原産:ブラジル
科:キツネノマゴ(Acanthaceae)
属:キツネノマゴ(Justicia)
種:サンゴバナ(carnea)
別名:ブラジリアン・プラム(Brazilian Plume)/フラミンゴフラワー(flamingo flower)/フラミンゴプラント(flamingo plant)/ジャスティシア・カルネア
開花時期:5月~10月
花の色:赤色●桃色●白色〇
葉色:緑色●
分類:常緑多年草
草丈:約120~200cm
誕生花:2月12日
花言葉:「きらめき」「揺れる心」「繊細な想い」「華やかな恋」「女性美の極致」
用途:開花期間長い/背が高い花/日陰植物
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
サンゴバナとは!?
サンゴバナは学名Justicia carnea、別名「フラミンゴフラワー(flamingo flower)」や「フラミンゴプラント(flamingo plant)」や「ブラジリアン・プラム(Brazilian Plume)」とも呼ばれるブラジル原産の常緑多年草です。
サンゴバナの語源(由来)
- 属名のJusticiaは18世紀のスコットランドの園芸家James Justiceへの献名です。
- 種小名のcarneaは「肉」を意味しており、恐らく肉を思わせる様な花色に由来します。
- サンゴバナの由来は花の形や色が「サンゴ」を思わせる所からきています。
サンゴバナの特徴(魅力)
- サンゴバナは長い唇形の花が立ち上がる様に密に咲く個性的な花姿をしています。
- ↳個性的な花姿は「珊瑚」「フラミンゴ」「羽飾り」「王冠」等に例えられており様々な別名をもっています。
- 開花期間が長いため長期間にわたり花を楽しめます。
- サンゴバナの明るくポップな花色は暖かな南国を連想させるためトロピカルな雰囲気のお庭やカラフルなお庭等によく合うでしょう。
- サンゴバナは幾つかの茎が地面から直立に伸びて高さ最大200mまで成長します。
サンゴバナの茎は緑色(~暗緑色)、幾つかの茎が地面から直立して株立ち状になり高さ約120(200)cmと幅約60(~90)cmまで成長します。葉は対生葉序、葉色は緑色で光沢があり、葉身の大きさは長さ25cm迄、葉身の形は披針形もしくは卵形です。花序は長さ約20cmの穂状花序に密集しており、個々の花は赤色(~桃色)もしくは白色の2唇形で、長さは6cm迄で立ち上がる様に咲きます。
サンゴバナの栽培方法
園芸では、春から秋まで持続的に開花する花を鑑賞する目的で育てられる事が多く、比較的に背が高くなる事から花壇の中央や後方等に植えて高さと立体感を出したり、また管理のしやすい鉢植えに植えて様々な場所で楽しまれたりします。色鮮やかな赤色や桃色の花は、ポップでエネルギーに満ちた印象や、南国の暖かな印象を与えるため、親しみやすさを感じさせる様なカジュアルなお庭や、様々な色(青色・黄色等)を組合せながらつくるカラフルなお庭等によく合うでしょう。
サンゴバナを育てる際に注意する事は「冬の寒さ」です。なぜならサンゴバナは強い霜に当たると枯れてしまうからです。暖地であれば地植えでも越冬する事が可能ですが、強い霜の当たる地域では屋内や温室に入れるなどの対策をする必要があるでしょう。
キツネノマゴの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
キツネノマゴの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2022】
サンゴバナの育て方
花壇の土づくり
日当たり
サンゴバナは日向でも育てられますが、強い日差しの当たる環境では葉やけを引き起したり乾燥が早まる等して上手く育たない可能性があります。そのため、午前中のみ日が当たり午後から日陰になるような半日影で育てる事が理想です。また間接光のみが当たる日陰で育てる事も可能です。
土壌の土質
サンゴバナは均一に湿り気が保たれる様な土壌を好みます。そのため通気性と保水性のバランスがよく、有機物が豊富に入る肥沃な土壌で育てましょう。
植付けの前に土壌診断を行い、土壌改善を行いましょう。
土壌を掘る時に土が硬かったり濡らした土を握った時に塊が崩れない等する場合は、粘土に近い土壌のため必要に応じて通気性を高めるパーライトや川砂を入れます。
逆に濡らした土を握った時に土がバラバラと崩れる場合は砂土に近いため、田土や黒土を混ぜます。
花壇の土が肥沃な土壌の場合は黒っぽい腐植の色をしています。それ以外の土色では肥沃さが足りない場合があります。その場合は牛ふん堆肥や腐葉土等の堆肥を混ぜこみましょう。
鉢土づくり
日当り
サンゴバナは日向から間接光のみが当たるような日陰迄で育てられますが、午前中のみ日が当たり午後から日陰になる半日影が理想的環境です。
培養土
サンゴバナは一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
サンゴバナは持続的に湿り気のある土壌を好み、乾燥にそこまで強くありません。そのため土が乾燥してきたらしっかり水やりを行いましょう。
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。
肥料の与え方
サンゴバナは花をしっかり咲かせるために、植付け時に元肥を施し、また生育期間中も持続的に追肥を施す事が大切です。
元肥
元肥は植え付け時に与える肥料の事です。元肥は肥効が長い緩効性肥料を選びましょう。成分は水平型肥料(肥料成分がバランスよく入る)もしくは山型肥料(リン酸が多い)を選びます。
元肥の与え方は花壇の場合も鉢植えの場合も、基本的に土壌に均一に混ぜこむ全面施肥です。
追肥
サンゴバナの追肥は、春から秋の生育期間中持続的に行います。基本的には液肥で与えるといいでしょう。液肥で与える場合は10~14日に一度のペースで水やりの際に与えます。
また必要に応じて化成肥料や緩効性肥料を利用すると、省力化に繋がり追肥作業が楽になります。化成肥料や緩効性肥料は山型肥料(リン酸多め)を選び、株から少し離した場所に規定量を置肥しましょう。
おすすめの肥料
剪定のやり方
サンゴバナの剪定は「花がら摘み」「切り戻し」「間引き」の3つに分かれます。基本的に新しく成長した茎から花を咲かせるため、剪定による恩恵を高くうけます。
花がら摘み
開花期間中は一般的に花がら摘みが必要です。何故なら枯れた花を残すと見た目が悪いばかりか、種を作り初めて株が弱ったり新しい花がつくられにくくなったりするからです。枯れた花を摘む事は、新しい花の開花を促す事に繋がります。
切り戻し
サンゴバナの切り戻しは早春に行います。
切り戻しのやり方は地際から約15~30cmの間の節の上から一律に切り戻すだけです。
切り戻し作業を行わないと、生産性の低い古い茎が残り花数が減ったり、ひょろひょろとした茎が1本だけ伸びて見た目がわるくなったり、茎が間延びして倒れやすくなったりと、全体的に見た目が悪くなる傾向にあります。逆に切り戻しを行う事で、株が若返り、枝数が増えてふさふさとした樹形になり、沢山の花を咲かせる様になります。
間引き剪定
サンゴバナの間引き剪定は、冬越しが終わる早春頃に行いましょう。
間引き剪定のやり方は、枯れた茎(古い茎)を根元付近で強く切り戻し取り除くだけです。
間引き剪定の目的は不要な茎を取り除く事で、主要な茎もしくは新しく成長する芽にエネルギーを優先的に送ったり、光の通りや風通しをよくしたりする事で健康な成長を促す所にあります。
夏越しする方法
サンゴバナは夏の暑さに耐えますが、強い日差しで葉やけを引き起こしたり、強い乾燥で生育が鈍くなる事があります。そのため必要に応じた夏越し対策が必要です。
サンゴバナの夏越し対策
- 鉢植えで育てている場合は、葉やけと乾燥の対策として、西日の当たらない半日影や間接光のみがあたる明るい日陰に移動するといいでしょう。
- 乾燥対策として地植えした株でも土の表面が乾燥してきたらしっかり水やりを行いましょう。
- ↳鉢植えで育てている場合は、より乾燥が早くなるため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:8b~11a
サンゴバナは強い霜の降りない地域であれば屋外での越冬も可能ですが、強い霜の降りる地域では枯れる事もあるため管理に注意が必要です。
サンゴバナの冬越し対策
- 鉢植えで育てている場合は、日当りのよい室内もしくは温室に入れて管理しましょう。
- 地植えしている場合は株元に腐葉土を盛り、必要に応じて不織布やビニールで植物の周囲を囲ってあげましょう。
挿し木や株分けで増やす
サンゴバナは挿し木や取り木で増やす事が出来ます。
挿し木手順
- サンゴバナの挿し木時期は生育が活発で発根力が高い晩春から夏が適します。
- 挿し穂は今年成長した茎から長さ約7~10cmを目安にしてとりましょう。
- 挿し穂の上部の葉を残して下部の葉を取り除きます。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 切り口に発根ホルモンを付けます。
- 挿し穂を湿らせた培養土に挿して下さい。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりをしっかり行い管理しましょう。
播種で増やす
サンゴバナの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
サンゴバナの病気
サンゴバナの害虫