ガーベラは属の中に約22種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、最も園芸品種が豊富にあり切り花として利用されたり花壇や鉢植えで楽しまれる雑種のガーベラ、ガーベラの雑種の祖先そして知られるヤメソニー種等が親しまれています。
ガーベラ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ガーベラの主な種の目次
![]() 開花時期:4月~11月(理想的な環境で周年) | ![]() 開花時期:4月~11月(理想的な環境で周年) |
ガーベラの特徴や園芸品種

学名:Gerbera × hybrida
草丈:約15~75cm
分類:多年草
開花時期:4月~11月(理想的な環境で周年)
花色:赤色●桃色●橙色●黄色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:普通
誕生花:2月11日/8月1日/10月12日
花言葉:希望/神秘/常に前身/崇高な美/光溢れる
用途:開花期間長い/切り花
ガーベラとは!?
ガーベラは学名Gerbera × hybrida、別名「ガーデン・ハイブリッド」とも呼ばれる多年草です。Gerbera × hybridaは19世紀終わりにイギリスのケンブリッジでリンチ(R.I. Lynch)によりG.jamesoniiとG.viridifoliaが交配されたのが始まりで、交配された雑種はGerbera × cantebrigiensisと命名されました。しかし現在ではその名称は使用されておらず、Gerbera × hybridaとして知られています。
ガーベラの語源(由来)
- 属名のGerberaはカール・リンネの友人でありドイツの植物学者であるゲルベル(Traugott Gerber)への献名です。
- 種小名のhybridaは「雑種」を意味しています。
ガーベラの特徴(魅力)
- ガーベラはスラリと垂直に伸びる花茎の先に咲く直径約7~12cmの大きく豪華な花が魅力です。
- 花は比較的にシンプルな花形(頭花)をしています。
- 園芸品種が多く長さや太さの異なる舌状花と筒状花で構成された様々な花形があります。
- ガーベラは花茎が長く切り花やフラワーアレンジメントに向く品種があったり
- 矮性で花壇等に並べて植えて楽しめる品種等があったりします。
- 切り花としては管理の仕方にも左右されますが日持ち7~10日程度です。
- 葉は根生葉のみで構成されておりロゼット状に中央から外側へと優雅に広がります。
- 葉の形は楕円形で縁部分に切れ込みがあり羽状浅裂(~深裂)する装飾的な形をしています。
- ガーベラは乾燥や栄養の乏しい土壌に強いです。
- ただししっかり花を咲かせるためには肥料や水やりをしっかり行う必要があります。
- ガーベラはジメジメした多湿や長雨を苦手にしているため管理場所には注意が必要です。
ガーベラは地面下に根茎をもちます。葉は根生葉のみで構成されており、ロゼット状の草姿を作ります。葉色は緑色で、葉身の長さ約15(~40)cmあり、葉身の形はさじ形で羽状浅裂(~深裂)します。花茎は15(~75)cmの間の長さがあり、花序は直径が約7(~12)cmある頭花です。個々の花(頭花)は舌状花と筒状花と舌状花と筒状花の中間の小花で構成されており、構成される比率により一重咲き・半八重咲き・八重咲きに分類され、また花弁が著しく細いものをスパイダー咲きと呼ぶ場合もあります。花後の果実は痩果で白色の冠毛もちます。
開花時期は春から晩秋(理想的環境では周年)、花色は赤色や桃色、橙色や黄色、白色があり、個々の花は直径約7(~12)cmの大きさで、舌状花と筒状花が組み合わさる頭状花序です。草姿はロゼット状で高さは約15(75)cm × 幅は30(45)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身はさじ形で羽状浅裂(~深裂)して、葉序は根生葉につきます。
ガーベラの切り花の楽しみ方

- 収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 基本的に花が綺麗に開いているタイミングで収穫します。
- 水揚げは水に漬けて水切りもしくは湯揚げを行います。
- 花瓶の水は浅水(浅く水を張る)で延命剤もしくは漂白剤を1滴垂らして花を生けます。
- ガーベラは細菌の影響を受けやすく水揚げを悪化させて日持ちが短縮しやすいため、基本的には延命剤を使用しましょう。
- 管理は数日ごとに水切りもしくは湯揚げを行い、同時に水も替えて清潔な水で切り花を管理しましょう。
- 管理方法にも左右されますが日持ちは約7~10日です。
水切り
水切りとは茎の根元を水の中に浸けた状態で、茎の根元から上に約1~5cmの部分でハサミを使い斜めにカットして、吸水面を広げる水揚げ方法です。水切りを行う目的は「細菌」「空気」「その他」が原因で茎が詰まり水揚げが悪くなってる部分を、水の中で切り戻して正常な状態に戻し水揚げを改善する事です。水切りは水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。
湯揚げ
湯揚げとは約80度に沸騰させたお湯に切り花の切り口をつけて、内部の気泡(空気)を膨張させて外に押し出し、水揚げを改善する方法です。
①湯上げする際は熱や水蒸気が余計な部分に当たらないように切り花の下部(約20cm)を残して花全体を新聞紙で包みます。
②切り花をお湯につけた後は冷水に浸ける必要があるため、予めバケツ等に冷水を入れて準備しておきましょう。
③鍋で沸騰させたお湯(約80度)に約30秒ほど切り花の切り口をつけましょう。
④お湯に浸け終わったら予め準備しておいた冷水に浸けて2時間程度水揚げを行います。
⑤水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い再度花瓶に生けて楽しみます。
浅水
浅水とは花瓶等の容器に入れる水の量を減らして、浅い水で花を生ける方法です。浅水のメリットは、水に浸かる茎の面積を減らし茎の腐敗リスクを低減することです。そのため浅水は主に茎が柔らかく腐敗しやすい花等で利用されます。
おすすめの延命剤
- 花に十分な栄養を与え、花を大きく咲かせ、蕾をしっかり開かせます。
- 水のみと比べて切り花の日持ちが大幅に長くなります。
- pHを下げて雑菌の増殖を抑制して、水揚げを促進します。
- 萎凋や変色を抑制します。
- 花瓶の中の水のぬめりを抑え水を清潔に保ちます。
- 全ての切り花に利用できます。
ガーベラの栽培方法
園芸では、スラリと伸びる花茎の先に咲く大きく華やかな花を鑑賞する目的で育てられたり、また切り花として利用する目的で育てられたりします。花壇では前面や中央部に並べて楽しまれたり、管理のしやすい鉢植えに植えて様々な場所で楽しまれたりします。
育てる際に注意する事は「浸水や過湿」くらいです。何故なら長雨等で株元に水が溜まったり、ジメジメとした多湿環境が続くと病気にかかったり、根腐れを引き起こすからです。また乾燥や栄養の乏しい土壌でも育つガーベラですが、しっかり花を咲かせるには定期的に肥料を与えたり、水やりをしっかり行う必要があります。
ガーベラの主な園芸品種
ガーベラ(レボリューション バイカラー)は一般的なガーベラと比べて矮性で高さが20cm程度しかないため花壇や鉢植えなどで楽しみやすく、また直径約7~10cmの花は2色の花色で構成されている所が魅力のシリーズです。
シリーズの中には花は赤色(~赤橙色)の舌状花の基部が黄色(~薄黄色)をしている「バイカラー・レッドレモン」や、赤色と白色の2色の花色が魅力の「バイカラー・レッドホワイト」や、ローズピンクと白色の2色の花色をもつ「バイカラー・ローズホワイト」があります。
ガーベラ(カルビネア)は一般的なガーベラと比べて遥かに耐病性や害虫に強く、また耐寒性も高いため花壇や鉢植え等で楽しみやすいシリーズです。ガーベラ(カルビネア)は開花すると高さ45cmまで成長して、直径約5cmの小ぶりな花を咲かせます。葉はロゼット状に広がり地面を被覆するため花壇に並べて縁どり等にも利用する事もできます。
ガーベラ(ヤメソニー種)の特徴や園芸品種

原産:南アフリカ/スワジランド
学名:Gerbera jamesonii
草丈:約15~75cm
分類:多年草
開花時期:4月~11月(理想的な環境で周年)
花色:赤色●桃色●橙色●黄色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:2月11日/8月1日/10月12日
花言葉:希望/神秘/常に前身/崇高な美/光溢れる
ガーベラ(ヤメソニー種)とは!?
ガーベラ(ヤメソニー種)は学名Gerbera jamesonii、別名「ハナグルマ」や「アフリカセンボンヤリ」とも呼ばれる南アフリカ及びスワジランドが原産の多年草です。またガーベラ(ヤメソニー種)は現在栽培される多くの雑種の起源となっています。
ガーベラ(ヤメソニー種)の語源(由来)
- 属名のGerberaはカール・リンネの友人でありドイツの植物学者であるゲルベル(Traugott Gerber)への献名です。
- 種小名のjamesoniiは南アフリカのバーバートン近郊で植物を集めた、スコットランド生まれの植物学者で鉱物学者のRobert Jamesonへの献名です。
ガーベラ(ヤメソニー種)の特徴(魅力)
- ガーベラ(ヤメソニー種)は現在栽培される殆ど全てのガーベラの祖先として知られています。
- 花は直径約4~5cmで舌状花と筒状花からなるシンプルな花形をしています。
- ↳通常は舌状花が赤色(赤橙色)をしていますが桃色や黄色等もあります。
- 花茎は葉がつかず最大75cmまで伸びます。
- ↳花茎は緑色ですが白色の毛が密生してるため灰緑色の外観をしています。
- 葉は根生葉のみで構成されておりロゼット状に中央から外側へと優雅に広がります。
- 葉の形はさじ形で縁部分に切れ込みがあり羽状浅裂(~深裂)する装飾的な形をしています。
ガーベラ(ヤメソニー種)の葉は根生葉のみで構成されており、ロゼット状の草姿を作ります。葉は緑色で、葉身の長さ約15(~68)cm幅約4(~14)cmあり、葉身の形はさじ形で羽状浅裂(~深裂)します。花茎は15(~75)cmの間の長さがあり、花序は直径が約4(~5)cmある頭花で、個々の花(頭花)は通常は赤橙色(稀に橙色・黄色・桃色・白色)の舌状花と、黄色(~赤色・橙色)の筒状花で構成されています。花後は多数の痩果をつけます。
開花時期は春から晩秋(理想的環境では周年)、花色は赤色や桃色、橙色や黄色、白色があり、個々の花は直径約4(~5)cmの大きさで、舌状花と筒状花が組み合わさる頭状花序です。草姿はロゼット状で高さは約15(75)cm × 幅は30(45)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身はさじ形で羽状浅裂(~深裂)して、葉序は根生葉につきます。
ガーベラ(ヤメソニー種)の切り花の楽しみ方
- 収穫は朝の涼しい時間帯におこないましょう。
- 収穫の前に水を入れたバケツを準備しておきます。
- 開花してるものを花茎の根元から切りバケツに入れて収穫します。
- 収穫したら茎の切り口部分を水に漬けて水切りを行います。
- 水切りしたら花瓶に生けて楽しみます。
- ↳日持ちは管理の仕方で変わりますが約7~10日程度です。
- 管理はバクテリアが増殖すると水揚げが悪くなるため数日(約3~4日)ごとに水換えと水切りを行い、水揚げが悪い場合は必要に応じて湯揚げを行います。
- ↳バクテリアの増殖を抑制するために花瓶の水に漂白剤を1滴垂らすのもおすすめです。
水切り
水切りとは茎の根元を水の中に浸けた状態で、茎の根元から上に約1~5cmの部分でハサミを使い斜めにカットして、吸水面を広げ水揚げしやすくする方法です。水の中で切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。※導管に気泡が入ると水揚げが悪くなり萎れやすくなります。
湯揚げ
湯揚げとは約80度に沸騰させたお湯に切り花の切り口をつけて、内部の気泡を膨張させ外に押し出し、水揚げをよくする方法です。
①湯上げする際は熱や水蒸気が余計な部分に当たらないように切り花の下部(約20cm)を残して花全体を新聞紙で包みます。
②切り花をお湯につけた後は冷水に浸ける必要があるため、予めバケツ等に冷水を入れて準備しておきましょう。
②鍋で沸騰させたお湯(約80度)に約30秒ほど切り花の切り口をつけましょう。
③お湯に浸け終わったら予め準備しておいた冷水に浸けて2時間程度水揚げを行います。
④水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い再度花瓶に生けて楽しみます。
ガーベラ(ヤメソニー種)の栽培方法
園芸では、スラリと伸びる花茎の先に咲く大きく華やかな花を鑑賞する目的で育てられたり、また切り花として利用する目的で育てられたりします。花壇では前面や中央部に並べて楽しまれたり、管理のしやすい鉢植えに植えて様々な場所で楽しまれたりします。
育てる際に注意する事は「浸水や過湿」くらいです。何故なら長雨等で株元に水が溜まったり、ジメジメとした多湿環境が続くと病気にかかったり、根腐れを引き起こすからです。また乾燥や栄養の乏しい土壌でも育つガーベラですが、しっかり花を咲かせるには定期的に肥料を与えたり、水やりをしっかり行う必要があります。