原産:日本 科:モクレン(Magnoliaceae) 属:モクレン/マグノリア(magnolia) 種:タムシバ(salicifolia) 別名:ニオイコブシ/ウィローリーフ・マグノリア(willow-leafed magnolia)/アニス・マグノリア(anise magnolia) 開花時期:3月~5月 花の色:白色〇 葉色:緑色● 香る部位:花 分類:落葉低木/常緑小高木 樹高:約300~750cm 誕生花:3月24日 花言葉:「友情」 | ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
タムシバ(ニオイコブシ)は学名magnolia salicifolia、別名「ウィローリーフ・マグノリア(willow-leafed magnolia)」や「アニス・マグノリア(anise magnolia)」とも呼ばれる日本原産の落葉低木もしくは落葉小高木です。
タムシバ(ニオイコブシ)の語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のsalicifoliaはラテン語で「柳」を意味する「salix」と、「葉」を意味する「folia」の2語からなります。
- タムシバの由来は、元々の名前の「噛む柴」が転訛(訛り)したものと言われていています。
- ↳噛む柴の由来はタムシバの枝や葉を噛んだ時に独特な甘い風味があることからきています。
タムシバ(ニオイコブシ)の特徴(魅力)
- タムシバ(ニオイコブシ)は成熟しても高さが3~7.5mと他のモクレン(8~30m)と比べてかなり背が低いです
- ↳成熟すると高さ幅ともに同程度に広がり優雅な樹形をつくります
- 花が咲くのはコブシが咲き初めてから1ヶ月後くらいから開花します
- ↳花は葉が出る前に開花する為より花にフォーカスが当たります
- ↳タムシバとコブシはよく比較されますがタムシバは開花時に葉が付かずコブシは花の下に葉が1個つきます
- 花には「レモン」や「アニス」を連想させる香りがあり
- ↳ニオイコブシやアニス・マグノリアの別名をもっています
- ↳葉も同様に揉むと強い香りを漂わせます
- 葉はコブシと比べると細いです
- ↳ただし種小名の由来になる「柳」ほどは細長くありません
- 花後の果実は楕円形でボコボコと隆起しています
- ↳熟すと赤色(~赤褐色)になり心皮が裂けて橙色の種子がでてきます
- タムシバは園芸で親しまれる多くの雑種の親です
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
タムシバ(ニオイコブシ)の茎は木質で樹皮の色は灰色から灰褐色をしています。樹形は扇状に広がり高さは成熟すると約300~750cmの間で成長します。葉は揉むと強い香りがあり、葉色は表面が濃い緑色で裏面が淡い緑色、大きさは長さ約6(12)cm幅約2(5)cmあり、形は長楕円形もしくは倒披針形をしていて、茎に対して互生葉序に配置されます。花は直径が約10cmで完全に開き白色の花被片が約9個、中央には複数の薄黄色(~桃色)の雄蕊と緑色の雌蕊が集まります。花後にできる果実は楕円形の袋果で幾つも癒合して隆起し全体の長さは約5~10cmになり熟すと緑色から赤色(~赤褐色)になり心皮が裂けて橙色の種子が飛びでてきます。
開花時期は早春から春、花色は白色や桃色、個々の花は花被片が9個で雄蕊と雌蕊は複数あります。樹形は直立で高さ約300~750cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は長楕円形もしくは倒披針形、葉序は互生葉序につきます。
タムシバ(ニオイコブシ)の栽培
園芸では、自然樹形のまま優雅に広がる美しい樹形や、春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事は特にありませんが「良好な日当たり」や「やや湿った土壌」を好みます。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。