- 原産:北アメリカ
- 科:キク(asteraceae)
- 属:ハルシャギク/コレオプシス(Coreopsis)
- 種:ハルシャギク(Coreopsis tinctoria)
- 別名:ジャノメソウ(蛇目草)/プレーン・コレオプシス(Plains coreopsis)/ガーデン・チックシード(garden tickseed)/ゴールデンチックシード(golden tickseed)
- 開花時期:6月~9月
- 花の色:赤色●橙色●黄色●茶色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:一年草
- 被覆方法:
- 草丈:約30~100cm
- 誕生花:4月13日/6月14日/7月26日
- 花言葉:陽気/上機嫌/一目惚れ
- 用途:切り花
- 購入方法:ハルシャギクを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ハルシャギクとは!?
ハルシャギクは学名Coreopsis tinctoria、別名では「ジャノメソウ(蛇目草)」や「プレーン・コレオプシス(Plains coreopsis)」等とも呼ばれる一年草です。原産地は北アメリカ、道端や草原などに自生しています。
ハルシャギクの語源(由来)
- 属名のCoreopsisは、ギリシャ語で「トコジラミ」を意味する「κόρις(koris)」と、ギリシャ語で「外観」「眺め」を意味する「ὄψις(opsis)」の二語の組み合わせからきており、種の形がトコジラミに似ている所に由来します。
- 種小名のtinctoriaは、ラテン語で「染色」「染料の」を意味しており、この植物が染色に使われていた事に由来します。
ハルシャギクの特徴(魅力)
- ハルシャギクは、花の中に円環状の模様が出来る所や、一個一個の花弁が大きく、花弁の先端に切れ込みが入りギザギザとした外観をしている所等が特徴の一年草です。
- 園芸では華やかな花を鑑賞する目的や、花を収穫して切り花として楽しむ目的などで育てられます。
- 草姿は直立、高さ30~100cmと背が高くなるため、花壇の中に立体感を出したり、背景として使うのに適します。
- 葉は、一個の葉が羽状に裂けていて細くシャープな外観をしていて、葉と葉の間に光を通す均一な空間をつくるため、繊細な雰囲気をつくります。そのため、雑多な印象を与えにくく、洗練された雰囲気を演出する事が可能です。
- 花序はキク科でよく見られる頭花、頭花は直径約2.5~5cm、花は舌状花が8個 、舌状花は逆三角形の形をしていて先端縁部分に切れ込みが入り、筒状花は中央に沢山の集まります。
- 舌状花は黄色と明度の低い褐色(赤褐色)の二色、基部が明度の低い褐色(赤褐色)をしているため、花の中に円環状の模様が出来ます。恐らく、円環状の模様は、昆虫に花蜜がある場所を教える花蜜標識として働いています。
- ネイティブ・アメリカンのズニ族は、ハルシャギクの花を使い、赤色の染料を作り、糸の染色に使っていたようです。
ハルシャギクの草丈は約30(~100)cm、茎は直立、茎は細く、茎の色は緑色です。
葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身の長さ約5(~15)cm、葉身の形は羽状複葉または2回羽状複葉、小葉は線形または糸状です。
花序は頭状花序、頭状花序は直径が約2.5(~4)cm、花は舌状花と筒状花で構成されています。舌状花の数は通常8個、舌状花の先端は浅く裂け裂片が3個、舌状花の色は黄色・橙色・褐色、舌状花の基部の色が橙色または褐色になる、筒状花は中心部に集まり、筒状花の色は暗褐色です。
果実は痩果(果実は成熟すると乾燥して裂開せず、中に1個の種子を包みます)です。種子には冠毛がありません。
ハルシャギクの園芸品種の紹介
コレオプシス(ハルシャギク)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ハルシャギクの育て方
花壇の土づくり
日当り
ハルシャギクは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向(直射日光が6時間以上)で育てましょう。また半日影(直射日光3時間~5時間)までで育てる事が可能です。
日当たりが適切な環境で育てる事で光合成が活発に行われるため、株の生育が良くなり、花付きや花の大きさも良くなります。そのため、適切な日当たりに植えてあげる事が非常に重要になります。
土壌の土質
ハルシャギクは、通気性と排水性の高い土壌、または通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
逆に粘土質な土壌は、水分が停滞してジメジメして、根腐れを起こし生育不良になる可能性があるため避けた方が良いでしょう。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性を良くしたり、通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れて肥沃な土壌にしましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ハルシャギクは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向(直射日光が6時間以上)で育てましょう。また半日影(直射日光3時間~5時間)までで育てる事が可能です。
培養土
ハルシャギクは、一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
ハルシャギクは、耐乾性に優れているため、地植えしている場合は水やりをせずに育てることも可能ですが。
しかしハルシャギクは、やや湿り気のある土壌で生産性が最も高まり沢山の花を咲かせます。そのため、土壌の状態を見ながら、やや湿り気のある土壌に保つ方が良いでしょう。 ただし、何時までも水分が停滞するジメジメした環境は根腐れを引き起こすため注意が必要です。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
肥料の与え方
ハルシャギクは、ある程度の肥沃な土壌で育てていれば肥料を必要としません。
ただし、極端に栄養が乏しい花壇で育てていたり、鉢植えなど培養土の劣化や栄養が無くなるのが早い環境で育てている場合は、必要に応じて春に堆肥を入れたり、春に肥料を与える必要があります。
肥料の与え方
- 肥料は早春から春に与えます。
- 肥料の種類は肥効が長く続く緩効性肥料を選び、肥料の成分は山型肥料(リン成分が多く入る)または水平型肥料(肥料成分がバランスよく入る)を選ぶと良いでしょう。
- 肥料の与え方は、肥料の種類によって変わりますが、一般的には株元から少し離れた場所に置き肥します。※製品のラベルに従って肥料を与えると良いでしょう。
剪定のやり方
ハルシャギクの剪定は基本的に不要です。こぼれ種を出したくない時や、より沢山の花を咲かせたい時、外観を綺麗にしたい時などに必要に応じて「花がら摘み」を行いましょう。
花がら摘みとは!?
花がら摘みとは、色褪せたり外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みのメリット
- 種を作るエネルギーが、花に向かうため、花の数が増えたり、開花期間が伸びたり、株の寿命が伸びるなどします。
- 種が作られないため、こぼれ種による雑草化を防ぐ事が出来ます。
- 花にカビ(真菌)等がついて腐敗することを防ぐため、病気の予防に繋がります。
- 花がらはカビが生えたり、褐色になったり、乾燥して縮んだりして外観を悪くするため、花がら摘みを行うことで清潔感を保つことが出来ます。
花がら摘みのデメリット
- 種を採取できません。
- 時間と労力が必要になります。
夏越しする方法
ハルシャギクは夏の暑さに強いため、基本的に夏越し対策は不要です。
冬越しする方法
Hardiness:
挿し木や株分けで増やす
播種で増やす
ハルシャギクの種蒔の方法
播種時期:3月~4月
発芽適温:約15度~20度
発芽日数:約14日~28日
光条件:
種まき手順
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。
- もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
ハルシャギクの病気
ハルシャギクの害虫