クリスマスローズ(ヘレボルス属)の種は約15種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは7種類の原種と、57の園芸品種を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方や購入する際のリンクも用意しています。よければ、そちらもご活用ください。
■目次
■クリスマスローズ(ヘレボルス属)の簡易比較

学名:Helleborus × hybridus
生活形:多年草
生育型:ロゼット型・叢生型
茎の有無:無茎種
草丈:約30~45cm
開花:2月~4月(一部品種は11月~4月頃まで開花が見られる)
花色:赤色・桃色・黄色・橙色・紫色・茶色・白色・黒色
葉色:緑色
備考:花の形と色が多種多様で多くの園芸品種が作出されています。花茎に複数の花が集散花序に咲くため豪華な花姿になり、さらに花の直径は約5~8cm(最大10cm)あり、強い存在感のある豪華な花が楽しめます。

学名:Helleborus orientalis
生活形:多年草
生育型:ロゼット型・叢生型
茎の有無:無茎種
草丈:約30~45cm
開花:2月~4月
花色:赤色・桃色・黄色・紫色・白色・黒色
葉色:緑色
備考:開花時期が2月頃からと遅い傾向にあり、花茎に1~4個の花を集散花序に咲かせます。

学名:Helleborus niger
生活形:多年草
生育型:ロゼット型・叢生型
茎の有無:無茎種
草丈:約15~30cm
開花:12月~4月
花色:桃色・黄色・紫色・緑色・白色
葉色:緑色
備考:開花時期が早く12月のクリスマス時期から始まることもあります。花茎に1個の花しか基本的に咲かず、花の色と品種の種類も少ないです。

学名:Helleborus odorus
生活形:多年草
生育型:ロゼット型・叢生型
茎の有無:無茎種
草丈:約30~60cm
開花:2月~4月
花色:緑色・黄緑色
葉色:緑色
備考:花から果物のスグリを想像させる甘い香りを漂わせます。花の色は緑色で、葉と同系色になるため、自然と調和しナチュラルな雰囲気を演出できます。

学名:Helleborus viridis
生活形:多年草
生育型:ロゼット型・叢生型
茎の有無:無茎種
草丈:約20~60cm
開花:2月~4月
花色:緑色・黄緑色
葉色:緑色
備考:多くのクリスマスローズと違い、落葉性の性質があり、夏頃になると休眠し地上部が枯れます。花(萼片)の色が緑色をしていてナチュラルな見た目をしている点も特徴となります。

学名:Helleborus lividus
生活形:多年草
生育型:ロゼット型・叢生型
茎の有無:有茎種
草丈:約30~45cm
開花:1月~3月
花色:緑色・クリーム色・赤紫色
葉色:緑色・白緑色
備考:有茎種で、根茎から直立茎を何本も伸ばし茎葉をつけます。この葉は3出複葉で、鳥足状複葉になる多くの近縁種と一線を画します。葉は緑色を基調として葉脈に白緑色の斑が入るため大理石のような模様となります。
■クリスマスローズ(ヘレボルス属)の主な種と園芸品種の紹介
クリスマスローズ




クリスマスローズとは!
クリスマスローズ(学名: Helleborus × hybridus)は、別名で「ヘレボルス・ヒブリダス」「ハイブリッド・レンテンローズ(hybrid Lenten roses)」とも呼ばれるキンポウゲ科ヘレボルス属に分類される多年草です。※クリスマスローズの名称は本来クリスマスの時期に開花するヘレボルス・ニゲルに使用されますが、最も流通している本種やレンテンローズの呼称にも使用されています。
クリスマスローズは野生に自生している原種ではありません。最も重要な親種のレンテンローズ(学名: Helleborus orientalis)を始め、ヘレボルス・オドルス(Helleborus odorus)やヘレボルス・プルプラセンス(Helleborus purpurascens)などが交配され作出された交雑種です。
クリスマスローズの特徴
- 形態:草丈は約30~45cm、生育型はロゼット型で、根生葉はロゼットを展開し葉の形は鳥足状複葉、花茎を伸ばし下向きに萼片の目立つカップ形の花を咲かせます。
- ライフサイクル:春は冬から続く開花が終わりに近付き、開花が終わると結実し、新しい葉が展開してロゼットを更新します。夏は葉を残しますが高温で生育が緩慢になります。秋になり涼しくなると生育が再度活発になります。冬(主に晩冬頃)になると開花が始まります。
- 近縁種との比較:クリスマスローズ(学名: Helleborus × hybridus)は主要な親種の一つであるレンテンローズ(学名: Helleborus orientalis)と比較して花の形と色が多種多様で多くの園芸品種が作出されています。また近縁種のヘレボルス・ニゲル(学名: Helleborus niger)と比較した場合は、クリスマスローズは開花時期が2月頃からと遅くなり、また花茎の苞が普通葉のように大きくて数も多いため目立つ傾向があり可憐さには劣ります。その一方で、草丈は約30~45cmと高くなり、花茎に複数の花が集散花序に咲くためより豪華な花姿になり、さらに花の直径は約5~8cm(最大10cm)あり、強い存在感のある豪華な花が楽しめます。
- 花の魅力:開花期は2月~4月頃ですが、一部の品種は11月頃から開花が始まり4月頃まで花が見られます。花の見た目は薔薇の花のように華やかな一方で、俯いて咲くため可憐な印象を感じさせます。そのため、上品で気品のあるエレガントなお庭によく調和します。花の色は明度や彩度の異なる緑色・赤色・桃色・黄色・橙色・紫色・茶色・白色・黒色等があり、多くが複色の模様入りで多彩な色彩が楽しめます。そのため、好みの花色を選びやすいです。例えば、恋心をくすぐるようなロマンチックなお庭を作るのであれば桃色の花色を選んだり、また上品なエレガントなお庭作りをしたい場合は紫色の花を選ぶことができます。さらに、この花弁に見える萼片は殆ど姿を変えず、色を変化させながら数ヶ月に渡り鑑賞価値を保ち続けるため、お庭を長く彩ってくれる点も魅力です。
- 葉の魅力:葉の付き方は根生葉で、地面を覆うように広がるため地被植物として利用できます。またこの葉は、鳥足状複葉になり、手のひらのように小葉が広がるため、個性的な葉の形(テクスチャー)を楽しむことができます。葉の色は通常は緑色ですが、アントシアニンの量が多いと紫色(暗紫色)に変化することがあり、また品種により白色や黄色の斑が入ることがあります。そのため、カラーリーフとして楽しむことも可能です。
- フラワーアレンジメント:花は収穫して花瓶に生けて切り花として楽しむことができます。切り花とすることで、お部屋の中で花を気軽に楽しむことが出来て、上品なインテリアとして空間を彩ります。 花瓶の中での寿命は管理の仕方でも変わりますが一般的に約7~14日ほどです。
- 地被植物:クリスマスローズはロゼット状に葉を広げて地表面を覆うため、地被植物として利用できます。耐陰性が高いことからシェードガーデンなどに利用可能で、特に落葉樹の下の地被植物として使うのがおすすめです。ただし株が横に広がる速度は非常に緩やかなため、広範囲の地面を覆いたい場合は、株を複数用意する必要があります。
- シェードガーデン:クリスマスローズは耐陰性があるため、午前中だけ日光に当たる場所から、日光が当たらず間接光しか入らないような明るい日陰までで栽培が可能です。
- 毒性:クリスマスローズは、株全体に有毒成分であるヘレブリンやプロトアネモニンが含まれています。これは、植物が傷ついた時に出てくる樹液に含まれているため、皮膚や粘膜に接触すると人によっては痒み・炎症・発疹・水疱などを引き起こすことがあります。また誤って摂取した場合は嘔吐・目眩・痙攣・吐血・胃腸炎・麻痺・呼吸困難・心不全等の症状を引き起こす可能性があります。そのため、取り扱いには一定の注意が必要です。
クリスマスローズの園芸品種の紹介
●園芸品種
●アイスブレーカーマキシー
学名:Helleborus ‘ice breaker max’
開花時期:2月~4月
花の形:一重咲き
萼片の形:卵形
花の色:白色(淡い緑色)
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の色は白色(淡い緑色)で、明度の低い濃緑色の葉との対比が美しい品種です。
●アップルピンク
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き
萼片の形:卵形
花の色:赤紫色・桃色・白色
花の模様:ピコティー・フラッシュ
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の色は白色を基調として、萼片の基部に赤紫色のフレッシュと、縁部分に桃色のピコティー模様が入ります。そのため、女性的な可愛らしさの中に上品さを感じさせる品種です。
●アプリコットジェラート
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き
萼片の形:卵形
花の色:アプリコット・赤桃色
花の模様:ピコティー・その他
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の色はアプリコット(赤みを帯びる黄色)を基調として裏面が赤桃色をしているため、トロピカルな雰囲気のお庭によく調和します。
●あんず小鞠
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き
萼片の形:倒卵形
花の色:アプリコット・赤ピンク色
葉の色:緑色
草丈:約15~25cm
備考:花の形は八重咲きで、萼片の先端が丸みを帯びるため、豪華さの中に可愛らしさも兼ね備える花姿をしています。花の色はアプリコット(赤みを帯びる黄色)を基調として裏面が赤ピンク色をしているため、トロピカルな雰囲気のお庭によく調和します。
●イエローオーケストラ
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:半八重咲き
萼片の形:広卵形
花の色:黄緑色(クリーム色)・赤紫色
花の模様:ピコティー
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の形は半八重咲きで、花の中央に花弁化した蜜腺があり、萼片は丸みがあるため、豪華さなの中に可愛らしさも感じさせる品種です。花の色は黄緑色(クリーム色)を基調として、赤紫色の細いピコティーの模様が入るため、爽やかな色彩効果と、また繊細さを感じさせます。そのため、楚々としたお庭などによく調和します。
●エレガンスアイス
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き
萼片の形:卵形・円形
花の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:透明感のある白色の花色が、明るさや清潔感を感じさせる品種です。
●エレガンスグレープ
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き
萼片の形:卵形・円形
花の色:赤紫色・白色・黒色
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:萼片の縁部分に入る黒色の細いピコティー模様と、明るい赤紫色と白色の花色が、華やかさの中にシックな上品さを感じさせる品種です。そのため、気品のあるエレガントなお庭や、高級感あるラグジュアリーなお庭などによく調和します。
●エレガンスシードル
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き
萼片の形:卵形・円形
花の色:アプリコット・赤紫色
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の色はアプリコットを基調として縁部分と裏面が赤紫色をしているため、トロピカルな雰囲気を感じさせる品種です。
●エレガンスフレアピンク
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き
萼片の形:円形(波打つ)
花の色:白色(薄い)・桃色
花の模様:ピコティー
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の形は八重咲きで、さらに萼片が波打ちます。そのため、ドレスが揺れているような優美な見た目が楽しめる品種です。花の色は白色(薄い桃色)を基調として、縁部分に桃色の細いピコティーの模様が入るため、上品で繊細な印象を感じさせます。
●エレガンスホワイト
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き
萼片の形:卵形
花の色:白色・赤紫色
花の模様:スポット
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の色は白色を基調として、ソバカスのような赤紫色のスポットの模様が入るため、清潔感や上品さを感じさせる品種となります。
●エレガンスルージュクリスタル
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き
萼片の形:倒卵形
花の色:赤紫色・白色・黒色
花の模様:ピコティー・ベイン
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:黒色の細いピコティー模様が入る、赤紫色と白色の花色が、華やかさの中にシックな上品さを感じさせる品種です。そのため、気品のあるエレガントなお庭や、高級感あるラグジュアリーなお庭などによく調和します。
●クランベリーシフォン
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:半八重咲き
萼片の形:卵形
花の色:桃色・赤紫色
花の模様:ブロッチ
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:蜜腺が花弁化し、ドレスのフリルを見ているような優美な花姿を呈します。そのため、エレガントなお庭などに調和します。花の色は桃色を基調として、赤紫色のブロッチがはいります。そのため、可愛らしさの中に上品さも感じさせるようなお庭によく調和する品種です。
●氷の薔薇・シリーズ
おぎはら植物園・アーリーローズ | おぎはら植物園・アーリーレッド |
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学名:Helleborus x glandorfensis ‘ice n’ roses’
開花時期:2月~4月(11月~4月)
花の形:一重咲き
萼片の形:卵形
花の色:赤色・桃色・クリーム色・紫色・暗紫色
花の模様:ピコティー
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:ドイツのHeuger社が育種した、ヘレボルス × エリックスミシィ(Helleborus × ericsmithii)とレンテンローズ(Helleborus orientalis)の交配品種(品種群)です。耐候性・耐病性に優れ丈夫で育てやすく、とても長寿です。また一部の品種(アーリーローズやアーリーレッドなど)は早咲きで、場合によっては11月頃から開花し、4月頃まで花が見られます。さらに、非常に多花性の性質があり花が次々と上がるため、株を覆うような豪華な花姿が楽しめる点もこのシリーズの魅力です。
●しずく小鞠
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き
萼片の形:倒卵形
花の色:アプリコット・赤ピンク色
花の模様:ピコティー・ベイン
葉の色:緑色
草丈:約15~25cm
備考:花の形は八重咲きで、萼片の先端が丸みを帯びるため、豪華さの中に可愛らしさも兼ね備える花姿をしています。花の色は白色を基調として、赤紫色の疎らなベインやピコティーの模様がはいります。そのため、清潔感の中に上品さを感じさせる品種です。
●シューティングスター
学名:Helleborus ericsmithii ‘shooting star’
開花時期:2月~4月
花の形:一重咲き
萼片の形:卵形
花の色:白色・黄緑色
花の模様:ボカシ
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:生育旺盛で花上がりが抜群によく、開花期には株を覆うように咲き誇る豪華な花姿が楽しめる品種です。花の色は白色から淡い黄緑色で、若々しくフレッシュな色彩効果を生み出します。
●ストロベリームーン
学名:Helleborus ‘Strawberry Moon’
開花時期:12月~4月
花の形:一重咲き
萼片の形:円形・広卵形
花の色:赤ピンク色・白色
花の模様:その他
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:早咲きの性質があり、早ければ12月頃から開花します。花茎に1個または数個の花をつけます。花の形は一重咲きで、萼片が丸弁(円形)のためコロンとした可愛らしい見た目をしています。花の色は赤ピンク色と白色で、ボカシのような模様がはいります。
●ダブルファンタジー
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き・半八重咲き
萼片の形:卵形
花の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約15~30cm
備考:花は小振りな八重咲きまたは半八重咲きのような花姿をしています。花の色は純白で、黄色の雄蕊とのコントラストが美しく、光で照らされているような明るさを感じさせる品種です。
●チェリーシフォン
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:半八重咲き
萼片の形:卵形
花の色:淡い緑色・淡い赤紫色・濃い赤紫色
花の模様:ピコティー・ボカシ
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:蜜腺が花弁化し、ドレスのフリルを見ているような優美な花姿を呈します。そのため、エレガントなお庭などに調和します。花の色は淡い緑色に淡い赤紫色のボカシ斑が入り、また縁部分に濃い赤紫色のピコティーが入ります。そのため、上品な色彩効果を生み出します。
●ピンクフロスト
学名:Helleborus × ericsmithii ‘Pink Frost’
開花時期:2月~4月
花の形:一重咲き
萼片の形:卵形
花の色:クリーム色・桃色・赤ピンク色
花の模様:その他
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の色は咲き初めクリーム色から桃色で、花が咲き進むにつれてローズ色(赤ピンク色)へと変化します。そのため、女性的な可愛らしさをかんじさせる品種です。また濃緑色から青緑色の葉は、重厚的でシックな雰囲気があり、落ち着いた雰囲気のお庭によく調和します。
●プチドール・シリーズ
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:一重咲き
萼片の形:卵形
花の色:桃色・紫色・赤紫色・黄緑色・白色
花の模様:ピコティー
葉の色:緑色
草丈:約15~30cm
備考:プチの名前が付く通り、花が小さい品種です。また株はコンパクトに成長し、沢山の花を咲かせる所もこのシリーズの魅力となります。
●ブラックスワン
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き
萼片の形:卵形
花の色:黒色(暗紫色)
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の形は八重咲きで、萼片が卵形でほっそりしているため、豪華さの中に洗練された見た目を兼ね備えた花姿をしています。花の色は黒色をしているため、重厚的で格式の高さを感じさせるお庭や、シックでモダンなお庭などによく調和します。
●ブラックパール
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:一重咲き
萼片の形:円形
花の色:黒色(暗紫色)
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の形は一重咲きのカップ咲きで、萼片が丸弁(円形)のため、ボールのようなコロンとした可愛らしい見た目をしています。また花の色は黒色をしているため、重厚的で格式の高さを感じさせるお庭や、シックでモダンなお庭などによく調和します。
●プラムミスト
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:一重咲き
萼片の形:円形
花の色:赤紫色・白色
花の模様:ベイン
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の形は一重咲きのカップ咲きで、萼片が丸弁(円形)のため、ボールのようなコロンとした可愛らしい見た目をしています。花の色は赤紫色と白色で、赤紫色のベインの模様が入ります。そのため、上品なお庭などによく調和します。
●プリマドレス・シリーズ
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:八重咲き(多弁花)
萼片の形:卵形(波打ち)
花の色:赤色・桃色・クリーム色・紫色・白色
花の模様:ピコティー
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の形は八重咲きで、萼片が高密度に重なります。またこの萼片は波打つため、ドレスが揺れているような優美な見た目をしています。そのため、豪華でラグジュアリーなお庭や、気品を感じさせるエレガントなお庭などによく調和します。
●ホワイトオーケストラ
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:半八重咲き
萼片の形:広卵形・卵形
花の色:黄緑色(クリーム色)・赤紫色
花の模様:ピコティー
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:花の形は半八重咲きで、花の中央に花弁化した蜜腺があり、萼片は丸みがあるため、豪華さなの中に可愛らしさも感じさせる品種です。花の色は白色を基調として、赤紫色の細いピコティーの模様が入るため、繊細さと上品さを感じさせる品種です。
●ミスティローズ
学名:Helleborus cv.
開花時期:2月~4月
花の形:半八重咲き
萼片の形:広卵形
花の色:淡い桃色・赤紫色
花の模様:ピコティー
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:蜜腺が花弁化し、ドレスのフリルを見ているような優美な花姿を呈します。そのため、エレガントなお庭などに調和します。花の色は淡い桃色を基調として、縁部分に赤紫色のピコティー模様がはいります。そのため、可愛らしさと繊細さを感じさせる品種です。
●モンテクリスト
学名:Helleborus ericsmithii ‘Monte Cristo’
開花時期:12月~4月
花の形:一重咲き
萼片の形:円形
花の色:クリーム色・黄緑色・赤ピンク色
花の模様:ピコティー
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:早咲きの性質があり、早ければ12月頃から開花します。そのため、長く花を楽しみたい人に好まれる品種です。花の形は一重咲きのカップ咲きで、萼片が丸弁(円形)のため、ボールのようなコロンとした可愛らしい見た目をしています。花の色はクリーム色から黄緑色で、咲き進むと縁部分に赤ピンク色のピコティーの模様が入ります。また葉の色は濃緑色から青緑色をしています。そのため、重厚的でシックな雰囲気のお庭によく調和します。
●雪の妖精・シリーズ(ウインターバレエ・シリーズ)
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千草園芸・レオナ | ![]() マスダグリーン楽天市場店・ピンクフレア |
学名:Helleborus × lemperii cv.
開花時期:1月~4月(11月~4月)
花の形:一重咲き・半八重咲き
萼片の形:卵形
花の色:赤色・桃色・クリーム色・紫色・白色
花の模様:ピコティー
葉の色:緑色
草丈:約30~45cm
備考:ドイツのHeuger社が育種した、クリスマスローズ(Helleborus × hybridus)とヘレボルス・ニゲル(Helleborus niger)の交配品種(品種群)です。花茎が頑強で、沢山の大きな花を咲かせます。また全体的に早咲きの性質がありますが、一部の品種(リサンなど)は特に早く、場合によっては11月頃から開花し、4月頃まで花が見られます。
クリスマスローズの園芸分類
●花の向き
斜上:花の顔を楽しみやすく華やかな印象を感じさせやすい。
水平:花の形や立体感を楽しみやすい。
斜下:俯いてさく花姿が可憐な印象を感じさせます。
●花の形
一重咲き(シングル):萼片は通常5枚で1列に並びます。
半八重咲き(セミダブル):花の中央にある花弁(蜜腺)や雄蕊が小さく花弁化し、アネモネ咲きのような花姿になります。

八重咲き(ダブル):大きさが同程度の萼片が2列以上に並びます。
その他:カップ咲きはコロンとした見た目の丸みのある花姿を呈します。平咲きは萼片が殆ど平開するため花が大きく見えます。多弁花は萼片の重なりが4~5列よりも多く、超多弁花は7列よりも多くなります。
●萼片の形
楕円形:縦横比は2:1から3:2ほどで、縦横の中間の幅が最も広く、上下で極端な膨らみの差がない。
横楕円形:縦横比は1:2から2:3ほどで、縦横の中間の幅が最も広く、左右で極端な膨らみの差がない。
卵形:縦横比は2:1から3:2で、縦の幅は中間より下が最も広く、卵のような形をしている。
倒卵形:縦横比は2:1から3:2で、縦の幅は中間より上が最も広く、卵を反対にしたような形をしている。
円形:縦横比はほぼ1:1で、縦横の中間の幅が最も広く、先端はほぼ円形で丸みがある。
●萼片の波打ち
無し:萼片の縁部分は波打たず平坦な見た目になります。
弱:萼片の縁部分が弱く波打ちます。
強:萼片の縁部分が強く波打ちます。
●花の模様

フラッシュ:萼片の基部から外側に向かって円錐形の二次色が入り、花全体で見ると星のような模様が見られます。そのため、シャープなカッコ良さを感じさせる模様です。

ブロッチ:萼片の中央で小さな斑点が密に重なり合い、一つの大きな斑点のようになる模様です。小さな斑点の集まりのため掠れたような独特な色彩を生み出します。

ピコティー:萼片の縁部分に沿って線状の模様が入ります。上品で洗練された印象を感じさせやすい模様です。

スポット:萼片に小さな斑点が重ならず入ります。ソバカスのような見た目をした可愛らしい模様です。

ベイン:萼片の脈に沿うように入る模様です。血管が浮き出たような独特な模様となるため、個性的な色彩が好きな人に好まれます。
ボカシ:色の境界が曖昧でハッキリとせず、色が滲んでいるような模様が入ります。
その他:上記以外の個性的な斑が入ります。
レンテンローズ

レンテンローズとは!
レンテンローズ(学名: Helleborus orientalis)は、別名で「ハルザキクリスマスローズ」「ヘレボルス・オリエンタリス」「クリスマスローズ(Christmas rose)」「クリスマスローズ・オリエンタリス」とも呼ばれるキンポウゲ科ヘレボルス属に分類される多年草です。※クリスマスローズの名称は本来クリスマスの時期に開花するヘレボルス・ニゲルに使用されますが本種や交雑種の呼称にも利用されています。
レンテンローズの原産地はトルコ、コーカサス、ギリシャで、自生地は森林の林床、林縁、岩場などに見られます。
レンテンローズの特徴
- 形態:草丈は約30~45cm、生育型はロゼット型で、根生葉はロゼットを展開し葉の形は鳥足状複葉、花茎を伸ばし下向きに萼片の目立つカップ形の花を咲かせます。
- ライフサイクル:春は冬から続く開花が終わりに近付き、開花が終わると結実し、新しい葉が展開してロゼットを更新します。夏は葉を残しますが高温で生育が緩慢になります。秋になり涼しくなると生育が再度活発になります。冬(主に晩冬頃)になると開花が始まります。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のヘレボルス・ニゲル(学名: Helleborus niger)と比較して開花時期が2月頃からと遅い傾向にあります。その一方で、草丈は約30~45cmと高くなり、花茎に1~4個の花が集散花序に咲き、さらに花の色も多彩です。
- 花の魅力:開花期は主に2月~4月頃、花の見た目は薔薇の花のように華やかな一方で、俯いて咲くため可憐な印象を感じさせます。そのため、上品で気品のあるエレガントなお庭によく調和します。花の色は緑色・赤色・桃色・黄色・紫色・白色・黒色等があり、多くが複色で斑が入り多彩な色彩が楽しめます。そのため、恋心をくすぐるようなロマンチックなお庭を作るのであれば桃色の花色を選んだり、また上品なエレガントなお庭作りをしたい場合は紫色の花を選び楽しむこともできます。さらに、この花弁に見える萼片は殆ど姿を変えずに数ヶ月に渡り鑑賞価値を保ち続けるため、お庭を長く彩ってくれる点も魅力となります。
- 葉の魅力:葉の付き方は根生葉で、地面を覆うように広がるため地被植物として利用できます。またこの葉は、鳥足状複葉になり、手のひらのように小葉が広がるため、個性的なファンシーリーフとして楽しむことができます。
- フラワーアレンジメント:花は収穫して花瓶に生けて切り花として楽しむことができます。切り花とすることで、お部屋の中で花を気軽に楽しむことが出来て、上品なインテリアとして空間を彩ります。 花瓶の中での寿命は管理の仕方でも変わりますが一般的に約7~14日ほどです。
- 地被植物:本種はロゼット状に葉を広げて地表面を覆うため、地被植物として利用できます。耐陰性が高いことからシェードガーデンなどに利用可能で、特に落葉樹の下の地被植物として使うのがおすすめです。ただし株が横に広がる速度は非常に緩やかなため、広範囲の地面を覆いたい場合は、株を複数用意する必要があります。
- シェードガーデン:本種は耐陰性があるため、午前中だけ日光に当たる場所から、日光が当たらず間接光しか入らないような明るい日陰までで栽培が可能です。
- 毒性:本種は、株全体に有毒成分であるヘレブリンやプロトアネモニンが含まれています。これは、植物が傷ついた時に出てくる樹液に含まれているため、皮膚や粘膜に接触すると人によっては痒み・炎症・発疹・水疱などを引き起こすことがあります。また誤って摂取した場合は嘔吐・目眩・痙攣・吐血・胃腸炎・麻痺・呼吸困難・心不全等の症状を引き起こす可能性があります。そのため、取り扱いには一定の注意が必要です。
ヘレボルス・ニゲル

ヘレボルス・ニゲルとは!
ヘレボルス・ニゲル(学名: Helleborus niger)は、一般的にクリスマスローズ(Christmas rose)の名で流通しており、別名で「ブラック・ヘレボア(black hellebore)」とも呼ばれるキンポウゲ科ヘレボルス属に分類される種の多年草です。※クリスマスローズの名称は交雑種やレンテンローズなどにも使用されます。
ヘレボルス・ニゲルの原産地はドイツ、オーストリア、スイス、イタリア、バルカン半島で、自生地は森林の林床や林縁などに見られます。
ヘレボルス・ニゲルの特徴
- 形態:草丈は約15~30cm、生育型はロゼット型で、根生葉はロゼットを展開し葉の形は鳥足状複葉、花茎を伸ばし下向きに萼片の目立つカップ形の花を咲かせます。
- ライフサイクル:春は冬から続く開花が終わりに近付き、開花が終わると結実し、新しい葉が展開してロゼットを更新します。夏は葉を残しますが高温で生育が緩慢になります。秋は生育が再度活発になります。冬になると開花が始まります。
- 近縁種との比較:本種は近縁種のレンテンローズ(学名: Helleborus orientalis)と比較して開花時期が早く12月のクリスマス時期から始まることもあります。その一方で、草丈は30cm以下と低めで、基本的に花茎に1個の花しか咲かず、花の色と品種の種類も少ないです。
- 花の魅力:開花期は主に12月~4月頃、早ければクリスマスの時期から開花します。花の見た目は薔薇の花のように華やかな一方で、俯いて咲くため可憐な印象を感じさせます。そのため、上品で気品のあるエレガントなお庭によく調和します。花の色は基本的に白色で、成熟してくると緑色(桃色)に変色します。さらに、この花弁に見える萼片は殆ど姿を変えずに数ヶ月に渡り鑑賞価値を保ち続けるため、お庭を長く彩ってくれる点も魅力となります。
- 葉の魅力:葉の付き方は根生葉で、地面を覆うように広がるため地被植物として利用できます。またこの葉は鳥足状複葉になり、手のひらのように小葉が広がるため、個性的なファンシーリーフとして楽しむことができます。
- フラワーアレンジメント:花は収穫して花瓶に生けて切り花として楽しむことができます。切り花とすることで、お部屋の中で花を気軽に楽しむことが出来て、上品なインテリアとして空間を彩ります。 花瓶の中での寿命は管理の仕方でも変わりますが一般的に約7~14日ほどです。
- 地被植物:本種はロゼット状に葉を広げて地表面を覆うため、地被植物として利用できます。耐陰性が高いことからシェードガーデンなどに利用可能で、特に落葉樹の下の地被植物として使うのがおすすめです。ただし株は一定の範囲以上は横に広がらないため、広範囲の地面を覆いたい場合は、株を複数用意する必要があります。
- シェードガーデン:本種は耐陰性があるため、午前中だけ日光に当たる場所から、日光が当たらず間接光しか入らないような明るい日陰までで栽培が可能です。
- 毒性:本種は、株全体に有毒成分であるヘレブリンやプロトアネモニンが含まれています。これは、植物が傷ついた時に出てくる樹液に含まれているため、皮膚や粘膜に接触すると人によっては痒み・炎症・発疹・水疱などを引き起こすことがあります。また誤って摂取した場合は嘔吐・目眩・痙攣・吐血・胃腸炎・麻痺・呼吸困難・心不全等の症状を引き起こす可能性があります。そのため、取り扱いには一定の注意が必要です。
ヘレボルス・ニゲルの園芸品種の紹介
●スノーホエール
学名:Helleborus niger cv.
開花時期:12月~4月
花の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約15~30cm
備考:大和園さん選抜の大輪多花性タイプのニゲルの品種です。多花性の性質があり、丸みのあるカップ型の可愛らしい花を咲かせます。
ヘレボルス・オドルス

ヘレボルス・オドルスとは!
ヘレボルス・オドルス(学名: Helleborus odorus)は、別名で「フレグラント・ヘレボア(fragrant hellebore)」「ククレク(kukurek)」とも呼ばれるキンポウゲ科ヘレボルス属に分類される多年草です。
ヘレボルス・オドルスの原産地は南東ヨーロッパで、自生地は森林の林床、林縁、山地の草原などに見られます。
ヘレボルス・オドルスの特徴
- 形態:草丈は約30~60cm、生育型はロゼット型で、根生葉はロゼットを展開し葉の形は鳥足状複葉、花茎を伸ばし下向きに萼片の目立つカップ形の花を咲かせます。
- ライフサイクル:春は冬から続く開花が終わりに近付き、開花が終わると結実し、新しい葉が展開してロゼットを更新します。夏は葉を残しますが高温で生育が緩慢になります。秋になり涼しくなると生育が再度活発になります。冬(主に晩冬頃)になると開花が始まります。
- 近縁種との比較:本種は花に香りがある点が際立った特徴となります。また花(萼片)の色が緑色をしていてナチュラルな見た目をしている点も特徴となります。
- 花の魅力:開花期は主に2月~4月頃、花の見た目は薔薇の花のように華やかな一方で、俯いて咲くため可憐な印象を感じさせます。そのため、上品で気品のあるエレガントなお庭によく調和します。花の色は緑色・黄緑色で、葉と同系色になるため、自然と調和しナチュラルな雰囲気を演出できます。さらに、この花弁に見える萼片は殆ど姿を変えずに数ヶ月に渡り鑑賞価値を保ち続けるため、お庭を長く彩ってくれる点も魅力です。
- 葉の魅力:葉の付き方は根生葉で、地面を覆うように広がるため地被植物として利用できます。またこの葉は、鳥足状複葉になり、手のひらのように小葉が広がるため、個性的なファンシーリーフとして楽しむことができます。
- 香りの特徴:本種は開花期に花から果物のスグリを想像させる甘い香りを漂わせることで知られています。そのため、この香りを楽しむ目的で、お花を収穫し切り花として部屋で香りを楽しんだり、ガーデンファニチャーの傍(テーブルや椅子)に本種を植えて休憩しながら香りを楽しんだり、小道沿いに植えてその道を通る人が本種の心地よい香りを楽しめるようにすると良いかもしれません。
- フラワーアレンジメント:花は収穫して花瓶に生けて切り花として楽しむことができます。切り花とすることで、お部屋の中で花を気軽に楽しむことが出来て、上品なインテリアとして空間を彩ります。 花瓶の中での寿命は管理の仕方でも変わりますが一般的に約7~14日ほどです。
- 地被植物:本種はロゼット状に葉を広げて地表面を覆うため、地被植物として利用できます。耐陰性が高いことからシェードガーデンなどに利用可能で、特に落葉樹の下の地被植物として使うのがおすすめです。ただし株が横に広がる速度は非常に緩やかなため、広範囲の地面を覆いたい場合は、株を複数用意する必要があります。
- シェードガーデン:本種は耐陰性があるため、午前中だけ日光に当たる場所から、日光が当たらず間接光しか入らないような明るい日陰までで栽培が可能です。
- 毒性:本種は、株全体に有毒成分であるヘレブリンやプロトアネモニンが含まれています。これは、植物が傷ついた時に出てくる樹液に含まれているため、皮膚や粘膜に接触すると人によっては痒み・炎症・発疹・水疱などを引き起こすことがあります。また誤って摂取した場合は嘔吐・目眩・痙攣・吐血・胃腸炎・麻痺・呼吸困難・心不全等の症状を引き起こす可能性があります。そのため、取り扱いには一定の注意が必要です。
ヘレボルス・ビリディス

ヘレボルス・ビリディスとは!
ヘレボルス・ビリディス(学名: Helleborus viridis)は、別名で「アサギフユボタン」「グリーン・ヘレボア(green hellebore)」とも呼ばれるキンポウゲ科ヘレボルス属に分類される多年草です。
ヘレボルス・ビリディスの原産地はフランス、ドイツ、イギリス、イタリア、スペイン、オーストリア、ベルギー、スイスで、自生地は森林(落葉樹)の林床や林縁などに見られます。
ヘレボルス・ビリディスの特徴
- 形態:草丈は約20~60cm、生育型はロゼット型で、根生葉はロゼットを展開し葉の形は鳥足状複葉、花茎を伸ばし下向きに萼片の目立つカップ形の花を咲かせます。
- ライフサイクル:春は冬から続く開花が終わりに近付き、開花が終わると結実し、葉が展開してロゼットを形成します。夏は地上部が枯れて休眠します。秋も地上部が枯れています。冬(主に晩冬頃)になると開花が始まります。
- 近縁種との比較:本種は、園芸で親しまれている多くのクリスマスローズと違い、落葉性の性質があり、夏頃になると休眠し地上部が枯れます。また花(萼片)の色が緑色をしていてナチュラルな見た目をしている点も特徴となります。
- 花の魅力:開花期は主に2月~4月頃、花の見た目は薔薇の花のように華やかな一方で、俯いて咲くため可憐な印象を感じさせます。そのため、上品で気品のあるエレガントなお庭によく調和します。花の色は緑色で、葉と同系色になるため、自然と調和しナチュラルな雰囲気を演出できます。さらに、この花弁に見える萼片は殆ど姿を変えずに数ヶ月に渡り鑑賞価値を保ち続けるため、お庭を長く彩ってくれる点も魅力です。
- 葉の魅力:葉の付き方は根生葉で、地面を覆うように広がるため地被植物として利用できます。またこの葉は、鳥足状複葉になり、手のひらのように小葉が広がるため、個性的な葉の形(テクスチャー)を楽しむことができます。
- フラワーアレンジメント:花は収穫して花瓶に生けて切り花として楽しむことができます。切り花とすることで、お部屋の中で花を気軽に楽しむことが出来て、上品なインテリアとして空間を彩ります。 花瓶の中での寿命は管理の仕方でも変わりますが一般的に約7~14日ほどです。
- 地被植物:本種はロゼット状に葉を広げて地表面を覆うため、地被植物として利用できます。耐陰性が高いことからシェードガーデンなどに利用可能で、特に落葉樹の下の地被植物として使うのがおすすめです。ただし株が横に広がる速度は非常に緩やかなため、広範囲の地面を覆いたい場合は、株を複数用意する必要があります。
- シェードガーデン:本種は耐陰性があるため、午前中だけ日光に当たる場所から、日光が当たらず間接光しか入らないような明るい日陰までで栽培が可能です。
- 毒性:本種は、株全体に有毒成分であるヘレブリンやプロトアネモニンが含まれています。これは、植物が傷ついた時に出てくる樹液に含まれているため、皮膚や粘膜に接触すると人によっては痒み・炎症・発疹・水疱などを引き起こすことがあります。また誤って摂取した場合は嘔吐・目眩・痙攣・吐血・胃腸炎・麻痺・呼吸困難・心不全等の症状を引き起こす可能性があります。そのため、取り扱いには一定の注意が必要です。
ヘレボルス・リビダス

ヘレボルス・リビダスとは!
ヘレボルス・リビダス(学名: Helleborus lividus)は、別名で「マジョルカ・ヘレボア(Majorcan Hellebore)」とも呼ばれるキンポウゲ科ヘレボルス属に分類される多年草です。
ヘレボルス・リビダスの原産地はバレアレス諸島(マヨルカ島)で、自生地は山地の斜面の岩場や林縁などに見られます。
ヘレボルス・リビダスの特徴
- 形態:草丈は約30~45cm、生育型は叢生型で、根茎から複数の直立茎を伸ばし、葉は茎葉のみで3出複葉し、花は集散花序に数個から十数個の萼片の目立つカップ形の花を咲かせます。
- ライフサイクル:春は冬から続く開花が終わりに近付き、開花が終わると結実し、株元から新しい芽をだし茎が伸長します。夏は葉を残しますが高温で生育が緩慢になります。秋になり涼しくなると生育が再度活発になります。冬になると開花が始まります。
- 近縁種との比較:本種は有茎種で、根茎から直立茎を何本も伸ばし茎葉をつけます。この葉は3出複葉で、鳥足状複葉になる多くの近縁種と一線を画します。また葉は緑色を基調として葉脈に白緑色の斑が入るため大理石のような模様が楽しめる点も際立つ特徴です。花の数も多くなる傾向があり、ひとつの茎に数個から十数個咲くことがあります。
- 花の魅力:開花期は主に1月~3月頃、花の見た目は薔薇の花のように華やかな一方で、俯いて咲くため可憐な印象を感じさせます。そのため、上品で気品のあるエレガントなお庭によく調和します。花の色は緑色・クリーム色・赤紫色をしており、花弁に見える萼片は殆ど姿を変えずに数ヶ月に渡り鑑賞価値を保ち続けるため、お庭を長く彩ってくれる点も魅力です。
- シェードガーデン:本種は耐陰性があるため、午前中だけ日光に当たる場所から、日光が当たらず間接光しか入らないような明るい日陰までで栽培が可能です。
コダチクリスマスローズ

コダチクリスマスローズとは!
コダチクリスマスローズ(学名: Helleborus foetidus)は、別名で「スティンキング・ヘレボア(stinking hellebore)」「ダングワート(dungwort)」「セッターワート(setterwort)」とも呼ばれるキンポウゲ科ヘレボルス属に分類される多年草です。
コダチクリスマスローズの原産地はフランス、ドイツ、スペイン、イギリス、イタリア、ベルギー、ポルトガル、スイス、モロッコで、自生地は森林(落葉樹)の林床、林縁、岩場などに見られます。
コダチクリスマスローズの特徴
- 形態:草丈は約40~100cm、生育型は叢生型で、株元から複数の直立茎を伸ばし、葉は鳥足状複葉に細長い小葉を複数つけます。花は集散花序に多数の萼片の目立つカップ形の花を咲かせます。
- ライフサイクル:春は冬から続く開花が終わりに近付き、開花が終わると結実し、株元から新しい芽をだし茎が伸長します。夏は葉を残しますが高温で生育が緩慢になります。秋になり涼しくなると生育が再度活発になります。冬になると開花が始まります。
- 近縁種との比較:本種は有茎種で、近縁種の多くのクリスマスローズと違い花茎ではなく直立茎を伸ばし普通葉をつけます。また草丈は100cmに達することもあり高性です。この茎には多数の花を付けますが、個々の花の直径が約2~3cmとかなり小振りです。また葉は傷つけたり揉んだりすると悪臭を漂わせる点も際立った特徴となります。
- 花の魅力:開花期は主に2月~4月頃、花の見た目は丸みがあるカップ形で可愛らしさがあり、また俯いて咲くため可憐な印象を感じさせます。花の色は黄緑色の単色、または黄緑色を基調として赤紫色の覆輪が入ります。この花弁に見える萼片は殆ど姿を変えずに数ヶ月に渡り鑑賞価値を保ち続けるため、お庭を長く彩ってくれる点も魅力です。
- シェードガーデン:本種は耐陰性があるため、午前中だけ日光に当たる場所から、日光が当たらず間接光しか入らないような明るい日陰までで栽培が可能です。









