- 原産:トルコ/コーカサス地方
- 科:ムラサキ(Boraginaceae)
- 属:ブルンネラ(brunnera)
- 種:マクロフィラ(macrophylla)
- 別名:シベリアン・ビューグロス(Siberian bugloss)/ラージリーフ・ブルンネラ(largeleaf brunnera)
- 品種:シーハート(sea heart)
- 開花時期:4月~6月
- 花の色:青色●
- 葉の色:緑色●白色〇
- 分類:多年草
- 草丈:約30cm
- 誕生花:
- 花言葉:清純
- 用途:カラーリーフ/グランドカバー/日陰植物/切り花
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ブルンネラ(シーハート)とは!?
ブルンネラ(シーハート)は強い日差しに対して耐性があるため葉焼けしにくいため育てやすく、また基部の葉がとたも大きく、脈間にはっきりとした白色の班がはいるツートンカラーの美しいカラーリーフとして楽しめる魅力的な園芸品種です。高さは約30cm × 幅は約45cmまで成長します。
ブルンネラとは!?
ブルンネラは学名Brunnera macrophylla、別名「ブルンネラ・マクロフィラ」や「シベリアン・ビューグロス(Siberian bugloss)」とも呼ばれるトルコ及びコーカサス地方が原産の多年草です。
ブルンネラの語源(由来)
- 属名のbrunneraはスイス人の植物学者Samuel Brunnerへの献名です。
- 種小名のmacrophyllaは古代ギリシア語で「大きい」を意味する「μακρός (makrós)」と、古代ギリシア語で「葉」を意味する「φύλλον(phúllon)」の2語からきており、大きな葉に由来します。
ブルンネラの特徴(魅力)
- ブルンネラは基部の葉が大きくハートの様な形をしており、ふつう白色もしくは黄色の班が入るためカラーリーフとして楽しまれています。
- 基部(根生葉)の葉は大きく直径が15cmになることもありハート形(心形)をしています。
- 茎葉は基部の葉と比べると小さめで卵形から披針形をしています。
- 葉はふつう白色や黄色の班が入るためカラーリーフとして楽しまれます。
- 花は円錐状に沢山の花が咲きますが、疎らなため豪華な雰囲気はなく、繊細な雰囲気をつくります。
- 透明感を感じさせる青色の花はシルバーリーフとの相性もよく、気分を落ち着けて心を癒したり、また清涼感や清潔感を感じさせます。
- ブルンネラは根茎により緩やかに広がり基部から大きな葉を広げるため地被植物になります。
- ブルンネラは耐陰性が強いためシェードガーデン等に利用する事が可能です。
- 暗くなりがちな日陰の庭を明るい白色の葉で彩る事ができます。
ブルンネラは草丈が約30(~45)cm、地下茎が地面下でゆっくり広がり群生をつくり、茎は直立します。葉序は根生葉もしくは互生葉序、葉色は緑色でふつう白色(薄黄色)の班が入り、葉身は心形(根生葉)もしくは卵形か披針形です。花序は円錐花序、花は筒部が短く裂片が5個、裂片は青色、雄蕊は5個、雌蕊は1個あります。果実は分離果(雌蕊が複数室をもつ子房をもっており熟すと子房がそれぞれ縦に割れて分離します)です。
ブルンネラの切り花の楽しみ方
- ブルンネラの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水揚げは水切りを行いましょう。
- 水揚げ後は花瓶に生けて飾ります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)に置くと日持ちがよくなります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5~7日程度です。
ブルンネラの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ブルンネラの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2022】
ブルンネラ(シーハート)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
ブルンネラ(シーハート)は明るい日陰から半日影(直射日光3時間~5時間)で育てる事ができます。日向(直射日光6時間以上)は、乾燥しやすかったり葉焼け(葉の先端や縁部分等が褐色に変色して萎れや落葉を招く症状)を引き起こしやすくなったりするため避けた方がよいでしょう。
作土層
ブルンネラ(シーハート)がしっかり根を張り健康な成長するには、十分な深さの作土層(表層にある柔らかな土)が必要です。深さ約30cmまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除いておきましょう。
土壌の土質
ブルンネラ(シーハート)は通気性と保水性のバランスがよく有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。そのため植え付けの前に土壌診断を行いしっかり土作りを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 土を適度に濡らして手にとり握って土塊を作り通気性・保水性を診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。必要に応じて田土や黒土などを入れ土壌を改善しましょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。
- 土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ブルンネラ(シーハート)は明るい日陰から半日影(直射日光3時間~5時間)で育てる事ができます。日向(直射日光6時間以上)は、乾燥しやすかったり葉焼け(葉の先端や縁部分等が褐色に変色して萎れや落葉を招く症状)を引き起こしやすくなったりするため避けた方がよいでしょう。
培養土
ブルンネラ(シーハート)は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
- 黒土+腐葉土+パーライト(極小粒)=5:3:2
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
水やりの仕方
ブルンネラ(シーハート)は土壌が乾燥すると株が傷みやすく、やや湿り気のある土壌を好みます。水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。
肥料の与え方
ブルンネラ(シーハート)はある程度、有機物を含んだ肥沃な土壌であれば肥料を必要としません。また冬から晩冬に肥料を与える事で成長がよくなる事もありますが、与えなくても問題ありません。
肥料を与える場合(寒肥)
植え付け後の肥料は毎年冬から晩冬(1月~2月)に与えます。基本的にある程度肥沃な土壌であれば肥料を必要としないことから、牛糞堆肥や腐葉土等を株から少し離れた場所にマルチングもしくは、穴を掘って埋めるだけで良いです。肥料を与える場合は水平型の配合肥料もしくは緩効性肥料を選びます。施し方は株元から少し離した場所に何ヶ所か穴を掘り、その中に配合肥料もしくは緩効性肥料を施しましょう。
剪定のやり方
ブルンネラ(シーハート)は開花期間中に「花がら摘み」をしたり、生育期間を通して「萎れた葉」「枯れた葉 」を取り除いたり、春に新しい成長を促す目的で「古葉とり」を行います。
夏越しする方法
ブルンネラ(シーハート)は夏の暑さや乾燥を苦手にしているため、しばしば生育不良になり枯れてしまう場合があります。そのため、必要に応じて夏越し対策が必要です。
ブルンネラ(シーハート)の夏越し対策
- 西日の当たる環境は【強い暑さ・強い日差し・乾燥】などの複合的なストレスがかかり、茎葉が枯れたり萎れたりして株が弱りやすくなるため避けた方が良いでしょう。
- 鉢植えであれば西日の当たらない場所に移動します。
- 地植えであれば西日の当たらない場所に植えたり遮光ネットを利用したりしましょう。
- 乾燥を苦手にしていることから土の表面が乾燥してきたら水やりをしっかり行います。
- 特に鉢植えで育てている場合は、乾燥がより早くなるため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:3b~8b
ブルンネラ(シーハート)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
ブルンネラ(シーハート)は株分けや根ざしによって増やすことが出来ます。
ブルンネラ(シーハート)の株分け手順
- ブルンネラの株分け時期は春が最適です。
- スコップを使い出来るだけ根が傷まないように慎重に株を掘りあげます。
- 根茎に数個の芽をつけるようにしてナイフやハサミ等を使い切り分けます。
- 株分けしたらそれぞれの株を植え直して水をたっぷり与えましょう。
ブルンネラ(シーハート)の根挿しの方法
- ブルンネラの根挿しに適した時期は秋から冬です。
- スコップで株を掘り上げて太い根を5~10cm前後で切り取ります。
- 挿し木用の無菌の培養土を準備して少し湿らせておきます。
- 培養土の中に切り分けた根を横向きに埋めましょう。
- 芽が出るまで培養土を湿らせ管理します。
播種で増やす
ブルンネラの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
ブルンネラの病気
ブルンネラの害虫