- 原産:ヨーロッパ/西アジア/ロシア
- 科:キキョウ(Campanulaceae)
- 属:カンパニュラ/ホタルブクロ(Campanula)
- 種:ラプンクロイデス(Campanula rapunculoides)
- 別名:ハタザオギキョウ/ジャイアント ベルフラワー(giant bellflower)/ラージ カンパニュラ(large campanula)/ワイドリーフ ベルフラワー(wide-leaved bellflower)
- 開花時期:6月~9月
- 花の色:青色●紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 被覆方法:
- 草丈:約30~120cm
- 誕生花:4月23日/7月10日/7月27日
- 花言葉:誠実/感謝/節操
- 用途:背が高い花/切り花/コテージガーデン
- 購入方法:カンパニュラ(ラプンクロイデス)を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
カンパニュラ(ラプンクロイデス)とは!?
カンパニュラ(ラプンクロイデス)は学名Campanula rapunculoides、別名では「ハタザオギキョウ」や「クリーピング ベルフラワー(creeping bellflower)」とも呼ばれる多年草です。原産地はヨーロッパおよび西アジア、ロシアにあり、自生地は森林の中や林縁などにあります。
カンパニュラ(ラプンクロイデス)の語源(由来)
- 属名のCampanulaは、ラテン語で「鐘」を意味する「Campana」と、サイズが「小さい」事を意味する「-ula」の二語で構成されており、花が小さい鐘に似ている事に由来します。
- 種小名のrapunculoidesは近縁種の「Campanula rapunculus」に似ている所から来ています。
- 和名のハタザオギキョウの由来は垂直に伸びる茎が旗竿(ハタザオ)を連想させる所と、花の形がキキョウに似ている所からきています。
カンパニュラ(ラプンクロイデス)の特徴(魅力)
- カンパニュラ(ラプンクロイデス)は、地面下に根茎・塊茎を持っており、根茎や塊茎の裂片から芽を出して再成長するため、一度植えると駆除が難しいと考えられる事があります。そのため、一部の国では侵略的な外来種として扱われる事があります。
- 園芸では、茎が殆ど分枝する事なく垂直に伸びて背が高くなるため花壇の中に高さを出す目的で使われたり、また一個一個の花が大きくて穂状に並ぶため豪華な花穂を鑑賞する目的で育てられます。
- 駆除をしたい場合は、手作業で根を完全に取り除く事が難しいため、防草シートで数年間覆う方法や、除草剤が利用されます。
- 草姿は直立、根茎・塊茎で広がり、根茎から茎を出すためコロニー(群生)を作る事があります。
- 茎は基本的に分枝をする事なく垂直に伸びて、高さが120cmに達する事があります。そのため、花壇の中で高さを出したい時や、背景として使いたい時などにおすすめです。
- 花序は総状花序、節に沿って花が並び、一個一個の花が大きいです。そのため、豪華な花穂を楽しみたい人に向く植物です。
- 花の大きさは長さ4cmに達する事があり大きいです。花の形は鐘形または漏斗形、5個の花弁が合着して鐘の様な形をしており、上部が裂けて5個の裂片をもちます。
- 花の色は青色・紫色・白色などがあるため、お庭の雰囲気に合わせて品種と花の色が選べる所も魅力です。
- カンパニュラ(ラプンクロイデス)の根・新芽・葉は食用として利用される事があります。
カンパニュラ(ラプンクロイデス)の草丈は約30(~120)cm、草姿は叢生、根茎と塊根があり、根茎から茎を複数だしてコロニー(群生)をつくる事があります。茎は直立して基本的に分枝をせず、茎の色は緑色またはやや赤みを帯び、丈夫です。
葉序は根生葉または互生葉序、 根生葉の葉柄は長く、茎葉(下部)は葉柄があり、茎葉(上部)は葉柄がない事がある。葉色は緑色、葉身の長さ約5(~12)cm、葉身の形は心形または卵形か披針形、葉縁部分には鋸歯があります。
花序は総状花序、総状花序は節ごとに一個の花がつき、花は咲き初めから斜め下を向く傾向があります。花冠の長さ約2(~4)cm、花冠の形は鐘形または漏斗形、花冠は筒状で上部で裂けて裂片が5個あります。花の色は紫色・青色・白色です。
果実は蒴果(複数の心皮からなり果皮が裂開して種子を放出する)です。
カンパニュラ(ラプンクロイデス)の園芸品種の紹介
楽天で購入 ラプンクロイデス・アルバは、穂状に並ぶ一個一個の花が大きいため高い存在感と豪華さがあり、白色の花色が上品さと清潔感を演出します。そのため、清潔感のあるエレガントガーデンやウェディングガーデンなどにおすすめの品種です。草姿は叢生、高さ約120cmに成長します。 |
カンパニュラ(ホタルブクロ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
カンパニュラ(ラプンクロイデス)の育て方
花壇の土づくり
日当り
カンパニュラ(ラプンクロイデス)は、日向から明るい日陰まで幅広い環境に適応します。ただし、日向で育てると暑さや強い日差しで生育不良を引き起こす可能性があります。また日陰でも光量が足らずに生育が緩慢になったり花が上手く咲かない事があります。
そのため、環境に合わせて日光が6時間以上当たる日向、もしくは西日の当たらない半日影で育てる事が理想です。
土壌の土質
カンパニュラ(ラプンクロイデス)は、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
逆に粘土質な土壌は、水分が停滞してジメジメして、根腐れを起こし生育不良になる可能性があるため避けた方が良いでしょう。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れて肥沃な土壌にしましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
カンパニュラ(ラプンクロイデス)は、日向から明るい日陰まで幅広い環境に適応します。ただし、日向で育てると暑さや強い日差しで生育不良を引き起こす可能性があります。また日陰でも光量が足らずに生育が緩慢になったり花が上手く咲かない事があります。
そのため、環境に合わせて日光が6時間以上当たる日向、もしくは西日の当たらない半日影で育てる事が理想です。
培養土
カンパニュラ(ラプンクロイデス)は、一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
カンパニュラ(ラプンクロイデス)は短期的な乾燥に耐える事が出来ますが、生産性を高める場合はやや湿り気のある土壌に保つのが良いでしょう。 ただし、何時までも水分が停滞するジメジメした環境は根腐れを引き起こす原因となるため、土壌の状態を見ながら、水やりを行う必要があります。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
肥料の与え方
カンパニュラ(ラプンクロイデス)は、ある程度の肥沃な土壌で育てていれば多くの肥料を必要としません。土壌の栄養が乏しい花壇の中で育てていたり、培養土の劣化や栄養がなくなるのが早い鉢植えで育ている場合、必要に応じて春に堆肥と肥料を与えましょう。
肥料と堆肥の与え方
- 肥料の与え方
- 晩冬から早春に有機肥料または緩効性肥料を与えます。
- 有機肥料を与える場合は、土に剥き出しにすると分解が遅くなったり、虫が寄ってくる事もあるため、基本は土の中に埋めます。株元から少し離れた場所(枝先の下に新しい根があり肥料の吸収効率が最も良い)に穴を掘り肥料を埋めましょう。※地面にそのまま置き肥する場合もあります。
- 緩効性肥料の場合も株元から少し離れた場所に置き肥します。置き肥とは地面に埋めずにそのまま地面の上に置く肥料です。
- 堆肥の与え方(鉢植えは植え替え)
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
- 地植えの場合は初冬から早春に株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って堆肥を入れましょう。
- 鉢植えの場合は、植え替えを行います。鉢から株を取り出して、風雨で劣化した古い土を軽く落とし、長い根や腐った根も軽く切り詰めます。土は新しい物を使うか、古い土を再利用する場合は2~5割ほど新しい土を混ぜます。鉢の中に新しい土と株を植え直したら完成です。
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
剪定のやり方
カンパニュラ(ラプンクロイデス)の剪定は「花がら摘み」だけです。剪定をせずに育てることも出来ますが、剪定する事で開花期間を伸ばす等のメリットもあります。
花がら摘みとは!?
花がら摘みとは、色褪せたり外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みのメリット
- 種を作るエネルギーが、花に向かうため、花の数が増えたり、開花期間が伸びたり、株の寿命が伸びるなどします。
- 種が作られないため、こぼれ種による雑草化を防ぐ事が出来ます。
- 花にカビ(真菌)等がついて腐敗することを防ぐため、病気の予防に繋がります。
- 花がらはカビが生えたり、褐色になったり、乾燥して縮んだりして外観を悪くするため、花がら摘みを行うことで清潔感を保つことが出来ます。
花がら摘みのデメリット
- 種を採取できません。
- 時間と労力が必要になります。
花がら摘みのやり方
花がら摘みのやり方は、色褪せたり外観が崩れた花を、個々に取り除きます。また花穂の下から剪定して取り除く事も出来ます。
夏越しする方法
カンパニュラ(ラプンクロイデス)は夏の暑さに比較的に強いため、基本的には夏越し対策不要です。
冬越しする方法
Hardiness:3~6
カンパニュラ(ラプンクロイデス)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
カンパニュラ(ラプンクロイデス)は、挿し木や株分けによって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期は晩春から初夏頃が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ約7~10cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう
株分け手順
- 株分け時期は早春もしくは秋が最適です。
- スコップを使い株を掘りあげます。
- 株から少し土を落として根と芽の位置を確認します。
- 根に数個の芽を残すようにしてナイフやハサミ等を使い個々に切り分けましょう。
- 株分けした株は、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えます。
播種で増やす
カンパニュラ(ラプンクロイデス)播種時期:の種蒔の方法
3月~4月・9月~10月
発芽適温:約15度~20度
発芽日数:約14日~28日
発芽条件:
種まき手順
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。
- もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 種をばら撒き、または土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
カンパニュラ(ラプンクロイデス)の病気
- うどんこ病
- 灰色カビ病
- 軟腐病
- ウィルス病
カンパニュラ(ラプンクロイデス)の害虫
- アブラムシ
- ハダニ
- ヨトウムシ