原産:日本/東アジア
科:モクセイ(Oleaceae)
属:ハシドイ(Syringa)
種:ハシドイ(reticulata)
別名:ジャパニーズ ツリー ライラック(Japanese tree lilac)
開花時期:6月~8月
花の色:黄色●白色〇
葉色:緑色●
香り:花
分類:落葉高木/落葉小高木
草丈:約750cm
用途:背が高い花/香りが良い
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ハシドイ(アイボリーシルク)とは!?
ハシドイ(アイボリーシルク)は、ほんのりと香る甘い香りと、ほんのり黄色に染まるクリーミーな花色、円錐状に花が集まり長さが最大30cmの巨大な花穂が魅力の園芸品種です。
開花時期は初夏から夏、花色は白色(~薄黄色)、個々の花は筒状で花先が4裂して、花序は円錐状に花が集まり円錐花序に咲きます。樹形は高さは約750cm × 幅は約600cmまで成長します。葉色は緑色、葉形は卵形もしくは楕円形、葉序は対生葉序につきます。
ハシドイとは!?
ハシドイは学名Syringa reticulata、別名「ジャパニーズ ツリー ライラック(Japanese tree lilac)」とも呼ばれる日本及び東アジアが原産の落葉高木もしくは落葉小高木です。日本では北海道から九州まで分布しており山地に自生しています。
ハシドイの語源(由来)
- 属名のSyringaは古代ギリシャ語で「パイプ」や「チューブ」を意味する「syrinx」からきており、中空の枝に由来しています。
- ハシドイの由来は枝の先に花が集まり咲く姿から来ており「端集い(ハシツドイ)」が転訛してハシドイになりました。
ハシドイの特徴(魅力)
- ハシドイは高さが1000cmを超えて成長する事があります。
- ↳ブッシュ状に茂るライラックと違いスラリと茎(幹)が伸びます。
- 白色(薄黄色)の花が端に集い咲く花姿からハシドイの名がついています。
- 花姿は円錐状で泡の様にふわふわとしています。
- ライラックと同様に花には香りがあります。
- 落葉性のため冬になると葉が落ちます。
- ハシドイは冬の寒さに強く夏の暑さがやや苦手です。
ハシドイの茎は若い茎は緑色、成熟すると樹皮の色は灰褐色から赤褐色になります。樹形は殆ど単幹で高さ約600(~1200)cmまで成長します。葉は落葉性で、茎に対して対生葉序に配置され、葉色は緑色、葉身の大きさは長さ6(~10)cm幅約5(~6)cmあり、葉身の形は楕円形から卵形をしています。花序は円錐花序に花が集まり、個々の花は白色(~薄黄色)の筒状で裂片が4個あり、筒内部に雄蕊2個と長い雌蕊があります。花後の果実(蒴果)は扁平な楕円形で、果実は緑色から褐色に熟すと縦に二つに割れ、種(翼果)を放出します。
ハシドイの栽培方法
ハシドイを育てる際に注意する事は「極端な暑さ」です。ライラックは基本的には丈夫な植物ですが、暑さの厳しい地域では枯れ込んだり、花芽が上手くつかない等の生育不良を引き起こす可能性があります。そのため、地域によっては日向よりも午後から日陰になる涼しい環境に植えてあげた方が良いこともあるでしょう。
ライラックの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ライラックの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2021】
ハシドイ(アイボリーシルク)の育て方
花壇の土づくり
ハシドイ(アイボリーシルク)は直射日光が6時間以上当たる日向で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。ただし暑さの厳しい地域では3時間~5時間の半日陰を好む場合もあります。
ハシドイ(アイボリーシルク)は土壌のPH7前後の中性を好み、また有機物(腐植)が豊富に入る土壌を好みます。植付けの前に土壌診断を行い、土壌が白っぽかったり赤かったりして肥沃さを感じない場合は腐葉土等を入れたり、土が硬すぎたりバラバラと崩れる場合は、必要に応じて通気性を高める川砂や軽石等を入れたり、黒土や田土を入れ土壌改善を行いましょう。
鉢土づくり
ハシドイ(アイボリーシルク)は直射日光が6時間以上あたる日向、もしくは半日影で管理しましょう。
ハシドイ(アイボリーシルク)を鉢植えで育てる場合は矮性な品種を選び、また根を広げれるだけの十分な大きさの鉢植えを選びましょう。
培養土は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土を好みます。また中性の土壌を好むため強い酸性のピートモスや鹿沼土は避けた方がいいでしょう。
- 赤玉土6割+バーク堆肥4割+元肥(適量)
- 黒土(4割)+腐葉土(3割)+赤玉土(3割)+元肥(適量)
水やりの仕方
ハシドイ(アイボリーシルク)は地植えしている場合も、若い時は水やりをしっかりする必要があります。ただし一度根付くと乾燥に強くなるため、極端に乾燥する時期を除いて、基本的に降水のみで育てられます。
ハシドイ(アイボリーシルク)を鉢植えで育てる場合は、土の乾燥が早いためため、定期的な水やりが必要です。土の表面もしくは表層が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
ハシドイ(アイボリーシルク)は肥沃な土壌であれば多くの肥料を必要としませんが、冬に肥料(寒肥)を施す事で恩恵をうける場合があります。
ハシドイの肥料の与え方
- 肥料はハシドイが休眠している冬に施肥します。
- 窒素成分が多いと開花に悪影響を与える可能性があるため、山型や水平型の肥料を選ぶとよいでしょう。
- ↳一般的な寒肥(有機配合肥料)で問題ありません。
- 栄養をよく吸収する根は枝先端の地面にある事が多いです。そのため枝下を目安にして穴を何ヶ所か掘り、寒肥を規定量いれます。
- また、土質は風雨等でどうしても年々劣化するため、寒肥と一緒に土質を改善する堆肥や腐葉土等も入れてあげるといいでしょう。
- 追肥は不要です。
剪定のやり方
ハシドイ(アイボリーシルク)を自然樹形で育てる場合は開花終わったら、枯れ枝や交差している枝等の不要と思われる不要枝を剪定して取り除きましょう。
夏越しする方法
ハシドイ(アイボリーシルク)は夏の暑さを苦手にしており暖地等では、枯れ込んだり、花芽が上手くつかない等の生育不良を起こす事があります。
夏の暑さの厳しい地域では、午前中のみ日が当たり午後からは日陰になる涼しい半日影で育てた方がよいでしょう。
冬越しする方法
Hardiness:3b~8a
ハシドイ(アイボリーシルク)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にありません。
春からの成長に備えて株の周囲に穴を掘り寒肥(配合肥料)を入れたり、腐葉土を入れるかマルチングして上げましょう。
挿し木や株分けで増やす
ハシドイ(アイボリーシルク)は挿し木や接ぎ木、取り木によって増やす事ができます。
挿し木
ハシドイ(アイボリーシルク)は根がつきにくく乾燥しやすいため、挿し木で増やすのはやや難しい植物です。
挿し木時期は五月から六月です。新しく成長した健康な茎を選び切りとり、10~15cm前後で茎を切り分けましょう。上部にある葉を2枚程残し下部の葉は取り除きます。切り口に発根ホルモンを付け湿らせた培地に挿して下さい。
播種で増やす
ハシドイの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
ハシドイの病気
- うどんこ病
- 灰色カビ病
- 輪紋病
ハシドイの害虫
- アブラムシ
- カイガラムシ
- オリーブアナアキゾウムシ
- アオムシ