ピンピネラ(ミツバグサ)属は属の中に約72種がある多年草もしくは一年草です。一般に園芸では、香りの良い種がスパイスとして利用されまた茎や葉も食用になるアニス、茎の頂部に可憐な小花を多数集めボリュームある花を咲かせる多年草のマヨール種等が親しまれます。
ピンピネラ(ミツバグサ)は一年草タイプや多年草タイプがあり、育て方もそれぞれことなります。
種毎の育て方は写真か育て方をクリックすると出てくるためそちらをご覧下さい。
このページでは種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ピンピネラ(ミツバグサ)の主な種の目次 | |
![]() 開花時期:6月~8月 | ![]() 開花時期:5月~7月 |
原産:地中海沿岸/南西アジア
学名:pimpinella anisum
草丈:約30~90cm
分類:一年草
開花時期:6月~8月
花色:黄色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:-
誕生花:12月30日
花言葉:「活力」「思いやり」
特徴:アニスは学名pimpinella anisum、 別名「セイヨウウイキョウ」や「アニシード(Aniseed)」とも呼ばれる地中海沿岸及び南西アジアが原産の一年草です。属名のピンピネラ(pimpinella)はラテン語で「二重の羽状」を意味する「dipinella」からきていると考えられており、葉の形に由来します。また種小名のanisumはギリシャ語で「アニス」を意味する「anison」からきています。
アニスの最大の特徴(魅力)
- 最大90cmまで垂直に茎を伸ばす
- ↳若い茎や根はマイルドなアニスの風味がありスープ等にいれて食べられる
- 葉は上部と下部で葉の形が違う
- ↳若い葉はアニスの風味がありサラダ等に利用される
- 花は傘を開く様に茎頂部で咲き誇り非常に上品な花姿をつくります
- 果実は2枚の心皮からなる双懸果
- ↳果実は乾燥させてお菓子や煮込み等のスパイスに利用されます
- 種から育てる事が出来るため大量植栽しやすい
アニスの茎は横への広がりが殆どなく高さ30~90cmの間で成長します。葉は基部から出る根生葉と、茎に互生につく茎葉があり、根生葉と下部につく葉は縁部分にギザギザと鋸歯がある一方で、裂けがないか殆どなく円形をしているのに対して、上部の茎につく葉は櫛の様に細かく裂け2回羽状複葉しています。花は白色(~薄黄色)の直径約0.3cmの小さな小花が茎の頂部に集まり傘を開いた時の様な形に複散形花序に咲かせます。果実は2枚の心皮からなる双懸果です。
開花時期は初夏から晩夏、花色は白色から薄黄色、個々の小花は花弁が5枚の5数花で直径約0.4cmになり、花序は茎の頂部に小花が集まり複散形花序に花を咲かせます。草姿は直立で高さは約30(90)cm × 幅は約30(45)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は基部では円形で縁部分に鋸歯があり、茎葉では1~2回羽状複葉する、葉序は互生葉序もしくは根生葉につきます。
アニスの香りと効果
アニスの香りは「スパイシーな香り」や「甘い香り」や「甘草の香り」と表現される食欲をそそる様な良い香りがする所が特徴です。これらの独特で美味しそうな香りの由来になっているのは、アニスの精油成分の中で約9割を占めている「アネトール」の働きによるものです。
アネトールの香りは「スパイシーな香り」「甘草の香り」「官能的な香り」等に例えられる人気の高い香り成分の一つで、また甘みを感じさせる風味ももっています。植物ではアニスやフェンネル等に豊富に含まれており、一般的には食品(お菓子や飲料等)の香料やお香等に利用されています。適量の摂取であればバクテリアや真菌等に対して抗菌作用ももち安全性高く利用できます。ただし大量に摂取すると有害な作用を引き起こす可能性があり、ラット実験では肝臓ガンが僅かに増加した報告もされています。利用する際は適量を心がけましょう。
アニスの利用方法
アニスは種や葉、茎等が食用として利用出来ます。アニスは食欲を刺激するスパイシーで官能的な香りがあり、また風味にも甘味があり美味しいです。
アニスの種(アニスシード)は乾燥させたものをスパイスとして、砕くか原型のまま利用します。例えばクッキーやパンの生地にアニスシードを混ぜ込んで焼きアニスのフレーバーな香りと風味を楽しんだり、また煮込み料理の中にアニスシードをいれて風味付けしたりする事が出来ます。
アニスの若葉や茎は、種と比べるとマイルドな風味で特に茎はセロリの様な食感をもちます。葉はサラダにして食べられる事もありますが、一般的にはお好みの味付けのスープで煮込み食べられる事が多いです。
アニスの栽培
アニスは春になって暖かく(約20度)なり始めたら種を撒き、夏から秋に花を鑑賞して種を収穫した後は枯れる一年草として楽しみます。基本的に栄養の少ない土壌でも育つため、肥料は不要ですが肥沃な土壌を好むため植え付け前に土壌改善は行っておきましょう。沢山の花を咲かせ大きく成長させるには日当たりのよい場所に植えてあげる必要があり、またしっかりとした水やりも必要です。
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原産:ヨーロッパ/コーカサス地方
学名:pimpinella major
草丈:約30~120cm
分類:多年草
開花時期:5月~7月
花色:白色〇桃色●
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:
花言葉:
特徴:ピンピネラ・マヨールは学名pimpinella major、 別名「グレート・バーネット・サクシフラーゲ(greater burnet saxifrage)」とも呼ばれるヨーロッパ及びコーカサス地方が原産の多年草です。属名のピンピネラ(pimpinella)はラテン語で「二重の羽状」を意味する「dipinella」からきていると考えられており、葉の形に由来します。また種小名のマヨール(major)はラテン語で「大きい方の」と言う意味があります。
ピンピネラ・マヨールの最大の特徴(魅力)
- 垂直に伸びる茎は横への広がりが殆どなく花壇に高さと立体感を作る
- 葉は羽状に連なりシダ植物を連想させる葉の形をしている
- 一つ一つの花は小さく可憐で茎の頂部でボリューミーに咲く
- ↳細く華奢な茎に咲く大きな花がアンバランスで洗練された魅力を感じさせる
- ↳花は切り花としても人気が高い
- 種から育てる事が出来るため大量植栽しやすい
ピンピネラ・マヨールの茎は横への広がりが殆どなく高さ30~120cmの間で成長します。葉は羽状複葉で個々の小葉は卵形をしており縁部分にギザギザした鋸歯があります。花は白色(~桃色)の小花が茎の頂部に集まり直径約5~6cmの半球状の花(複散形花序)に咲かせます。
開花時期は晩春から夏、花色は白色から桃色、個々の小花は花弁が5枚の5数花で、花序は茎の頂部に小花が集まり複散形花序に花を咲かせます。草姿は直立で高さは約30(120)cm × 幅は約30(60)cmまで成長します。葉色は緑色、小葉は卵形で縁部分に鋸歯があり羽状複葉して、葉序は互生葉序もしくは根生葉につきます。
ピンピネラ・マヨールの栽培
園芸では、一般的に美しいレースの様な花や鑑賞する目的で育てられます。比較的に背が高く成長する事から花壇の中央等に植えて高さと立体感を出したり、また鉢植えの中でコンパクトに育てて玄関先に飾ったりして楽しまれたりします。育てる際は冬の寒さに強い一方で、夏の高温多湿をやや苦手にしているため、暑さの厳しい地域では西日の当たらない環境で育てたり、また多湿にならないように土壌の排水性を高めておく事も大切でしょう。増やす方法は一般的に種によってですが、春に株分けする事でも増やす事が可能です。
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