原産:日本/アジア/ヨーロッパ/北アフリカ/オーストラリア 科:ミソハギ(Lythraceae) 属:ミソハギ/リスラム(Lythrum) 種:エゾミソハギ/サリカリア(salicaria) 別名:リスラム・サリカリア/パープル・ルーズストライフ(purple loosestrife) 開花時期:7月~9月 花の色:桃色●紫色● 葉色:緑色● 分類:多年草(宿根草) 草丈:約60~150cm 誕生花:8月13日/9月6日/9月22日 花言葉:「純愛」「悲哀」「愛の悲しみ」 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
エゾミソハギは学名Lythrum salicaria、別名「リスラム・サリカリア」や「パープル・ルーズストライフ(purple loosestrife)」とも呼ばれます。また和名「エゾミソハギ」の由来は、北海道に多く生える事から「エゾ」の名が付き、「ミソハギ」で穢れを払うための水を注ぎ盆棚の供物の不浄を払い清めた事から来ていると言われます。
日本及びアジア、ヨーロッパ、北アフリカ、オーストラリアを原産とする多年草(宿根草)で、日本では北海道から九州まで分布しており、田や湿地等に自生しています。またエゾミソハギは日本では在来種のため問題になる事はありませんが、アメリカやニュージーランドでは帰化したものが川や運河をせき止め、また在来の生態系を破壊するため問題視される事があり「世界の侵略的外来種ワースト100」にも選定されています。
エゾミソハギの最大の特徴(魅力)は地面から垂直に伸びる茎が作る洗練された草姿と、桃色(紫色)の小さな花を長い花穂に何個も密につけて咲かせるボリュームのある花姿にあり、また花には沢山の花蜂や蝶々が訪れ蜜源として利用されており特に蜜蜂の訪問が多く、唇形の花に頭を入れながら蜜を吸う姿はとても可愛く癒されます。茎は殆ど倒伏する事がなく、地面下を広範に広がる地下茎より何本も出るため群生する様な草姿を作ります。
エゾミソハギは同じ属の中にあるミゾハギに非常に似ている事から、しばしば比較対象される事があります。比べてみるとエゾミソハギは茎葉や萼に短毛がありますが、ミソハギは短毛がありません。エゾミソハギの葉は抱茎(茎を抱く様に付く)して3枚の葉が輪生葉序に付き、ミソハギは茎を抱かず短い葉柄があり2枚の葉が対生葉序につきます。またエゾミソハギの萼片の6個の突起物が垂直に伸びるのに対して、ミソハギの萼片の突起物は水平になります。
園芸では殆ど倒伏する事なく最大150cmまで伸びる草姿から花壇の中央や後方に植えられ単調になりがちな平らな花壇の中で高さというアクセントを作りリズム感のある美しい背景を作ります。また在来種として昔から日本にあり、蜜源植物として蝶々や花蜂等の様々な昆虫を呼び寄せる事からビオトープを作る際には是非取り入れたい植物です。
開花時期は夏から初秋、花色は桃色もしくは紫色、個々の小花は直径約1~1.5cmで花弁は6枚(6数花)あり、葉腋から1~数個ずつ小花を出して穂状花序に花を咲かせます。草姿は直立で地下茎により広がり高さは約60(150)cm × 幅は約30(90)cmまで成長します。葉色は緑色で短毛があり、葉身は披針形で長さ約2(10)cm × 幅は約0.5(1.5)cm、葉序は輪生葉序もしくは対生葉序につきます。
エゾミソハギは挿し木や株分け、播種により増やす事が出来ます。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすい多年草ですが、乾燥をやや苦手にしているため土の保水性を上げたり管理に注意する必要があります。