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原産:日本/中国/朝鮮/ロシア 科:アジサイ(Hydrangeaceae) 属:アジサイ/ハイドランジア(Hydrangea) 種:ノリウツギ(paniculata) 別名:ノリノキ/トロロノキ/ハイドランジア・パニキュラータ/panicled hydrangea 品種:ボボ(bobo) 開花時期:7月~9月 花の色:白色〇 葉色:緑色● 分類:落葉低木 草丈:約90cm 誕生花:7月9日/8月21日 花言葉:「高慢」「臨機応変」「乙女の愛」「しとやかな恋人」 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ノリウツギ(ボボ)は一般的な種と比べて背が低いためコンパクトで育てやすく、また枝分かれがよいため開花期には株を覆う程の沢山の白色の花が咲きます。
開花時期は夏から初秋、花色は白色、個々の花は花弁の様に見える装飾花(萼3~5個)と非常に小さな両性花(花弁4~5個)があり、花序は小花と花穂が円錐状に集まり円錐花序に花を咲かせます。樹形はブッシュ状で高さは約90cm × 幅は約120cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は楕円形で葉縁に鋸歯があり、葉序は対生葉序もしくは輪生葉序につきます。
ノリウツギは学名Hydrangea paniculata、別名「ノリノキ」や「トロロノキ」等とも呼ばれる日本及び中国、朝鮮、ロシアが原産の落葉低木です。日本では北海道から九州まで分布して、林縁等に自生しています。
ノリウツギの語源(由来)
- 属名のハイドランジア(Hydrangea)は、古代ギリシア語で「水」を意味する「ὕδωρ(húdōr)」と、「容器」を意味する「ἀγγεῖον(angeîon)」の2語からきていて、カップ状の種の鞘の形に由来しています。
- 種小名のパニキュラータ(paniculata)はラテン語で「円錐花序の/房のある」を意味していて、ノリウツギの花序に由来しています。
- 和名「ノリノキ」や「トロロノキ」の由来は、樹皮を剥がすとネバネバとした粘液があり、これを和紙を作る際のねり(ノリ)として和紙漉きの時に利用された事からきています。
ノリウツギの特徴(魅力)
- ノリウツギは樹皮を剥がすと内側がネバネバしていて
- ↳以前は和紙を作る際のねり(ノリ)として和紙漉きの時に利用されていました
- 花は小花が円錐状に集まり「ドリル」や「イチゴ」を思わせる様な個性的な花姿をつくります。
- ノリウツギの花は大きな装飾花(萼)と小さな両性花(花弁)で構成されていますが
- ↳園芸品種では殆ど装飾花のみで構成されています
- 一般的なアジサイと比べて開花時期が遅いです
- ↳夏に一斉開花する花は株を覆うように咲き誇り圧巻の景観をつくりだします
- 豪華な花は切り花としても魅力があり
↳また乾燥した花姿も味わい深くドライフラワーとしても楽しまれます - 夏の強い日差しや乾燥を苦手にしていますが
- ↳環境が合った場所に植えてあげれば基本的に放ったらかしで育ちます
ノリウツギの茎は若い時は緑色から赤色で、成熟すると木質化して樹皮は褐色から灰褐色になり、樹皮は浅く避けていて表皮を剥がすとネバネバしています。樹形は直立で、株立ち状に基部から茎が出てまた基部付近で緩く枝分かれしてブッシュ状に茂り高さ約90~500cmの間で成長します。葉は緑色、葉の大きさは長さ約6(~15)cmあり、楕円形で縁部分に鋸歯があり、茎に対生もしくは輪生に配置されます。花は茎の頂部に小花と花穂が円錐状に集まり長さ約10~30cmの円錐花序になり、個々の花は不燃性の装飾花と結実する両性花の2種類があり、装飾花は萼が3~5個つき、両性花は直径約0.4cmで4~5個の花弁がつきます。
ノリウツギの用途(切り花)
ノリウツギの水揚げ手順
ノリウツギの切り花は豪華で華やかさがあり非常に魅力的です。やや水揚げが悪い所もありますが適切な処理を行い花瓶に生けると概ね10日程は日持ちします。
- ノリウツギの収穫は朝の涼しい時間帯におこないましょう。
- 収穫の前に水(ぬるま湯)を入れたバケツを準備しておきます。
- ノリウツギの収穫は花が完全に開いてるものを選びます。
- 収穫したノリウツギはバケツの中で不要な葉(花に水が上がらなくなる)を取り除きます。
- 葉を取り除いたら切り口から上に5cm程度の場所でナイフを入れて切り口の方に斜めにカットを入れます。
- ↳切り口が斜めになる事で吸水部分が広がり水揚げしやすくなる。
- カットしたら茎の中にある白色の綿をナイフの先等を利用してこそぎ落とします。
- さらに切り口の反対側の表皮をナイフで軽く剥くと更に水上がりが良くなります。
- 延命剤(クリザール等)を入れた花瓶の水の中にノリウツギを生けて楽しみましょう。
- ↳適切な管理で日持ちは7~10日程度です。
- 管理は必要に応じて数日(約1~3日)ごとに水切り(綿取り)・燃焼・深水を組み合わせ水揚げと水換えを行います。
ノリウツギの栽培
園芸では、ノリウツギのダイナミックで豪華な花を鑑賞する目的で庭木として育てられたり、植え込みや花壇に並べて植えて生垣として育てられたり、また植木鉢の中でコンパクトに管理して玄関先等に飾って楽しまれたりします。
ノリウツギを育てる際に注意する事は「日当り」と「乾燥」です。環境が合えば放ったらかしで育てる事も出来ますが、夏の強い日差しによって葉やけを引き起こしたり、乾燥で生育が衰えたり花が上手く咲かない事もあります。そのため、植える場所や土質等には気をつける必要があるでしょう。増やし方は挿し木によって増やすことが出来ます。