- 原産:オーストラリア
- 科:キキョウ(Campanulaceae)
- 属:イソトマ(Isotoma)
- 種:アクシラリス(Isotoma axillaris)
- 同義語:Laurentia axillaris
- 別名:ローレンティア/イソトマ・アクシラリス/ロック・イソトマ(rock isotome)/ショウイーイソトマ(showy isotome)
- 開花時期:5月~10月(夏場は休む)
- 花の色:桃色●青色●紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 分類:多年草
- 被覆方法:匍匐性
- 草丈:約20~50cm
- 誕生花:7月15日
- 花言葉:猛毒/心を開く/強烈な誘惑/優しい知らせ
- 用途:開花期間長い/グランドカバー/ロックガーデン/エレガントなお庭
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
イソトマとは!?
イソトマは学名Isotoma axillaris、別名では「ローレンティア」や「ロック・イソトマ(rock isotome)」等とも呼ばれるオーストラリアが原産の多年草です。
イソトマの語源(由来)
- 属名のIsotomaは、ギリシャ語で「等しい」を意味する「ἴσος(isos)」と、古代ギリシア語で「切る」「断片」を意味する「τόμος(tomos)」の2語からなります。
- 種小名のaxillarisはラテン語で「腋生の」を意味しており花序に由来します。
イソトマの特徴(魅力)
- イソトマは全体的に細く華奢な外観をしており、春から秋にかけて咲く青色の星形をした花が楚々とした繊細な印象を与える植物です。
- 園芸では茎が匍匐性または直立に伸びて広がる性質がある事から、地被植物として利用される事が多い植物です。
- 開花は春から秋、一般的には春から初夏に咲いた後、夏になると花が少なくなり、秋に復活して花を再度咲かせます。
- 花は細い花弁が5個、放射状に広がるため、海外では「blue star」とも呼ばれ「星」の形に例えられます。
- 花の色は薄い紫色(薄い青色)をしているため、静かで上品な印象を与えたり、心が癒されるような優しい空間をつくる事が出来ます。そのためエレガントなお庭などによく合います。
- 葉は羽状に裂けるため全体的に細くシャープな外観をしており、また葉と葉の間に光を通す均一な空間をつくるため、繊細な印象を与え、雑多な印象を抑えます。
- 茎から出る乳液は目に入ると失明する危険があるため扱う際は注意が必要です。
イソトマの草丈は約20(~50)cm、草姿は直立または匍匐性、茎は匍匐した後に途中で立ち上がる傾状茎、茎の色は緑色です。
葉序は互生葉序、葉色は緑色、葉身の長さ1.5(~15)cm、幅は約0.1(~0.5)cm、葉身の形は楕円形または狭楕円形、葉の縁部分は羽状浅裂または羽状中裂しており、裂片は線形になる。
花序は腋性、腋性は葉腋から花柄を出し1個の花を付けます。花は筒状で先端が横に平開して深く裂け裂片が5個あり、裂片の色は紫色、雄蕊は筒部と結合しています。果実は蒴果(複数の心皮からなり果皮が裂開して種子を放出する)です。
イソトマの園芸品種の紹介
- ペティーズピンク(isotoma axillaris patti’s pink)は、花の色が桃色をしているため、可愛らしい印象を与え、ロマンティックな雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。
- フェアリーカーペット(isotoma axillaris ‘fairy carpet’)は、殆ど茎が立ち上がらず横へと広がるため絨毯のような草姿をつくり、静かで優しい雰囲気をつくる薄い青色または薄い紫色の花を咲かせます。
- アバンギャルド・ブルー(isotoma axillaris ‘avant garde blue’)は、一般的な種よりも花付きがよく大輪なため花姿が華やかです。また薄い青色または薄い紫色の花色が、静かで気品のある雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。
- アバンギャルド・ピンク(isotoma axillaris ‘avant garde pink’)は、一般的な種よりも花付きがよく大輪なため花姿が華やかです。また薄い桃色の花色が、可愛らしくロマンティックな雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。
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イソトマ属の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
イソトマの育て方
花壇の土づくり
日当り
イソトマは、日光のよく当たる日向から、午後から日陰になるような半日影までで育てられます。
土壌の土質
イソトマは、通気性と排水性がとても良く、適度に保水性のある土壌を好みます。水分が停滞するようなジメジメした土壌では生育不良を引き起こしたり根腐れする事もあるため粘土質な土壌は避けた方が良いでしょう。植え付けの前に土壌診断を行い、通気性がよく適度に腐葉土等が入った土壌に改良しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
イソトマは、日光のよく当たる日向から、午後から日陰になるような半日影までで育てられます。
培養土
イソトマは一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+ピートモス(PH調整済)=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
イソトマは、乾燥に比較的に強い植物ですが、やや湿り気のある土壌を好みます。そのため雨が長く降らず乾燥が続く場合はしっかり水やりを行い、やや湿り気のある土壌に保つようにしましょう。
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
肥料の与え方
イソトマは、ある程度肥沃な土壌で育てている場合は肥料が無くても育てられます。
肥料は、栄養の乏しい土壌で育てていたり、土壌の劣化や栄養がなくなるのが早い鉢植えで育ている場合に与えます。基本的には生育期間中、1ヶ月に1度の頻度で水で薄めた液肥を、水やりと一緒に与えましょう。
剪定のやり方
イソトマは剪定しなくても問題ないですが、晩秋に軽く切り戻しを行い春からの新しい成長に備えることも出来ます。
夏越しする方法
イソトマは、夏の暑さに耐えますが強い日差しで生育不良を引き起こしたり、また乾燥によっても同様の症状が出て株が弱る事があります。そのため必要に応じた夏越し対策が必要です。
夏越し対策
- 西日の当たる環境は【強い暑さ・強い日差し・乾燥】などの複合的なストレスがかかり、生育不良を引き起こす可能性があります。
- 鉢植えであれば西日の当たらない場所に移動します。
- 地植えであれば西日の当たらない場所に植えたり遮光ネットを利用したりしましょう。
- 乾燥を苦手にしていることから土の表面が乾燥してきたら水やりをしっかり行います。
- 特に鉢植えで育てている場合は、乾燥がより早くなるため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:10b~11a
イソトマは基本的に冬の寒さと霜に耐えられません。そのため冬に枯れる一年草として育てるか、冬越しさせたい場合は屋内や温室に入れて管理するのが一般的です。
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挿し木や株分けで増やす
播種で増やす
イソトマの種蒔の方法
播種時期:3月~5月
発芽適温:約15~20度
発芽日数:
発芽条件:
種まき手順
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。
- もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に土を被せないか薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
イソトマの病気
- 灰色カビ病
イソトマの害虫