カリシア属は属の中に約20種があり多くはアメリカ大陸を原産とする多年草です。一般に園芸では、非常に背が低くく這うように広がる草姿をしており桃色や黄色等の葉色がカラーリーフとしても楽しめるレペンス種、光沢のある大きな葉や非常に長く伸びるランナー、そこにつく可愛らしい子株が魅力的なフラグランス種等が親しまれます。
カリシアは熱帯等に自生しているため夏場の乾燥や強い日差しが苦手で、また冬の寒さにも弱いため育てる際は管理に注意が必要になります。
種毎の育て方は写真か育て方をクリックすると出てくるためそちらで確認して下さい。
このページでは種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を記載しています。
①レペンス種 | ②フラグランス種 |
原産:南アメリカ/中央アメリカ
学名:callisia repens
草丈:約10cm
分類:常緑多年草
開花時期:6月~8月
花色:白色〇
葉色:緑色●紫色●桃色●黄色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:弱い
花言葉:「感謝」
特徴:カリシア(レペンス)は学名callisia repens、別名「桃色カリシア」や「ボリビアン・ジュー(Bolivian Jew)」とも呼ばれ南アメリカ及び中央アメリカを原産とする常緑多年草です。属名のカリシア(callisia)はギリシャ語で「美/美人」を意味する「kallos」に由来しています。また種小名のレペンス(repens)はラテン語で「匍匐する/這う」を意味しており地面を匍匐する様に広がる草姿に由来します。
カリシア(レペンス)の特徴(魅力)
- 非常に背が低く地面を這うように広がっていく草姿
- 地面についた節から根を出して旺盛に広がるグランドカバー能力
- 鉢植えで育てると鉢縁から零れる様に茎や葉が溢れ鉢の側面を覆う草姿
- 葉がぷにぷにと肉質で可愛らしい所
- 葉表面は緑色で時折みせる裏面の紫色の葉色が上品
- 品種の中には桃色や黄色の葉色もありカラーリーフとして楽しめる
- 耐陰性があり間接光のみが当たる明るい日陰や屋内で育てられる所
カリシア(レペンス)は通常匍匐するように茎を伸ばしますが、花が咲くときは花茎を垂直に伸ばし開花します。茎は節から不定根を出す事で、殆ど制限なく広がりまた増殖する事が出来ます。葉は多肉質で先の尖る卵形(~楕円形)をしており長さ2.5cmととても小さく、葉色は表面が緑色で裏面は紫色をしています。花は葉の上に乗る様に2個ずつ開花しますが、小さく目立たないため園芸的にはあまり重要視されていません。
園芸では、地面を張ったり下垂する様に伸びる優美な草姿や美しい葉を鑑賞する目的で育てられる事が多く、一般的には冬の管理もしやすい鉢植えにして室内やシェードガーデン等で育てられます。園芸品種には、全体的に白色に近い明るい色調で薄桃色と薄緑色の二色の葉色がロマンチックな雰囲気をつくる「ピンク レディー」や、イエローグリーンの美しい葉色がお庭の雰囲気を明るくする「ゴールド」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。※その他の種や園芸品種は下のリンクから見れます。
開花時期は初夏から晩夏、花色は白色、花弁が3個(3数花)の小花を、腋生にペアで咲かせます。草姿は這性で節から不定根を出し制限なく広がり高さ約10cm × 幅は約30(120)cmまで成長します。葉色は緑色や紫色、桃色や黄色、白色があり、葉身は卵形もしくは楕円形、葉序は互生葉序につきます。
カリシア(レペンス)は挿し木や株分け、種によって増やす事が出来ます。育てる際は、夏の暑さに耐えますが強い日差しや乾燥を苦手にしているため注意して下さい。また冬の寒さに弱く霜に当たると枯れるため冬越しさせる場合は室内に取り込む等の対策が必要でしょう。
カリシア(ピンク パンサー)は子供のプラスチックの玩具を連想させるような柔らかで光沢のある葉色が魅力の園芸品種です。葉色は全体的に白色に近い色調で、薄緑色の葉には、薄桃色の班が縦方向に不規則に入ります。 | カリシア(ピンク レディー)は薄ピンクとクリーム色の柔らかな二色の葉色が甘いキャンディを連想させる魅力的な園芸品種です。葉色は全体的に白色に近い色調で、薄緑色の葉には、薄桃色の班が縦方向に不規則に入ります。 |
カリシア(ゴールド)は明るく爽やかな雰囲気をつくる表面の黄色の葉色と、温もりを感じさせる様な裏面の赤色(~橙色)の二色の葉色が魅力の園芸品種です。 | ロザート (´・ω・)p楽天で購入q |
原産:メキシコ/中央アメリカ
学名:callisia fragrans
草丈:約30~45cm
分類:常緑多年草
開花時期:4月~6月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:弱い
花言葉:「感謝」
特徴:カリシア(フラグランス)は学名callisia fragrans、別名「しだれつゆくさ」や「チェーン・プラント(chain plant)」とも呼ばれ中央アメリカ及びメキシコを原産とする常緑多年草です。属名のカリシア(callisia)はギリシャ語で「美/美人」を意味する「kallos」に由来しています。また種小名のフラグランス(fragrans)は「芳香の」を意味しており香りの良い花に由来しています。
カリシア(フラグランス)の特徴(魅力)
- 基部ではロゼットの様(互生)に葉を広げる優雅な草姿
- ワックスを塗ってあるかの様な光沢のある美しい葉色
- 春に咲く白色の花の香りがとても良い
- 鉢植えで育てるとランナー(匍匐茎)が奔放に脱走する所
- 地面に広がる茎は湿った部分に接触すると節から不定根を出し子株をつくる
- 耐陰性があり間接光のみが当たる明るい日陰や屋内で育てられる所
カリシア(フラグランス)は葉の大きさが長さ約40cm幅が約10cmにも達し、基部付近では優雅に中央から外側へと密に葉を広げロゼットの様な草姿をつくります。茎は太く肉質で、這うように長くランナーを伸ばし、途中で子株をつくり栄養繁殖します。花は垂直に伸びる長い茎の先に穂状に咲き、その高さは時に1.5mに達すると言われます。花は花弁が短命ですぐ落ちるため、花弁の様にみえる6つの白色の雄蕊が目立ちます。また香りがよく種小名の由来にもなっています。
園芸では、ロゼットの様に広がる優美な葉の姿と奔放に伸びる茎葉、茎の途中で生まれる子株を鑑賞する目的で育てられる事が多く、一般的には冬の管理もしやすい鉢植えにして室内やシェードガーデン等で育てられます。
開花時期は春から初夏、花色は白色、個々の花は短命の花弁と3個の萼片と6個の雄蕊からなり、茎の頂部付近で葉腋に小花を密生させるように穂状に花を咲かせます。草姿は這性で高さ約30(45)cm × 幅は約60(120)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は長楕円形もしくは剣形、葉序は互生葉序につきます。
カリシア(フラグランス)は挿し木や株分け、種によって増やす事が出来ます。育てる際は、夏の暑さに耐えますが強い日差しや乾燥を苦手にしているため注意して下さい。また冬の寒さに弱く霜に当たると枯れるため冬越しさせる場合は室内に取り込む等の対策が必要でしょう。
カリシア(フラグランス) |