アネモネは属の中に約63~159種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、冬から春にかけて咲き色鮮やかな花色が魅力的なアネモネ、スラリと伸びる花茎に楚々とした花を咲かせるシュウメイギク、晩春から秋にかけて長く咲く雑種のワイルドスワンやドリーミングスワン等が親しまれます。
アネモネ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
アネモネの特徴や園芸品種
原産:地中海沿岸
学名:Anemone coronaria
草丈:約20cm~50cm
分類:多年草
開花時期:1月~6月(3月~4月に最も開花)
花色:赤色●桃色●紫色●青色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:1月22日/3月12日/3月13日/4月6日
花言葉:希望/期待/真実/恋の苦しみ/はかない夢/薄れゆく希望/はかない恋/あなたを愛す/嫉妬の為の無実の犠牲
用途:切り花
特徴:アネモネの学名はAnemone coronaria、アネモネは広義ではアネモネ属全体をさすこともありますが、狭義ではアネモネ(Anemone coronaria)をさしており、別名では「ボタンイチゲ」や「ポピー アネモネ(poppy anemone)」とも呼ばれる地中海沿岸を原産とする多年草です。
アネモネの語源(由来)
- 属名のAnemoneはギリシャ語で「風」を意味する「ánemos」と、接尾辞で「娘」を意味する「-one」の2語からなり、「風の娘」を意味しています。
- ↳ギリシャ神話では、ゼファー(ゼピュロス)と風の娘であるアネモネは恋に落ちました。しかし嫉妬深いゼファーの妻により、アネモネは宮殿から追放され、花に変えられたと言われています。
- ↳また別の説ではアネモネの花(萼片)が風によって容易に飛ばされてしまう事から風の娘の名前がついたとも言われます。
- 種小名のcoronariaは 「王冠」を意味しており、堂々とした花冠の形に由来します。
アネモネの特徴(魅力)
- アネモネは冬から春にかけて花が咲きます。
- 花は花弁がなく花弁状の萼と中央に塚の様に盛り上がる多数の雌蕊と雌蕊を囲む雄蕊で構成されています。
- アネモネは光に敏感なため明るさにより花が開いたり閉じたりします。
- 花弁状の萼片は発色がよく色鮮やかな一方で、雌蕊と雄蕊は暗色のため美しいコントラスト出ます。
- アネモネの花は発色がよく様々な花色があるため複数の品種を合わせるとカラフルな雰囲気をつくる事が出来ます。
- 花は切り花としても魅力的で管理の仕方や場所にも左右されますが3日~10日程度の日持ちがあります。
- 葉は縁部分が深くカットされた装飾的な形をしています。
- 葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には小さな苞葉があります。
- 地面下には不定形の球根(塊茎)があります。
アネモネは地面下に黒く不定形の球根(塊茎)を生成します。葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には小さな苞葉がつきます。葉色は緑色、根生葉には長い葉柄があり葉身は2回三出複葉します。また苞葉は花の下で茎を巻くように輪生します。花茎は20(~40)cmで稀に60cmまで伸びる事があり、花序は茎の頂部に単頂花序、個々の花は直径約3(~8)cmの大きさ、花弁状の萼は5個~多数あり、中央に塚の様に密集する暗紫色の雌蕊と、雌蕊を囲む多数の雄蕊があります。花後に出来る果実は痩果で白色の長い冠毛があり、遠くに風で運ばれる事があります。
開花時期は冬から初夏、花色は赤色や桃色、青色や紫色、白色があり、個々の花は直径約3~8cmの大きさで花弁状の萼片が5~多数つき暗紫色の雌蕊多数と雌蕊を囲む様に黒紫色の雌蕊が並び、花序は茎の頂部に単頂花序に花が咲きます。草姿はロゼット状で花茎は直立して高さは約20(40)cm × 幅は15(30)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は2回三出複葉、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
アネモネの切り花の楽しみ方
- アネモネの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 花が開ききっていないものを収穫すると日持ちがよくなります。
- 水揚げは水に漬けて水切りを行います。
- 水切りしたら延命剤(栄養入り)入りの花瓶に生けましょう。
- 延命剤の効果によって日持ちが長くなります。
- 管理場所は出来るだけ直射日光の当たらない低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水切りと水換えを行いましょう。
- 管理場所や管理の方法でも左右されますが日持ちは3~10日程度です。
水切り
水切りとは茎の根元を水の中に浸けた状態で、茎の根元から上に約1~5cmの部分でハサミを使い斜めにカットして、吸水面を広げ水揚げしやすくする方法です。水の中で切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。※導管に気泡が入ると水揚げが悪くなり萎れやすくなります。
アネモネの栽培方法
園芸では、王冠にも例えられる美しい花の形や発色のよい鮮やかな花の色を楽しむ目的で育てられたり、またその花を切り花として利用する目的で育てられたりします。深くカットされた葉も装飾的で、花壇に並べると地面を美しく被覆する事が出来ます。
アネモネを育てる際に注意する事は「休眠中の多湿」です。何故なら休眠中の夏に高温多湿になると、球根(塊茎)が腐敗する原因になるからです。そのため、夏の間は雨に当たらない場所に鉢を移動したり、また球根(塊茎)を掘り起こし、冷暗所で管理した方がよいでしょう。
アネモネの主な園芸品種
アネモネ(ロード レフテナント)は空の色を連想させる様な青色の萼片と、盛り上がる様に中央で密集する濃い青色の雄蕊・雌蕊、細い花弁が幾重にも重なる八重咲きの花姿が魅力の園芸品種です。透き通る様な青色の花は、爽やかで心が癒される様な優しい雰囲気を作るため、静かで落ち着いた雰囲気のお庭をつくる時や、清楚で気品のあるお庭を作りたい時等におすすめの品種です。
シュウメイギクの特徴や園芸品種
原産:中国
学名:Anemone hupehensis
草丈:約30~120cm
分類:多年草
開花時期:8月~11月
花色:桃色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:9月14日/9月30日/10月2日/10月8日/10月15日
花言葉:薄れゆく愛/忍耐/淡い思い
用途:切り花
特徴:シュウメイギクは学名Anemone hupehensis、別名「キブネギク」や「チャイニーズ アネモネ(Chinese anemone)」とも呼ばれる中国原産の多年草です。日本でも中国から渡ってきたものが帰化して自生しており、特に京都の貴船山でよく見られる事から「キブネギク」の別名で呼ばれています。
シュウメイギクの語源(由来)
- 属名のAnemoneはギリシャ語で「風」を意味する「ánemos」と、接尾辞で「娘」を意味する「-one」の2語からなり、「風の娘」を意味しています。
- ↳ギリシャ神話では、ゼファー(ゼピュロス)と風の娘であるアネモネは恋に落ちました。しかし嫉妬深いゼファーの妻により、アネモネは宮殿から追放され、花に変えられたと言われています。
- ↳また別の説ではアネモネの花(萼片)が風によって容易に飛ばされてしまう事から風の娘の名前がついたとも言われます。
- 種小名のhupehensisは「中国湖北省から」を意味しており自生地に由来します。
- シュウメイギク(秋明菊)は秋にキクに似た花を咲かせる事に由来します。
シュウメイギクの特徴(魅力)
- シュウメイギクは晩夏から晩秋にかけて花が咲きます。
- 花は花弁がなく花弁状の萼と中央に球状に盛り上がる多数の雌蕊と雌蕊を囲む雄蕊で構成されています。
- 花茎が長く伸びて楚々と咲く花は可憐な魅力があり切り花や茶花として古くから親しまれます。
- ↳切り花はやや水が下がりやすいものの管理の仕方によって約7日の日持ちがあります。
- 葉は縁部分が深くカットされた装飾的な形をしています。
- 葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には小さな苞葉があります。
- シュウメイギクは地面下に根茎をもつためしばしば群生をつくります。
- やや湿り気のある土壌を好みますが理想的な環境であれば水やりや肥料も殆ど必要なく放ったらかしで育てられます。
シュウメイギクは地面下で広がる根茎をもっており、根茎からは芽を出してしばしば群生をつくります。葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉がつきます。葉色は緑色、根生葉には長さ約5(~35)cmの葉柄があり、葉身の大きさは長さ約4(~10)cm幅は約3(~10)cmあり、葉身の形は3出複葉して小葉は掌状浅裂(~中裂)します。また苞葉は花の下で茎を巻くように輪生します。花茎は30(~120)cmの間で伸びて、花序は集散花序、個々の花は直径約5cmの大きさ、花弁状の萼は一般的には5個で品種により八重咲きして、中央に球状に盛り上がる緑色(~黄色)の多数の雌蕊と、雌蕊を囲む多数の黄色の雄蕊があります。花後に出来る果実は痩果で白色の綿のような冠毛があります。
開花時期は晩夏から晩秋、花色は桃色や白色があり、個々の花は直径約5cmの大きさで、花弁状の萼片は5個もしくは品種により多数つき、球状につく多数の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の雄蕊があり、花序は集散花序に花が咲きます。草姿は直立して根茎により広がり高さは約30(120)cm × 幅は30(120)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は三出複葉で小葉は掌状浅裂(~中裂)して、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
シュウメイギクの切り花の楽しみ方
- シュウメイギクの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 花が開ききっていないものを収穫すると日持ちがよくなります。
- 水揚げは水に漬けて水切りと必要に応じて湯揚げを行います。
- 水切りしたら延命剤(栄養入り)入りの花瓶に生けると蕾も開きやすくなり日持ちが長くなります。
- 管理場所は出来るだけ直射日光の当たらない低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水切りと水換えを行い、水揚げが悪いと感じる場合は必要に応じて湯揚げをしましょう。
- 管理場所や管理の方法でも左右されますが日持ちは7日程度です。
水切り
水切りとは茎の根元を水の中に浸けた状態で、茎の根元から上に約1~5cmの部分でハサミを使い斜めにカットして、吸水面を広げ水揚げしやすくする方法です。水の中で切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。※導管に気泡が入ると水揚げが悪くなり萎れやすくなります。
湯揚げ
湯揚げとは約80度に沸騰させたお湯に切り花の切り口をつけて、内部の気泡を膨張させ外に押し出し、水揚げをよくする方法です。
①湯上げする際は熱や水蒸気が余計な部分に当たらないように切り花の下部(約20cm)を残して花全体を新聞紙で包みます。
②切り花をお湯につけた後は冷水に浸ける必要があるため、予めバケツ等に冷水を入れて準備しておきましょう。
②鍋で沸騰させたお湯(約80度)に約30秒ほど切り花の切り口をつけましょう。
③お湯に浸け終わったら予め準備しておいた冷水に浸けて2時間程度水揚げを行います。
④水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い再度花瓶に生けて楽しみます。
シュウメイギクの栽培方法
園芸では、長く伸びる花茎に楚々として咲く可憐な花を楽しむ目的で育てられたり、またその花を切り花として利用する目的で育てられたりします。また地面下を根茎で広がるため、年々株が広がり群生する様な草姿をつくり、花のない時期は地面を被覆する様に根生葉(基部から出る葉)が出て深くカットされた装飾的な葉で地面が彩られます。
シュウメイギクを育てる際に注意する事は基本的にありません。シュウメイギクはやや湿り気のある土壌を好みますが、理想的な環境(肥沃な土壌・半日影等)であれば放ったらかしで育てる事も可能です。
シュウメイギクの主な園芸品種
シュウメイギク(ハドスペン アバンダンス)は花弁状の萼片の大きさが不規則で大きな萼片3個と小さな萼片2個からなり、色鮮やかな桃色の萼片と色鮮やかな黄色の雄蕊、緑色の雌蕊の対比がカラフルで魅力的な園芸品種です。
シュウメイギク(スプレンデンス)は学名Anemone hupehensis var. japonica ‘splendens’、色鮮やかな桃色の花弁状の萼片と色鮮やかな黄色の雄蕊の対比が魅力的で、また大きさが不規則な萼片が個性的な雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。
シュウメイギク(パミナ)は発色の良い濃い桃色の花色と、細い花弁状の萼片が幾重にも重なり咲く八重咲きの花姿が魅力の園芸品種です。発色のよい濃い桃色の花色は、可愛らしい雰囲気をつくったり明るくポップな雰囲気をつくったりするため、ロマンチックで可愛いお庭や、様々な色(青色・黄色等)を組合せながらつくるカラフルなお庭等におすすめの品種です。
シュウメイギク(プリンツ ハインリッヒ)は発色のよい濃い桃色の萼片と黄色の雄蕊の対比が美しく、また花弁状に10~15個並ぶ半八重咲きの美しい花姿が魅力の園芸品種です。発色のよい濃い桃色の花色は、可愛らしい雰囲気をつくったり明るくポップな雰囲気をつくったりするため、ロマンチックで可愛いお庭や、様々な色(青色・黄色等)を組合せながらつくるカラフルなお庭等におすすめの品種です。
アネモネ(バージニア)の特徴や園芸品種
原産:北アメリカ
学名:Anemone virginiana
草丈:約60~120cm
分類:多年草
開花時期:4月~7月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
用途:日陰植物/切り花
特徴:アネモネ(バージニア)は学名Anemone virginiana、別名「ハルザキシュウメイギク」や「トール シムバルウィード(Tall thimbleweed)」とも呼ばれる北アメリカ原産の多年草です。
アネモネ(バージニア)の語源(由来)
- 属名のAnemoneはギリシャ語で「風」を意味する「ánemos」と、接尾辞で「娘」を意味する「-one」の2語からなり、「風の娘」を意味しています。
- ↳ギリシャ神話では、ゼファー(ゼピュロス)と風の娘であるアネモネは恋に落ちました。しかし嫉妬深いゼファーの妻により、アネモネは宮殿から追放され、花に変えられたと言われています。
- ↳また別の説ではアネモネの花(萼片)が風によって容易に飛ばされてしまう事から風の娘の名前がついたとも言われます。
- 種小名のvirginianaは「バージニア州」に由来します。
- 英名のTall thimbleweedは花が終わった後に出来る種の形が指ぬき(thimble)に似ている所から来ています。
アネモネ(バージニア)の特徴(魅力)
- アネモネ(バージニア)は「春」に「シュウメイギク」の様な花を咲かせる事からハルザキシュウメイギクと呼ばれています。
- 茎は直立で花序で分岐しながら最大120cmまで伸びます。
- 花は花弁状の白色の萼と中央に球状に盛り上がる多数の緑色の雌蕊と雌蕊を囲む黄色の雄蕊で構成されています。
- 白色の花は可憐で楚々とした雰囲気を感じさせます。
- 花後に出来る果実は長球形で棘状の突起があり「指ぬき」を連想させる形をしています。
- 葉は縁部分が深くカットされた装飾的な形をしています。
- 葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉があります。
- アネモネ(バージニア)は耐陰性が高く日陰でも育てられます。
- 基本的に丈夫で理想的な環境であれば水やりや肥料も殆ど必要なく放ったらかしで育てられます。
アネモネ(バージニア)は地面下に根茎を持ちますが、広範に広がる事はありません。葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉がつきます。葉色は緑色、根生葉には長さ約5(~35)cmの葉柄があり、葉身の大きさは長さ約2(~12)cm幅は約2(~7)cmあり、葉身の形は3~5出掌状複葉して小葉は縁部分が浅裂(~深裂)して鋸歯があります。また苞葉は花の下で茎を巻くように輪生もしくは対生します。花茎は約30(~120)cmの間で伸びて花序で分岐、1つの花茎に2(~9)個の花を生成します。個々の花は直径約2(~2.5)cmの大きさ、花弁状の萼は5個で、中央に球状に盛り上がる緑色(~黄色)の多数の雌蕊と、雌蕊を囲む多数の黄色の雄蕊があります。花後に出来る果実は痩果で楕円形をしており棘状の突起が多数つきます。
開花時期は春から夏、花色は白色、個々の花は直径約2(~2.5)cmの大きさで、花弁状の萼片は5個、球状につく多数の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の雄蕊があり、花序は花茎に2(~9)個つけます。草姿は直立して根茎をもち高さは約30(120)cm × 幅は30(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は3~5出掌状複葉して小葉は縁部分が浅裂(~深裂)して鋸歯があり、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生か対生につきます。
アネモネ(バージニア)の栽培方法
アネモネ(バージニア)を育てる際に注意する事は基本的にありません。理想的な環境(通気性がよく肥沃な土壌・半日影等)であれば放ったらかしで育てる事も可能です。
アネモネ(バージニア)の主な園芸品種
ヤブイチゲの特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ
学名:Anemone nemorosa
草丈:約5~30cm
分類:多年草
開花時期:3月~5月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:日陰植物/切り花
特徴:ヤブイチゲは学名Anemone nemorosa、別名「ハルオコシ」や「アネモネ・ネモローサ」とも呼ばれるヨーロッパ原産の多年草です。
ヤブイチゲの語源(由来)
- 属名のAnemoneはギリシャ語で「風」を意味する「ánemos」と、接尾辞で「娘」を意味する「-one」の2語からなり、「風の娘」を意味しています。
- ↳ギリシャ神話では、ゼファー(ゼピュロス)と風の娘であるアネモネは恋に落ちました。しかし嫉妬深いゼファーの妻により、アネモネは宮殿から追放され、花に変えられたと言われています。
- ↳また別の説ではアネモネの花(萼片)が風によって容易に飛ばされてしまう事から風の娘の名前がついたとも言われます。
- 種小名のnemorosaはラテン語で「森林性の」を意味しており、自生地に由来しています。
ヤブイチゲの特徴(魅力)
- ヤブイチゲは地面下で這うように広がる根茎を持ちます。
- ↳根茎は分岐しながら広範に広がり芽を出し群生する様に広がります。
- 花茎は高さ約30cmまで伸び頂部に1個の花を咲かせます。
- 花は可憐で楚々とした白色の花(萼片6~10個)を咲かせます。
- ↳切り花にも利用されます。
- 葉は縁部分が深くカットされた装飾的な形をしています。
- 葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉があります。
- ヤブイチゲは耐陰性が高く日陰でも育てられます。
- 基本的に丈夫で理想的な環境であれば水やりや肥料も殆ど必要なく放ったらかしで育てられます。
ヤブイチゲは地面下で広がる根茎をもっており、根茎は分岐しながら這って広がり芽を出し群生をつくります。葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉がつきます。葉色は緑色、根生葉には長い葉柄があり、葉身は3出複葉して小葉は縁部分が浅裂(~深裂)します。また苞葉は花の下で茎を巻くように輪生します。花茎は5(~30)cmの間で伸びて、花序は単頂花序、個々の花は直径約2(~4)cmの大きさ、花弁状の萼は6(~10)個で、中央に小さく球状に盛り上がる緑色の多数の雌蕊、雌蕊を囲む多数の黄色の雄蕊があります。花後に出来る果実は痩果です。
開花時期は早春から晩春、花色は白色、個々の花は直径約2(~4)cmの大きさで、花弁状の萼片は6(~10)個、球状につく多数の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の雄蕊があり、花序は単頂花序つけます。草姿は直立して根茎により広がり高さは約5(30)cm × 幅は30(45)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は3出複葉して小葉は縁部分が浅裂(~深裂)して鋸歯があり、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
ヤブイチゲの栽培方法
ヤブイチゲを育てる際に注意する事は基本的にありません。理想的な環境(通気性がよく肥沃な土壌・半日影等)であれば放ったらかしで育てる事も可能です。
ヤブイチゲの主な園芸品種
アネモネ(ベスタル)は中央の雄蕊が花弁化して盛り上がりぽんぽんを思わせる様な可愛らしい花姿をつくる魅力的な園芸品種です。明るく軽い印象を与える白色の花は、神聖な物(天使等)や清潔感を感じさせるため、上品で綺麗な雰囲気のお庭をつくる際によくあうでしょう。
アネモネ(ロビンソニアナ)は地面下を根茎で這うように広がりながら、春に花茎を伸ばし直径約4cmの花を咲かせ、花は花弁状の薄紫色の萼片と黄色の雄蕊の対比が美しい魅力的な園芸品種です。
アネモネ(アルバ プレナ)は地面下を根茎で這うように広がりながら、春に花茎を伸ばし直径約2~4cmの花を咲かせ、中央の雄蕊が花弁化して盛り上がりぽんぽんを思わせる様な可愛らしい花姿をつくる魅力的な園芸品種です。
アネモネ(シルベストリス)の特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ
学名:Anemone sylvestris
草丈:約30~45cm
分類:多年草
開花時期:3月~5月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:日陰植物/切り花
特徴:アネモネ(シルベストリス)は学名Anemone sylvestris、別名「スノードロップ・アネモネ(snowdrop anemone)」や「スノードロップ・ウィンドフラワー(snowdrop windflower)」とも呼ばれるヨーロッパ原産の多年草です。
アネモネ(シルベストリス)の語源(由来)
- 属名のAnemoneはギリシャ語で「風」を意味する「ánemos」と、接尾辞で「娘」を意味する「-one」の2語からなり、「風の娘」を意味しています。
- ↳ギリシャ神話では、ゼファー(ゼピュロス)と風の娘であるアネモネは恋に落ちました。しかし嫉妬深いゼファーの妻により、アネモネは宮殿から追放され、花に変えられたと言われています。
- ↳また別の説ではアネモネの花(萼片)が風によって容易に飛ばされてしまう事から風の娘の名前がついたとも言われます。
- 種小名のsylvestrisはラテン語で「森の」「森林の」を意味しており、自生地に由来しています。
アネモネ(シルベストリス)の特徴(魅力)
- アネモネ(シルベストリス)は地面下で這うように広がる根茎を持ちます。
- ↳根茎からは芽を出し群生する様に広がります。
- 花茎は高さ最大45cmまで伸び頂部に1個の花を咲かせます。
- 花は白色の萼片が5個でカップ状の形となり可憐で楚々とした雰囲気があります。
- ↳花には香りがあり切り花にも利用されます。
- 葉は縁部分が深くカットされた装飾的な形をしています。
- 葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉があります。
- アネモネ(シルベストリス)は耐陰性が高く日陰でも育てられます。
- 基本的に丈夫で理想的な環境であれば水やりや肥料も殆ど必要なく放ったらかしで育てられます。
アネモネ(シルベストリス)は地面下で広がる根茎をもっており、根茎からは芽を出ししばしば群生をつくります。葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉がつきます。葉色は緑色、根生葉には長い葉柄があり、葉身の形は3~5出掌状複葉して小葉は縁部分が浅裂(~深裂)して鋸歯があります。また苞葉は花の下で茎を巻くように輪生します。花茎は30(~45)cmの間で伸びて、花序は単頂花序、個々の花は直径約5cmの大きさ、花弁状の萼は5個で、中央に小さく球状に盛り上がる緑色の多数の雌蕊、雌蕊を囲む多数の黄色の雄蕊があります。花後に出来る果実は痩果です。
開花時期は早春から晩春、花色は白色、個々の花は直径約5cmの大きさで、花弁状の萼片は5個、球状につく多数の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の雄蕊があり、花序は単頂花序つけます。草姿は直立して根茎により広がり高さは約5(30)cm × 幅は30(45)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は3~5出掌状複葉して小葉は縁部分が浅裂(~深裂)して鋸歯があります。、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
アネモネ(シルベストリス)の栽培方法
アネモネ(シルベストリス)を育てる際に注意する事は基本的にありません。理想的な環境(通気性がよく肥沃な土壌・半日影等)であれば放ったらかしで育てる事も可能です。
アネモネ(シルベストリス)の主な園芸品種
アネモネ(パルマータ)の特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ
学名:Anemone palmata
草丈:約15~30cm
分類:多年草
開花時期:2月~4月
花色:黄色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:
特徴:アネモネ(パルマータ)は学名Anemone palmata、別名「パルマータ アネモネ(Palmate Anemone)」とも呼ばれるヨーロッパ原産の多年草です。
アネモネ(パルマータ)の語源(由来)
- 属名のAnemoneはギリシャ語で「風」を意味する「ánemos」と、接尾辞で「娘」を意味する「-one」の2語からなり、「風の娘」を意味しています。
- ↳ギリシャ神話では、ゼファー(ゼピュロス)と風の娘であるアネモネは恋に落ちました。しかし嫉妬深いゼファーの妻により、アネモネは宮殿から追放され、花に変えられたと言われています。
- ↳また別の説ではアネモネの花(萼片)が風によって容易に飛ばされてしまう事から風の娘の名前がついたとも言われます。
- 種小名のpalmataは「手のひら」を意味する「palm」と接尾辞からきています。
アネモネ(パルマータ)の特徴(魅力)
- アネモネ(パルマータ)の葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉があります。
- 根生葉は丸みを帯びた円形の様な形をしており縁部分に浅い切れ込みがあります。
- 花色はアネモネでは珍しい黄色(~白色)で花弁状の萼片が10個以上つき直径2~3.5cmの大きさの花を咲かせます。
開花時期は晩冬から春、花色は黄色もしくは白色、個々の花は直径約2(~3.5)cmの大きさで、花弁状の萼片は10~個、球状につく多数の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の雄蕊があり、花序は単頂花序つけます。草姿は直立して高さは約15(30)cm × 幅は15(30)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は腎臓形で縁部分が浅裂して鋸歯があり、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
アネモネ(パルマータ)の主な園芸品種
アネモネ(ブランダ)の特徴や園芸品種
原産:南東ヨーロッパ/トルコ/コーカサス地方
学名:Anemone blanda
草丈:約10~15cm
分類:多年草
開花時期:2月~5月
花色:桃色●紫色●青色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:
特徴:アネモネ(ブランダ)は学名Anemone blanda、別名「グリーシアン ウィンドフラワー(Grecian windflower)」や「バルカン アネモネ(Balkan anemone)」とも呼ばれ南東ヨーロッパ及びトルコ、コーカサス地方を原産の多年草です。
アネモネ(ブランダ)の語源(由来)
- 属名のAnemoneはギリシャ語で「風」を意味する「ánemos」と、接尾辞で「娘」を意味する「-one」の2語からなり、「風の娘」を意味しています。
- ↳ギリシャ神話では、ゼファー(ゼピュロス)と風の娘であるアネモネは恋に落ちました。しかし嫉妬深いゼファーの妻により、アネモネは宮殿から追放され、花に変えられたと言われています。
- ↳また別の説ではアネモネの花(萼片)が風によって容易に飛ばされてしまう事から風の娘の名前がついたとも言われます。
- 種小名のblandaは「穏やかな」「柔らかな」「魅力的な」を意味しています。
アネモネ(ブランダ)の特徴(魅力)
- アネモネ(ブランダ)の花は菊を連想させる様な形をしています。
- 一般的なアネモネと比べ花色が豊富です。
- 花は花弁状の萼と球状の緑色の雌蕊と雌蕊を囲う雄蕊で構成されます。
- 花は冬から春にかけて咲き花が終わり夏に入ると休眠します。
- 地面下に短い根茎(塊茎)を持ちます。
- 葉は縁部分が深くカットされた装飾的な形をしています。
- 葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉があります。
アネモネ(ブランダ)は地面下に短い根茎(塊茎)を持っています。葉は基本的に根生葉のみで構成されており花茎には苞葉がつきます。葉色は緑色、根生葉には葉柄があり、葉身の形は3~5出掌状複葉して小葉は縁部分が浅裂(~深裂)します。また苞葉は花の下で茎を巻くように輪生します。花茎は10(~15)cmの間で伸びて、花序は単頂花序、個々の花は大きさが直径3(~4)cmあり花弁状の萼片が7個以上あり、中央に小さく球状に盛り上がる緑色の多数の雌蕊、雌蕊を囲む多数の黄色の雄蕊があります。花後に出来る果実は痩果です。
開花時期は晩冬から晩春、花色は青色や紫色、桃色や白色があり、個々の花は直径約3(4)cmの大きさで、花弁状の萼片は7個以上、球状につく多数の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の雄蕊があり、花序は単頂花序つけます。草姿は直立して地面下に塊茎があり高さ約10(15)cm × 幅は10(15)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は3~5出掌状複葉して小葉は縁部分が浅裂(~深裂)してして、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
アネモネ(ブランダ)の主な園芸品種
その他の種や園芸品種
アネモネ(ワイルドスワン)は学名Anemone ‘wild swan’、早咲きのルピコラ種(A.rupicola)とシュウメイギクの交雑種と考えられており、エリザベス・マクレガー・ナーセリー(苗木販売所)の所有者であるエリザベス・マクレガーにより発見され選ばれた品種です。
開花時期は晩春から秋、花色は白色と紫色、個々の花は直径約7~9cmの大きさで、花弁状の萼片は5個、球状につく多数の緑色の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の黄色の雄蕊があり、花序は集散花序に花が咲きます。草姿は直立して根茎があり高さは約40(60)cm × 幅は40(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は三出複葉で小葉は掌状浅裂(~中裂)して、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
アネモネ(ドリーミングスワン)は学名Anemone ‘dreaming swan’、長期間に渡り開花する雑種のアネモネ(ワイルドスワン)に続き、エリザベス・マクレガーから新しく出された最新の品種です。
開花時期は晩春から秋、花色は白色と紫色、個々の花は花弁状の萼片が幾重にも重なり、中央に球状につく多数の緑色の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の黄色の雄蕊があり、花序は集散花序に花が咲きます。草姿は直立して根茎があり高さは約40(60)cm × 幅は40(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は三出複葉で小葉は掌状浅裂(~中裂)して、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
アネモネ(オノリン ジョベルト)は学名Anemone ‘honorine jobert’、1858年にフランスのヴェルダンで発見された品種で、シュウメイギク(A. hupehensis)とビチフォリウム種(A. vitifolium)とトメントーサ種(A. tomentosa)の交雑種と考えられています。
開花時期は晩夏から晩秋、花色は白色、個々の花は花弁状の萼片が6~9個つき、中央に球状につく多数の緑色の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の黄色の雄蕊があり、花序は集散花序に花が咲きます。草姿は直立して根茎で広がり高さ約90(120)cm × 幅は40(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は三出複葉で小葉は掌状浅裂(~中裂)して、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
アネモネ(セレナーデ)は学名Anemone x hybrida ‘serenade’、色鮮やかな桃色の花色と萼片が重なり咲く半八重咲きの花姿が魅力の雑種の園芸品種です。
開花時期は晩夏から晩秋、花色は桃色、個々の花は花弁状の萼片が10~15個つき半八重咲きして、中央に球状につく多数の緑色(~黄色)の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の黄色の雄蕊があり、花序は集散花序に花が咲きます。草姿は直立して根茎で広がり高さ約90cm × 幅は90cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は三出複葉で小葉は掌状浅裂(~中裂)して、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
アネモネ(エレガンス)は学名Anemone x hybrida ‘elegans’、背の高い草姿と、薄桃色の萼片が重なり咲く半八重咲きの花姿が魅力の園芸品種です。
開花時期は晩夏から晩秋、花色は桃色、個々の花は直径約7cmの大きさで、花弁状の萼片が10~15個つき半八重咲きして、中央に球状につく多数の緑色(~黄色)の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の黄色の雄蕊があり、花序は集散花序に花が咲きます。草姿は直立して根茎で広がり高さ約90(120)cm × 幅は90(120)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は三出複葉で小葉は掌状浅裂(~中裂)して、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。
アネモネ(クーニギン シャーロッテ)は学名Anemone x hybrida ‘konigin charlotte’、桃色の萼片が幾重にも重なり咲く半八重咲きの花姿と、スラリと長く伸びる花茎が魅力的な園芸品種です。
開花時期は晩夏から晩秋、花色は桃色、個々の花は直径約7cmの大きさで、花弁状の萼片が幾重にも重なり半八重咲きして、中央に球状につく多数の緑色(~黄色)の雌蕊と、雌蕊を囲う多数の黄色の雄蕊があり、花序は集散花序に花が咲きます。草姿は直立して根茎で広がり高さ約90cm × 幅は75cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は三出複葉で小葉は掌状浅裂(~中裂)して、葉序は根生葉もしくは苞葉が輪生につきます。