原産: 科:アヤメ(Iridaceae) 属:クロッカス(Crocus) 種:サフラン(sativus) 別名:薬用サフラン/秋咲きクロッカス(autumn crocus)/サフラン・クロッカス(saffron crocus) 分類:多年草 開花時期:10月~12月 花の色:紫色● 葉色:緑色● 香る部位:雌しべ 草丈:10~30cm 花言葉:9月11日/11月4日 誕生花:「歓喜」「喜び」「陽気」「節度の美」 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
サフランは学名Crocus sativus、 別名「秋咲きクロッカス(autumn crocus)」や「薬用クロッカス」とも呼ばれる多年草です。クロックスは野生で見られる種ではありません、栽培化されたもので、恐らくCrocus cartwrightianusを祖先とした種です。
サフランの語源(由来)
- 属名のクロックス(Crocus)の由来は古代ギリシャ語の「κρόκος」からきています。
- 種小名のサティバス(sativus)は「栽培の/栽培された」を意味しておりサフランが栽培化されている事に由来します
- 英名のサフランの由来は遡るとアラビア語の「az-za’faran(黄色)」からきていると言われており、また12世紀の古フランスでは「safran」とよばれていました
サフランの特徴(魅力)
- サフランの赤色の雌しべは香りがよく最も高価なスパイスです
- ↳何故なら1gのクロッカスの雌しべを集めるのに約150個のクロッカスの花の栽培が必要だからです
- ↳水に付けると鮮やかな黄色に変わるためスープや白米の色付けにも使われます
- サフランには抗がん作用や男性機能改善等の様々な薬効があります
- 花は直径が3~5cmでカップの様に上向きに咲きます
- ↳大きな花は細い葉との対比で花がより目立ち洗練された魅力を感じさせます
- クロッカスはカーペットの様に群生させると非常に魅力的な景観をつくります
サフランは地面下の根茎に栄養を溜め込み肥大化する根茎(球茎)があり、花が種を付けない代わりに、この根茎(球茎)が増える事で栄養繁殖します。葉は非常に細く線形で長さは10~30cmあり、全て根茎(球茎)から出る根生葉で通常5~15本あります。花は1つの根茎(球茎)から1個から4個の短い花茎を伸ばし各花茎の頂部に一個の花を上向きに咲かせます。花は直径約3~5cmで紫色の花被片が通常6個あり、三本ある赤色(橙色)の雌しべ(花柱)が収穫され調味料等に利用されます。
開花時期は中秋から初冬、花色は紫色、個々の花は直径約3~5cmで花被片が6個あり、花序は単頂花序です。草姿は高さ約10(30)cm × 幅は約10(30)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は線形で長さ10~30cmあり、葉序は根生葉につきます。
サフランの香りと効果
サフランは花の雌しべに「干し草」や「スパイス」等を連想させるサフラン独特の香りをもっており、口に入れるとスパイシーな「苦味」と「甘味」等の風味(フレーバー)を感じさせます。サフランの香りの由来となる精油は百数十種あると言われますが、サフランの香りを決めている重要な精油は「サフラナール」です。
サフラナールの香りは「サフラン」「干し草」「スパイス」「樟脳」等に例えられるスパイシーな香りがあり、風味(フレーバー)はスパイシーで甘味と苦味を感じさせます。一般に植物ではサフラン等に含まれており、精油は食品等に利用されています。サフラナールの精油の効果には「抗がん作用」「抗酸化作用」「抗炎症作用」「抗うつ作用」「男性機能改善」等があります。
サフランの栽培
園芸では、足元で上向きに咲く紫色の花を鑑賞する目的だったり、雌しべ(花柱)を収穫する目的で育てられます。育てる際は、1番に夏の多湿に気をつけないといけません。夏の休眠期に降る雨は病気を招き、球根を腐敗させる原因ともなります。対策としては管理のしやすい鉢植えで育てて雨が続く時期は軒下などで管理したり、夏の時期は涼しい冷暗所で根茎(球茎)を管理して晩夏もしくは初秋に植える等するのもいいでしょう。増やし方は、数年に1度のペースで休眠期に根茎(球茎)を掘りあげて分球を行います。
クロッカスの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。