原産:日本/東アジア
科:オシダ(Dryopteridaceae)
属:オシダ/ドリオプテリス(dryopteris)
種:ベニシダ(erythrosora)
別名:オータム・ファーン(autumn fern)/ジャパニーズ・シールド・ファーン(Japanese shield fern)
品種:ブリリアンス(brilliance)
開花時期:-
花の色:-
葉色:緑色●赤色●橙色●黄色●
分類:常緑多年草
草丈:約30~75cm
誕生花:
花言葉:
用途:カラーリーフ/グランドカバー/日陰植物
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ベニシダ(ブリリアンス)は一般的な種と比べて新芽や若葉が赤色や橙色、黄色等と明るい葉色をしているのが特徴で、また夏に現れる光沢のある緑色の葉が輝く様に見える事からブリリアンス(光輝)の名前がついています。
ベニシダとは!?
ベニシダは学名dryopteris erythrosora、別名「オータム・ファーン(autumn fern)」や「ジャパニーズ シールド ファーン(Japanese shield fern)」とも呼ばれる日本及び東アジアが原産の常緑多年草です。日本では本州・四国・九州に分布しており明るい山道や林縁等に自生しています。
ベニシダの語源(由来)
- 属名のdryopterisは古代ギリシア語の「δρυοπτερίς(druopterís)」に由来しています。
- 種小名のerythrosoraは古代ギリシア語で「赤色」を意味する「ἐρυθρός(eruthrós)」と、「胞子囊群」を意味する「sora」の2語からきており、胞子囊群が若い時は紅色をしている所に由来します。
- ベニシダの由来は若葉の葉色が紅色をしている所からきています。
ベニシダの特徴(魅力)
- ベニシダはその名前からも分かる通り若葉が紅色をしている所が特徴です。
- ↳葉が成熟すると緑色に戻りますがカラーリーフとして楽しむ事が出来ます。
- 在来種で林縁や路傍等で普通に見かける事ができます。
- ↳在来種のためビオトープ等にもおすすめです。
ベニシダは地面下に塊状の短い根茎をもっており、根茎から何本も葉柄を伸ばし叢生します。葉柄の色は緑色 、葉柄には淡褐色の細長い鱗片が多数つきますが基部以外は早落性(直ぐ落ちる)で、葉柄は長さ約20~30cmあります。葉の色は若葉が橙色(緑色の場合もある)をしており成熟すると緑色、葉身の大きさは長さ30(~70)cm幅約15(~35)cmあり、葉身の形は披針形で2回羽状複葉して第1羽片は第2羽片よりも短く、小羽片には縁部分に鋸歯があります。胞子囊群は中肋につき包膜は若い時は紅色を帯びます。
ベニシダの栽培方法
園芸では、ピシッと伸びた鳥の羽根の様にカッコイイ葉や、若葉で見られる美しい橙色(赤色)の葉をカラーリーフとして楽しむ目的で育てられる事が多い常緑多年草です。一般的に乾燥や直射日光を好まない事からシェードガーデン(日陰の庭)で地面を被覆する植物として利用されたりします。
ベニシダを育てる際に注意する事は「強い日差し」や「乾燥」です。ベニシダは基本的に強い日差しに当たると葉やけを引き起こし葉がボロボロになりやすいため、直射日光が当たらない日陰等で育てられます。また基本的に乾燥を苦手にしているため土壌の保水性をよくしたり、土壌が乾燥しているようだったら必要に応じて水やりを行う必要があります。
オシダ(ドリオプテリス)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
オシダ(ドリオプテリス)の珍しい種類、主な種と園芸品種の紹介【2022】
ベニシダ(ブリリアンス)の育て方
花壇の土づくり
ベニシダ(ブリリアンス)は直射日光が何時間も当たる環境では、光合成能力を越えてしまうため葉焼けする可能性が高く、また土壌も乾燥しやすくなり葉が傷む原因になります。そのため間接光のみが当たるような日陰、もしくは午前中のみ日があたる半日影で育てます。
ベニシダ(ブリリアンス)は基本的に土壌の乾燥を許容しません。通気性がよく肥沃な土壌を好みます。
そのため植付けの前に土壌診断を行います。粘土質な土壌であれば、通気性を高めるパーライトや軽石、肥沃さを高める腐葉土を入れます。栄養の少ない砂質の土壌である場合は保水性や肥沃さを上げる黒土や腐葉土等を入れて上げましょう。
鉢土づくり
ベニシダ(ブリリアンス)は強い日差しを嫌うため、間接光のみがあたる日陰、もしくは午前中のみ日があたる半日影で管理しましょう。
培養土は保水性と通気性のバランスがよく肥沃な培養土を利用しましょう。
培養土の例
- 赤玉土5割+腐葉土4割+パーライト1割+元肥(適量)
水やりの仕方
ベニシダ(ブリリアンス)は乾燥に弱く、一貫してやや湿り気のある土壌を好みます。
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。また乾燥を防ぐために腐葉土等でマルチングするのもおすすめです。
肥料の与え方
ベニシダ(ブリリアンス)は有機物がしっかり入る肥沃な土壌であれば基本的には肥料を必要としません。多すぎる肥料は葉焼けを引き起こしたり根が傷み生育不良を引き起こす原因にもなります。
ベニシダ(ブリリアンス)の肥料の与え方
- 肥料は基本的に不要ですが、与える場合は早春に施肥しましょう。
- 肥料は必要に応じて土質を改善する堆肥と有機肥料(魚粉)を入れます。
剪定のやり方
ベニシダ(ブリリアンス)の剪定は基本的に不要です。必要に応じて枯れた葉を葉柄の根元から切り戻す事が出来ます。
夏越しする方法
ベニシダ(ブリリアンス)は夏の暑さに耐えますが、強い日差しや乾燥を苦手にしています。
ベニシダ(ブリリアンス)の夏越し対策
- 暑さ乾燥対策として日向にある場合は直射日光の当たらない日影に移動すると良いでしょう。
- 地植えしたものでも土の表面が乾燥してきたらしっかり水やりを行います。
- ↳鉢植えで育てている場合は、より乾燥が早いため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:4b~8a
ベニシダ(ブリリアンス)は冬の間、多くの場合は地上部が枯れ根茎だけが残ります。基本的に耐寒性は高く冬越しの準備をする必要はありません。
挿し木や株分けで増やす
ベニシダ(ブリリアンス)は株分けや胞子によって増やす事ができます。
株分けの方法
ベニシダ(ブリリアンス)の株分け時期は早春から春が適します。地面から株を掘りあげたら、根茎を芽や根を付けた状態でナイフやカッターを使って株を数個に切り分けましょう。
胞子での増やし方
ベニシダ(ブリリアンス)の胞子嚢が熟したら葉をカットして紙の上に置きます。数日経つと乾燥して胞子が紙の上に出てくるため、これを湿らせた腐食土の上に撒きます。高い湿度を保つため、胞子を撒いたポット(鉢植え)の上部はビニールやプラスチックで覆うといいでしょう。
播種で増やす
ベニシダの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
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