ウエストリンギアは属の中に約32種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは幾つかの原種と、数種類の園芸品種等を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方へのリンクや購入方法のリンクなども用意しているため、そちらもよければご活用下さい。
■目次
■ウエストリンギアの主な種と園芸品種の紹介
ウエストリンギア
ウエストリンギアとは!?
ウエストリンギアの学名は Westringia fruticosa 、別名では「オーストラリアン・ローズマリー」や「コウスタル・ローズマリー(coastal rosemary)」等とも呼ばれる常緑低木です。
ウエストリンギアの原産地はオーストラリアのニューサウスウェールズ州・クイーンズランド州にあり、自生地は海岸沿いの砂地や崖地などにあります。
ウエストリンギアの特徴
- ローズマリーとの比較:ウエストリンギアは別名でオーストラリアン・ローズマリーとも呼ばれており、ローズマリーと類似した特徴を複数もっており、また違う部分も多い植物です。※ローズマリーのページも参考にしてください。
- 葉序の違い:ローズマリーは対生葉序で節に2枚の葉がついてますが、ウエストリンギアは輪生葉序で節に3~5枚の葉がついています。
- 葉色の違い:ローズマリーの葉の色は基本的に緑色になり線毛の量で白色に見える場合がある程度になりますが、ウエストリンギアの葉の色は品種により緑色・黄色・白緑色・白色の範囲で多様性がある。
- 香りの違い:ローズマリーは茎・葉・萼などには腺毛があり触ると樟脳のような香りが広がりますが、ウエストリンギアはそれほど香りがありません。
- 花の違い:ローズマリーは節から短い枝を出して総状花序に複数の花を咲かせるため花姿が豪華になる事もありますが、ウエストリンギアは総状花序を出さず花は腋生に咲くため花姿は疎らな印象を感じさせやすく楚々とした雰囲気をつくります。
- 樹形の違い:ローズマリーは立性・匍匐性・半匍匐性の3タイプの樹形がありますが、ウエストリンギアは半匍匐性のようなドーム状の樹形になる。
- 開花期:四季咲き性があり、十分な気温があれば一年を通して何時でも花を咲かせます。そのため、花を長く楽しみたい人に好まれます。
- 花の特徴:花序は腋生で、節を囲うように1~5個の花がつきます。花は唇形花冠になり裂片は細長い長楕円形をしており唇形花冠には見えないユニークな見た目をしている。花の色は白色・薄い紫色・薄い桃色の範囲であり、下唇の裂片に橙色・茶色・紫色の小さな斑点が入る。
- 葉の特徴:葉は茎の節に3~5枚ついており、葉のサイズは約1~3cmと短めで、形状は線形とシャープな見た目をしている。また葉の色はふつう緑色ですが、品種により黄色・白緑色・白色などもあります。
- 葉の装飾性:葉は小さく細長いシャープな形状をしているため、藪の中のような野暮ったい印象を感じさせにくく、緻密で洗練された印象を感じさせるためエレガントなお庭などによくあいます。また葉の色も緑色・黄色・白緑色・白色とあるため、品種を選べばカラーリーフとしても楽しめます。
- 樹形の特徴:分枝型になり基部での枝分かれがよい、茎は直立または斜上した後に湾曲して横に倒れ、ブッシュ状に広がる傾向がある。
- 生垣:ウエストリンギアは分枝が多く枝が密集してブッシュ状に広がります。そのため、土地の境界をわける目的などで、境界線を引くように植物を並べて、自然風の生垣を作ることが出来ます。※ただし、高温多湿を苦手にしているため、利用する環境には注意が必要です。
- 蜜源:多くのシソ科植物と同様に、花は花蜂などの蜜源として働きます。そのため、昆虫と共生したい時などに利用できる植物です。
ウエストリンギアの園芸品種の紹介
スモーキー

学名:Westringia fruticosa ‘smokey’
花の色:白色
葉の色:灰緑色・クリーム色
樹高:約100cm
株張り:約120cm
備考:葉の色は灰緑色・クリーム色の2色からなり、パステル調で明るく柔らかな雰囲気を作ります。そのため、柔らかで優しい雰囲気を演出するカラーリーフとして楽しめる品種となります。
スモーキーホワイト
学名:Westringia fruticosa ‘smokey white’
花の色:白色
葉の色:灰緑色・白色
樹高:約100cm
株張り:約120cm
備考:葉の色は灰緑色・白色の2色からなり、葉の縁部分に白色の覆輪が入ります。そのため、明るさや神聖さを感じさせるようなカラーリーフとして楽しめる品種となります。
ライムライト
学名:Westringia fruticosa cv.
花の色:白色・薄い紫色
葉の色:緑色・白色(クリーム色)
樹高:約100~150cm
備考:葉の中に白色(クリーム色)の覆輪が入るため、明るい印象をあたえるカラーリーフとして楽しめる。