アルテルナンテラは属の中に約107種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは3の原種と、10の園芸品種等を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方へのリンクや購入方法のリンクなども用意しているため、そちらもよければご活用下さい。
■目次
■アルテルナンテラの主な種と園芸品種の紹介
主な原種
●主な原種
アカバセンニチコウ
アカバセンニチコウとは!
アカバセンニチコウの学名は Alternanthera dentata 、または同義語で Alternanthera brasiliana 、別名では「アルテルナンテラ・デンタータ」「ルビー・リーフ・アルテルナンテラ(ruby leaf alternanthera)」「ラージパープル・アルテルナンテラ(large purple alternanthera)」「ブラジリアン ジョイウィード(Brazilian joyweed)」等とも呼ばれる多年草です。
アカバセンニチコウの原産地は中央アメリカと南アメリカにあり、自生地は砂地や湿地や荒地などさまざまな場所にある。
アカバセンニチコウの特徴
- 近縁種との比較:アカバセンニチコウは他の近縁のアルテルナンテラの種と比べて様々な個性的な特徴をもちます。例えば、葉の色が赤紫色をしていてカラーリーフとして楽しめる所、千日紅を小さくしたような丸く可愛らしい花を咲かせる所、草姿は叢生して茎が直立して成長する所などにあります。
- 葉の特徴:葉のサイズは約5~12.5cmと大きめで存在感があり、形状は楕円形をしている。また葉の色はふつう赤紫色ですが、緑色・赤色・紫色・桃色の範囲で変化があります。
- 葉の装飾性:葉の色が赤紫色・赤色・桃色・紫色とバリエーションがあるため、好みの葉色を選択してお庭を彩ることができます。
- 花の特徴:花序は頭花または穂状花序になり長さが約1~2cm、茎の頂部に高密度に花が集まって球形の花房をつくります。花房の中には沢山の花がありますが、一番注目されている部分は花の基部についている苞になり、苞は白色で先端が尖る披針形をしています。花を構成している花被片は苞よりも短いため、苞の内側に若干隠れています。
- 花の装飾性:花房は千日紅を小粒にしたような可愛らしい外観をしており、花房は密集せずに空間をあけて疎らに咲くため、控えめで楚々とした印象を感じさせます。
- 花壇の縁取り:アカバセンニチコウは株が叢生に成長して、剪定をすれば分枝をしながら広がり高さも抑えられます。そのため、花壇の外縁に沿って複数の苗を並べることで、美しい花壇の縁どりをつくることができます。
アカバセンニチコウの園芸品種の紹介
リトルロマンス

学名:Alternanthera dentata ‘little romance’
花の色:白色
葉の色:緑色・深緑色・紫色・深紫色
草丈:約30cm
株張り:約60~80cm
備考:一般的なアカバセンニチコウと比べて草丈が低い矮性品種のため、地面を覆う地被植物や花壇の縁どりなどに利用しやすくなっています。葉の色は季節により変化があり、春は深緑色、夏場は緑色と紫色、秋になると深紫色になります。そのため、上品さや高貴さを感じさせるカラーリーフとして楽しめる品種です。
アルテルナンテラ・フィコイデア
アルテルナンテラ・フィコイデアとは!
アルテルナンテラ・フィコイデアの学名は Alternanthera ficoidea 、別名では「アキランサス」「モヨウビユ」「テランセラ」「ジョゼフズ・コート(Joseph’s coat)」等とも呼ばれる多年草です。
アルテルナンテラ・フィコイデアの原産地は中央アメリカ(一部)と南アメリカにあり、自生地は熱帯・亜熱帯の木が疎らに生えている開けた疎林、森林の端、荒れ地などさまざまな場所にある。
アルテルナンテラ・フィコイデアの特徴
- 近縁種との比較:アルテルナンテラ・フィコイデアは他の近縁のアルテルナンテラの種と比べて様々な個性的な特徴をもちます。例えば、茎の種類は直立茎・斜上茎・横臥茎・匍匐茎などがありこんもりと広がる草姿になる所、茎の節から不定根が出て活着しながら広がる所、葉は縁部分が波打ったりカールしたり捻れたりしやすい所、葉の色が多様にあるためカラーリーフとして楽しめる所、花房は小さくて目立たず葉の影に隠れるように葉腋にくっついて咲いている所などにあります。
- 葉の特徴:葉のサイズは約2~9cm、形状は楕円形・披針形・卵形をしており、葉の縁部分が波打ったりカールしたり捻れたりする事がある。葉の色はふつう緑色ですが、赤色・紫色・桃色・黄色・白色の範囲で変化があります。
- 葉の装飾性:葉の色が緑色・赤色・紫色・桃色・黄色・白色とバリエーションがあるため、好みの葉色を選択してお庭を彩ることができます。
- 花の特徴:花序は腋生で葉腋から花柄を伸ばさずに、頭花または穂状花序をつけます。頭花・穂状花序は長さが約0.4~1cm、花軸(花托)に高密度に花が集まって球形の花房をつくります。
- 花の装飾性:花房は大きくても1cm以下であり、葉腋に直接つくように咲くため、葉の間に隠れている事も多く目立たず、装飾的な価値は殆どありません。
- 花壇の縁取り:アルテルナンテラ・フィコイデアは株がこんもりと広がって成長するため、花壇の外縁に沿って複数の苗を並べることで、美しい花壇の縁どりをつくることができます。
アルテルナンテラ・フィコイデアとは!の園芸品種の紹介
スノーボール

学名:Alternanthera ficoidea ‘snowball’
花の色:白色
葉の色:緑色・白色
草丈:約15~30cm
備考:葉の色は緑色・白色の2色で構成されていて、班の入り方は、ウブ・切り班・散班など不規則、若葉ではうぶ(白1色)になる傾向が多い。葉の形状は、縁部分が裏側にカールして葉中央が膨らんで丸みを帯びる事が多い。
アルテルナンテラ・ポリゲンス
アルテルナンテラ・ポリゲンスとは!
アルテルナンテラ・ポリゲンスの学名は Alternanthera porrigens 、原産地はボリビア・チリ・コロンビア・エクアドル・ペルーにある多年草です。
アルテルナンテラ・ポリゲンスの特徴
- 近縁種との比較:アルテルナンテラ・ポリゲンスは他の近縁のアルテルナンテラの種と比べて様々な個性的な特徴をもちます。例えば、花房の形が千日紅を小降りにしたような形をしている所、花房は集散状に配置されて沢山咲くため小さな花房でも花姿は華やかな所、花の色が鮮やかな赤紫色・赤桃色・桃色の範囲であり色鮮やかな所、草姿は叢生して茎が直立して成長する所などにあります。
- 葉の特徴:葉のサイズは大きめで存在感があり、形は楕円形をしています。鑑賞価値は基本的になく、花と比べて大きいため、野暮ったい印象を感じさせることがあります。
- 花の特徴:花序は頭状集散花序になり、頭花が集散状に配置されて咲きます。花序の中の花梗は長めで、頭花どうし基本的に疎らに配置される。頭花は長さ約1cm、形は球形・長球形をしていて、センニチコウに似ている。
- 花の装飾性:花房どうしは疎らにバランスよく開花するため、ボリューム感がありながら、控えめでふんわりとしたカスミソウのような柔らかな雰囲気をつくります。
アルテルナンテラ・ポリゲンスの園芸品種の紹介
●その他の品種
バリホワイト

- 近縁種や品種との比較:アルテルナンテラ(バリホワイト)は他の近縁のアルテルナンテラと比べて様々な個性的な特徴をもちます。例えば、葉のサイズは小振りで葉の横幅が広く丸みがある所、葉は皺がよっている所、葉の色が緑色・白色と稀にピンクが混ざりカラーリーフとして楽しめる所、株は矮性なためスモールガーデンや鉢植えで管理がしやすい所などにあります。
- 生活形:草丈は約15~20cmになり、草姿は叢生型で地際から複数の茎を出して、茎は直立に伸びる。
- 葉の特徴:葉のサイズは小振りで、形状は円形・広楕円形・楕円形をしており、葉の縁部分が湾曲したり波打ったり捻れたりして、葉の中央部も皺がよる傾向がある。葉の色は緑色・白色の2色からなり、葉の縁部分に白色の覆輪がはいる。また稀に若葉が桃色に染まる事もあります。
- 花の特徴:花序は腋生で葉腋から花柄を伸ばさずに、頭花または穂状花序をつけます。頭花・穂状花序は長さが約1cm、花軸(花托)に高密度に花が集まって球形の花房をつくります。基本的に葉腋に直接つくように咲くため、葉の間に隠れている事も多く、目立たず装飾的な価値は殆どありません。
- カラーリーフ:葉の色は緑色・白色の2色からなり、明るさや爽やかさを感じさせます。そのため、気品を感じさせるような上品なお庭や、エントランスガーデンなどにおすすめです。
- 寄せ植え:株はコンパクトに盛り上がり行儀よく成長します。そのため、花壇・植木鉢の中で形態の異なる様々な植物を組み合わせて美しくデザインしながら楽しむことができます。
マーキュリー

- 近縁種や品種との比較:アルテルナンテラ(マーキュリー)は他の近縁のアルテルナンテラと比べて様々な個性的な特徴をもちます。例えば、葉の色が季節により変化する性質があり、特に紅葉すると鮮やかな桃色に変化する所、草姿は匍匐性で地面にそい広がる所などにあります。
- 生活形:草丈は約10~20cmになり、草姿は匍匐型で茎は地面を這うように延びる。
- 葉の特徴:葉のサイズは小振りで、形状は広楕円形・楕円形をしており、葉の縁部分が波打ちます。葉の色は季節により変化があり、春から秋にかけては緑色・黄色の2色、秋になると赤橙色・赤紫色・桃色へと変化する。
- カラーリーフ:葉の色は季節によって緑色・白色・赤橙色・赤紫色・桃色の範囲で変化するため、カラフルな印象を与えるカラーリーフとして楽しめる。
- 地被植物:茎は匍匐して広がり節から不定根や芽を出して成長する性質があるため、地面を覆う地被植物(グランドカバー)として利用出来ます。