リモニウム(スターチス)は属の中に約159種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、小花が上向きに並び咲く個性的な花姿と長期間に渡り装飾性が保たれる花(萼)が魅力的なスターチス(ハナハマサジ)、カスミソウを思わせる様なふんわりした花姿と光沢のある大きな葉が特徴のリモニウム(ラティフォリウム)等が親しまれています。
リモニウム(スターチス)属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
リモニウム(スターチス)の主な種の目次
①スターチス(ハナハマサジ) 開花時期:5月~7月 | ②リモニウム(ラティフォリウム) 開花時期:5月~7月 |
③その他の園芸品種 |
スターチス(ハナハマサジ)の特徴や園芸品種
原産:地中海沿岸
学名:Limonium sinuatum
草丈:約30~70cm
分類:多年草(短命)
開花時期:5月~7月
花色:桃色●黄色●紫色●青色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:普通
誕生花:4月29日/5月7日
花言葉:驚き/変わらぬ心/途絶えぬ記憶
用途:切り花
スターチス(ハナハマサジ)とは!?
スターチス(ハナハマサジ)は学名Limonium sinuatum、和名では「ハナハマサジ」と呼ばれますが、一般的には単に「スターチス」や「リモニウム」と呼ばれる地中海沿岸を原産とする短命の多年草です。
スターチス(ハナハマサジ)の語源(由来)
- 属名のLimoniumの由来は古代ギリシャ語で「牧草地」を意味する「λειμών(leimon)」からきています。
- 種小名のsinuatumはラテン語で「曲がっている」を意味しており、波打つ葉の形に由来します。
スターチス(ハナハマサジ)の特徴(魅力)
- スターチス(ハナハマサジ)は小花が上向きに並び穂状(穂状花序)に咲く個性的な花姿をしています。
- スターチス(ハナハマサジ)は一般的に萼を鑑賞する目的で育てられます。
- 萼は紙質で乾燥しても色褪せが殆どなく紫色・青色・黄色・桃色・白色等の色があり装飾的です。
- 花は白色(~薄黄色)で萼と違い直ぐに散るため鑑賞目的では重要視されません。
- スターチス(ハナハマサジ)は切り花の日持ちが約7~14日と長いため非常に人気が高い切り花です。
- 花(萼)は乾燥しても色褪せが殆どなく形が崩れにくいためドライフラワーとしても高い人気があります。
- スターチス(ハナハマサジ)の葉は基部でロゼット状に広がります。
- 葉の縁部分が波のように凹凸した波状縁をしている所が特徴です。
- 茎には葉にも似た薄い翼があります。
- 茎の翼は葉の機能を果たしています。
- スターチス(ハナハマサジ)は乾燥に非常に強く肥料も基本的に不要なため理想的環境であれば放ったらかしで育てられます。
スターチス(ハナハマサジ)の草姿はロゼット状です。葉は根生葉で中央から外側へと広がり、葉色は緑色で白色の毛が生え、葉身の長さ約6(~12)cm、幅約1.5(~3.5)cm、葉身は縁部分が波打ち波状縁もしくは羽状浅裂(全裂)します。茎には葉の様に見える翼があり、直立して分枝しながら高さ15(~70)cmの間で成長します。花序は穂状花序(小花は一方に偏る)が散房に集まる穂状散房花序です。個々の花は白色(~薄黄色)で花弁が5個あり、萼は紫色・青色・桃色・黄色・白色等の色があり、萼の形は漏斗形です。
スターチス(ハナハマサジ)の切り花の楽しみ方
- スターチス(ハナハマサジ)の収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- スターチス(ハナハマサジ)の収穫は出来るだけ多くの萼が色付き展開したタイミングで行いましょう。
- 成熟していないタイミングで収穫すると萎れやすくなるため注意が必要です。
- 収穫したら水に漬けて水切りを行います。
- 水切りしたら花瓶に生けて、出来るだけ直射日光の当たらない低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水切りと水換えを行います。
- ↳管理場所や管理の方法でも左右されますが日持ちは7~14日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
スターチス(ハナハマサジ)のドライフラワーの作り方
- スターチス(ハナハマサジ)の収穫は乾燥が続く日の朝(朝露が消えた後)もしくは夕方に行いましょう。
- 収穫のタイミングは花が完全に開き最高の色が出ている花を選びます。
- 茎を好みの長さで剪定ハサミで切って収穫して下葉を取り除きましょう。
- 収穫した花はハンギング法で乾燥させます。
ハンギング法
ハンギング法とは、植物を壁や天井等から吊り下げて自然乾燥でドライフラワーをつくる方法です。ハンギング法は最も一般的に利用されるドライフラワーを作る手順で、用意する物も花材以外には殆ど要らず手軽に作れる所が魅力です。手順は花の茎の下部を固定する物(麻紐・洗濯バサミ等)で抑えて、逆さにし壁や天井から吊り下げます。管理する場所は基本的に直射日光の当たらない涼しく乾燥した場所です。乾燥させる時間は2~4週間程度で、自然乾燥させます。
スターチス(ハナハマサジ)の栽培方法
園芸では、紙質で装飾的な花(萼)を鑑賞する目的や、その花を収穫して切り花として利用する目的で育てられます。スターチスは長雨や多湿に弱い事から、雨に当たりにくい場所の花壇や、管理のしやすい鉢植えに植えて様々な場所で楽しまれたりします。
スターチス(ハナハマサジ)を育てる際に注意する事は「長雨の浸水」や「多湿」です。何故ならスターチス(ハナハマサジ)は長雨による浸水や多湿環境になると、根腐れを引き起こしたり病気になり株が弱りやすく枯れてしまったりするからです。そのため、出来るだけ長雨の影響が少ない場所に植えたり、土壌の排水性を高めておく等の対策が必要でしょう。
スターチス(ハナハマサジ)の主な園芸品種
リモニウム(ラティフォリウム)の特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ
学名:Limonium latifolium
草丈:約30~70cm
分類:多年草
開花時期:5月~7月
花色:桃色●紫色●青色●
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:4月29日/5月7日
花言葉:驚き/変わらぬ心/途絶えぬ記憶
用途:切り花
リモニウム(ラティフォリウム)とは!?
リモニウム(ラティフォリウム)は学名Limonium latifolium、別名「ニワハナビ」や「ヒロハノハマサジ」とも呼ばれるヨーロッパ原産の多年草です。
リモニウム(ラティフォリウム)の語源(由来)
- 属名のLimoniumの由来は古代ギリシャ語で「牧草地」を意味する「λειμών(leimon)」からきています。
- 種小名のlatifoliumはラテン語で「広い葉」を意味します。
リモニウム(ラティフォリウム)の特徴(魅力)
- リモニウム(ラティフォリウム)は細く枝分かれする茎(花茎)は基本的に葉が付きません。
- そのため風通しのよい空間が作られ繊細な雰囲気をつくります。
- 花は細い茎(花茎)にスプレーを吹きかけたかのように小さな花が多数つきます。
- そのためカスミソウを思わせる様な可憐な雰囲気をつくります。
- リモニウム(ラティフォリウム)は切り花やドライフラワーやプリザーブドフラワーの花材として非常に高い人気があります。
- リモニウム(ラティフォリウム)の葉は基部でロゼット状に広がります。
- 葉は非常に大きく濃い緑色で光沢があり春から夏にかけ地面の被覆植物として利用出来ます。
- リモニウム(ラティフォリウム)は乾燥に非常に強く肥料も基本的に不要なため理想的環境であれば放ったらかしで育てられます。
リモニウム(ラティフォリウム)の草姿はロゼット状です。葉は根生葉で中央から外側へと広がり、葉色は緑色で光沢があり、葉身は長さ約30cm、葉身の形はヘラ形です。花茎は高さ約30(~70)cmになり、花序は薄紫色(~桃色)の小花が多数集まり複散房花序に咲きます。
リモニウム(ラティフォリウム)の切り花の楽しみ方
- リモニウム(ラティフォリウム)の収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- リモニウム(ラティフォリウム)の収穫は出来るだけ多くの萼が色付き展開したタイミングで行いましょう。
- 成熟していないタイミングで収穫すると萎れやすくなるため注意が必要です。
- 収穫したら水に漬けて水切りを行います。
- 水切りしたら花瓶に生けて、出来るだけ直射日光の当たらない低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水切りと水換えを行います。
リモニウム(ラティフォリウム)のドライフラワーの作り方
- リモニウム(ラティフォリウム)の収穫は乾燥が続く日の朝(朝露が消えた後)もしくは夕方に行いましょう。
- 収穫のタイミングは花が完全に開き最高の色が出ている花を選びます。
- 茎を好みの長さで剪定ハサミで切って収穫して下葉を取り除きましょう。
- 収穫した花はハンギング法で乾燥させます。
リモニウム(ラティフォリウム)の栽培方法
園芸では、カスミソウを思わせる様なふんわりとした花姿を鑑賞する目的や、その花を収穫して切り花やドライフラワーとして利用する目的で育てられます。リモニウム(ラティフォリウム)は長雨や多湿に弱い事から、雨に当たりにくい場所の花壇や、管理のしやすい鉢植えに植えて様々な場所で楽しまれたりします。
リモニウム(ラティフォリウム)を育てる際に注意する事は「長雨の浸水」や「多湿」です。何故ならリモニウム(ラティフォリウム)は長雨による浸水や多湿環境になると、根腐れを引き起こしたり病気になり株が弱りやすく枯れてしまったりするからです。そのため、出来るだけ長雨の影響が少ない場所に植えたり、土壌の排水性を高めておく等の対策が必要でしょう。
リモニウム(ラティフォリウム)の主な園芸品種