原産:北半球の温帯
科:イワデンダ(Athyriaceae)
属:アシリウム/メシダ(Athyrium)
種:セイヨウメシダ(filix-femina)
別名:アシリウム・フェリックスフェミナ/レディー・ファーン(lady fern)/コモン・レディファーン(common lady-fern)
開花時期:-
花の色:-
葉色:緑色●
分類:多年草
草丈:約30~90cm
誕生花:
花言葉:
用途:グランドカバー/日陰植物
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
セイヨウメシダとは!?
セイヨウメシダは学名Athyrium filix-femina、別名「アシリウム・フェリックスフェミナ」や「コモン レディファーン(common lady-fern)」とも呼ばれる北半球の温帯を中心に分布する多年草です。
セイヨウメシダの語源(由来)
- 属名のAthyriumはギリシャ語で「なし」を意味する「a-」と、「ドア」「盾」を意味する「thyreos」の2語からなり、目立たない胞子囊群に由来します。
- 種小名のfilix-feminaは「シダ」を意味する「filix」と、「メス」もしくは「フェミニン」を意味する「femina」の2語からなり、胞子囊群が葉に隠され目立たない事や、優雅に広がる外観が女性らしさを感じさせる事に由来します。
セイヨウメシダの特徴(魅力)
- セイヨウメシダはオシダと対照的にふんわりと優雅に広がる草姿と
- ↳細かく繊細に分かれる葉の形が魅力です。
- 葉は非常に大きく中央から外側へと優雅に広がる外観から
- ↳お庭の雰囲気をエレガントに彩ります。
- セイヨウメシダは春に葉を出し秋に地上部が枯れるを繰り返す夏緑性の多年草です。
- 基本的には夏の暑さ冬の寒さに強く
- ↳日陰で湿っぽい理想的な環境であれば放ったらかしで育てる事も出来ます。
セイヨウメシダは地面下に短く伸びる塊状の根茎をもっており、根茎から何本も葉柄を伸ばし叢生します。葉柄の色は緑色もしくは赤みを帯び、葉柄の下部には淡褐色の鱗片が疎らにつき、葉柄は長さ約15(~50)cmの間で成長します。葉の色は緑色、葉身の大きさは長さ20(~90)cm幅約5(~25)cmあり、葉身の形は披針形で2~3回羽状複葉します。胞子囊群は円腎形で中肋と縁部分の間(中肋より)につきます。
セイヨウメシダの栽培方法
園芸では、非常に大きくて細かく繊細に裂ける葉の形や、ふんわりと優雅に広がる草姿を鑑賞する目的で育てられる事が多いです。とても大きく成長する事から花壇に植えると地被植物として働き、また高さもあるため花壇に立体感を出す事が出来ます。基本的に直射日光や乾燥を苦手にしているため、シェードガーデン(日陰の庭)で利用しましょう。
セイヨウメシダを育てる際に注意する事は「強い日差し」や「乾燥」です。セイヨウメシダは基本的に強い日差しに当たると葉やけを引き起こし葉がボロボロになりやすいため、直射日光が当たらない日陰等で育てられます。また基本的に乾燥を許容しません。そのため土壌の保水性をよくしたり、土壌が乾燥しているようだったら必要に応じて水やりを行う必要があります。
メシダ(アシリウム)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
メシダ(アシリウム)の珍しい種類、主な種と園芸品種の紹介【2021】
セイヨウメシダの育て方
花壇の土づくり
セイヨウメシダは直射日光が何時間も当たる環境では、光合成能力を越えてしまうため葉焼けする可能性が高く、また土壌も乾燥しやすくなり葉が傷む原因になります。そのため間接光のみが当たるような日陰、もしくは午前中のみ日があたる半日影で育てます。
セイヨウメシダは基本的に土壌の乾燥を許容しません。通気性がよく肥沃な土壌を好みます。
そのため植付けの前に土壌診断を行います。粘土質な土壌であれば、通気性を高めるパーライトや軽石、肥沃さを高める腐葉土を入れます。栄養の少ない砂質の土壌である場合は保水性や肥沃さを上げる黒土や腐葉土等を入れて上げましょう。
鉢土づくり
セイヨウメシダは強い日差しを嫌うため、間接光のみがあたる日陰、もしくは午前中のみ日があたる半日影で管理しましょう。
培養土は保水性と通気性のバランスがよく肥沃な培養土を利用しましょう。
培養土の例
- 赤玉土5割+腐葉土4割+パーライト1割+元肥(適量)
水やりの仕方
セイヨウメシダは乾燥に弱く、一貫してやや湿り気のある土壌を好みます。
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。また乾燥を防ぐために腐葉土等でマルチングするのもおすすめです。
肥料の与え方
セイヨウメシダは有機物がしっかり入る肥沃な土壌であれば基本的には肥料を必要としません。多すぎる肥料は葉焼けを引き起こしたり根が傷み生育不良を引き起こす原因にもなります。
セイヨウメシダの肥料の与え方
- 肥料は基本的に不要ですが、与える場合は早春に施肥しましょう。
- 肥料は必要に応じて土質を改善する堆肥と有機肥料(魚粉)を入れます。
剪定のやり方
セイヨウメシダの剪定は基本的に不要です。必要に応じて枯れた葉を葉柄の根元から切り戻す事が出来ます。
夏越しする方法
セイヨウメシダは夏の暑さに耐えますが、強い日差しや乾燥を苦手にしています。
セイヨウメシダの夏越し対策
- 暑さ乾燥対策として日向にある場合は直射日光の当たらない日影に移動すると良いでしょう。
- 地植えしたものでも土の表面が乾燥してきたらしっかり水やりを行います。
- ↳鉢植えで育てている場合は、より乾燥が早いため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:4b~8a
セイヨウメシダは冬の間、根茎だけが残り地上部はありません。耐寒性は高く冬越しの準備をする必要は基本的にありません。
挿し木や株分けで増やす
セイヨウメシダは株分けや胞子によって増やす事ができます。
株分けの方法
セイヨウメシダの株分け時期は早春から春が適します。地面から株を掘りあげたら、根茎を芽や根を付けた状態でナイフやカッターを使って株を数個に切り分けましょう。
胞子での増やし方
セイヨウメシダの胞子嚢が熟したら葉をカットして紙の上に置きます。数日経つと乾燥して胞子が紙の上に出てくるため、これを湿らせた腐食土の上に撒きます。高い湿度を保つため、胞子を撒いたポット(鉢植え)の上部はビニールやプラスチックで覆うといいでしょう。
播種で増やす
セイヨウメシダの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
セイヨウメシダの病気
セイヨウメシダの害虫