プルンバゴ(ルリマツリ)は属の中に約17種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、茎が柔軟で湾曲するように広がり青色の花が半球状に集まりボリュームある花姿を楽しめるルリマツリ、華やかな印象を与える赤色の花色とスラッと伸びる穂状の花姿が魅力的なアカマツリ等が親しまれています。
プルンバゴ(ルリマツリ)属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
プルンバゴ(ルリマツリ)の主な種の目次
ルリマツリの特徴や園芸品種
- 原産:南アフリカ
- 学名:Plumbago auriculata
- 草丈:約100~600cm
- 分類:常緑低木/常緑ツル性木本
- 開花時期:5月~11月(理想的な環境では周年)
- 花色:紫色●青色●白色〇
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:普通
- 誕生花:9月2日/10月23日
- 花言葉:同情/いつも明るい/ひそかな情熱
- 用途:開花期間長い/生垣/壁面緑化
ルリマツリとは!?
ルリマツリは学名Plumbago auriculata、別名では「プルンバゴ・オーリキュラタ」や「アオマツリ」とも呼ばれる南アフリカが原産の常緑低木または常緑ツル性木本です。
ルリマツリの語源(由来)
- 属名のPlumbagoは、ラテン語で「鉛」を意味する「plumbago」からきており、かつては鉛治療に効果があると考えられており治療に用いられた事からきています。
- 種小名のauriculataは、ラテン語で「耳形の」「耳状の」を意味しており、葉(葉柄)の基部に耳のような突起がある事に由来します。
- 和名のルリマツリの由来は、花の色が瑠璃色をしており、また花姿がマツリカ(ジャスミン)に似ている所からきています。
ルリマツリの特徴(魅力)
- ルリマツリは、理想的な環境では1年を通して開花する能力があり、通常は春から晩秋にかけて長く花が楽しめる植物です。花は半球状に集まり咲くため非常にボリューミーな花姿をつくり、また空の色を連想させる様な美しい青い花色が心を落ち着かせリラックス出来る雰囲気をつくります。
- また茎は柔軟で湾曲しながら広がる傾向があるため生垣などに利用されたり、誘引してツル植物として育てられたり様々な用途で利用されます。
- 樹形はツル性もしくはブッシュ状、他の植物や構造物の上にシュート(新鞘)を伸ばしかけるようにして壁を登る習慣(決まりのように繰り返す癖)があります。
- ツル植物として育てた場合は高さ600cmまで成長する事がありますが、登るのは上手くないためツル植物として育てる場合は誘引が必要です。
- 開花時期はふつう晩春から晩秋にかけてですが、十分な温かさのある理想的な環境では1年を通して開花することが出来ます。
- 花は枝先で半球状に密に集まり咲くため、ボリューミーな花姿を作ります。
- 透明感を感じさせる青色の花色は、気分を落ち着かせる鎮静効果があり、また清潔感や清涼感を感じさせます。そのため心を落ち着かせてリラックス出来る様なお庭や、すっきりしたお洒落なお庭などによく合います。
- ルリマツリの萼は粘着性があり、粘着物に大きめの蝿などが引っかかる事があります。
- ルリマツリは捕まえた植物を栄養源にするわけではなく、食虫植物ではありませんが、食虫植物のモウセンゴケと近縁と考えられています。
- 粘着性のある萼は果実が出来た後も残るため、動物や昆虫にくっつき、種を遠くまで運んで貰う事が出来ます。
- 葉(葉柄)の基部には「耳の形」を思わせるような突起がある事もあります。
- ルリマツリは「生垣」「エスパリエ」「壁面緑化」「地被植物」など様々な用途で利用されます。
- 生垣とは、土地の境界をわける目的などで、境界線を引くように植物(木)を並べて植栽して植物の壁をつくる事です。ルリマツリの生垣はしっかり剪定して形を整えられる生垣(フォーマルヘッジ)ではなく、自然な樹形を活かして利用する生垣(インフォーマルヘッジ)として利用されます。
- ルリマツリを生垣として利用する場合の植え付け間隔は、成熟時の株の横幅を目安にしながら、おおよそ100cmの間隔で植え付けると良いでしょう。
- エスパリエとは、垂直な平面の壁などに、しなやかな枝を誘引して樹形などを楽しむ仕立て方です。枝を誘引するために、壁面には事前にワイヤーを張ったり、格子(トレリスなど)を準備しておきます。壁面に美しく誘引されたルリマツリは絵画のような美しい背景をつくりだします。
- 生垣とは、土地の境界をわける目的などで、境界線を引くように植物(木)を並べて植栽して植物の壁をつくる事です。ルリマツリの生垣はしっかり剪定して形を整えられる生垣(フォーマルヘッジ)ではなく、自然な樹形を活かして利用する生垣(インフォーマルヘッジ)として利用されます。
ルリマツリの樹高は約100(~600)cm、樹形はツル性(スクランブリング・シュラブ)、茎は柔軟で湾曲して伸びる傾向があり、茎の色は緑色です。
※スクランブリング・シュラブ(Scrambling shrub)とは、シュート(新鞘)を他の植物や構造物の上にかけるように伸ばして、植物体を固定しながら登るツル植物です。茎はやや硬めで半自立する傾向があります。
葉序は互生葉序、葉色は緑色、葉柄はあり、葉身はの長さ約2(~6)cm、幅は0.5(~2.5)cm、葉身の形は長楕円形またはヘラ形、葉の基部に小さな葉が2個つく事があります。
花序は穂状花序、穂状花序は直径約10(~15)cmで枝先に花が密に集まり半球状の形をつくります。花冠の直径は約2(~2.5)cm、長さは約3(~5)cm、花冠の形は高杯形、高杯形は筒部が長く先端が皿状に開き裂片は5個、花の色は青色または紫色か白色をしています。※萼片は粘着性があり果実が出来た後も残ります。
果実は蒴果(複数の心皮からなり果皮が裂開して種子を放出する)、蒴果の形は楕円形、長さ約0.8cm、色は緑色から褐色に変化します。
ルリマツリの園芸品種の紹介
- 白花ルリマツリ(plumbago auriculata ‘alba’)は、青色の花を咲かせる一般的なルリマツリと違い、白色の花を咲かせる園芸品種です。白色の花は、明るく輝く様な印象を与えたり、清潔感を感じさせます。そのため上品で洗練されたお庭などによく合うでしょう。
- ロイヤルケープ(plumbago auriculata ‘royal cape’)は、ブッシュ状に成長する習慣があるため生垣などによく利用されており、また空の色を連想させるような薄い青色の花が、落ち着いた雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。樹形はブッシュ状、高さ約200cm、幅は約200cmに成長します。
- インペリアル・ブルー(plumbago auriculata ‘imperial blue’)は、花の形が綺麗な半球状で美しくボリュームある花姿をしており、また綺麗な青い花色が心を落ち着かせリラックス出来る雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。樹形はツル性、長さ約600cmまで成長します。
楽天で購入 | ||
|
アカマツリの特徴や園芸品種
- 原産:インド/東南アジア
- 学名:Plumbago indica
- 草丈:約100~200cm
- 分類:常緑低木/常緑ツル性木本
- 開花時期:5月~11月(理想的な環境では周年)
- 花色:赤色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:普通
- 誕生花:7月17日
- 花言葉:同情/ひそかな情熱/いつも明るい
- 用途:開花期間長い/壁面緑化
アカマツリとは!?
アカマツリは学名Plumbago indica、別名では「プルンバーゴ・インディカ」や「インディアン・リードワート(Indian leadwort)」とも呼ばれるインドおよび東南アジアが原産の常緑低木または常緑ツル性木本です。
アカマツリの語源(由来)
- 属名のPlumbagoは、ラテン語で「鉛」を意味する「plumbago」からきており、かつては鉛治療に効果があると考えられており治療に用いられた事からきています。
- 種小名のindicaはラテン語で「インド」を意味する「indicus」からきており、自生地に由来します。
- 和名のアカマツリの由来は、ルリマツリが青色の花を咲かせるのに対して、アカマツリが赤色の花を咲かせる所からきています。
アカマツリの特徴(魅力)
- アカマツリは、理想的な環境では1年を通して開花する能力があり、長い穂状に花が集まり咲くスラリとした花姿と、華やかな印象を与える赤い花色が魅力的な植物です。
- 茎は柔軟で湾曲しながら広がる性質があり、他の植物や構造物の上にシュート(新鞘)を伸ばしかけるようにして壁を登る事も出来ます。
- ツル植物としては、あまり登るのは上手くないため、園芸でツル植物として育てる際は誘引が必要です。
- 開花時期はふつう晩春から晩秋にかけてですが、十分な温かさのある理想的な環境では1年を通して開花することが出来ます。
- 花は穂状に並び、長さ約10~30cmの花穂をつくるためスラッとしたシャープな花姿をつくり、赤色の花色は華やかな印象を与えたりや情熱的な感情を抱かせます。
アカマツリの樹高は約100(~200)cm、樹形はブッシュ状またはツル性(スクランブリング・シュラブ)、茎は柔軟で湾曲して伸びる傾向があり、茎の色は緑色です。
※スクランブリング・シュラブ(Scrambling shrub)とは、シュート(新鞘)を他の植物や構造物の上にかけるように伸ばして、植物体を固定しながら登るツル植物です。茎はやや硬めで半自立する傾向があります。
葉序は互生葉序、葉色は緑色、葉柄はあり、葉身はの長さ約7(~10)cm、幅は3(~4)cm、葉身の形は卵形または楕円形です。
花序は穂状花序、穂状花序は長さ約10(~30)cm、花は穂状に集まり下から上に向かって開花します。花冠の直径は約2(~は)cm、長さは約2(~4.5)cm、花冠の形は高杯形、高杯形は筒部が長く先端が皿状に開き裂片は5個、花の色は赤色をしています。