- 原産:東南アジア
- 科:モクセイ(Oleaceae)
- 属:ジャスミン(jasminum)
- 種:ケソケイ(multiflorum)
- 別名:スタージャスミン/ジャスミン・マルチフローラム
- 開花時期:5月~6月
- 花の色:白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:花
- 分類:常緑低木/常緑ツル性木本
- 草丈:約100cm~300cm
- 誕生花:
- 花言葉:
- 用途:カラーリーフ/壁面緑化/香りが良い
目次 | ||
| ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ケソケイ(スタージャスミン)とは!?
ケソケイ(スタージャスミン)は学名jasminum multiflorum、別名「ジャスミン・マルチフローラム」とも呼ばれるインドおよび東南アジアが原産の常緑低木もしくは常緑低木もしくは常緑ツル性木本です。
ケソケイ(スタージャスミン)の語源(由来)
- 属名のjasminumは、ペルシャ語で「神からの贈り物」「神の贈り物」を意味する「yasmin」からきており、アラビア語とヘブライ語ではジャスミンを意味しています。
- 種小名のmultiflorumはラテン語で「複数」や「多く」を意味する「multi」と、ラテン語で「花」を意味する「florum(flos)」の2語からきており、沢山の花を咲かせる事に由来します。
ケソケイ(スタージャスミン)の特徴(魅力)
- ケソケイ(スタージャスミン)は、スタージャスミン(星のジャスミン)や種小名multiflorum(沢山の花)からもわかる通り、星のような形をした花を沢山咲かせる所が特徴のジャスミンです。
- また驚く程に花色が白色な事から西洋では「雪」の色に例えられ、インドではヒンズー教の神話に登場する「クンダ」の白さに例えられます。
- 樹形は低木状またツル状で、茎は長く伸びると湾曲しながら弧状に広がる傾向があります。
- 花は葉腋(腋性)または頂部(頂生)に房状(散形花序)に花が集まるため、非常に沢山の花が咲きます。
- 花は他のジャスミンのような強い香りがありません。
- 葉は他のジャスミンと違い、1個の葉でつくられる単葉で、常緑性のため冬の間も葉は残ります。
ケソケイ(スタージャスミン)の樹形は直立またはツル性、茎の長さは約100(~300)cm、茎の色は緑色、成熟すると木質化して灰色(灰褐色)になります。
葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉柄はあり、葉身の長さ約3(~5)cm、葉身の形は卵形もしくは基部が凹む心形です。
花序は散形総状花序、散形総状花序は腋性または頂生に複数の花を散形花序につけます。花冠は高杯形、高杯形は筒部が長く先端が皿状に開き裂片は6(~9)個、花冠の直径は約2(~3)cm、花冠の色は白色です。
果実は液果(果皮のうち特に中果皮が水分を多く含む細胞になり液質もしくは多肉質な果実)、液果は直径約1cm、形は球形または楕円形、色は黒色です。
ケソケイ(スタージャスミン)の園芸品種の紹介
楽天で購入 | ||
|
ジャスミンの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ジャスミンの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2022】
ケソケイ(スタージャスミン)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
ケソケイ(スタージャスミン)は成長するために多くの光を必要とするため、基本的には直射日光が6時間以上あたる日向で育てましょう。また直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。
作土層
ケソケイ(スタージャスミン)がしっかり根を張り健康な成長するには、十分な深さの作土層(表層にある柔らかな土)が必要です。苗(根鉢)の1.5~3倍の深さまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除いておきましょう。
土壌の土質
ケソケイ(スタージャスミン)は基本的に土質を選びません。土壌の通気性が良ければ幅広い土壌で育てることが出来ます。植え付けの前に土壌診断を行い通気性がよく適度に肥沃な土壌をつくりましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ケソケイ(スタージャスミン)は直射日光が6時間以上あたる日向から直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。花は日当たりの良い場所で最もよく開花しますが、夏の暑さが厳しい地域では半日影に移動した方が良いでしょう。
培養土
ケソケイ(スタージャスミン)の培養土を自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
赤玉土+鹿沼土+腐葉土=4:2:4
赤玉土(中粒)+バーク堆肥=5:5
水やりの仕方
地植え
ケソケイ(スタージャスミン))は乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。
鉢植え
ケソケイ(スタージャスミン)を鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
ケソケイ(スタージャスミン)は花をしっかり咲かせるために適切な時期に肥料をしっかり与える事が大切です。肥料は晩冬から早春に寒肥として1回、花後にお礼肥として1回、計2回行います。寒肥は春に出てくる新しい芽の成長をより促す目的で与えられます。お礼肥は花を咲かせるために消費したエネルギーを回復させて株の充実をはかり翌年も花を沢山咲かせて貰うために与えます。
寒肥と堆肥の与え方
- 寒肥は晩冬から早春に与える肥料です。
- 肥料の種類は、肥沃な土を好むため有機肥料(配合肥料)が理想ですが、緩効性肥料でも問題ありません、成分は水平型肥料(肥料成分がバランスよく入る)を選びましょう。
- 寒肥は株元から少し離れた場所に穴を掘り肥料を入れるか置き肥しましょう。
- 有機肥料の場合は匂い等で虫がよってくる可能性があるため、株から少し離した場所に穴を掘り肥料を与えた方が良いでしょう。
- 緩効性肥料の場合は株の近くの土の上に置く、置き肥で問題ありません。
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
- 堆肥は寒肥を与える時期(初冬から早春の間)に、寒肥と一緒に与えると良いでしょう。株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って堆肥を埋めましょう。
お礼肥の与え方
- お礼肥は開花後に行います。
- お礼肥は翌年の開花のため株を充実させる目的で有機肥料(発酵油カス)もしくは配合肥料を与えると良いでしょう。追肥に近いため、効果が早く出る発酵済みのものがおすすめです。
- 有機肥料は匂い等で虫がよってくる可能性があるため、株から少し離れた場所に穴を掘り肥料を入れて土を上から被せましょう。
剪定のやり方
ケソケイ(スタージャスミン)の剪定を行う目的は、だらしなく長く伸びて見た目が悪くなった枝を剪定して外観をよくしたり、花や葉の生産性が落ちた古い枝などを必要に応じて剪定して、株の若返りをはかる事にあります。
ケソケイ(スタージャスミン)の剪定方法
- ケソケイ(スタージャスミン)の剪定を行う場合は花後すぐに行いましょう。
- 株全体を観察して【枯れ枝・損傷した枝・病気の枝】などを剪定して取り除きます。
- 枯れ枝はいつでも剪定して取り除く事が出来ます。
- 剪定は基本的に長く伸びた枝や古く生産性の落ちた枝を剪定しましょう。
- 剪定のやり方は不要な枝の根元から間引き剪定するか、もしくは枝分かれさせたい部分の芽で剪定しましょう。健康な芽の上で剪定すると枝分かれしやすい為、枝分かれさせたい場所で剪定すると、ふさふさとした樹形になりやすいです。
夏越しする方法
ケソケイ(スタージャスミン)は夏の暑さに強いため、基本的に夏越し対策は不要です。
冬越しする方法
Hardiness:7b~10a
ケソケイ(スタージャスミン)は軽い霜であれば耐えられるため、暖地や平地であれば地植えで育てることが出来ます。ただし強い霜が降りる地域では枯れてしまう事もあるため、必要に応じて冬越し対策が必要になります。
冬越し対策
- 軽い霜が降りる地域であらば、霜対策として腐葉土などでマルチングをしたり、不織布などを被せるとよいでしょう。
- 支柱を立ててビニールを被せるとより対策効果が上がります。
- 鉢植えで育てている場合は、霜の当たらない軒下に移動したり、凍結が心配な場合は屋内や温室に移動したりするとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
ケソケイ(スタージャスミン)は挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期は夏から秋が適します。
- 挿し穂は、根の出にくい成熟した茎は避けて、今年成長した茎を利用しましょう。
- 挿し穂 の長さ約7~10cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂を水に入れたコップに30分ほど入れて水揚げを行います。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 水揚げの終わった挿し穂をコップから取り出して、切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう
播種で増やす
ケソケイ(スタージャスミン)の種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
ケソケイ(スタージャスミン)の病気
ケソケイ(スタージャスミン)の害虫
- アブラム
- コガネムシ