チョウセンアザミ属(アーティチョーク)の種は約10種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは2種類の種と、いくつかの園芸品種を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方や購入する際のリンクも用意しています。よければ、そちらもご活用ください。
■目次
■チョウセンアザミ属(アーティチョーク)の簡易比較

学名:Cynara cardunculus var. scolymus
生活形:多年草
草丈:約100~200cm
開花:6月~9月
花色:青色・紫色
葉色:緑色・灰緑色・白色
生育型:ロゼット型
備考:本種はカルドンと比べて棘が基本的に無いため扱いやすいです。蕾が約8~15cmと大きめで、総苞片が肉厚なため、主に蕾を食べる目的で栽培されています。
■チョウセンアザミ属(アーティチョーク)の主な種と園芸品種の紹介
アーティチョーク

アーティチョークとは!
アーティチョーク(学名: Cynara cardunculus var. scolymus)は、別名で「チョウセンアザミ」「フレンチ・アーティチョーク(French artichoke)」「グローブ・アーティチョーク(globe artichoke)」「グリーン・アーティチョーク(green artichoke)」とも呼ばれるキク科アザミ亜科チョウセンアザミ属(キナラ属)カルドンを原種とする変種(または亜種)に分類される多年草です。
アーティチョークの特徴
- 形態:草丈は約100~200cm、生育型はロゼット型、秋頃に葉を展開し、冬はロゼットを残したまま生育が緩慢になり、春になると生育が活発になり葉を勢いよく展開しながら茎を伸長させ、夏頃に花を咲かせ、夏から秋頃に結実したら地上部が枯れて休眠します。
- 近縁種との比較:本種は原種のカルドン(学名: Cynara cardunculus)と比べて葉や総苞片に鋭い棘がないため扱いやすいです。また蕾は直径が8~15cm程度に大きく、総苞片が肉厚で先端が丸みがあるため、食用に扱いやすい植物です。
- 花の魅力:花はアザミの花を大きくしたような個性的な見た目をしています。花序の基部にある総苞は壺のような形で赤紫色を帯びるため上品な見た目をしており、また花を構成する雄蕊や特に雌蕊が長く突出することでふさふさとした柔らかな外観を呈します。そのため、この花を鑑賞する目的で栽培されることも多いです。
- 葉の魅力:葉は古代ギリシアの建築物のモデルにもなるアカンサスの葉によく似ており非常に装飾的です。本種の葉は長さ一般的に50~80cmで、最大200cmに達することがあり、多数の葉がロゼットに優雅に広がるため、オシャレで強い存在感を感じさせます。またこの葉は 基本的に葉縁部に棘が無いため扱いやすくなっています。
- 食用:本種は近縁種よりも蕾が大きくて総苞片が肉厚なため主に蕾が食用として利用されており、また若い葉柄が食用に利用されたりしています。蕾は外側の硬い総苞片を4分の1~3分の1程度取り除き、蒸して下処理をした後に、煮込んだり、揚げたりして様々な料理で食べられます。
アーティチョークの園芸品種の紹介
カルドン
カルドンとは!
カルドン(学名: Cynara cardunculus)は、別名で「シナラ・カルドンクルス」「アーティチョーク・シスル(artichoke thistle)」とも呼ばれるキク科アザミ亜科チョウセンアザミ属(キナラ属)に分類される多年草です。
カルドンの原産地は地中海沿岸で、自生地は丘陵地の岩場、乾燥した草原、疎林などに見られます。
カルドンの特徴
- 形態:草丈は約100~180cm、生育型はロゼット型、秋頃に葉を展開し、冬はロゼットを残したまま生育が緩慢になり、春になると生育が活発になり葉を勢いよく展開しながら茎を伸長させ、夏頃に花を咲かせ、夏から秋頃に結実したら地上部が枯れて休眠します。
- 花の魅力:花はアザミの花を大きくしたような個性的な見た目をしています。花序の基部にある総苞は壺のような見た目をしており、また花を構成する雌蕊が長く突出することでふさふさとした柔らかな外観を呈します。そのため、この花を鑑賞する目的で栽培されることも多いです。
- 葉の魅力:葉は古代ギリシアの建築物のモデルにもなるアカンサスの葉によく似ており非常に装飾的です。本種の葉は長さ約120cmに達することがあり、多数の葉がロゼットに優雅に広がるため、オシャレで強い存在感を感じさせます。またこの葉は分裂葉で、1~2回羽状深裂し、葉縁部に棘があるため、近寄り難い雰囲気を感じさせる点も魅力のひとつとなります。そのため、ギリシャ庭園のようなヨーロッパ風のお庭などによく調和するでしょう。
- 食用:若い葉柄や蕾は収穫し食用として利用されます。どちらも、焼いたり、蒸したり、煮込んだりして食べられます。特に葉柄はセロリに例えられ、ヨーロッパの伝統料理でよく利用されています。そのため、本種は主にこれらを食べる目的で栽培されています。
- その他:セーラ・ダ・エストレーラやニーザと呼ばれるチーズを作る際に、凝乳剤(酵素源)として利用されています。本種の種子から抽出される油は、バイオディーゼル燃料の原料として注目されています。