フリージア属は属の中に約16種が主に南アフリカを原産とする多年草です。一般に園芸では、様々な種が交雑しているハイブリッド種のフリージアが親しまれており花が大きく香りが良い等の特徴があります。またその他にも花や葉が小ぶりで可愛らしい花姿が楽しめるヒメヒオウギ等もフリージアの仲間です。
フリージアは基本的に冬の寒さに弱く強い霜の降りる地域では屋外での越冬が難しい場合があります。夏は地上部が枯れますが休眠している状態で秋になると芽を出し成長を再開します。
種毎の育て方は写真か育て方をクリックすると出てくるためそちらで確認して下さい。
このページでは種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を記載しています。
![]() 開花時期:3月~5月 | ![]() 開花時期:4月~6月 |
原産:南アフリカ
学名:freesia
草丈:約50~100cm
分類:多年草(球根)
開花時期:3月~5月
花色:赤色●桃色●黄色●紫色●白色
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:普通
誕生花:1月10日/1月24日/2月11日/8月20日/12月17日
花言葉:「純白」「潔白」「無邪気」
特徴:フリージアは属の中に約16種がある南アフリカ原産の多年草ですが、一般的に栽培されているフリージアは殆どが雑種(freesia x hybrida)で、幾つかの種が原種のまま観賞用として栽培されています。
フリージアの語源(由来)
- フリージアの由来は、デンマーク植物学者のChristian Friedrich Ecklonが、親友のドイツ人医師のフレーゼ(F・H・T・Freese)に献名した事に因みます。
フリージアの特徴(魅力)
- 花は直径3~5cmと大きく幾つも連なる豪華な花姿をしており
- ↳花穂は途中で曲がる個性的な形をしています
- フリージアは水揚げがとてもよく切り花としてよく流通しています
- ↳花持ちは1週間程度
- 花はリナロール由来の果物にも似た甘い香りがあります
- 環境が合えば植えっぱなしでも毎年開花します
フリージアは地面下の根茎に栄養を溜め込み肥大化する直径約1~2.5cm根茎(球茎)があり、また分球する事で栄養繁殖します。葉は細長い剣形で長さは約10~30cmあり、花茎は通常は50cm程度ですが100cmに達する事もあります。花は穂状花序にユリを思わせる小花が幾つも並んで下から順に開花していき、幾つかの種や品種では甘く強い香りを漂わせます。
開花時期は早春から晩春、花色は黄色や赤色、桃色や紫色、白色があり、個々の小花は直径約3~5cmの大きさで花被片が6個あり、花序は約6~12個の小花を穂状連ねて穂状花序に花を咲かせます。球根は直径約1~2.5cmで各球根から一本の茎が出て途中で分枝し高さは約50~100cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は披針形もしくは剣形です。
フリージアの香りの印象と精油成分
フリージアには、「柑橘類」や「フローラル(花)」を想像させる強く甘い香りがあり、花の香りを特徴づける精油には「リナロール」を初めとして「リモネン」や「オシメン」等が含まれています。
- リナロールは「フローラル」「柑橘系(オレンジ)」「ブルーベリー」「ローズ」等に例えられる華やかな香りがあり、風味(フレーバー)は甘くフルーティーです。一般に植物ではイングリッシュラベンダーやスズラン等に豊富に含まれており、精油は化粧品やアロマテラピー等の様々な場面にも使われています。リナロールの香りの効果にはイライラや興奮といった神経系の過活動を抑える働き(鎮静効果)や、不安や緊張を和らげる効果(抗不安効果)があるため、落ち着きたい時や集中したい時などに嗅ぐとよいでしょう。
- リモネンの香りは「柑橘系(オレンジ)」「フルーティー」等に例えられる甘い香りがあり、風味(フレーバー)はオレンジの様な甘みを感じさせます。一般に植物ではディルやベルガモット等に含まれており、精油は食品(ガム・飲料等)の香料や洗剤、医薬品等に利用されています。リモネンの精油の効果には「肥満の改善」や「血行促進作用」「抗ウィルス作用」「抗がん作用」等があります。またリモネンの香りはイライラや興奮といった神経系の過活動を抑える働き(鎮静効果)や、不安や緊張を和らげる効果(抗不安効果)があるため、精油はアロマテラピーとしても利用されます。
- オシメンは「マンゴー」「柑橘類」「ウッディ(木の香り)」等に例えられるトロピカルな香りがあります。一般に植物ではスイートピー等に豊富に含まれており、精油は香水等にふくまれています。
フリージアの栽培
フリージアを育てる際に注意する事は「冬の寒さ」の「浸水」です。フリージアは環境が合えば放ったらかしでも育てる事が出来る多年草ですが、寒さに弱く強い霜に当たると葉が枯れたり球根が腐る事もあります。その為、寒冷地では球根が凍って腐らないように鉢植えにして凍結しない場所で管理したり寒冷紗等をかけて保護する必要があります。また夏の間は休眠しますが、長雨等により長く浸水するような土壌だと球茎が腐れる可能性もあるため注意が必要です。増やし方は一般的に分球により増やす事が出来ます、球茎が直径1cmをこえるものであれば恐らく翌年開花するため分球して個々に植え付けましょう。
原産:南アフリカ
学名:freesia laxa
草丈:約15~30cm
分類:多年草(球根)
開花時期:4月~6月
花色:赤色●桃色●橙色●青色●紫色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:普通
誕生花:6月20日
花言葉:「歓喜」「青春の喜び」「楽しい思い出」
特徴:ヒメヒオウギは学名freesia laxa(syn. Anomatheca laxa/syn. Lapeirousia laxa/syn. Gladiolus laxus Thunb)、1823年に植物学者のカール・ツンベルクがグラジオラス属の種(Gladiolus laxus Thunb)として紹介した後に、属が数回変更しており1995年にフリージア属に見直される前は「アノマテカ属」として分類されていました。現在はフリージア属のラクサ種(F. laxa)に見直され正式な学名となりますが、以前の学名も混乱を避けるためにシノニム(同義語)として扱われています。また一般的にはヒメヒオウギの名称で流通しますが、以前はアノマテカ属にあったため別名「アノマテカ」と呼ばれ置かれる事も多く、学名通りの「フリージア・ラクサ」や更に以前の学名の「ラペイロージア」の名称で呼ばれる事もあります。
ヒメヒオウギは和名の由来にもなる「ヒオウギ(檜扇)」と比較して葉や花が小さい事が特徴で、ヒオウギと同様に球根から成長して扇の様に細長い葉が広がります。球根は分球して増えやすく、またこぼれ種でも容易に広がるため、しばしば群生する様に広がり、各球根からは1本の花茎が伸びます。個々の花は直径約2.5cmと小さく寿命が約2~3日程度と短いものの花穂全体では1週間程の花もちがあり、また球根が増え群生して咲く場合はボリュームある花姿を長期間楽しむ事も出来ます。
園芸では一般的に秋に花壇か鉢植えに種か球根を植えて育てられ、暖かな地域であれば放ったらかしでも毎年花を咲かせます。花色は非常に豊富でピュアでロマンチックな雰囲気ある桃色の花や上品でエレガントな雰囲気のある紫色の花、清楚な雰囲気の白色の花等があり、お庭の雰囲気に合わせ品種を選ぶと良いでしょう。
開花時期は春から初夏、花色は赤色や桃色、橙色や紫色、青色や白色があり、個々の小花は直径約2~3cmで花被片が6枚あり、花序は穂状花序に花を咲かせます。球根から成長し高さは約15~30cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は披針形もしくは剣形、葉序は互生葉序につきます。
ヒメヒオウギは一般的に夏から秋の分球やこぼれ種により増やす事が出来ます。育てる際は冬の強い霜に気をつければ基本的に育てやすく、暖地であれば屋外で育てる事が出来ます。
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