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原産:北アメリカ 科:アジサイ(Hydrangeaceae) 属:アジサイ/ハイドランジア(Hydrangea) 種:アメリカノリノキ(arborescens) 別名:アメリカアジサイ/スムース・ハイドランジア(smooth hydrangea)/ワイルド・ハイドランジア(wild hydrangea)/セブンバーク(sevenbark) 品種:インクレディボール(incrediball) 開花時期:5月~7月 花の色:白色〇 葉色:緑色● 分類:落葉低木 草丈:約90~150cm 花言葉:「ひたむきな愛」 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
アジサイ(インクレディボール)は白色の小花が集まり直径約30cmの巨大な球状の花を咲かせる園芸品種で、また大きな花を支える為に太い茎をもち倒伏しにくい特徴をもっています。
開花時期は晩春から夏、花色は白色、個々の花は萼片3枚~4個つく不燃性の花と、直径約0.2cmの非常に小さな両性花の2タイプがあり、花序は散房花序に花を咲かせます。樹形はブッシュ状で高さは約90(150)cm × 幅は約90(150)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は卵形もしくは楕円形で葉縁に鋸歯があり、葉序は対生葉序につきます。
アメリカノリノキは学名Hydrangea arborescens、別名「アメリカアジサイ」や「スムース・ハイドランジア」とも呼ばれる北アメリカ原産の落葉低木です。
アメリカノリノキの語源(由来)
- 属名のハイドランジア(Hydrangea)は、古代ギリシア語で「水」を意味する「ὕδωρ(húdōr)」と、「容器」を意味する「ἀγγεῖον(angeîon)」の2語からきていて、カップ状の種の鞘の形に由来しています。
- 種小名のarborescensは「木になる/木のような」を意味しています。
- アメリカノリノキの由来はアメリカから来たノリノキ(ノリウツギ)を意味します。
アメリカノリノキの特徴(魅力)
- アメリカノリノキの茎は色の異なる樹皮が薄い層で幾重にも重なっています
- ↳樹皮が剥がれると独特の色を見せるため別名「セブンバーク(sevenbark)」と呼ばれています
- 花は新枝に咲くため日本のアジサイの様に剪定に気を付ける必要がなく
- ↳寒風で花芽が痛み開花が上手くいかないという事もありません
- アメリカノリノキの花は萼のみの装飾花と両性花からなり
- ↳野生では装飾花がなく素朴な花をさかせるものもありますが
- ↳最も有名な品種のアナベルは殆ど装飾花のみで構成されていて花序の大きさが直径30cmにも達します
- ↳大きすぎる花を支えきれずに茎が倒れる事も多いようです
- 花はアジサイと比べて個々の花が小さくふわふわした印象の花姿をしています
- 株は成熟すると高さ幅ともに3m達する事もあり
- ↳初夏に一斉開花する花は株を覆うように咲き誇り圧巻の景観をつくりだします
- 豪華な花は切り花としても魅力があり
↳また乾燥した花姿も味わい深くドライフラワーとしても楽しまれます - ↳アメリカノリノキは一般的なアジサイよりもドライフラワーの失敗が少なく簡単に作れます
- 夏の強い日差しや乾燥を苦手にしていますが
- ↳環境が合った場所に植えてあげれば基本的に放ったらかしで育ちます
アメリカノリノキの茎は若い時は緑色ですが成熟すると木質化して樹皮は褐色になり、また薄く何層にもなっているため剥がれると独特の色合いをつくります。樹形は直立で、株立ち状に基部から沢山の茎が出てまた緩く枝分かれしてブッシュ状に茂り高さ約90~300cmの間で成長します。葉は緑色、葉の大きさは長さ約8(~18)cmあり、楕円形もしくは卵形で縁部分に鋸歯があり、茎に対生に配置されます。花は茎の頂部に小花が球状に集まり直径約15~30cmの散房花序になり、個々の花は不燃性の装飾花と結実する両性花の2種類があり、装飾花は直径約1~2cmで大きな萼が3~4個つき、両性花は直径約0.2cmで4~5個の花弁がつきます。
アメリカノリノキの用途(切り花やドライフラワー)
アメリカノリノキの水揚げ手順
アメリカノリノキの切り花は豪華で華やかさがあり非常に魅力的です。やや水揚げが悪い所もありますが適切な処理を行い花瓶に生けると概ね10日程は日持ちします。
- アメリカノリノキの収穫は朝の涼しい時間帯におこないましょう。
- 収穫の前に水(ぬるま湯)を入れたバケツを準備しておきます。
- アメリカノリノキの収穫は花が完全に開いてるものを選びます。
- 収穫したアメリカノリノキはバケツの中で不要な葉(花に水が上がらなくなる)を取り除きます。
- 葉を取り除いたら切り口から上に5cm程度の場所でナイフを入れて切り口の方に斜めにカットを入れます。
- ↳切り口が斜めになる事で吸水部分が広がり水揚げしやすくなる。
- カットしたら茎の中にある白色の綿をナイフの先等を利用してこそぎ落とします。
- さらに切り口の反対側の表皮をナイフで軽く剥くと更に水上がりが良くなります。
- 延命剤(クリザール等)を入れた花瓶の水の中にアメリカノリノキを生けて楽しみましょう。
- ↳適切な管理で日持ちは7~10日程度です。
- 管理は必要に応じて数日(約1~3日)ごとに水切り(綿取り)・燃焼・深水を組み合わせ水揚げと水換えを行います。
アメリカノリノキのドライフラワーの手順
アメリカノリノキのドライフラワーは、ドライ・イン・ウォーター法もしくはハンギング法で乾燥させてつくる事が出来ます。
ドライ・イン・ウォーター法
- 剪定ハサミ・ナイフ・花瓶を準備する
- アメリカノリノキのドライフラワーをつくる場合は収穫時期を見極め事が大切です
- 収穫時期は梅雨明けの7月頃以降がいいでしょう
- ↳また開花したばかりの色鮮やかな花よりも少し時間が経ち色褪せてきた花を収穫します
- 花瓶に少し水を入れて収穫したアジサイをつけ徐々に乾燥させていきましょう。
ハンギング法
- 剪定ハサミ・紐(輪ゴム)を準備する
- アメリカノリノキのドライフラワーをつくる場合は収穫時期を見極め事が大切です
- 収穫時期は梅雨明けの7月頃以降がいいでしょう
- ↳また開花したばかりの色鮮やかな花よりも少し時間が経ち色褪せてきた花を使った方が成功率が上がります
- 収穫した茎の下部を輪ゴムやリボンの様な物で固定します
- 直射日光の当たらない涼しく乾燥した場所で逆さに吊り下げ自然乾燥させましょう
アメリカノリノキの栽培
園芸では、アメリカノリノキのダイナミックで豪華な花を鑑賞する目的で庭木として育てられたり、植え込みや花壇に並べて植えて生垣として育てられたり、また植木鉢の中でコンパクトに管理して玄関先等に飾って楽しまれたりします。
アメリカノリノキを育てる際に注意する事は「日当り」と「乾燥」です。環境が合えば放ったらかしで育てる事も出来ますが、夏の強い日差しによって葉やけを引き起こしたり、乾燥で生育が衰えたり花が上手く咲かない事もあります。そのため、植える場所や土質等には気をつける必要があるでしょう。増やし方は初夏から夏にかけて半熟枝で行う挿し木によって増やすことが出来ます。