ヤブラン(リリオペ)は属の中に約8種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページではいくつかの原種と園芸品種等を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方や購入する際のリンクも用意しています。よければ、そちらもご活用ください。
■目次
■ヤブラン(リリオペ)属の主な種と園芸品種の紹介
ヤブラン


ヤブランとは!
ヤブラン(学名: Liriope muscari)は、別名では「リリオペ」「サマームスカリ」「ボーダーグラス(border grass)」「モンキーグラス(Monkey grass)」「ビックブルー・リリーターフ(big blue lilyturf)」とも呼ばれるキジカクシ科ヤブラン属の多年草です。
ヤブランの原産地は日本および台湾、中国、朝鮮半島にあり、日本での分布は本州・四国・九州・沖縄で、自生地は山地の森林内や林縁などにあります。
ヤブランの特徴
- ヤブランの魅力:この植物は、主に樹木の下などで下草として自生しており、細長い葉が束生して放射状に優雅に広がりロゼットを形成しながら、根茎で広がり株を増やして群生をつくります。そのため、一般的に地被植物として利用されており、花壇の縁どりや樹木の下草に使用されます。また花は葡萄の房のような外観をしてるため、これを鑑賞する目的で栽培されることもあります。栽培する際は、非常に強健なため園芸初心者でも育てやすく、耐陰性が高いため日陰のお庭で取り入れる事が出来る点も魅力となります。
- 草姿:生育型は叢生型で、根茎で広がりながら複数の株を形成し、株は細長い根生葉を束生させて、根生葉は弧状に外側に広がりながらロゼットを形成します。また開花期になると、花茎を長く伸ばして花を咲かせます。
- 花の特徴:花序は総状花序ですが、花軸の節に2~8個の花がつき束生して、ボリューム感のある房状の花穂となります。また花は蕾の時は丸みがあり、色が紫色をしているため、この植物の花は葡萄やムスカリに似ていると言われています。
- カラーリーフ:葉の色は緑色の他、品種を選べば白色や黄色の葉色も楽しめます。そのため、開花期以外も明るい印象を与えるカラーリーフとしてお庭を彩ることが出来ます。
- 地被植物:ヤブランは、根茎で広がり叢生して複数の株を形成し、株はロゼット状に細長い葉を広げて地表を覆います。そのため、ややボリューム感のある地被植物として利用する事が可能です。またこの植物を地被植物として利用する利点として、耐陰性が高いため、日陰のお庭で利用出来る点、常緑のため一年を通して地表を葉が覆い続ける点、アレロパシー物質が根から分泌されているため、一部の雑草の繁殖や成長が抑制され点などがあります。ただし、耐踏圧性はないため人通りがない場所の地被植物として利用しましょう。
- シェードガーデン:耐陰性があるため日陰でも育てることが可能です。
ヤブランの園芸品種の紹介
班入りヤブラン

学名:Liriope muscari ‘variegata’
花の色:紫色
葉の色:緑色・黄色(白色)
草丈:約30~45cm
備考:葉の色は緑色と黄色または白色の複色になり、葉の中に縞斑がはいります。そのため、明るい印象を感じさせるカラーリーフとして楽しめます。
ロイヤルパープル

学名:Liriope muscari ‘royal purple’
花の色:紫色
葉の色:負荷緑色
草丈:約30cm
備考:株の高さは約30cmほどとコンパクトで、沢山の紫色の花穂を立ち上げます。そのため、開花期は豪華な花姿が楽しめる品種です。
ビッグブルー

学名:Liriope muscari ‘big blue’
花の色:ラベンダー色
葉の色:明るい緑色
草丈:約30~45cm
備考:株は大きくなり、また花穂も長く豪華な花姿が楽しめる品種です。葉の色は明るく緑色、花の色はラベンダー色をしてるため、全体的に明るい雰囲気を感じさせます。
ピュアブロンド
学名:Liriope muscari ‘pure blonde’
花の色:紫色
葉の色:クリーム色
草丈:約30~40cm
備考:葉の色は、新芽が展開している最中のような明るいクリーム色をしています。そのため、若々しくフレッシュな印象をあたえるカラーリーフとなる品種です。