キンギョソウは属の中に約21種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、園芸品種が非常に豊富で様々な花色や葉色があり花が大きいマユス種のキンギョソウ、直立もしくは這うように広がる草姿と桃色の個性的な花が魅力的なヒスパニカム種の宿根キンギョソウ等が親しまれています。
キンギョソウ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
キンギョソウの主な種の目次
①キンギョソウ 開花時期:4月~9月(春に最も開花) | ②宿根キンギョソウ 開花時期:春・秋 |
③その他の種や園芸品種 |
キンギョソウの特徴や園芸品種
原産:地中海沿岸
学名:Antirrhinum majus
草丈:約20~100cm
分類:多年草(短命)
開花時期:4月~9月(5月~6月に最も開花)
花色:赤色●桃色●橙色●黄色●紫色●白色〇
葉色:緑色●黒色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:4月15日/7月2日/7月10日
花言葉:おしゃべり/でしゃばり/おせっかい/図々しい/騒々しい
用途:開花期間長い/カラーリーフ/切り花
キンギョソウとは!?
キンギョソウは学名Antirrhinum majus、別名「スナップドラゴン(snapdragon)」や「アンテリナム・マユス」とも呼ばれる地中海沿岸が原産の多年草(短命)です。
キンギョソウの語源(由来)
- 属名のAntirrhinumは古代ギリシャ語で「子牛の鼻」を意味する「ἀντίρρινον」に由来しており、花後に出来る果実が牛の花に似ている所から来ていると言われています。
- 種小名のmajusはラテン語で「巨大な」「より大きい」を意味しています。
- キンギョソウの由来は花の形が「金魚の口」や「金魚の姿」に似ている所からきています。
- 英名スナップドラゴン(snapdragon)の由来は花の側面を押すと口が開き「ドラゴンの口」の様に見える所からきています。
キンギョソウの特徴(魅力)
- キンギョソウは「金魚」や「竜の口」にも例えられる個性的な花姿が魅力の多年草(短命)です。
- ↳花は中央部の口部分が大きく盛り上がる仮面状花冠です。
- 花は色鮮やかな花色からパステルカラーまで様々あるためお庭の雰囲気に合わせて品種選びが出来る所も魅力です。
- 草姿は直立して高さ20cm程度の矮性な品種から100cmに達する高性な品種まであります。
- ↳矮性な品種は花壇に並べられて縁取りに利用されたり寄せ植えに利用されたりします。
- ↳高性な品種は花壇に植えて立体感をつくったり収穫されて切り花にされたりします。
- ↳切り花としては管理の仕方にも左右されますが日持ち5~10日程度です。
- キンギョソウの葉は下部では対生になり上部では互生になります。
- ↳葉の色は通常緑色ですが幾つかの品種では黒色があるためカラーリーフとしても楽しめます。
- キンギョソウは種から簡単に育てる事が出来るため大量植栽しやすい所も魅力です。
キンギョソウの茎は緑色もしくは赤みを帯びて白色の毛が生えており、成熟すると木質化して褐色(~灰褐色)になります。茎は殆ど分枝する事なく直立して高さ約20(~100)cmの間で伸びます。葉は茎の下部では対生葉序になり上部では互生葉序になります。葉色は緑色もしくは黒色、葉身の大きさは長さ1(~7)cm、幅約0.5(~2.5)cmあり、葉身の形は披針形です。花序は総状花序に複数の花が密に集まり、個々の花は仮面状花冠(唇形に似るが上唇と下唇の間に膨らみがある)、上唇は直立して上部が2裂して、下唇は浅く3裂にさけており、雄蕊が4個、雌蕊が2個あります。花後の果実は袋状の蒴果で熟すと頂部が避けて穴があき、多数の黒色の種子を放出します。
キンギョソウの切り花の楽しみ方
- キンギョソウの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫の前に水を入れたバケツを準備しておきます。
- キンギョソウの収穫は花穂全体で3分の1以上開いてるものを選んで収穫します。
- 収穫したキンギョソウはバケツの中で不要な葉(花の水揚げが悪くなり蒸散により乾きやすくなる)を出来るだけ取り除きます。
- 葉を取り除いたら水に漬けて水切りを行いましょう。
- 水切りしたら花瓶に生けて楽しみます。
- ↳管理の方法でも左右されますが日持ちは5~10日程度です。
- 管理は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で数日(約1~3日)ごとに水切りと水換えを行い、水揚げが悪いと感じる場合は必要に応じて湯揚げをしましょう。
- ↳萎れた花を手で丁寧に摘み取ると蕾の花が咲きやすくなります。
- ↳また花瓶の水に延命剤(栄養入り)を入れる事でも蕾が開きやすくなるため基本的には延命剤も利用しましょう。
おすすめの延命剤
キンギョソウの栽培方法
園芸では、明るく華やかな花を鑑賞する目的や、幾つかの品種で見られる黒葉をカラーリーフとして楽しむ目的で育てられる事が多いです。キンギョソウは最大100cm迄の高さになるため、高性な品種では花壇の中央や後方等に植えて高さと立体感を出したり切り花として利用され、また矮性な品種では花壇の前方や中央部に並べて楽しまれたり、管理のしやすい鉢植えに植えて様々な場所で楽しまれたりします。
キンギョソウを育てる際に注意する事は「長雨による多湿」です。何故ならキンギョソウは長雨に当たったり多湿環境になると、真菌性の病気や細菌性の病気にかかり、株が弱ったり枯れてしまったりするからです。そのため、出来るだけ長雨の影響が少ない場所に植えたり、土壌の排水性を高めておく等の対策が必要でしょう。
キンギョソウの主な園芸品種
宿根キンギョソウ(ヒスパニカム)の特徴や園芸品種
原産:スペイン
学名:Antirrhinum hispanicum
草丈:約20~30cm
分類:多年草
開花時期:春・秋
花色:桃色●黄色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:
宿根キンギョソウ(ヒスパニカム)とは!?
宿根キンギョソウ(ヒスパニカム)は学名Antirrhinum hispanicum、別名「スパニッシュ・スナップドラゴン(Spanish snapdragon)」や「クリーピング・スナップドラゴン(Creeping Snapdragon)」とも呼ばれるスペイン原産の多年草です。
宿根キンギョソウ(ヒスパニカム)の語源(由来)
- 属名のAntirrhinumは古代ギリシャ語で「子牛の鼻」を意味する「ἀντίρρινον」に由来しており、花後に出来る果実が牛の花に似ている所から来ていると言われています。
- 種小名のhispanicumは「スペインの」を意味しており、自生地に由来します。
宿根キンギョソウ(ヒスパニカム)の特徴(魅力)
- 宿根キンギョソウ(ヒスパニカム)は「金魚」や「竜の口」にも例えられる個性的な花姿が魅力の多年草です。
- ↳花色は薄桃色と白色で中心部の膨らみに黄色の斑点が入ります。
- 茎や葉は白色の腺毛で覆われているため灰緑色の外観をしています。
- 茎は直立もしくは匍匐する様に広がり通常高さより横へと大きく広がります。
- ↳また匍匐する性質から英名で「Creeping(這う) Snapdragon(キンギョソウ)」と呼ばれます。
宿根キンギョソウ(ヒスパニカム)の茎は緑色で全体に白色の腺毛が密に生えてふさふさした見た目をしています。茎は基部で直立もしくは斜上に成長して、しばしば茎の途中で曲がり横臥し地面を這い高さ約20(~30)cm、幅約30(~60)cmに成長します。葉は茎の下部では対生葉序になり上部では互生葉序になります。葉色は緑色で白色の腺毛が密に生えるためビロードの様な外観があり、葉身の大きさは長さ0.5(~3.5)cm、幅約0.2(~2)cmあり、葉身の形は線形もしくは披針形か卵形です。花序は総状花序に花が集まり、個々の花の色は白色もしくは桃色で下唇の膨らみ部分に黄色の斑点があり、花冠は仮面状花冠(唇形に似るが上唇と下唇の間に膨らみがある)です。花後の果実は袋状の蒴果で熟すと頂部が避けて穴があき、多数の黒色の種子を放出します。
宿根キンギョソウ(ヒスパニカム)の栽培方法
宿根キンギョソウ(ヒスパニカム)を育てる際に注意する事は「長雨による多湿」です。何故なら宿根キンギョソウ(ヒスパニカム)は長雨に当たったり多湿環境になると、真菌性の病気や細菌性の病気にかかり、株が弱ったり枯れてしまったりするからです。そのため、出来るだけ長雨の影響が少ない場所に植えたり、土壌の排水性を高めておく等の対策が必要でしょう。