- 原産:ヨーロッパ
- 科:スイカズラ(Caprifoliaceae)
- 属:スイカズラ/ロニセラ(Lonicera)
- 種:カプリフォリウム(caprifolium)
- 別名:パーフォリエイト・ハニーサックル(perfoliate honeysuckle)/ゴートリーフ・ハニーサックル(goat-leaf honeysuckle)/イタリア・ウッドバイン(Italian honeysuckle)
- 開花時期:8月~9月
- 花の色:桃色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:花
- 分類:落葉ツル性低木
- 草丈:200~300cm
- 用途:壁面緑化/香りが良い
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ロニセラ(カプリフォリウム)とは!?
ロニセラ(カプリフォリウム)は学名Lonicera caprifolium、別名「パーフォリエイト・ハニーサックル(perfoliate honeysuckle)」や「イタリア・ウッドバイン(Italian honeysuckle)」とも呼ばれるヨーロッパ原産の落葉ツル性低木です。
ロニセラ(カプリフォリウム)の語源(由来)
- 属名のLoniceraは、ドイツの植物学者Adam Lonitzerへの献名です。
- 種小名のcaprifoliumはラテン語で「ヤギ」を意味する「caper」と、ラテン語で「葉」を意味する「caprifolium」の二語からなります。
ロニセラ(カプリフォリウム)の特徴(魅力)
- ロニセラ(カプリフォリウム)は花の下にある葉が合着して葉の中心を茎が貫くような外観をしている所が特徴の植物です。
- また茎の頂部に花が集まり「王冠」のような華やかな外観をつくる花の形や、ツル性の茎が旋回するように物体に絡みつき登坂する能力などがあります。
- 樹形はツル性で、茎頂が物体に接触すると茎が旋回して物体に巻き付き登坂する習慣(決まりのように繰り返す癖)があります。
- そのため壁面緑化の植物として利用される事があり、茎葉が覆う壁面は人工物と自然の境界が曖昧になるためナチュラルな景観を楽しむことが可能です。
- ただし巻きツルを絡ませる事によって登坂するため、ワイヤーなどの資材を事前に準備して張っておく必要があります。
- そのため壁面緑化の植物として利用される事があり、茎葉が覆う壁面は人工物と自然の境界が曖昧になるためナチュラルな景観を楽しむことが可能です。
- 花は散形花序、散形花序は茎の頂部に花が集まり放射状に広がる花姿をつくります。
- 花は桃色の蕾から、白色の花が咲き、徐々に黄色(赤みの入る金色)へと変化していきます。
- 葉はふつうは楕円形もしくは卵形をしています。
- ただし花(花序)の下にある幾つかの葉は、2枚の葉の基部が合着しており、突き抜き(葉の中心を茎が貫く様に見える)と呼ばれる葉の形をしています。
- ロニセラ(カプリフォリウム)の花には強い甘い香りがあり、夕暮れには数メートル先まで匂いを漂わせる事があります。
- ロニセラ(カプリフォリウム)は夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も基本的に不要になるため放ったらかしで育てる事も可能です
ロニセラ(カプリフォリウム)の樹高は200~300cm、樹形はツル性(巻きツル)、茎の色は緑色もしくは赤みを帯びます。※巻きツルとは茎頂が物体に接触すると旋回して物体に茎を巻き付けて体を固定する方法です。
葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉柄はあり、葉身の形は楕円形もしくは卵形をしています。※花序の下にある幾つかの葉は基部が合着して突き抜き(葉の中心を貫いている様に見える)します。
花序は散形花序、散形花序は茎の頂部に花が集まり放射状に広がります。花は唇形花、唇形花の色は白色・黄色・桃色があり、唇形花の長さ約3(~5)cm、上唇が浅く4裂、下唇が細長いヘラ形、雄蕊は5個、雌蕊は1個です。
果実は液果(果皮のうち特に中果皮が水分を多く含む細胞になり液質もしくは多肉質な果実)です。液果は球形、色は赤色から橙色です。
ロニセラ(カプリフォリウム)の園芸品種の紹介
スイカズラ(ロニセラ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
スイカズラ(ハニーサックル)の珍しい種類、主な種と園芸品種の紹介【2021】
ロニセラ(カプリフォリウム)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
ロニセラ(カプリフォリウム)は日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向から、3時間から5時間の半日影で育てましょう。
土壌の土質
ロニセラ(カプリフォリウム)は通気性と保水性のバランスがよく肥沃な壌土を好みます。基本的には幅広い土壌で育てる事が出来ますが、粘土質な土壌は生育不良を引き起こす可能性があるため避けた方がよいでしょう。植え付け前にしっかり土壌診断を行い、通気性と保水性のバランスがよく肥沃な壌土に改善してから植え付けを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ロニセラ(カプリフォリウム)は日光のよく当たる場所で最も生産性が高まり沢山の花を咲かせます。そのため直射日光が6時間以上あたる日向から、3時間から5時間の半日影で育てましょう。
培養土
ロニセラ(カプリフォリウム)の培養土を自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
赤玉土+鹿沼土+腐葉土=4:2:4
赤玉土(中粒)+バーク堆肥=5:5
水やりの仕方
地植え
ロニセラ(カプリフォリウム)は乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。ただし土の中に指を入れて湿り気がない場合、葉や茎が萎れている場合は直ちに水やりを行いましょう。
鉢植え
ロニセラ(カプリフォリウム)を鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。ただし水やりを行い過ぎてジメジメとした環境が続くと根腐れしてしまうため、土が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
ロニセラ(カプリフォリウム)は、ある程度、有機物を含んだ肥沃な土壌であれば多くの肥料を必要としません。基本的には地植えで育てる場合は、肥料は不要です。ただし栄養の乏しい土壌で育てる場合、鉢植えで育てる場合などは栄養が足りなくなる事があるため毎年晩冬もしくは早春に肥料(寒肥)を与えましょう。
寒肥の与え方
- 寒肥は晩冬から早春に与える肥料です。
- 肥料は肥効が長く続く緩効性肥料や有機肥料(配合肥料等)を選び、成分は水平型肥料(肥料成分がバランスよく入る)を選びましょう。
- 寒肥は株元から少し離れた場所に穴を掘り肥料を入れるか置き肥しましょう。
- 緩効性肥料の場合は株元から少し離れた場所に置き肥しましょう。
- 有機肥料の場合は匂い等で虫がよってくる可能性があるため、穴を掘り肥料を与えた方が良いでしょう。
剪定のやり方
ロニセラ(カプリフォリウム)は基本的に剪定を必要としません。剪定は外観を整えたり、成長範囲を制御したり、枝分かれを促したりしたい場合などに必要に応じて剪定が行われます。
ロニセラ(カプリフォリウム)の剪定方法
- ロニセラ(カプリフォリウム)の剪定は花後すぐに行いましょう。
- 剪定が遅れると翌年の開花に悪い影響を与える可能性があります。
- 株全体を観察して【枯れ枝・損傷した枝・病気の枝】などを剪定して取り除きます。
- 枯れ枝はいつでも剪定して取り除く事が出来ます。
- 剪定は基本的に不要と言うことを踏まえて不要な枝を剪定しましょう。
- 不要な枝とは、範囲を逸出して邪魔になる枝、生産性の落ちた古い枝、太すぎる枝、混雑してる場所の枝などです。
- 剪定の仕方は基本的に間引き剪定で行います。枝分かれしている部分、もしくは根元から剪定して取り除きましょう。
- また健康な芽の上で剪定すると枝分かれしやすい為、枝分かれさせたい場所で剪定すると、ふさふさとした樹形となりやすいです。
- 不要な枝とは、範囲を逸出して邪魔になる枝、生産性の落ちた古い枝、太すぎる枝、混雑してる場所の枝などです。
おすすめの剪定鋏
夏越しする方法
ロニセラ(カプリフォリウム)は夏の暑さに強く基本的には夏越し対策不要です。
冬越しする方法
Hardiness:4b~9a
ロニセラ(カプリフォリウム)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
ロニセラ(カプリフォリウム)は挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- ロニセラ(カプリフォリウム)の挿し木時期は晩春から初夏が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ約10cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
ロニセラ(カプリフォリウム)の種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
ロニセラ(カプリフォリウム)の病気
- うどんこ病
ロニセラ(カプリフォリウム)の害虫
- カイガラムシ