スイートピー(レンリソウ)は属の中に約160種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、香りがとても良く大きく華やかな花を咲かせるスイートピー、花に香りがなく華やかさはスイートピーに劣りますが宿根タイプの宿根スイートピー等が親しまれています。
スイートピー(レンリソウ)属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
スイートピーの特徴や園芸品種

原産:イタリア
学名:Lathyrus odoratus
草丈:約50~240cm
分類:一年草
開花時期:4月~6月(春撒き6月~7月)
花色:赤色●桃色●紫色●青色●白色〇
葉色:緑色●
誕生花:3月20日/2月8日
花言葉:門出/別離/ほのかな喜び/優しい思い出
用途:壁面緑化/香りが良い/切り花
スイートピーとは!?
スイートピーは学名Lathyrus odoratus、別名「ジャコウエンドウ」や「カオリエンドウ」とも呼ばれるイタリア原産の一年草です。
スイートピーの語源(由来)
- 属名のLathyrusはギリシャ語の「Lathyros」に由来しており、非常に(La) + 情熱的な(thyros)の2語からなります。
- 種小名のodoratusはラテン語で「香りの良い」を意味しており、花の香りに由来します。
- スイートピー(sweet pea)は香りがよい事を表す「スイート(sweet)」と豆を意味する「ピー(pea)」の2語からなり、花に甘い香りがある事に由来します。
スイートピーの特徴(魅力)
- スイートピーの花には甘く繊細な香りがあります。
- スイートピーの花は宿根スイートピーと比べて大きく華やかな傾向にあります。
- 花はフリルして蝶々が羽ばたいている様な優雅な形をしています。
- 花は色鮮やかな花色からパステルカラーまで様々あるためお庭の雰囲気に合わせて品種選びが出来る所も魅力です。
- スイートピーは切り花としても魅力的で管理の仕方にも左右されますが7日程度の日持ちがあります。
- スイートピーの茎は巻ヒゲを絡ませながら構造物を登ります。
- そのため支柱等の巻き付きやすい資材を準備して育てるといいでしょう。
- 種から容易に育てられるため大量植栽しやすい所も魅力です。
- アブラムシを引き寄せるため囮として庭の端に植えておけばバンカープランツになります。
- 農薬の量が減り益虫を増やす効果が期待出来ます。
スイートピーの茎には翼があり、ツル性で構造物にまきひげ絡めながら高さ50~240cmまで成長します。葉は茎に対して互生葉序につき、葉色は緑色、葉身は羽状複葉、小葉は楕円形で糸状のまきひげを備えます。花序は総状花序、花の大きさは通常直径約2~(~4)cmあり、花冠は蝶形花冠で旗弁(1個)・翼弁(2個)・竜骨弁(2個)からなります。花後の果実は豆果で莢の中に種子(豆)があります。豆は有毒なため食べられません。
スイートピーの香りの印象や成分
スイートピーには「フローラル」や「柑橘系」等と表現される上品で甘い香りがあり、香りの由来となる精油には「オシメン」「リナロール」「ネロール」「ゲラニオール」等が含まれています。
スイートピーの切り花の楽しみ方

- スイートピーの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫は2個以上の蕾が残っている花を選びましょう。
- 蕾は花瓶の中で開く事が出来ます。
- 収穫したら水揚げを悪くする葉を出来るだけ取り除きます。
- 水揚げは水切りと必要に応じて湯揚げを行いましょう。
- 花を生ける花瓶には延命剤(栄養入り)いれましょう。
- 延命剤の効果によって蕾が開きやすくなったり日持ちが長くなります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)でエチレン発生源から離した場所で楽しみましょう。
- 高温環境では日持ちが悪くなり、またエチレンの感受性が非常に高い事からエチレンが発生する場所の近くに置くと花が萎れやすくなります。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水切りと水換えを行い、水揚げが悪いと感じる場合は必要に応じて湯揚げをしましょう。
- 萎れた花を手で丁寧に摘み取ると蕾の花が咲きやすくなります。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5~7日程度です。
エチレン
エチレンは植物の世界では植物ホルモンの一つとして働いています。一般的には植物の成長の阻害や老化、成熟等に関与しており、切り花の世界では日持ちが短縮する要因として知られています。エチレンの感受性が低い切り花(キク・ガーベラ等)はエチレンの影響を受けにくいですが、エチレンの感受性が高い切り花(カスミソウ・スイートピー等)はエチレンの発生源から遠ざけて管理した方が良いでしょう。
エチレンの発生源
果実(バナナ・リンゴ・アボカド等)・枯れた植物(花がら等)・植物が病原菌に感染した部位・植物が損傷部位・たばこ・線香の煙・排気ガス等
おすすめの延命剤
スイートピーの既知の危険性
スイートピーは種に「アミノプロピオニトリル」と呼ばれる有機化合物が含まれているため絶対に食べてはいけません。スイートピーの種を多量に摂取するとラチリズムと呼ばれる症状を引き起こす事があり、人では下肢の麻痺と筋萎縮が起こす可能性があります。
スイートピーの栽培方法
園芸では、ひらひらとした優雅な花姿と香りを楽しむ目的だったり、その花を収穫して切り花として利用する目的で育てられます。スイートピーはまき髭を絡めて構造物を登ることから、支柱に仕立てたりネットを準備してグリーンカーテンの様に育てると良いでしょう。
スイートピーは寒冷地であれば春、暖地であれば秋に種を撒き、花を楽しんだ後に枯れる一年草として楽しみます。基本的に太陽のよく当たる場所を好み、また直根性で移植を嫌うため、植える場所は吟味したうえで種を撒いたり植え付けを行いましょう。その他にも肥沃な土壌を好むため種を撒く(苗の植付け)前にしっかりと土壌の改善をしておく必要があります。
スイートピーの主な園芸品種
宿根スイートピーの特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ/北アフリカ
学名:Lathyrus latifolius
草丈:約50~240cm
分類:多年草
開花時期:6月~8月
花色:赤色●桃色●紫色●白色〇
葉色:緑色●
誕生花:3月20日/2月8日
花言葉:門出/別離/ほのかな喜び/優しい思い出
用途:壁面緑化/切り花
宿根スイートピーとは!?
宿根スイートピーは学名Lathyrus latifolius、別名「ヒロハノレンリソウ」や「パーネル・ピーバイン(perennial peavine)」とも呼ばれるヨーロッパ及び北アフリカ原産の多年草です。
宿根スイートピーの語源(由来)
- 属名のLathyrusはギリシャ語の「Lathyros」に由来しており、非常に(La) + 情熱的な(thyros)の2語からなります。
- 種小名のlatifoliusはラテン語で「広葉の」を意味しており、恐らく茎の部分にある広い翼に由来すると思われます。
- 宿根スイートピーは宿根(宿根草)タイプのスイートピーを意味しています。
- スイートピー(sweet pea)は香りがよい事を表す「スイート(sweet)」と豆を意味する「ピー(pea)」の2語からなり、花に甘い香りがある事に由来します。
宿根スイートピーの特徴(魅力)
- 宿根スイートピーは宿根の名前からもわかる通り多年草です。
- 宿根スイートピーの花はスイートピーの様な香りがなく小ぶりです。
- 宿根スイートピーは切り花としても魅力的で管理の仕方にも左右されますが7日程度の日持ちがあります。
- 宿根スイートピーの茎には翼がありまるで細長い葉の様な見た目をしています。
- 宿根スイートピーの茎は巻ヒゲを絡ませながら構造物を登ります。
- そのため支柱等の巻き付きやすい資材を準備して育てるといいでしょう。
- 種から容易に育てられるため大量植栽しやすい所も魅力です。
- アブラムシを引き寄せるため囮として庭の端に植えておけばバンカープランツになります。
- 農薬の量が減り益虫を増やす効果が期待出来ます。
宿根スイートピーの茎には翼があり、ツル性で構造物にまきひげ絡めながら高さ50~240cmまで成長します。葉は茎に対して互生葉序につき、葉色は緑色、葉身は羽状複葉、小葉は楕円形で糸状のまきひげを備えます。花序は総状花序、花の大きさは通常直径約2~(~2.5)cmあり、花冠は蝶形花冠で旗弁(1個)・翼弁(2個)・竜骨弁(2個)からなります。花後の果実は豆果で莢の中に種子(豆)があります。豆は有毒なため食べられません。
宿根スイートピーの切り花の楽しみ方

- 宿根スイートピーの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫は2個以上の蕾が残っている花を選びましょう。
- 蕾は花瓶の中で開く事が出来ます。
- 収穫したら水揚げを悪くする葉を出来るだけ取り除きます。
- 水揚げは水切りと必要に応じて湯揚げを行いましょう。
- 花を生ける花瓶には延命剤(栄養入り)いれましょう。
- 延命剤の効果によって蕾が開きやすくなったり日持ちが長くなります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)でエチレン発生源から離した場所で楽しみましょう。
- 高温環境では日持ちが悪くなり、またエチレンの感受性が非常に高い事からエチレンが発生する場所の近くに置くと花が萎れやすくなります。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水切りと水換えを行い、水揚げが悪いと感じる場合は必要に応じて湯揚げをしましょう。
- 萎れた花を手で丁寧に摘み取ると蕾の花が咲きやすくなります。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5~7日程度です。
水切り
水切りとは茎の根元を水の中に浸けた状態で、茎の根元から上に約1~5cmの部分でハサミを使い斜めにカットして、吸水面を広げる水揚げ方法です。水切りを行う目的は「細菌」「空気」「その他」が原因で茎が詰まり水揚げが悪くなってる部分を、水の中で切り戻して正常な状態に戻し水揚げを改善する事です。水切りは水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。
湯揚げ
湯揚げとは約80度に沸騰させたお湯に切り花の切り口をつけて、内部の気泡(空気)を膨張させて外に押し出し、水揚げを改善する方法です。
①湯上げする際は熱や水蒸気が余計な部分に当たらないように切り花の下部(約20cm)を残して花全体を新聞紙で包みます。
②切り花をお湯につけた後は冷水に浸ける必要があるため、予めバケツ等に冷水を入れて準備しておきましょう。
②鍋で沸騰させたお湯(約80度)に約30秒ほど切り花の切り口をつけましょう。
③お湯に浸け終わったら予め準備しておいた冷水に浸けて2時間程度水揚げを行います。
④水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い再度花瓶に生けて楽しみます。
エチレン
エチレンは植物の世界では植物ホルモンの一つとして働いています。一般的には植物の成長の阻害や老化、成熟等に関与しており、切り花の世界では日持ちが短縮する要因として知られています。エチレンの感受性が低い切り花(キク・ガーベラ等)はエチレンの影響を受けにくいですが、エチレンの感受性が高い切り花(カスミソウ・スイートピー等)はエチレンの発生源から遠ざけて管理した方が良いでしょう。
エチレンの発生源
果実(バナナ・リンゴ・アボカド等)・枯れた植物(花がら等)・植物が病原菌に感染した部位・植物が損傷部位・たばこ・線香の煙・排気ガス等
おすすめの延命剤
宿根スイートピーの栽培方法
園芸では、ひらひらとした優雅な花を楽しむ目的だったり、その花を収穫して切り花として利用する目的で育てられます。宿根スイートピーはまき髭を絡めて構造物を登ることから、支柱に仕立てたりネットを準備してグリーンカーテンの様に育てると良いでしょう。
宿根スイートピーの主な園芸品種
キバナノレンリソウの特徴や園芸品種

原産:アジア/ヨーロッパ
学名:Lathyrus pratensis
草丈:約30~60cm
分類:多年草
開花時期:
花色:黄色●
葉色:緑色●
キバナノレンリソウとは!?
キバナノレンリソウは学名Lathyrus pratensis、別名では「meadow vetchling」や「yellow pea」とも呼ばれるヨーロッパ及びアジアが原産の多年草です。また日本でも帰化しており、伊吹山に自生しています。
キバナノレンリソウの語源(由来)
- 属名のLathyrusはギリシャ語の「Lathyros」に由来しており、非常に(La) + 情熱的な(thyros)の2語からなります。
- 種小名のpratensisはラテン語で「牧草地」を意味する「prātum」と、場所を表す接尾辞の「-ensis」の2語からなり、「牧草地の」を意味しており自生地に由来します。
- キバナノレンリソウの由来は「黄色の花(キバナ)」を咲かせるレンリソウ属の植物を意味しています。
キバナノレンリソウの特徴(魅力)
- キバナノレンリソウはスイートピーの仲間では珍しい黄色の花を咲かせます。
- キバナノレンリソウの茎は白色の毛が生え翼がありません。
- キバナノレンリソウの葉(小葉)は細い狭楕円形をしており巻ヒゲがあります。
- ↳茎は巻ヒゲを絡ませながら構造物を登る事が出来ます。
キバナノレンリソウの茎は緑色で白色の毛が生えており、茎に翼はなく高さ約30~60cmの間で成長します。葉は茎に対して互生葉序につき、葉色は緑色、葉身は羽状複葉、小葉は狭楕円形で糸状のまきひげを備えます。花序は5(~12)個の花が総状花序につき、花色は黄色、花冠は蝶形花冠で旗弁(1個)・翼弁(2個)・竜骨弁(2個)からなります。花後の果実は豆果で莢の中に種子(豆)があります。
キバナノレンリソウの主な園芸品種