ギヌラ(サンシチソウ)属は属の中に約46種がありアジア及ばアフリカの熱帯もしくは亜熱帯に分布する多年草か一年草です。一般に園芸では、別名でパープルパッションとも呼ばれ紫色の毛をもった葉が発光しているかのようにも見えるビロードサンシチ、葉の裏面が紫色をしていて食用としても利用されるスイゼンジナ等が親しまれます。
ギヌラは基本的には夏の暑さに強いですが、冬の寒さに弱いため冬越しする際は管理に注意が必要です。
種毎の育て方は写真か育て方をクリックすると出てくるためそちらで確認して下さい。
このページでは種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を記載しています。
ギヌラの主な種の目次 | |
原産:東南アジア
学名:Gynura aurantiaca
草丈:約30~60cm
分類:常緑多年草
開花時期:夏・秋
花色:黄色●橙色●
葉色:緑色●紫色●
耐暑性:強い
耐寒性:弱い
誕生花:
花言葉:
特徴:ビロードサンシチは学名Gynura aurantiaca、別名「ギヌラ・オーランティアカ」や「ベルベット・プラント(velvet plant)」とも呼ばれる東南アジアが原産の常緑多年草です。和名「ビロードサンシチ」の由来は「ビロード」の様な毛をもつ「サンシチソウ(Gynura japonica)」を意味しています。また属名のギヌラ(Gynura)はギリシャ語で「メス」を意味する「gyne」と「しっぽ」を意味する「oura」の二語からきており雌蕊の長い柱頭がしっぽの様に見える所から来ており、種小名のオーランティアカ(aurantiaca)はラテン語で「オレンジ色の」を意味しており花色に由来しています。
ビロードサンシチの特徴(魅力)
- ネオンライトで発光している様な美しい葉色がある
- 植物全体に密生する柔らかな毛(紫色)がビロードの様な質感を持たせる
- 鉢植えで育てると茎は脱走する様に横へと広がる
- 夏もしくは秋に鮮やかな橙色の花を咲かせます。
- ↳ただし花は悪臭がするため多くの場合切り取られてしまいます。
- 耐陰性が強く間接光のみが当たる様な屋内で育てられる
ビロードサンシチは茎や葉、苞葉が、柔らかな紫色の毛で覆われているためビロードの様な感触をもっています。茎は成熟すると2mに達するとも言われており、初めは直立しますが、成熟してくると倒れ横へと大きく広がります。葉は縁部分にギザギザとした粗い鋸歯があり、葉色は濃い緑色をしていますが、紫色の毛の効果で発光している様に見える事があります。
園芸では派手で強く目を引き付ける紫色の葉と横へと広がる茎葉を鑑賞する目的で育てられる事が多く、一般的には冬の管理もしやすい鉢植えにして室内やシェードガーデン等で育てられます。
開花時期は夏から秋、花色は黄色もしくは橙色、個々の花は筒状花のみで柱頭が突出しており、花序は小花(筒状花)が頂部で集まり頭花の花を咲かせます。草姿は直立もしくは匍匐して高さ約30(60)cm × 幅は約60(120)cmまで成長します。葉色緑色で紫色の毛が密生しており、葉身は卵形もしくは披針形で縁部分に鋸葉があり、葉序は互生葉序につきます。
ビロードサンシチは挿し木で増やす事が出来ます。育てる際は夏の高温多湿に強い一方で、乾燥を苦手にしているため水分の管理には注意が必要です。また冬の寒さに弱く霜に当たると枯れるため、冬越しさせる場合は室内に入れる等の対策が必要になるでしょう。
ビロードサンシチ |
原産:中国/タイ/ミャンマー
学名:Gynura bicolor
草丈:約30~90cm
分類:多年草
開花時期:秋から冬
花色:黄色●橙色●
葉色:緑色●紫色●
耐暑性:強い
耐寒性:普通
誕生花:
花言葉:
特徴:スイゼンジナは学名Gynura bicolor、別名「きんじそう」や「ギヌラ・バイカラー」とも呼ばれる中国及びタイ、ミャンマーが原産の多年草です。和名「スイゼンジナ」の由来は茹でるとスイゼンジノリの様にヌメリが出る事からきています。また属名のギヌラ(Gynura)はギリシャ語で「メス」を意味する「gyne」と「しっぽ」を意味する「oura」の二語からきており雌蕊の長い柱頭がしっぽの様に見える所から来ており、種小名のバイカラー(bicolor)は「二色の」を意味しており表面と裏面で違う葉色に由来します。
スイゼンジナの特徴(魅力)
- 葉の色が表面では緑色で裏面では紫色(緑色の場合もある)
- 葉は炒め物としたりお浸しにしたりして食べられます
- ↳また茎や根もお茶として利用されます
- 葉は鉄分・カリウム・カルシウム・ビタミンA・ポリフェノール等の栄養が豊富
- 中国では薬用植物としても利用されます
スイゼンジナは茎が直立して成熟すると1m程度の高さまでなります。葉はやや肉質で大きなものになると長さ15cmあり、葉色は表面が緑色で裏面が紫色をしています。花は一般的に冬に咲き、筒状花のみで構成されています。
スイゼンジナの食べ方
スイゼンジナの葉は食用として利用出来ます。例えば新鮮な葉を水で洗った後に、塩1つまみ入れたお湯でさっと2~3分茹で、ザルにしなった葉を上げて、水気を切ったら、小皿に盛りつけ、ポン酢等をかけて「お浸し」として食べれます。また洗った葉に衣をつけて油で上げれば「天ぷら」として食べられ、洗った葉をバターを入れた鍋で炒めると「バター炒め」として食べる事が出来ます。その他「味噌汁」「スープ」「サラダ」等にも利用されます。
毒性
スイゼンジナは上記で書いたように栄養満点の植物ではありますが、肝臓にダメージを与えるピロリジジンアルカロイドが含まれています。そのため、食べすぎないように注意してください。
開花時期は秋から冬、花色は黄色もしくは橙色、個々の花は筒状花のみで柱頭が突出しており、花序は小花(筒状花)が頂部で集まり頭花の花を咲かせます。草姿は直立して高さ約30(90)cm × 幅は約30(60)cmまで成長します。葉色は表面が緑色で裏面が紫色をしており、葉身は長楕円形もしくは披針形で縁部分に鋸葉があり、葉序は互生葉序につきます。
スイゼンジナは一般的に挿し木で増やされていますが、種によって増やすことも出来ます。育てる際は夏の高温多湿に強い一方で、乾燥を苦手にしているため水分の管理には注意が必要です。また冬の寒さに弱く強い霜に当たると枯れるため、冬越しさせる場合は室内に入れる等の対策が必要になるでしょう。
スイゼンジナ |