シクラメンは属の中に約23種がありヨーロッパと西アジアを原産とする多年草です。一般に園芸では、秋から春にかけて休む事なく咲き続け大輪や小輪等の様々な園芸品種があるシクラメン(C. persicum)、秋咲きで耐寒性が強く1年を通して葉があるプルプラセンス種、アイビーの様な魅力的な葉をもちグランドカバーとして魅力的なヘデリフォリウム種等が親しまれます。
シクラメンは、一般的な夏の暑さと過湿を苦手にしているため夏越しがやや苦手です。一方でシクラメン(C. persicum)を除き、多くのシクラメンは冬の寒さに強く冬越しは容易です。
種毎の育て方は写真か育て方をクリックすると出てくるためそちらで確認して下さい。
このページでは種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を記載しています。
![]() 開花時期:10月~5月 | ![]() 開花時期:8月~11月 |
![]() 開花時期:9月~11月 | ![]() ④コウム 開花時期:12月~4月 |
![]() 開花時期:9月~11月 | ⑥その他の種や園芸品種 |
原産:地中海沿岸
学名:Cyclamen persicum
草丈:約15cm~50cm
分類:多年草
開花時期:10月~5月
花色:桃色●赤色●黄色●青色●紫色●白色〇
葉色:緑色●黄色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:普通
誕生花:1月14日/12月7日/12月10日
花言葉:「内気」「憧れ」「気後れ」「はにかみ」
特徴: シクラメンは学名Cyclamen persicum、別名「カガリビバナ」や「ブタノマンジュウ」とも呼ばれる地中海沿岸を原産とする多年草です。和名「カガリビバナ」の由来は花が咲いてる姿が篝火を連想させる所からきており、別名「ブタノマンジュウ」の由来は地面下にある塊茎がまんじゅうに見える所からきています。また属名のシクラメン(Cyclamen)はギリシャ語の「kyklos(円)」が語源になっており丸い塊茎に由来しており、種小名のペルシアン(persicum)は「ペルシャの」を意味しています。
シクラメンの特徴(魅力)は、秋から晩春にかけて休みなく開花し続ける開花力と、下部で丘陵の様に優雅に広がるロゼット状の草姿、篝火や兎の耳を連想させる様な可愛らしい花の形にあります。
シクラメンの花の咲き方は一般的に下向きに開花して通常5個の花弁が捻りながら後方に反り返り咲きますが、その他にも花弁の先が細かく波打ち切れ込みが入りフリル付きのドレスの様な花姿を見せる「フリンジ咲きシクラメン」や花弁全体が波打ち花弁の先に切込みが入りふんわりしたレースのドレスの様な花姿を見せる「ラッフル咲きシクラメン」、花弁が幾重にも重なる「八重咲きシクラメン」、花弁が完全に反り返らず羽の様に花弁を水平に広げる咲きかたをする品種等があります。
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葉は地面に埋まる塊茎の中心部から出る根生葉のみで、花茎よりも短い葉柄を伸ばし中央から外側に向かい優雅に葉を広げます。葉の形は丸みを帯びたハート形で、不規則に入る銀白色の班はスタイリッシュな雰囲気を作るカラーリーフとして魅力的です。
シクラメン(C.persicum)は基本的に寒さに弱く強い霜に当たると枯れる為、暖地以外での屋外での越冬は難しく通常は屋内の窓際等で育てられます。屋外で育てる場合は寒さに強い原種と交配されたガーデンシクラメン等が利用されており、こちらは通常のシクラメン(C.persicum)より耐寒性がやや強く花壇等に植えて楽しむ事も可能です。
開花時期は秋から晩春、花色は桃色や赤色、黄色や青色、紫色や白色があり、個々の花は下向き咲き花弁が5個あり上に反り返る、花序は茎頂に花が1個だけ単頂花序に咲きます。草姿はロゼット状で扁球の形をした塊茎がありから高さ約15(50)cm × 幅は15(50)cmまで成長します。葉色は緑色で白色や黄色の班が入り、葉身は心形(腎臓形)で、葉序は根生葉につきます。
シクラメンは一般的に種まきで増やされますが、秋に球根を分割して増やす事も可能です。育てる際は一般的に霜に弱いため、冬は室内もしくは霜の降りない場所で育てますが、ガーデンシクラメンであれば花壇等で育てる事も可能です。また夏の高温多湿も苦手にしているため長雨や強い日差しから株を守る必要があるでしょう。
原産:ヨーロッパ
学名:Cyclamen purpurascens
草丈:約10cm
分類:多年草
開花時期:7月~10月
花色:桃色●紫色●白色〇
葉色:緑色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:1月14日/12月7日/12月10日
花言葉:「内気」「憧れ」「気後れ」「はにかみ」
特徴:シクラメン(プルプラセンス)は学名Cyclamen purpurascens、別名「パープル・シクラメン(purple cyclamen)」とも呼ばれるヨーロッパ原産の常緑多年草です。属名のシクラメン(Cyclamen)はギリシャ語の「kyklos(円)」が語源になっており丸い塊茎に由来しており、種小名のプルプラセンス(purpurascens)はラテン語で「紫色になる」を意味しており、花色に由来しています。
シクラメン(プルプラセンス)は多くの一般的なシクラメンと違い、常緑性(時に落葉性)で夏に葉が入れ替わり、夏から秋にかけて花を咲かせます。花には甘い香りがあり、花弁は反り返り強く捻れ、お辞儀する様に下向きに開花する個性的な花姿を見せます。葉は地面に埋まる塊茎の成長点から出る根生葉のみで、花茎よりも短い葉柄を伸ばし中央から外側に向かい優雅に葉を広げます。葉の形は長さ幅ともに同程度の大きさでハートの形をしており、葉の縁部分や中央に不規則な白色の班が入ります。
開花時期は夏から晩秋、花色は桃色や紫色、白色があり、個々の花は下向きで花弁が5個あり上に反り返り、花序は茎頂に花が1個だけ単頂花序に咲きます。草姿はロゼット状で扁球の形をした塊茎がありから高さ約10cm × 幅は役20cmまで成長します。葉色は緑色で白色の班が入り、葉身は心形(腎臓形)で、葉序は根生葉につきます。
シクラメン(プルプラセンス)は一般的に種まきで増やされますが、秋に球根を分割して増やす事も可能です。育てる際は一般的に鑑賞用として育てられているシクラメン(C.persicum)と違い、寒さに強く屋外で容易に越冬する事が出来ますが、ただし夏の高温多湿は苦手なため管理に注意が必要です。
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原産:地中海沿岸
学名:Cyclamen hederifolium
草丈:約10cm~15cm
分類:多年草
開花時期:9月~11月
花色:桃色●紫色●白色〇
葉色:緑色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:1月14日/12月7日/12月10日
花言葉:「内気」「憧れ」「気後れ」「はにかみ」
特徴:シクラメン(ヘデリフォリウム)は学名Cyclamen hederifolium、別名「アイビーリーブドシクラメン(ivy-leaved cyclamen)」とも呼ばれ地中海沿岸を原産とする多年草です。属名のシクラメン(Cyclamen)はギリシャ語の「kyklos(円)」が語源になっており丸い塊茎に由来しており、種小名のヘデリフォリウム(hederifolium)は「ヘデラ(アイビー)属」を意味するhederaと「葉」を意味するfoliumからなっています。
シクラメン(ヘデリフォリウム)の特徴はアイビーの葉を連想させる様な鋭利でスタイリッシュな葉の形にあり、葉は地面に埋まる塊茎の成長点から出る根生葉のみで、花茎よりも短い葉柄を伸ばし中央から外側に向かい優雅に葉を広げます。
シクラメン(ヘデリフォリウム)の花は夏の終わりから秋の終わり頃まで咲き、花は花弁の付け根辺りに突起が出ており、他のシクラメンではあまり見かけません。また花弁は反り返り緩く捻れ、お辞儀する様に下向きに開花する個性的な花姿を見せます。
シクラメン(ヘデリフォリウム)は地面下にある塊茎が直径25cmをこえる事もあり、年を追う事に非常に巨大になります。その為、葉が幅広く広がり地面を被覆する事ができます。一方で一般的なシクラメン(Cyclamen persicum)は塊茎が5~15cm程度とそこまで大きくなりません。
開花時期は秋から晩秋、花色は桃色や紫色、白色があり、個々の花は下向きに開花し花弁が5個あり上に反り返る、花序は茎頂に花が1個だけ単頂花序に咲きます。草姿はロゼット状で扁球の形をした塊茎がありから高さ約10(15)cm × 幅は役15(30)cmまで成長します。葉色は緑色で白色の班が入り、葉身は矢尻形もしくは心形(腎臓形)で、葉序は根生葉につきます。
シクラメン(ヘデリフォリウム)は一般的に種まきで増やされますが、秋に球根を分割して増やす事も可能です。育てる際は一般的に鑑賞用として育てられているシクラメン(C.persicum)と違い、寒さに強く屋外で容易に越冬する事が出来ますが、ただし夏の高温多湿は苦手なため管理に注意が必要です。
シクラメン・ヘデリフォリウム種(シルバーリーフ)は、やや鋭利なハートの形をした葉の形とシルバーグリーンの葉色がスマートで洗練された雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花はお辞儀する様に下向きに開花し白色の花弁を上に反り返らせながら咲かせます。高さ約10(15)cm × 幅は役15(30)cmまで成長します。 (´・ω・)p楽天で購入q | ![]() ディープローズ (´・ω・)p楽天で購入q |
原産:コーカサス地方
学名:Cyclamen coum
草丈:約10cm~15cm
分類:多年草
開花時期:12月~4月
花色:桃色●紫色●白色〇
葉色:緑色●黄色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:1月14日/12月7日/12月10日
花言葉:「内気」「憧れ」「気後れ」「はにかみ」
特徴:シクラメン(コウム)は学名Cyclamen coum、別名「イースターン ソーブレッド(eastern sowbread)」とも呼ばれコーカサス地方を原産とする多年草です。
シクラメン(コウム)は特徴は殆ど円状の丸みを帯びたハート形の可愛らしい葉にあり、また花も同様に個々の花弁が他のシクラメンと比べて丸みを帯びています。地面下にある塊茎は小さく6.5cmを超えて成長する事は殆どなく、葉は地面に埋まる塊茎の成長点から出る根生葉のみで、花茎よりも短い葉柄を伸ばし中央から外側に向かい優雅に葉を広げます。
開花時期は冬から春、花色は桃色や紫色、白色があり、個々の花は下向きに開花し花弁が5個あり上に反り返る、花序は茎頂に花が1個だけ単頂花序に咲きます。草姿はロゼット状で扁球の形をした塊茎がありから高さ約10(15)cm × 幅は役15(30)cmまで成長します。葉色は緑色で白色の班が入り、葉身は心形(腎臓形)で、葉序は根生葉につきます。
シクラメン(コウム)は一般的に種まきで増やされますが、秋に球根を分割して増やす事も可能です。育てる際は一般的に鑑賞用として育てられているシクラメン(C.persicum)と違い、寒さに強く屋外で容易に越冬する事が出来ますが、ただし夏の高温多湿は苦手なため管理に注意が必要です。
![]() (´・ω・)p楽天で購入q | ![]() シクラメン(アルバム)は白色の花弁の基部に紫色の班が入る上品な花を咲かせる魅力的な園芸品種で、葉は丸みを帯びたハート形で基本的に班は入らず濃い緑色をしています。高さ約10cm × 幅は役15cmまで成長します。
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原産:ギリシャ/トルコ
学名:Cyclamen graecum
草丈:約10~15cm
分類:多年草
開花時期:9月~11月
花色:桃色●白色〇
葉色:緑色●黄色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:1月14日/12月7日/12月10日
花言葉:「内気」「憧れ」「気後れ」「はにかみ」
特徴:シクラメン(グラエクム)は学名Cyclamen graecum、別名「ギリシャ・シクラメン(Greek cyclamen)」とも呼ばれギリシャやトルコを原産とする多年草です。属名のシクラメン(Cyclamen)はギリシャ語の「kyklos(円)」が語源になっており丸い塊茎に由来しており、種小名のグラエクム(graecum)は「ギリシャの」を意味しており自生地に由来しています。
シクラメン(グラエクム)の特徴は葉の縁部分にギザギザとした鋸歯が入り、ハートの形をした装飾的な葉形にあり、他のシクラメンと同様に葉には白色の不規則な班が入ります。塊茎は大きく成熟すると20cm迄成長する事があり、葉は塊茎の中心部の成長点から出る根生葉のみです。
シクラメン(グラエクム)の花は夏の終わりから秋の終わり頃まで咲き、花は花弁の付け根辺りに小さな突起が出ています。ただしヘデリフォリウム種(C. hederifolium)程目立ちません。また花弁は反り返り緩く捻れ、お辞儀する様に下向きに開花する個性的な花姿を見せます。
開花時期は秋から晩秋、花色は桃色や紫色、白色があり、個々の花は下向きに開花し花弁が5個あり上に反り返る、花序は茎頂に花が1個だけ単頂花序に咲きます。草姿はロゼット状で扁球の形をした塊茎がありから高さ約10(15)cm × 幅は役15(30)cmまで成長します。葉色は緑色で白色の班が入り、葉身は矢尻形もしくは心形(腎臓形)で、葉序は根生葉につきます。
シクラメン(グラエクム)は一般的に種まきで増やされますが、秋に球根を分割して増やす事も可能です。育てる際は一般的に鑑賞用として育てられているシクラメン(C.persicum)と違い、寒さに強く屋外で容易に越冬する事が出来ますが、ただし夏の高温多湿は苦手なため管理に注意が必要です。
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