原産:日本/東アジア
科:レンプクソウ(Adoxaceae)
属:ニワトコ(Sambucus)
種:ニワトコ(sieboldiana)
別名:ヤマダズ/タズノキ/ダイノコンゴウ/ジャパニーズ・レッドエルダー(Japanese red elder)
開花時期:3月~5月
花の色:白色〇黄色●
葉色:緑色●
分類:落葉低木
草丈:約400~600cm
誕生花:7月25日/11月27日
花言葉:「熱心」「熱狂」「哀れみ」「私の苦しみを癒す人」
用途:
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ニワトコとは!?
ニワトコは学名Sambucus sieboldiana、別名「ヤマダズ」や「タズノキ」や「ダイノコンゴウ」とも呼ばれる日本及び東アジア原産の落葉低木です。日本では北海道から九州まで山野の林縁等で普通に見られ、古来から栽培もされています。
ニワトコの語源(由来)
- 属名のSambucusはアジア起源の古代の弦楽器の「サンブーカ(sambuca)」に由来します。
- 種小名のsieboldianaは長崎のオランダ商館に医師として来日したシーボルトに由来しています。
- ニワトコ(庭常)の由来は薬用として「庭」に「常」に植えられていた事からきています。
ニワトコの特徴(魅力)
- ニワトコは直径約0.5cmの小さな花が集まり長さ幅ともに大きさが約3(~10)cmある円錐状の花穂をつくります。
- ニワトコの葉は複葉と呼ばれる形をしていて多数の小葉が集まる装飾的な形をしています。
- ニワトコの柔らかな若葉は天ぷら等にして食べられます。
- ↳しかし体質や摂取量により下痢や嘔吐等の中毒症状を引き起こしたという報告もあるようです。
- 基本的にニワトコ属はやや有毒であり、毒性は調理(熱)により毒性がなくなるか低くなります。
- ニワトコの果実は赤色をしており英名「Japanese red elder」の由来にもなっています。
- ↳果実は焼酎に漬けたりや果実酒として利用される事もあるようです。
- ニワトコの葉や枝からとられる生薬は利尿や水腫等の治療薬として伝統医学で利用されています。
ニワトコの茎は若い茎は緑色で成熟すると灰褐色にかわります。樹形は基部でよく分枝して株立ち状になり高さは平均して約400~600cmの間で成長します。葉は茎に対して対生葉序に配置され、葉色は緑色、葉身は長さ約8~30cmで奇数羽状複葉して、小葉は長さ約3~10cmの楕円形をしていて縁部分に鋸歯がある。花序は長さ幅ともに約3~10cmの円錐花序になり、個々の花は直径約0.5cmで白色の裂片が5個と黄色の雄蕊5個と3室の子房がある。花後の果実(核果)は直径約0.3(~0.5)cmの球形で熟すと赤色になります。
開花時期は早春から晩春、花色は白色もしくは黄色、個々の花は大きさが約0.5cmで裂片が5個あり、花序は円錐花序に花を咲かせます。樹形は株立ちで高さ約400(600)cm × 幅は約400(600)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は奇数羽状複葉して小葉は楕円形で縁部分に鋸歯があり、葉序は対生葉序につきます。
ニワトコの栽培方法
園芸では、ニワトコの大きくボリュームある花を楽しむ目的や、花後に見られる装飾的な赤色の果実を楽しむ目的でそだてられます。高さ幅ともに大きく成長するため花壇や植え込みでは十分スペースをとって育てた方がよいでしょう。
ニワトコを育てる際に注意する事は「乾燥」です。何故ならニワトコは根が浅いため乾燥を苦手にしており、やや湿り気のある土壌を好むからです。そのため有機物のしっかり入る保水性ある土壌に植えてあげる必要があり、また暑さの厳しい地域などでは日向を避けて西日の当たらない半日影等に植えてあげる方がよいでしょう。
ニワトコの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ニワトコの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2021】
ニワトコの育て方
花壇の土づくり
ニワトコはややや湿り気のある土壌を好み乾燥を嫌うため、育てる場所は午前中のみ日が当たり午後から日陰になる様な半日影が理想です。必要に応じて水やりをしっかり行う場合は直射日光が6時間以上当たる日向でも育てれます。
ニワトコは幅広い土壌で育つ事が出来ますが、基本的には有機物が豊富に入る肥沃な土壌で、通気性のよい土を好みます。
植付けの前に土壌診断を行い、必要に応じて水捌けをよくするパーライトや川砂、肥沃さや膨軟性をあげる黒土や腐葉土等を入れて土壌を改善するといいでしょう。
水やりの仕方
ニワトコは乾燥を苦手にしています。そのため、やや湿り気のある土壌を保つようにしましょう。
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。
剪定のやり方
ニワトコは剪定しなくても育てられますが、花や果実を沢山つけたい場合は剪定が行われます。
ニワトコの剪定手順
- ニワトコの剪定時期は晩冬から早春に行います。
- 剪定はまず枯れたり弱々しく生産が見込めないと思われる不要な茎を根元から取り除きます。
- 次に必要に応じて3年以上経過した茎(幹)を根元から間引きしましょう。