オシダ(ドリオプテリス)は属の中に約286~328種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、日本在来種で若葉が鮮やかな橙色をしておりカラーリーフとしても楽しめるベニシダ、ガッシリとした葉のフォルムと大きく広がる草姿が魅力のセイヨウオシダ等が親しまれています。
オシダ(ドリオプテリス)属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ベニシダの特徴や園芸品種
原産:日本/東アジア
学名:dryopteris erythrosora
草丈:約30~75cm
分類:常緑多年草
開花時期:-
花色:-
葉色:緑色●橙色●赤色●黄色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:カラーリーフ/グランドカバー/日陰植物
特徴:ベニシダは学名dryopteris erythrosora、別名「オータム・ファーン(autumn fern)」や「ジャパニーズ シールド ファーン(Japanese shield fern)」とも呼ばれる日本及び東アジアが原産の常緑多年草です。日本では本州・四国・九州に分布しており明るい山道や林縁等に自生しています。
ベニシダの語源(由来)
- 属名のdryopterisは古代ギリシア語の「δρυοπτερίς(druopterís)」に由来しています。
- 種小名のerythrosoraは古代ギリシア語で「赤色」を意味する「ἐρυθρός(eruthrós)」と、「胞子囊群」を意味する「sora」の2語からきており、胞子囊群が若い時は紅色をしている所に由来します。
- ベニシダの由来は若葉の葉色が紅色をしている所からきています。
ベニシダの特徴(魅力)
- ベニシダはその名前からも分かる通り若葉が紅色をしている所が特徴です。
- ↳葉が成熟すると緑色に戻りますがカラーリーフとして楽しむ事が出来ます。
- 在来種で林縁や路傍等で普通に見かける事ができます。
- ↳在来種のためビオトープ等にもおすすめです。
ベニシダは地面下に塊状の短い根茎をもっており、根茎から何本も葉柄を伸ばし叢生します。葉柄の色は緑色 、葉柄には淡褐色の細長い鱗片が多数つきますが基部以外は早落性(直ぐ落ちる)で、葉柄は長さ約20~30cmあります。葉の色は若葉が橙色(緑色の場合もある)をしており成熟すると緑色、葉身の大きさは長さ30(~70)cm幅約15(~35)cmあり、葉身の形は披針形で2回羽状複葉して第1羽片は第2羽片よりも短く、小羽片には縁部分に鋸歯があります。胞子囊群は中肋につき包膜は若い時は紅色を帯びます。
ベニシダの栽培方法
園芸では、ピシッと伸びた鳥の羽根の様にカッコイイ葉や、若葉で見られる美しい橙色(赤色)の葉をカラーリーフとして楽しむ目的で育てられる事が多い常緑多年草です。一般的に乾燥や直射日光を好まない事からシェードガーデン(日陰の庭)で地面を被覆する植物として利用されたりします。
ベニシダを育てる際に注意する事は「強い日差し」や「乾燥」です。ベニシダは基本的に強い日差しに当たると葉やけを引き起こし葉がボロボロになりやすいため、直射日光が当たらない日陰等で育てられます。また基本的に乾燥を苦手にしているため土壌の保水性をよくしたり、土壌が乾燥しているようだったら必要に応じて水やりを行う必要があります。
ベニシダの主な園芸品種
ベニシダ (´・ω・)p楽天で購入q | ベニシダ(ブリリアンス)は一般的な種と比べて新芽や若葉が赤色や橙色、黄色等と明るい葉色をしているのが特徴で、また夏に現れる光沢のある緑色の葉が輝く様に見える事からブリリアンス(光輝)の名前がつく園芸品種です。 |
セイヨウオシダの特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ/アジア
学名:dryopteris filix-mas
草丈:約50~150cm
分類:多年草
開花時期:-
花色:-
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:グランドカバー/日陰植物
特徴:セイヨウオシダは学名dryopteris filix-mas、別名「ドリオプテリス・フィリックスマス」や「メイル・ファーン(male fern)」とも呼ばれるヨーロッパ及びアジアが原産のシダ植物(半常緑)です。
セイヨウオシダの語源(由来)
- 属名のdryopterisは古代ギリシア語の「δρυοπτερίς(druopterís)」に由来します。
- 種小名のfilix-masは「シダ」を意味する「filix」と、「男性」を意味する「mas」の2語からきており、メシダと比べてガッシリとした外観をしている所に由来します。
セイヨウオシダの特徴(魅力)
- セイヨウオシダはセイヨウメシダと対照的に全体的に硬くガッシリとした外観をしています。
- ↳葉柄は短く葉身は最大150cmまで伸びる事があり
- ↳高さ幅ともに大きく広がり目立ちます。
- セイヨウオシダは半常緑です。
- ↳基本的には冬は葉が落葉して春に新しい芽を出します。
- 他のシダ植物と比べて直射日光や乾燥に強いと評価されています。
セイヨウオシダは地面下に太い塊状の根茎をもっており、根茎から何本も葉柄を伸ばし叢生します。葉柄の色は緑色 、葉柄には淡褐色の大きな鱗片が多数つき、葉柄は短く葉身の4分の1程度です。葉の色は緑色、葉身の大きさは長さ30(~150)cm幅約10(~30)cmあり、葉身の形は披針形で2回羽状複葉します。胞子囊群は円腎形で中肋と縁部分の間につきます。
セイヨウオシダの栽培方法
園芸では、非常に大きくてピシッとスタイリッシュに伸びる葉を鑑賞する目的だったり、大きく広がる豪華な草姿を鑑賞する目的で育てられる事が多いです。とても大きく成長する事から花壇に植えると地被植物として働き、また高さもあるため花壇に立体感を出す事が出来ます。
セイヨウオシダを育てる際に注意する事は「強い日差し」や「乾燥」です。セイヨウオシダは基本的に強い日差しに当たると葉やけを引き起こし葉がボロボロになりやすいため、直射日光が当たらない日陰等で育てられます。また基本的に乾燥を苦手にしているため土壌の保水性をよくしたり、土壌が乾燥しているようだったら必要に応じて水やりを行う必要があります。
セイヨウオシダの主な園芸品種
セイヨウオシダ (´・ω・)p楽天で購入q |