ライラックは属の中に約19種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、非常に多くの園芸品種があり大きく華やかな花は甘い香りが数m先まで漂い切り花としても楽しめるライラック、ライラックと比べ非常に背が低くコンパクトで育てやすいヒメライラック、日本原産のハシドイ等が親しまれています。
ライラック属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ライラックの主な種の目次
①ライラック 開花時期:4月~6月 | ②ヒメライラック 開花時期:4月~6月 |
③ペルシャライラック 開花時期:4月~6月 | ④ハンガリーハシドイ 開花時期:5月~7月 |
⑤ハシドイ 開花時期:6月~8月 | ⑥シリンガ(メイエリ) 開花時期:4月~6月 |
⑦その他の種や園芸品種 |
ライラックの特徴や園芸品種
原産:バルカン半島
学名:Syringa vulgaris
草丈:約400~600cm
分類:落葉低木/小高木
開花時期:4月~6月
花色:桃色●黄色●紫色●青色●白色〇
葉色:緑色●黄色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:5月12日/5月17日/6月12日
花言葉:思い出/友情/謙虚/恋の芽生え(紫花)/初恋(紫花)/無邪気(白花)/青春の喜び(白花)/若き日の思い出(白花)
用途:カラーリーフ/背が高い花/香りが良い
ライラックとは!?
ライラックは学名Syringa vulgaris、別名では「ムラサキハシドイ」や「コモン ライラック(common lilac)」とも呼ばれるバルカン半島原産の落葉低木もしくは小高木です。
ライラックの語源(由来)
- 属名のSyringaは古代ギリシャ語で「パイプ」や「チューブ」を意味する「syrinx」からきており、中空の枝に由来しています。
- 種小名のVulgarisはラテン語で「普通の」「ありふれた」を意味します。
ライラックの特徴(魅力)
- ライラックは春から初夏に咲く花を鑑賞もしくは切り花として楽しむ目的で育てられる植物です。
- 花は円錐状で長さ約7~25cmと非常に大きく華やかで、ふわふわとしたボリューミーな外観を作ります。
- 小花は筒状で先端が4裂して平開しており直径1cm以下の大きさです。
- 幾つかの品種では雄蕊が花弁に置き換えられ八重咲きするものもあります。
- ライラックの花は非常に香りが強く開花期には数メートル先まで匂いが漂います。
- 花の香りを特徴付ける精油には「ライラックアルデヒド」や「オシメン」等が含まれており、果物を連想させる様な甘い香りを放ちます。
- 花は収穫して切り花としても楽しまれており、管理の仕方にも左右されますが花瓶の中で4~7日ほど楽しめます。
- 大きくボリューミーな花は、部屋に飾ることで華やかで豪華な雰囲気をつくったり、また鮮やかな紫色の花色が静かで優雅な印象を与えたりします。
- 花には非常に甘い香りがあり、切り花にして部屋に飾ると部屋全体に芳香が広がります。
- 花は蜂蜜(ライラックハニー)や砂糖(ライラックシュガー)等の風味づけに使われる事もあります。
- ライラックハニーやライラックシュガーは柑橘類を思わせる風味があり、トーストやヨーグルト等に入れられて食べられます。
- 葉はぽっちゃりしたハートの形をしており、幾つかの品種では班が入るためカラーリーフとしても楽しめます。
ライラックの樹高は300~600cm、樹形は株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)もしくは単幹(根元から上部まで幹が1本)になります。茎の色は緑色から成熟すると灰褐色になります。葉序は対生葉序もしくは稀に輪生葉序、葉色は緑色、葉身の大きさは長さ4(~12)cm、幅約3(~8)cm、葉身の形は卵形もしくは三角形か心形をしています。花序は円錐花序、円錐花序は長さ約7~25cmあります。花は長さ約0.6(~1)cm、幅0.5(~0.8)cm、筒状で裂片が4個あります。果実は蒴果(複数の心皮からなり果皮が裂開して種子を放出する)、蒴果は長さ約1(~2)cmの扁平な楕円形です。種子には翼があります。
ライラックの切り花の楽しみ方
- ライラックの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫は花が3/4程が開いてきたタイミングで行うと日持ちが良くなります。
- 茎に付いた葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて全て取り外しましょう。
- 水揚げは根元割りを行います。
- 水を入れた花瓶に花を生けましょう。
- 管理は必要に応じて数日ごとに根元割りと、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが約4~7日です。
ライラックの園芸品種の紹介
- プリムローズ(Syringa vulgaris ‘primrose’)はライラックの中では珍しい薄黄色(~白色)の花を咲かせる園芸品種です。クリーム色の柔らかな葉色は、黄色と同様に「明るく開放的」な雰囲気を作ったり、黄色より淡くなるため「甘く優しい」雰囲気を作ったりします。そのため、穏やかでリラックス出来るようなお庭や、甘く優しい雰囲気が漂うロマンチックなお庭などにおすすめです。樹高は約360cm 、幅は約360cmに成長します。
- センセーション(Syringa vulgaris ‘Sensation’)は紫色と白色の2色の花色が上品で洗練された雰囲気をつくる園芸品種です。花は一重咲きで、花色は縁部分に白色の覆輪が入る紫色です。紫色の美しい花は、静かで優雅な雰囲気を漂わせ、高貴(貴族等)な印象を与えたり、ミステリアスな印象を与えたりします。そのためエレガントなお庭や格式高い風格あるお庭等によく合うでしょう。樹高は約300cm 、幅は約300cmに成長します。
- マダムレモイネ(Syringa vulgaris ‘madame lemoine’)は驚く程に香りがよく、白色の花弁が幾重にも重なり八重咲きする豪華な花姿が魅力の園芸品種です。明るい印象を与える純白の花は、汚れのない清潔な印象を与えたり、輝いている様な明るい印象を与えたりします。そのため、明るく清潔感のあるお庭や、洗練された品の良いお庭などにおすすめの園芸品種です。樹高は約300cm 、幅は約300cmに成長します。
- チャールズジョリー(Syringa vulgaris ‘charles joly’)は驚く程に香りがよく、紫色の花弁が幾重にも重なり八重咲きする豪華な花姿が魅力の園芸品種です。紫色の気品ある花色は「高貴」な色として認知されており、また神秘的でミステリアスな印象も与えます。そのためワンランク上の印象を与えるエレガントなお庭や、幻想的な雰囲気が漂う優雅なお庭などにおすすめです。樹高は約360cm 、幅は約300cmに成長します。
- アウクバエフォリア(Syringa vulgaris ‘aucubaefolia’)は葉に不規則な黄色の班が入り、花のない時期もカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。花は蕾の時は濃い紫色で、開くと薄紫色の花色をしているため2色のグラデーションが美しく、上品な雰囲気をつくります。樹高は約300cm 、幅は約300cmに成長します。
- ブルースカイズ(Syringa vulgaris ‘blue skies’)は薄紫色の蕾から、淡い青紫色の花を咲かせる魅力的な園芸品種です。青紫色の美しい花は、静かで優雅な雰囲気を漂わせるため、エレガントなお庭等によく合うでしょう。樹高は約300cm 、幅は約200cmに成長します。
- キャサリンハブメイヤー(Syringa vulgaris ‘katherine havemeyer’)は薄紫色(桃色)の花弁が幾重にも重なり八重咲きする豪華な花姿が魅力的な園芸品種です。花は蕾の時は濃い紫色をしており、開くと薄紫色(桃色)の花色をしているため2色の美しいグラデーションが見られます。樹高は約300cm 、幅は約300cmに成長します。
- ミセスエドワードハーディング(Syringa vulgaris ‘mrs edward harding’)は雄蕊が花弁化して八重咲きする豪華な花姿と、鮮やかな赤紫色の花色が魅力的な園芸品種です。赤紫色の上品な花色は、奥ゆかしく艶やかな印象を与えたり、また神秘的で非現実的な印象を与えたりします。そのため優雅な雰囲気漂うエレガントなお庭や、現実世界から離れたような幻想的な雰囲気があるお庭などによくあうでしょう。樹高は約400cm 、幅は約400cmに成長します。
- モンジュ(Syringa vulgaris ‘Monge’)は驚く程に花の香りがよく、非常に濃い赤紫色の花色が奥ゆかしく艶やかな印象を与える魅力的な園芸品種です。樹高は約300cm 、幅は約300cmに成長します。
- リラワンダー(Syringa vulgaris ‘Lila Wonder’)は淡い紫色と白色の2色の花色がロマンチックな雰囲気をつくる園芸品種です。花は一重咲きで、花色は縁部分に白色の覆輪が入る淡い紫色です。淡い紫色の美しい花は、心や体が癒される様な優しい雰囲気を作ったり、繊細でシックな雰囲気を作ったりします。そのため、緊張が解れリラックス出来るようなお庭や、シックで落ち着いた雰囲気のあるエレガントなお庭などにおすすめです。樹高は約300cm 、幅は約300cmに成長します。
- ミシェルブッチャー(syringa vulgaris ‘michel buchner’)は雄蕊が花弁化して八重咲きする豪華な花姿と、紫色の蕾と薄紫色の花弁による美しいグラデーションが魅力的な園芸品種です。静かで優雅な雰囲気を漂わせる紫色の花は、高貴(貴族等)な印象を与えたり、ミステリアスな印象を与えるため、エレガントなお庭や格式の高そうなお庭等によく合うでしょう。樹高は約360cm 、幅は約300cmに成長します。
ヒメライラックの特徴や園芸品種
原産:中国
学名:Syringa pubescens subsp. microphylla
草丈:約150~210cm
分類:落葉低木
開花時期:4月~6月
花色:桃色●紫色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:カラーリーフ/背が高い花/香りが良い
特徴:ヒメライラックは学名Syringa pubescens subsp. microphylla、別名「シリンガ・ミクロフィラ」や「リトルリーフ ライラック(littleleaf lilac)」とも呼ばれる中国原産の落葉低木です。
ヒメライラックの語源(由来)
- 属名のSyringaは古代ギリシャ語で「パイプ」や「チューブ」を意味する「syrinx」からきており、中空の枝に由来しています。
- 種小名のミクロフィラ(microphylla)はラテン語で「小さな葉の」を意味しており、小さな葉が由来です。
ヒメライラックの特徴(魅力)
- ヒメライラックは高さが200cm程度と背が低く、高さが600cmまで成長する事があるライラックと比べてコンパクトで扱いやすい所が魅力です。
- 花は長さが約10cm程度のボリューミーな花穂をつくります。
- ↳花には甘い香りがあります。
- 葉は一般的なライラックと比べ小さいです。
- ↳葉の形はぽっちゃしたハートの様な形をしています。
- 落葉性のため冬になると葉が落ちます。
- ヒメライラックは冬の寒さに強く夏の暑さがやや苦手です。
開花時期は春から初夏、花色は桃色や赤色、白色があり、個々の花は筒状で花先が4裂して、花序は円錐状に花が集まり長さ約10cmの円錐花序に咲きます。樹形は高さは約150(210)cm × 幅は約150(300)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は卵形もしくは三角形か心形、葉序は対生葉序もしくは稀に輪生葉序につきます。
ヒメライラックの栽培方法
ヒメライラックは大きくボリュームある花を鑑賞する目的で花木として育てられたり、底の浅い鉢で根域を制限して盆栽として育てられたりします。庭木として育てる場合は高さ幅ともに大きく成長するため十分スペースをとって植えてあげる必要があるでしょう。園芸品種には、蕾の時はルビーの様な赤色で花が開くと薄桃色の可愛らしい花を咲かせる「レッド ピクシー(Red Pixie)」や濃い桃色と薄桃色の2色の花色がロマンチックな雰囲気をつくる「スペルバ」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。
ヒメライラックを育てる際に注意する事は「極端な暑さ」です。ライラックは基本的には丈夫な植物ですが、暑さの厳しい地域では枯れ込んだり、花芽が上手くつかない等の生育不良を引き起こす可能性があります。そのため、地域によっては日向よりも午後から日陰になる涼しい環境に植えてあげた方が良いこともあるでしょう。
ヒメライラックの主な園芸品種
ヒメライラック(スペルバ)は、蕾の時は濃い桃色ですが蕾が開くと甘い香りが漂う薄桃色の可愛らしい花が咲く魅力的な園芸品種です。濃い桃色と薄桃色の2色の花色はロマンチックな雰囲気のお庭によく合うでしょう。高さは約210cm × 幅は約300cmまで成長します。
ペルシャライラックの特徴や園芸品種
学名:Syringa × persica
草丈:約120~240cm
分類:落葉低木
開花時期:4月~6月
花色:桃色●紫色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:香りが良い
特徴:ペルシャライラックは学名Syringa × persica、別名「シリンガ・ペルシカ」とも呼ばれ、恐らくラキアニタ種(S.laciniata)とアフガニカ種(S.afghanica)の交雑で生まれたと考えられている落葉低木です。
ペルシャライラックの語源(由来)
- 属名のSyringaは古代ギリシャ語で「パイプ」や「チューブ」を意味する「syrinx」からきており、中空の枝に由来しています。
- 種小名のpersicaは「ペルシア語」を意味しています。
ペルシャライラックの特徴(魅力)
- ペルシャライラックは一般的なライラック(Syringa vulgaris)と比べて暖かい気候を好みます。
- ↳またペルシャライラックは高さが240cm程度までと背が低く横に優雅に広がる傾向があります。
- 花は長さが約5~7cmと短く太い所が特徴です。
- 花には甘い香りがあります。
- 葉は一般的なライラック(Syringa vulgaris)と比べ細く卵形をしています。
- 落葉性のため冬になると葉が落ちます。
- ペルシャライラックは冬の寒さに強く夏の暑さがやや苦手です。
開花時期は春から初夏、花色は紫色や桃色、白色があり、個々の花は筒状で花先が4裂して、花序は円錐状に花が集まり円錐花序に咲きます。樹形は高さは約120(240)cm × 幅は約140(300)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は卵形、葉序は対生葉序もしくは稀に輪生葉序につきます。
ペルシャライラックの栽培方法
ペルシャライラックを育てる際に注意する事は「極端な暑さ」です。ペルシャライラックは基本的には丈夫な植物ですが、暑さの厳しい地域では枯れ込んだり、花芽が上手くつかない等の生育不良を引き起こす可能性があります。そのため、地域によっては日向よりも午後から日陰になる涼しい環境に植えてあげた方が良いこともあるでしょう。
ペルシャライラックの主な園芸品種
ハンガリーハシドイの特徴や園芸品種
原産:中央ヨーロッパ/東ヨーロッパ
学名:Syringa josikaea
草丈:約150~350cm
分類:落葉低木
開花時期:5月~7月
花色:桃色●紫色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:香りが良い
特徴:ハンガリーハシドイは学名Syringa josikaea、別名「ハンガリーライラック(Hungarian lilac)」とも呼ばれる中央ヨーロッパ及び東ヨーロッパ原産の落葉低木です。
ハンガリーハシドイの語源(由来)
- 属名のSyringaは古代ギリシャ語で「パイプ」や「チューブ」を意味する「syrinx」からきており、中空の枝に由来しています。
ハンガリーハシドイの特徴(魅力)
- ハンガリーハシドイは個々の花がストローの様に長いです。
- 花は円錐状に集まり長さ15cmまでの花穂をつくります。
- 花の香りはとても強いです。
- 葉は細長い楕円形で長さ6(~12)cmあります。
- 落葉性のため冬になると葉が落ちます。
- ハンガリーハシドイは冬の寒さに強く夏の暑さがやや苦手です。
開花時期は晩春から夏、花色は桃色や紫色、白色があり、個々の花は長さ1.5cmの筒状で花先が4裂して直径0.4cmの大きさになり、花序は円錐状に花が集まり長さ約15cmの円錐花序に咲きます。樹形は高さは約150(350)cm × 幅は約150(350)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は長さ6~12cmの楕円形、葉序は対生葉序もしくは稀に輪生葉序につきます。
ハンガリーハシドイの栽培方法
園芸では一般的に華やかでボリュームある花を観賞する目的で庭木として育てられたり、底の浅い鉢で根域を制限して盆栽として育てられる事もあります。庭木として育てる場合は高さ幅ともに大きく成長するため十分スペースをとって植えてあげる必要があるでしょう。園芸品種には、積雪を連想させる様な純白の花を咲かせる「ホルガー(holger)」や薄紫色の上品な花を咲かせる「オデン E(oden e)」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。
ハンガリーハシドイを育てる際に注意する事は「極端な暑さ」です。ライラックは基本的には丈夫な植物ですが、暑さの厳しい地域では枯れ込んだり、花芽が上手くつかない等の生育不良を引き起こす可能性があります。そのため、地域によっては日向よりも午後から日陰になる涼しい環境に植えてあげた方が良いこともあるでしょう。
ハンガリーハシドイの主な園芸品種
ハシドイの特徴や園芸品種
原産:日本/東アジア
学名:Syringa reticulata
草丈:約600~1200cm
分類:落葉高木/落葉小高木
開花時期:6月~8月
花色:黄色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:背が高い花/香りが良い
特徴:ハシドイは学名Syringa reticulata、別名「ジャパニーズ ツリー ライラック(Japanese tree lilac)」とも呼ばれる日本及び東アジアが原産の落葉高木もしくは落葉小高木です。日本では北海道から九州まで分布しており山地に自生しています。
ハシドイの語源(由来)
- 属名のSyringaは古代ギリシャ語で「パイプ」や「チューブ」を意味する「syrinx」からきており、中空の枝に由来しています。
- ハシドイの由来は枝の先に花が集まり咲く姿から来ており「端集い(ハシツドイ)」が転訛してハシドイになりました。
ハシドイの特徴(魅力)
- ハシドイは高さが1000cmを超えて成長する事があります。
- ↳ブッシュ状に茂るライラックと違いスラリと茎(幹)が伸びます。
- 白色(薄黄色)の花が端に集い咲く花姿からハシドイの名がついています。
- 花姿は円錐状で泡の様にふわふわとしています。
- ライラックと同様に花には香りがあります。
- 落葉性のため冬になると葉が落ちます。
- ハシドイは冬の寒さに強く夏の暑さがやや苦手です。
ハシドイの茎は若い茎は緑色、成熟すると樹皮の色は灰褐色から赤褐色になります。樹形は殆ど単幹で高さ約600(~1200)cmまで成長します。葉は落葉性で、茎に対して対生葉序に配置され、葉色は緑色、葉身の大きさは長さ6(~10)cm幅約5(~6)cmあり、葉身の形は楕円形から卵形をしています。花序は円錐花序に花が集まり、個々の花は白色(~薄黄色)の筒状で裂片が4個あり、筒内部に雄蕊2個と長い雌蕊があります。花後の果実(蒴果)は扁平な楕円形で、果実は緑色から褐色に熟すと縦に二つに割れ、種(翼果)を放出します。
開花時期は初夏から夏、花色は白色(~薄黄色)、個々の花は筒状で花先が4裂して、花序は円錐状に花が集まり円錐花序に咲きます。樹形は高さは約600(1200)cm × 幅は約450(600)cmまで成長します。葉色は緑色、葉形は卵形もしくは楕円形、葉序は対生葉序につきます。
ハシドイの栽培方法
ハシドイを育てる際に注意する事は「極端な暑さ」です。ライラックは基本的には丈夫な植物ですが、暑さの厳しい地域では枯れ込んだり、花芽が上手くつかない等の生育不良を引き起こす可能性があります。そのため、地域によっては日向よりも午後から日陰になる涼しい環境に植えてあげた方が良いこともあるでしょう。
ハシドイの主な園芸品種
ハシドイ(アイボリーシルク)は、ほんのりと香る甘い香りと、ほんのり黄色に染まるクリーミーな花色、円錐状に花が集まり長さが最大30cmの巨大な花穂が魅力の園芸品種です。
シリンガ(メイエリ)の特徴や園芸品種
原産:中国
学名:Syringa meyeri
草丈:約150~250cm
分類:落葉低木
開花時期:4月~6月
花色:桃色●
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:
特徴:シリンガ(メイエリ)は学名Syringa meyeri、別名「メイヤーライラック(Meyer lilac)」とも呼ばれる中国原産の落葉低木です。
シリンガ(メイエリ)の語源(由来)
- 属名のSyringaは古代ギリシャ語で「パイプ」や「チューブ」を意味する「syrinx」からきており、中空の枝に由来しています。
- 種小名のmeyeriは1909年にフランク・メイヤー(Frank Meyer)が中国の庭でこの植物を発見した事に由来します。
シリンガ(メイエリ)の特徴(魅力)
- シリンガ(メイエリ)は一般的なライラックと比べて高さが2m程度と背が低いです。
- ↳また枝は優雅に横へと広がる傾向があります。
- 桃色の花が円錐状に多数集まり咲く花姿は非常にボリュームがありロマンチックな雰囲気があります。
- ↳また花は非常に甘い香りを漂わせます。
- 葉はぽっちゃした卵の様な形をしています。
- 落葉性のため冬になると葉が落ちます。
- シリンガ(メイエリ)は冬の寒さに強く夏の暑さがやや苦手です。
開花時期は春から初夏、花色は桃色、個々の花は筒状で花先が4裂して、花序は円錐状に花が集まり円錐花序に咲きます。樹形は横に広がる傾向があり高さは約150(250)cm × 幅は約180(300)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は卵形もしくは楕円形、葉序は対生葉序につきます。
シリンガ(メイエリ)の栽培方法
シリンガ(メイエリ)は一般的に大きくボリュームある花を鑑賞する目的や、甘い香りを楽しむ目的で育てられる事が多いです。園芸品種には、多花性で薄桃色の花が可愛らしい「パリビン(palibin)」や高さ幅ともに約125cmと非常に矮性で鉢植えでも育てやすい「フラワーフェスタピンク(flowerfesta pink)」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。
シリンガ(メイエリ)を育てる際に注意する事は「極端な暑さ」です。ライラックは基本的には丈夫な植物ですが、暑さの厳しい地域では枯れ込んだり、花芽が上手くつかない等の生育不良を引き起こす可能性があります。そのため、地域によっては日向よりも午後から日陰になる涼しい環境に植えてあげた方が良いこともあるでしょう。