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原産:ヨーロッパ/アジア/北アメリカ 科:バラ(Rosaceae) 属:ワレモコウ(Sanguisorba) 種:ワレモコウ(officinalis) 別名:吾亦紅/吾木香/吾妹紅/割木瓜/グレートバーネット(great burnet) 開花時期:6月~9月 花の色:赤色●桃色●紫色● 葉色:緑色● 分類:多年草(宿根草) 草丈:約60~120cm 誕生花:8月25日/10月28日/10月30日 花言葉:「愛慕」「変化」「移ろい」「もの思い」 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ワレモコウは学名Sanguisorba officinalis、別名「吾亦紅/吾木香/割木瓜」や「グレートバーネット(great burnet)」等でも呼ばれるヨーロッパ及びアジア、北アメリカ原産の多年草(冬は地上部が枯れる宿根草)です。日本でも北海道から九州まで日当たりの良い山地や平地の草原等で自生している姿が見られ、古くは平安時代の源氏物語にも登場しています。和名「ワレモコウ」の由来は諸説あり、それぞれ漢字の当て字によって「吾木香」では香りが線香の原料になる木香の匂いに似る事から来ていると言われ、「吾亦紅」ではワレモコウ自信が’吾もまた紅なり’と唱えた説、「割木瓜」では織田家家紋のモッコウ紋が割れた形に見える事から等の説があり、つまびらかではありません。
ワレモコウの乾燥させた根茎は地楡と呼ばれ生薬として利用されています。地楡の成分にはタンニン17%サポニン3~4%が含まれ、乾燥させ粉末した後にお湯等に溶かし煎じて飲むと下痢や便秘、冷え性等の体質改善に効果があると言われています。また茶人に愛される紫みの赤黒い花と茎のみの美しいシルエットは風情と上品さを感じさせ茶花としての利用も多く、同時に俳人にも愛されており中秋の季語として古くから俳句や短歌で詠まれます。また花弁はなく萼片のみの花は乾燥しても色褪せが殆どないためドライフラワーとしても魅力的で非常に長く楽しむ事が出来ます。
ワレモコウの葉は少し特殊な機能があり、雨上がりの翌日等は多すぎる水分を排出するため葉の縁から水をだし、球状の水滴が連なる事があります。葉は下部で茂り花序に付くことはなく、上部では硬い茎と赤黒い花のみのシルエットが見られ、また葉のない繊細な花姿は他の植物と合わせて飾っても邪魔する事無く相性が良い事から切り花やドライフラワー等でフラワーアレンジメントとしてよく利用されます。
開花時期は初夏から初秋、花色は赤色から紫色、桃色があり、花弁がなく萼片が目立つ小花を穂状花序に咲かせます。草姿は地下茎で広がりながら直立に伸び高さは約60(120)cm × 幅は約60(90)cmまで成長します。葉色は緑色、小葉は長楕円形で葉縁に鋸歯があり奇数羽状複葉、葉序は根出葉もしくは互生葉序につきます。
ワレモコウは下部で葉を茂らせてふんわりとドーム状に茂る草姿から花壇の中央に植えてあげると良く、花期になると硬く細い茎を長く伸ばし赤黒い花を咲かせ風情を感じさせる花姿を楽しむ事が出来ます。鉢植えでコンパクトに育てる事も出来ますが、生育旺盛で根を張るため毎年植え替えが必要です。紫みの赤黒い花は上品で気品があり、エレガントな雰囲気あるお庭等によく合うでしょう。
ワレモコウは一般的に株分けによって増やされますが、種でも増やす事も出来ます。夏の暑さや冬の寒さに強く、日当たりに気をつければ基本的に丈夫で育てやすい植物です。