アマドコロ属は属の中に約63種があり多くがアジアに分布する多年草です。一般に園芸では、根茎と若芽が食用にもなりスズランの様な可憐な花を咲かせるアマドコロ、アマドコロより葉が細長く節間が短く群生しやすいナルコユリ等が親しまれます。
アマドコロは基本的には丈夫で育てやすい植物ですが、陽射しの強い場所等で育てると夏は株がボロボロになってしまう事があるため注意が必要です。
種毎の育て方は写真か育て方をクリックすると出てくるためそちらで確認して下さい。
このページでは種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を記載しています。
①アマドコロ 開花時期:4月~5月 | ②ナルコユリ 開花時期:5月~6月 |
原産:日本/東アジア/ヨーロッパ
学名:Polygonatum odoratum
草丈:約30~90cm
分類:多年草(宿根草)
開花時期:4月~5月
花色:白色〇緑色●
葉色:緑色●黄色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:5月23日
花言葉:「元気を出して」
特徴:アマドコロ(甘野老)は学名Polygonatum odoratum、別名「イズイ」や「ナルコラン」等とも呼ばれる日本及び東アジア、ヨーロッパが原産の多年草で、日本では北海道から九州まで日当たりの良い山地や草原、林縁等に自生しています。和名「アマドコロ」の由来は根茎がヤマイモ科にあるトコロ(オニドコロ)と似ますが、苦い味のトコロと比べて、アマドコロは甘い味がする所からきています。また別名の「ナルコラン」は、ぶら下がり咲く花の姿が鳴子の様に見える事に由来しています。
アマドコロ(甘野老)の最大の特徴は食用となる太い根茎や若芽をもつ所で、特に太い根茎は天日乾燥させた物が「ギョクチク(玉竹)」や「イズイ(萎蕤)」とも呼ばれる生薬になり煎じて飲む事で滋養強壮に効果があるとされています。また太い根茎は乾燥させないで、そのまま茹でたり蒸したり、細く輪切りにして天ぷらにする事で食べる事も出来ます。その他にも3月から4月に出てくる若芽は収穫して食べるとアスパラガスの様な味がしてとても美味しく、天ぷらやお浸し等にして食べるといいでしょう。
アマドコロ(甘野老)は毎年冬に地上部が枯れてしまう宿根草(冬は地上部が枯れる多年草の意味)で、早春になると部分毎に区切られた根茎から各1個の新芽を出します(群生している場合は区切られた根茎が多い)。春から晩春になると大きく成長した1本の茎は上部で弧状に曲がりながら、細長い白色の小花を何個も垂らして鈴なりに咲きスズランを思わせる様な風情のある花姿を見せてくれます。また園芸では葉に魅力ある品種がいくつかあり、白色の筋状の班が入る「斑入りアマドコロ(バリエガタム)」や黄色の大きな斑が入る「大黄河」等は花のない時期もカラーリーフとして楽しめ、フラワーアレンジメントの花材としても人気があります。また耐陰性があり明るい日陰でも育てられる事からシェードガーデン等にも利用できます。
開花時期は春から晩春、花色は白色、花先が6裂する鐘形の小花を1つの葉腋から1~2個ずつ付け総状に咲かせます。草姿は直立で高さは約30(90)cm × 幅は約15(30)cmまで成長します。葉色は緑色もしくは黄色か白色、葉身は長楕円形(長さ5~10cm × 幅2~5cm)で、葉序は互生葉序につきます。
アマドコロ(甘野老)は種で増やす事も出来ますが、一般的には最も簡単な株分けで増やされます。育てる際は夏の乾燥や日差しを気をつければ丈夫に育ち、また株分けをしなくても衰える事なく育ち続けるため放ったらかしで育てる事ができます。
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原産:日本/朝鮮
学名:Polygonatum falcatum
草丈:約30~90センチ
分類:多年草
開花時期:5月~6月
花色:緑色●白色〇
葉色:緑色●黄色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
特徴:ナルコユリは学名Polygonatum falcatum、別名「ポリゴネータム・ファルカツム」とも呼ばれる日本及び朝鮮が原産の多年草で、日本では北海道から九州まで日当たりの良い山地や草原、林縁等に自生しています。和名「ナルコユリ」の由来は、ぶら下がり咲く花の姿が鳥やケモノを脅かす鳴子の様に見える事からきています。
ナルコユリは同じ属の中にあるアマドコロと非常に似ている事から、しばしば比較対象される事があります。比べてみると、ナルコユリは葉が細長く披針形もしくは長楕円形で長さが約8(15)cmで幅が約1.0(2.5)cmあり、アマドコロは葉の幅が広く長楕円形で長さ5(10)cm × 幅2(5)cmあります。ナルコユリは一節からでる花柄が分枝して2個以上付くことがありますが、アマドコロは一節から出る花は1個もしくは2個です。ナルコユリは稜がなく断面が円形ですが、アマドコロは稜があり6角形になります。
ナルコユリはアマドコロと同様に3月から4月に出てくる若芽を収穫して食べる事が出来ます。味はアスパラガスの様な風味があり美味しく、天ぷらやお浸し等にして食べる事が出来ます。
ナルコユリは毎年冬に地上部が枯れてしまう宿根草(冬は地上部が枯れる多年草の意味)で、早春になると部分毎に区切られた根茎から各1個の新芽を出します(群生している場合は区切られた根茎が多い)。春から晩春になると大きく成長した1本の茎は上部で弧状に曲がりながら、細長い白色の小花を何個も垂らして鈴なりに咲きスズランを思わせる様な風情のある花姿を見せてくれます。園芸では耐陰性があり明るい日陰等でも育てられる事からシェードガーデン等に利用され、また丈夫で放ったらかしでも育てられる事からナチュラルガーデンにもいいでしょう。
開花時期は晩春から初夏、花色は白色で花先が緑色、花先が6裂する筒状の小花を1つの葉腋から1~5個ずつ付け総状に咲かせます。草姿は直立で高さは約30(90)cm × 幅は約30(60)cmまで成長します。葉色は緑色もしくは黄色か白色、葉身は披針形もしくは長楕円形(長さ8~15cm × 幅1~2.5cm)で、葉序は互生葉序につきます。
ナルコユリは種で増やす事も出来ますが、一般的には最も簡単な株分けで増やされます。育てる際は夏の乾燥や日差しを気をつければ丈夫に育ち、また株分けをしなくても衰える事なく育ち続けるため放ったらかしで育てる事ができます。
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