含まれています
- 花は花茎の先に1~4個付けます
- ↳緑色の花はナチュラルで落ち着いた雰囲気のお庭によくあいます
- 花は直径が最大約7cmあり俯くように開花する姿が可憐な雰囲気をつくります
- 無茎種のため茎葉はありません(苞葉はある)
- 葉は掌を思わせる独特なテクスチャーをしていてロゼット状に地面を被覆します
- 木陰等の理想的な環境であれば放ったらかしでも育ちます
- 全草が有毒です食べられません
開花時期は晩冬から春、花色は緑色、個々の花は直径約5~7cmのカップ型で5個の萼片と多数の雄蕊があり、花序は1つの花茎に一から数個の花を咲かせます。草姿はロゼット状で短い根茎があり高さは約30(60)cm × 幅は約30(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は掌状複葉に鋸歯のある長楕円形の小葉が5~11個つき、葉序は根生葉につきます。
ヘレボルス(オドルス種)の栽培方法
園芸では、香りがよくてナチュラルな雰囲気がある花を楽しむ目的で育てられる事が多いですが、独特なシルエットをもつ葉は一年を通してあるため地被植物として働き魅力的です。植える場所は花壇の縁沿いに植えて縁どりとして利用されたり、またコンパクトで管理がしやすい鉢植えにして玄関周り等に飾られたりします。その際、花がやや下向きに咲く事が多いため、少し高めの場所に飾られて楽しまれる事が多いようです。
ヘレボルス(オドルス種)を育てる際に注意する事は「夏の強い日差し」「乾燥」「過湿」の3つです。ヘレボルス(オドルス種)は環境がよい場所(木の下等)に植えて上げれば、水やりや肥料も殆ど不要で放ったらかしでも育ちますが、強い日差しの当たる場所で育てると葉やけを引き起こし葉がボロボロになったり乾燥で枯れる事もあります。また長雨等で浸水したりジメジメとした過湿が続く場所もカビ性の病気を招く事になるため注意が必要です。
ヘレボルス(オドルス種)の主な園芸品種
ヘレボルス(ビリディス種)の特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ
学名:helleborus viridis
草丈:約40~60cm
分類:多年草
開花時期:4月~6月
花色:緑色●
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
ヘレボルス(ビリディス種)とは!?
ヘレボルス(ビリディス種)は学名helleborus viridis、別名「アサギフユボタン」や「グリーン・ヘレボア(green hellebore)」等とも呼ばれるヨーロッパ原産の常緑多年草です。
ヘレボルス(ビリディス種)の語源(由来)
- 属名のヘレボルス(helleborus)の由来は古代ギリシャ語のἐλλέβορος (elléboros)からきていて、「小鹿」を意味する「ἐλλός (ellós)」と、「食事する」を意味する「βιβρώσκω(bibrṓskō)」の2語からきていて、文字通り子鹿に食べられる植物という意味をもちます。
- 種小名のビリディス(viridis)「緑色」を意味しており、花の色に由来しています。
ヘレボルス(ビリディス種)の特徴(魅力)
- ヘレボルス(ビリディス種)は冬に咲く一般的なクリスマスローズよりも開花が遅く春頃に開花します
- 花は直径が約3~5cmと小振りで可愛らしく
- ↳俯くように開花する姿が可憐な雰囲気をつくります
- 花色は緑色とナチュラルで落ち着いた雰囲気があり
- ↳種小名の由来にもなっています
- 葉は掌を思わせる独特なテクスチャーをしていてロゼット状に地面を被覆します
- 木陰等の理想的な環境であれば放ったらかしでも育ちます
- 全草が有毒なため食べられません
開花時期は晩冬から春、花色は緑色、個々の花は5個の萼片(八重咲き品種もある)と遥かに小さな7~12個の蜜腺、多数の雄蕊と中央雌蕊があり、花序は茎の頂部に1個から数個の花を咲かせます。草姿はロゼット状で短い根茎があり高さは約30(60)cm × 幅は約30(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は掌状複葉に小葉がつき、葉序は根生葉につきます。
ヘレボルス(ビリディス種)の栽培方法
ヘレボルス(ビリディス種)を育てる際に注意する事は「夏の強い日差し」「乾燥」「過湿」の3つです。ヘレボルス(ビリディス種)は環境がよい場所(木の下等)に植えて上げれば、水やりや肥料も殆ど不要で放ったらかしでも育ちますが、強い日差しの当たる場所で育てると葉やけを引き起こし葉がボロボロになったり乾燥で枯れる事もあります。また長雨等で浸水したりジメジメとした過湿が続く場所もカビ性の病気を招く事になるため注意が必要です。
ヘレボルス(ビリディス種)の主な園芸品種
ヘレボルス(リビダス種)の特徴や園芸品種
原産:スペイン
学名:helleborus lividus
草丈:約30~60cm
分類:常緑多年草
開花時期:1月~3月
花色:黄色●紫色●緑色●白色〇
葉色:緑色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
ヘレボルス(リビダス種)とは!?
ヘレボルス(リビダス種)は学名helleborus lividus、別名「マジョルカ・ヘレボア(Majorcan Hellebore)」とも呼ばれるスペインのマヨルカ島原産の常緑多年草です。
ヘレボルス(リビダス種)の語源(由来)
- 属名のヘレボルス(helleborus)の由来は古代ギリシャ語のἐλλέβορος (elléboros)からきていて、「小鹿」を意味する「ἐλλός (ellós)」と、「食事する」を意味する「βιβρώσκω(bibrṓskō)」の2語からきていて、文字通り子鹿に食べられる植物という意味をもちます。
- 種小名のリビダス(lividus)は「青色を帯びた/鉛色の」を意味しており、葉の色に由来しています。
ヘレボルス(リビダス種)の特徴(魅力)
- ヘレボルス(リビダス種)は白色の網目状の縞模様がある青銅色の葉が魅力です
- ↳種小名の由来にもなっています
- 葉は掌を思わせる独特なテクスチャーをしていて
- ↳ロゼット状に地面を被覆します
- 花は直径が約3~5cmと小振りで可愛らしく
- ↳俯くように開花する姿が可憐な雰囲気をつくります
- ヘレボルス(リビダス種)の花茎や葉柄はややピンク色をしています
- 木陰等の理想的な環境であれば放ったらかしでも育ちます
開花時期は冬から早春、花色は緑色や黄色、紫色や白色があり、個々の花は5個の萼片と遥かに小さな花弁(蜜腺)、多数の雄蕊と中央雌蕊があり、花序は茎の頂部に1個から数個の花を咲かせます。草姿はロゼット状で短い根茎があり高さは約30(60)cm × 幅は約30(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は掌状複葉に縁部分に鋸歯がある小葉がつき、葉序は根生葉につきます。
ヘレボルス(リビダス種)の栽培方法
ヘレボルス(リビダス種)を育てる際に注意する事は「夏の強い日差し」「乾燥」「過湿」の3つです。ヘレボルス(リビダス種)は環境がよい場所(木の下等)に植えて上げれば、水やりや肥料も殆ど不要で放ったらかしでも育ちますが、強い日差しの当たる場所で育てると葉やけを引き起こし葉がボロボロになったり乾燥で枯れる事もあります。また長雨等で浸水したりジメジメとした過湿が続く場所もカビ性の病気を招く事になるため注意が必要です。
ヘレボルス(リビダス種)の主な園芸品種
コダチクリスマスローズの特徴や園芸品種
原産:中央・南ヨーロッパ
学名:helleborus foetidus
草丈:約30~80cm
分類:常緑多年草
開花時期:2月~4月
花色:黄色●緑色●
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
コダチクリスマスローズとは!?
コダチクリスマスローズはhelleborus foetidus、別名「スティンキング・ヘレボア(stinking hellebore)」や「ダングワート(dungwort)」等とも呼ばれる中央・南ヨーロッパ原産の常緑多年草です。
コダチクリスマスローズの語源(由来)
- 属名のヘレボルス(helleborus)の由来は古代ギリシャ語のἐλλέβορος (elléboros)からきていて、「小鹿」を意味する「ἐλλός (ellós)」と、「食事する」を意味する「βιβρώσκω(bibrṓskō)」の2語からきていて、文字通り子鹿に食べられる植物という意味をもちます。
- 種小名のfoetidusはラテン語で「悪臭のある」を意味しています。
コダチクリスマスローズの特徴(魅力)
- コダチクリスマスローズは一般的な無茎種のクリスマスローズと違い有茎種です
- ↳有茎種は茎葉があります
- 葉や花には「ビーフ」等に例えられる独特な香りがあり
- ↳種小名や一般名(別名)では悪臭(foetidus・stinking)や牛糞馬糞(dung)等の汚名を受けています
- ↳一方で実際は言うほど臭くないと言う評価もあるようです
- 花は直径約3cmと小振りで非常に沢山の花を咲かせます
- 花の中心にある蜜腺(花弁)の中では酵母がコロニーをつくり
- ↳発酵する事で温度を上げて香りが揮発して昆虫を呼びます
- 木陰等の理想的な環境であれば放ったらかしでも育ちます
コダチクリスマスローズは有茎種タイプのクリスマスローズのため茎葉をもっています。茎は円筒型をしていて高さ約30~80cmの間で成長します。葉は有茎種のため茎葉と根生葉で構成されており、掌状複葉に鋸歯のある小葉を3~11個つけます。花は頂部で散房花序に沢山集まり花序には苞葉がついていて、個々の花は直径約3cmと小さく花弁の様に見える萼片が5個(八重咲き品種もある)と最大10個の小さな花弁(蜜腺)が雄蕊を取り巻く様に配置され、多数の雄蕊・中央に雌蕊があります。雌蕊が受粉すると雄蕊や花弁は落ち萼片と心皮が残り、種子が大きくなるに連れて心皮も大きく膨らみ、乾燥すると心皮が割れ種子が出てきます。
開花時期は晩冬~春、花色は黄色もしくは緑色、個々の花は5個の萼片と多数の雄蕊があり、花序は小花が集まり散房花序に花を咲かせます。草姿は直立で短い根茎があり高さは約30(80)cm × 幅は約60(100)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は掌状複葉に小葉が3~11個つき、葉序は根生葉もしくは互生葉序につきます。