カラハナソウ属は属の中に約3~8種がある小さな属で北半球の温帯に自生する一年草もしくは多年草です。一般に園芸では、松ぼっくりの様な個性的な形とフローラルな香りが魅力的な花を咲かせるホップとその園芸品種等がしたしまれています。
ホップ(カラハナソウ)は夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育つほど丈夫で育てやすい植物です。
種毎の育て方は写真か育て方をクリックすると出てくるためそちらをご覧下さい。
このページでは種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ホップ(カラハナソウ)の主な種の目次 | |
![]() 開花時期:7月~9月 | ![]() 開花時期:8月~10月 |
原産:コーカサス地方
学名:humulus lupulus
草丈:約150~1000cm
分類:多年草(宿根草)
開花時期:7月~9月
花色:緑色●黄色●
葉色:緑色●黄色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:10月28日
花言葉:「希望」「軽快」「不正」「不公平」「信じる心」
特徴:ホップは学名humulus lupulus、別名「セイヨウカラハナソウ」とも呼ばれるコーカサス地方が原産の常緑ツル性木本です。種小名のlupulusは「小さな狼」を意味しています。
ホップの特徴(魅力)
- ツル性の茎は長さ最大10mまで成長する
- ↳茎は下向きの毛を持ち自力で壁や樹木を登る事が出来ます
- ↳壁面やトレリス等を覆う目的で利用出来る
- 葉は縁部分が深くカットされた装飾的な形
- ↳品種の中には黄色の葉色もありカラーリーフとして楽しめる
- 雌雄異株で雌株と雄株で咲く花が全くことなる
- ↳松ぼっくりを連想させる花を咲かせるのは雌株だけ
- ↳雄株は緑色の小花が円錐状に多数集まり咲く
- ↳花は甘い柑橘系の様な香りがあります
- ↳乾燥させるとドライフラワーやポプリに利用出来る
- ↳花はビールの原料にも利用されます
ホップは、地面下に太い根茎をもっています。茎は下向きに棘の様な毛があり、これを引っ掛けて壁や樹木等を登る事が可能で最大10mまで成長する事があります。葉の形は縁部分が裂ける事なくハートの形(心形)をするものから深く3回~7回裂けるものもあり、また縁部分にはギザギザとした鋸歯があります。花は雌雄異株で雌株と雄株では咲く花の形が異なります。雄株は花弁がなく緑色の小花が多数集まり円錐花序をつくります。雌株は小花を包む様に苞葉が何枚も重なり松ぼっくりを連想させる穂状花序の花を咲かせます。
開花時期は夏から秋、花色は緑色から黄色、個々の花には花弁がなく、雌株は雌花を抱く様に苞葉が重なり穂状花序をつくり、雄株は雄花が円錐状に多数集まり円錐花序をつくります。草姿はツル性で長さは約150~1000cmまで成長します。葉色は緑色や黄色があり、葉の形は腎形(心形)もしくは拳状に3(~7)回中裂(~深裂)して縁部分には鋸歯があり、葉序は対生葉序につきます。
ホップの香りと効果
ポップの花の香りは「ウッディ(木の香り)」で、ほんのり「柑橘類」を思わせるいい甘い香りがあります。ポップの精油成分には「ゲラニオール」「リナロール」や「リモネン」「β-イオノン」等が含まれています。
- ゲラニオールは「フローラル」「柑橘系」「甘い」「ローズ」等に例えられるマイルドな香りがあり、風味(フレーバー)はフルーティーです。一般に植物ではゼラニウムやクチナシ等に含まれており、精油は食品の香料やアロマオイル等に利用されています。ゲラニオールの精油の効果には、まだ研究段階で科学的根拠が不十分なものもありますが「抗菌・抗真菌作用」「抗酸化作用」「抗炎症作用」「抗がん効果」等があります。
- リナロールの香りは「フローラル」「華やか」「フルーティ」等に例えられる人気の高い香り成分の一つです。植物ではイングリッシュラベンダーやスズラン等に豊富に含まれており、一般的には化粧品や柔軟剤等の様々な場面にも使われています。リナロールの香りの効果にはイライラや興奮といった神経系の過活動を抑える働き(鎮静効果)や、不安や緊張を和らげる効果(抗不安効果)があるため、精油がアロマテラピー等にも使われています。
- β-イオノンは「スミレ」「ラズベリー」「ウッディ(木の香り)」等に例えられる甘くフルーティーな香りがあり、甘くフルーティーな風味(フレーバー)があります。一般に植物ではラズベリーやバラ等に含まれており、精油は食品や香水等に利用されています。
ポップのドライフラワーのやり方(ハンギング法)

ポップをドライフラワーにする場合はハンギング法で行われるのが一般的です。ハンギング法とは、収穫した花を幾つか(数本)まとめて束ね、茎の下部を輪ゴムやリボンの様な物で固定し、風通しの良い明るい日陰で逆さまに吊り下げて自然乾燥させる方法です。
ポップの収穫は開花期に行います。綺麗に咲いている花を好みの長さで茎を切り取り収穫して、ハンギング法を利用してドライフラワーにしてみましょう。
ホップの栽培
園芸では、夏から秋に咲く香りが良く個性的な形をした花を鑑賞する目的で育てたり、またツルが長い事から壁面やトレリス等に誘引してツルや葉で覆い自然との境界を曖昧にする様な景観(草姿)を楽しむ目的で育てられる事が多いです。園芸品種には、アルファ酸を多く含みビールの原料としても広く使用されている「カスケード」や、色鮮やかなイエローリーフが花のない時期もお庭を彩る「オーレウス」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。※その他の種や園芸品種は下のリンクから見れます。
ホップは基本的に夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしで育つ程に丈夫です。増やす方法は挿し木や取り木、根挿しや株分け、種によって増やせます。
原産:日本/東アジア
学名:humulus japonicus
草丈:約100~600cm
分類:一年草
開花時期:8月~10月
花色:緑色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:-
誕生花:
花言葉:「力強い」
特徴:カナムグラは学名humulus japonicus、別名「律草(リツソウ)」や「ジャパニーズ・ホップ(Japanese hop)」等とも呼ばれる日本と東アジアが原産の一年草です。日本では北海道から九州まで広く分布しており荒地や道端等に自生しています。種小名のジャポニクス(japonicus)は「日本の」を意味しており、自生地に由来しています。
カナムグラの特徴(魅力)
- ツル性の茎は長さ約150から600cmまで成長する
- ↳茎は下向きの毛を持ち自力で壁や樹木を登る事が出来ます
- ↳壁面やトレリス等を覆う目的で利用出来る
- ↳茎は名前の由来ともなる「鉄」の様な硬さがあり
- ↳触ると下向きにつく毛(棘)で怪我をする事もある
- 葉は縁部分が深くカットされた装飾的な形
- ↳白色の班が不規則に入りカラーリーフとなる品種がある
- 雌雄異株で雌株と雄株で咲く花が異なる
- ↳松ぼっくりを連想させる花を咲かせるのは雌株だけ
- ↳雄株は緑色の小花が円錐状に多数集まり咲く
- ↳花粉は花粉症の原因となる
カナムグラは茎に下向きに棘の様な毛があり、これを引っ掛けて電柱やフェンス等を登る事が可能で最大6mまで成長する事があります。葉は長さが約5~12cmで、深く5回~7回(9回)裂けており縁部分にはギザギザとした鋸歯があります。花は雌雄異株で雌株と雄株では咲く花の形が異なります。雄株は花弁がなく緑色の小花が多数集まり円錐花序をつくります。雌株は小花を包む様に苞葉が何枚も重なり松ぼっくりを連想させる穂状花序の花を咲かせます。
開花時期は夏から秋、花色は緑色、個々の花には花弁がなく、雌株は雌花を抱く様に苞葉が重なり穂状花序をつくり、雄株は雄花が円錐状に多数集まり円錐花序をつくります。草姿はツル性で長さは約100~600cmまで成長します。葉色は緑色や白色があり、葉の形は拳状に5(~7)回中裂(~深裂)して縁部分には鋸歯があり、葉序は対生葉序につきます。
カナムグラは雑草?
カナムグラは白色の班が入るもの等もあり園芸でも親しまれていますが、多くの場合は触ると怪我をする茎(ツル)や奔放に広がる草姿、また花粉は花粉症を引き起こす原因となっており、人によってはくしゃみや鼻水、目の痒み等の症状がでます。
カナムグラを除草する場合は手で触ると茎に生えた棘(毛)で怪我をするため軍手等の手袋をつけて作業しましょう。カナムグラの種は短命なため、冬に枯れた後(一年草)に防草シートを敷いて種が発芽しない様にしたり、また花が種をつける前に除草剤で枯らしたり、もしくは剪定ハサミ等で剪定して、土壌に残った種の寿命がつきるまで数年間監視しながら必要に応じて作業をおこないます。
カナムグラの栽培
カナムグラは基本的に夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしで育つ程に丈夫です。増やす方法は種によって増やせます。
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