アンチューサ属(ウシノシタグサ属)の種は約35種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは3種類の原種と、いくつかの園芸品種を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方や購入する際のリンクも用意しています。よければ、そちらもご活用ください。
■目次
■アンチューサ属(ウシノシタグサ属)の主な種と園芸品種の紹介
ウシノシタグサ

ウシノシタグサとは!
ウシノシタグサ(学名: Anchusa azurea)は、別名で「アンチューサ・アズレア」「ガーデン アンチューサ(garden anchusa)」「イタリアンビューグロス(Italian bugloss)」とも呼ばれるムラサキ科アンチューサ属(ウシノシタグサ属)の多年草です。
ウシノシタグサの原産地は地中海沿岸、西アジアで、自生地は草原、人為的攪乱を受けた道端や牧草地や荒れ地などに見られます。
ウシノシタグサの特徴
- ウシノシタグサの魅力:この植物の生育型は一時ロゼット型で、ある期間をロゼットで過ごしますが、その後に複数の茎が直立して根生葉が枯れます。本種の際立つ魅力は、空の色を想像させるような美しい青色の花と、それを支える紫色の花柄がつくるグラデーションのような美しい色彩にあります。そのため、園芸でもこの花を鑑賞する目的で栽培されており、草丈が高くなることからお庭の中で背景として利用したり、立体感を出す目的で利用されたりします。本種は、耐寒性や耐乾性、栄養の乏しい環境に強いため比較的育てやすいですが、多湿を苦手にしており、特に夏場の高温多湿で株が弱りやすいため栽培時は夏の管理に注意が必要です。
ウシノシタグサの園芸品種の紹介
アルカネット

アルカネットとは!
アルカネット(学名: Anchusa officinalis)は、別名で「アンチューサ・オフィキナリス」「コモンビューグロス(common bugloss)」とも呼ばれるムラサキ科アンチューサ属(ウシノシタグサ属)の多年草です。
アルカネットの原産地はブルガリア、ハンガリー、バルカン半島、コーカサス地方、ルーマニア、ウクライナ、カザフスタンで、自生地は草原、人為的攪乱を受けた道端や牧草地や荒れ地などに見られます。
アルカネットの特徴
- アルカネットの魅力:この植物の生育型は一時ロゼット型で、ある期間をロゼットで過ごしますが、その後に複数の茎が直立して根生葉が枯れます。本種の魅力は、紫色の萼から開花する鮮やかな青色の花がグラデーションのような色彩効果を生み出し、また青色の花の中心部に白色の副花冠をもちコントラストを生み出す所にあります。そのため、園芸ではこの花を鑑賞する目的で栽培されることが多いですが、フランスやドイツの一部の地域では本種の若葉を食用として利用することもあるようです。本種は、耐寒性や耐乾性、栄養の乏しい環境に強いため比較的育てやすいですが、多湿を苦手にしており、特に夏場の高温多湿で株が弱りやすいため栽培時は夏の管理に注意が必要です。
アレチウシノシタグサ
アレチウシノシタグサとは!
アレチウシノシタグサ(学名: Anchusa arvensis)は、同義語でリコプシス・アーベンシス(Lycopsis arvensis)と記載される場合もあり、また別名で「アンチューサ・アーベンシス」「スモールビューグロス(small bugloss)」「アニュアルビューグロス(annual bugloss)」とも呼ばれるムラサキ科アンチューサ属(ウシノシタグサ属)の一年草です。
アレチウシノシタグサの原産地はヨーロッパで、また日本にも帰化しており、自生地は草原、人為的攪乱を受けた道端や牧草地や荒れ地などに見られます。
アレチウシノシタグサの特徴
- アレチウシノシタグサの魅力:この植物は日本にも帰化しており、雑草として扱われることが多いです。生育型は一時ロゼット型で、ある期間をロゼットで過ごしますが、その後に複数の茎が直立して根生葉がなくなり、開花・結実すると枯死します。本種の特徴は、花の色が花冠筒部の白色と、花冠裂片の青色のコントラストが美しい点、植物全体に粗い毛が生えておりざらざらしている点などにあります。