モクレン(マグノリア)は属の中に約240種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は十数種とその園芸品種です。例えば、個々の花が非常に大きく枝を隠すように咲き誇る花姿が圧巻のサラサモクレン、枝数が多く非常に沢山の花を咲かせるロエブネリ種、非常に大きな花を咲かせ開花期にはキャンディを連想させる様な甘い香りを漂わせるタイサンボク等が親しまれています。
モクレン(マグノリア)属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
モクレン(マグノリア)の主な種の目次 | ||
①サラサモクレン 開花時期:3月~4月 | ②ロエブネリ種 開花時期:3月~4月 | ③ハクモクレン 開花時期:3月 |
④タイサンボク 開花時期:5月~7月 | ⑤シデコブシ 開花時期:3月~4月 | ⑥カラタネオガタマ 開花時期:5月~6月 |
⑦タムシバ 開花時期:3月~5月 | ⑧ホウノキ 開花時期:5月~6月 | ⑨モクレン 開花時期:4月~5月 |
⑩コブシ 開花時期:3月~4月 | ⑪オオヤマレンゲ 開花時期:5月~7月 | ⑫オガタマノキ 開花時期:2月~4月 |
⑬ブルックリネンシス種 開花時期:4月~5月 | ⑭ヒメタイサンボク 開花時期:5月~7月 | ⑮キモクレン 開花時期:4月~5月 |
⑯グレートリーフ・マグノリア 開花時期:5月~7月 | ⑰その他の種や園芸品種 |
学名:magnolia × soulangeana
草丈:約300~750cm
分類:常緑低木
開花時期:3月~4月
花色:赤色●桃色●紫色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
特徴:サラサモクレンは学名magnolia × soulangeana、白色の花が美しい中国原産のハクモクレン(magnolia denudata)と、赤紫色の上品な花が魅力の中国原産のモクレン(magnolia liliiflora)の雑種の落葉低木で、別名「ソーサー・マグノリア(saucer magnolia)」とも呼ばれています。
サラサモクレンの語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のsoulangeanaはフランスの生物学者Soulange-Bodinへの献名です。
サラサモクレンの特徴(魅力)
- サラサモクレンは非常に沢山の園芸品種があります
- 花は大きく通常直径約10~20cmの間の大きさがありますが
- ↳アメリカの品種(グレースマクデード)では35cmの花を咲かせたという報告もあります
- 花の形はチューリップの様な形から完全に開くものまであります
- 花色も赤色・桃色・紫色・白色と品種により豊富です
- 開花時に葉がないため花と枝のみのシルエットとなり
- ↳そのため花によりフォーカスが当たり美しい景観をつくります
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
サラサモクレンの茎は木質で樹皮は褐色から灰褐色をしています。樹形は自然樹形のまま扇状に美しく広がり一般的に高さ約300~750cmの間で成長します。葉は濃い緑色で革のような質感があり、形は楕円形から倒卵形、茎に対して互生葉序に配置されます。花は香りが良く、花被片は6個以上で多数の雄蕊と雌蕊が花中央で円錐状に集まり、花の大きさは通常10~20cmですがアメリカの品種のグレースマクデードは最大35cmの花を咲かせたという報告もあります。
開花時期は早春から春、花色は赤色や桃色、紫色や白色、個々の花は花被片が6個以上で雄蕊と雌蕊は多数あります。樹形は直立で高さ約300(750)cm × 幅は300(750)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は楕円形もしくは倒卵形、葉序は互生葉序につきます。
サラサモクレンの栽培
園芸では、春に一斉に開花する花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事は「日当たりの良い場所に植える」くらいです。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
学名:magnolia × loebneri
草丈:約300~900cm
分類:常緑低木
開花時期:3月~4月
花色:白色〇桃色●紫色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
特徴:マグノリア(ロエブネリ)は学名magnolia × loebneri、白色の花が美しい日本原産のコブシ(Magnolia kobus)と、花被片が多く上品な白色の花を咲かせる日本原産のシデコブシ(Magnolia stellata)の雑種の落葉低木です。
マグノリア(ロエブネリ)の語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のloebneriは、この種の交配をおこなったドイツの園芸家Max Loebnerへの献名です。
マグノリア(ロエブネリ)の特徴(魅力)
- 成熟しても高さが6cm程度と小さな庭でも育てやすい所が魅力です
- 枝数が多く春に一斉に開花する花は葉のない枝を覆い尽くし
- ↳息をのむような圧巻の景観を生み出します
- 花は大きく通常直径約10~15cmの間の大きさがあり
- ↳細く長い花被片が多数(9~30個)つきます
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
マグノリア(ロエブネリ)の茎は木質で樹皮の色は灰色から灰褐色をしています。樹形は扇のように広がり成熟すると高さは約300~600cmの間で成長します。葉は緑色で光に当たると反射する光沢があり、形は楕円形もしくは倒卵形をしていて、茎に対して互生葉序に配置されます。花は直径が約10~15cmで完全に開く花被片が約9~30個あり、中央には複数の雄蕊と雌蕊が集まります。花後にできる果実は長さ約5cmの楕円形をしていて所々で隆起して、熟すと緑色から赤色(~桃色)になり心皮が裂けて橙色の種子が飛びててきます。
開花時期は早春から春、花色は桃色や紫色、白色があり、個々の花は花被片が約6個~30個で雄蕊と雌蕊は多数あります。樹形は直立で高さ約300(900)cm × 幅は300(900)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は楕円形もしくは倒卵形、葉序は互生葉序につきます。
マグノリア(ロエブネリ)の栽培
園芸では、自然樹形のまま優雅に広がる美しい樹形や、春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事は特にありませんが「良好な日当たり」や「やや湿った土壌」を好みます。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
原産:中国
学名:magnolia denudate(syn. Magnolia heptapeta)
草丈:約800~3000cm
分類:落葉高木
開花時期:3月
花色:白色〇黄色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:3月1日/3月24日
花言葉:「崇高」「持続性」「自然への愛」
特徴:ハクモクレンは学名magnolia denudate(syn. Magnolia heptapeta)、別名「リリィツリー(lilytree)」や「ユーラン・マグノリア(Yulan magnolia)」等とも呼ばれる中国原産の落葉高木です。
ハクモクレンの語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のdenudateはラテン語で「裸の/露出した」をし意味していて、葉が現れる前に開花する花姿に由来しています。
- ハクモクレンの由来は、美しい純白の花色に由来しています。
ハクモクレンの特徴(魅力)
- ハクモクレンは非常に背が高く理想的な環境の元では高さ30mに達します
- ↳成熟すると高さ幅ともに非常に大きくなり圧巻の景観をつくります
- 花が咲くのは早春とモクレンの中でも早咲きの分類に入ります
- ↳花は葉が出てくる前に開花する為より花にフォーカスが当たります
- 純白の花はお庭の雰囲気を明るくしたり清潔感を感じさせる事が出来ますが
- ↳お庭の雰囲気をロマンチックに彩る桃色の花を咲かせる品種もあります
- ↳また非常に沢山の花を一斉に咲かせるため息を飲む様な美しい景観をつくります
- 花後の果実は棒状でボコボコと隆起していて
- ↳熟すと赤色になり心皮が裂けて橙色の種子が何個も現れます
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
ハクモクレンの茎は木質で樹皮の色は灰色から灰褐色をしており、高さは成熟すると約800~3000cmの間で成長します。葉は緑色で光に当たると反射する光沢があり、大きさは長さ約15cm幅約8cmあり、形は倒卵形をしていて、茎に対して互生葉序に配置されます。花は柑橘系の香りがあり、個々の花は直径が約10~16cmで完全に開く花被片が9個あり、中央には多数の雄蕊と雌蕊が円錐状に集まります。花後にできる果実は長さ10~15cmの棒状の形をしていて所々で隆起して、熟すと緑色から赤色になり心皮が裂けて橙色の種子が飛びててきます。
開花時期は早春、花色は白色や黄色があり、個々の花は花被片が9個で中央に雄蕊と雌蕊が円錐状に多数集まります。樹形は直立で高さ約800~3000cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は倒卵形、葉序は互生葉序につきます。
ハクモクレンの栽培
園芸では、自然樹形のまま壮大に広がる美しい樹形や、春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事は特にありませんが「良好な日当たり」や「やや湿った土壌」を好みます。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
ハクモクレン | モクレン(イエローリバー)は色鮮やかな黄色の花色と、チューリップの様な形をした花は成熟するにつれて徐々に開き直径が最大15cmにもなる魅力的な花を咲かせる園芸品種です。色鮮やかな黄色の花は太陽の光に照らされて輝き、お庭の雰囲気を明るくします。 |
原産:北アメリカ
学名:magnolia grandiflora
草丈:約1800~3700cm
分類:常緑高木
開花時期:5月~7月
花色:赤色●桃色●黄色●橙色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:6月8日
花言葉:「壮麗」「威厳」「前途洋洋」
特徴:タイサンボクは学名magnolia grandiflora、別名「ハクレンボク」や「サウザーン・マグノリア(southern magnolia)」等とも呼ばれる北アメリカ原産の常緑高木です。
タイサンボクの語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のgrandifloraはラテン語で「大きな/壮大な」を意味する「grandis」と、「花」を意味する「flos」の2語の造語で、タイサンボクの大きな花に由来しています。
- タイサンボクの由来は高さ幅ともに大きく成長する姿や花の大きさを中国の泰山に見立て名付けられています。
- 英名のサウザーン・マグノリアの由来は米国の南東部に自生している事からきています。
タイサンボクの特徴(魅力)
- タイサンボクは非常に背が高く理想的な環境の元では高さ37mに達します
- 花は非常に大きく最大30cmまでの大きさになり
- ↳チューリップの様に咲く一般的なモクレンと違いタイサンボクは「蓮」の様に花被片が大きく開きます
- 花は「キャンディ」や「プラム」等を思わせる刺激的な甘い香りがあり
- ↳開花時は近くを通るだけでも濃厚な香りに包まれます
- 開花期になると沢山の蜜蜂が花粉を集めに訪れます
- 葉は一般的なモクレンと違い常緑です
- ↳葉は光に当たると反射する光沢があります
- 花後の果実は熟すと心皮が避けて赤色の種子は何個も現れますが
- ↳集合体恐怖症の人にはややキツい見た目です
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
タイサンボクの茎は木質で樹皮の色は灰褐色をしていて、高さは成熟すると約1800~3700cmまで成長します。葉は濃い緑色で光に反射する光沢があり、硬く革の様な質感で、大きさは長さ約12(~20)cm幅約6(~12)cmあり、形は楕円形をしていて、茎に対して互生葉序に配置されます。花は強い香りがあり、花被片は6~12個で蓮の様に大きく開き、花の大きさは最大30cm、中央に多数の雄蕊と雌蕊が菱形状にあつまります。花後にできる果実は楕円形で、熟すと緑色から泡褐色になり心皮が裂けて赤色の種子が飛びててきます。
開花時期は晩春から夏、花色は白色、個々の花は花被片が6~12個で雄蕊と雌蕊は多数あります。樹形は直立で高さ約1800~3700cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は楕円形、葉序は互生葉序につきます。
タイサンボクの栽培
園芸では、壮大に広がる美しい樹形や春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事はありません。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
原産:日本
学名:magnolia stellata
草丈:約300~600cm
分類:常緑低木
開花時期:3月~4月
花色:赤色●桃色●黄色●橙色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:3月24日
花言葉:「友愛」「歓迎」
特徴:シデコブシ(ヒメコブシ)は学名magnolia stellata、別名「スターマグノリア(star magnolia)」とも呼ばれる日本原産の落葉低木です。日本では愛知・岐阜・三重に分布していて、丘陵等の湿り気のある場所に自生していますが、準絶滅危惧に指定されています。
シデコブシ(ヒメコブシ)の語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のstellataはラテン語で「星」を意味する「stella」からきていて、星を思わせる様な花の形に由来しています。
- 和名シデコブシの由来は花の形がしめ縄や玉縄につける四手(シデ)に似ていて、コブシは近縁のコブシに似ている所からきています。
- 別名ヒメコブシは近縁のコブシと比較して全体的に小さい事から
シデコブシ(ヒメコブシ)の特徴(魅力)
- シデコブシ(ヒメコブシ)は成熟しても高さが3~6mと他のモクレン(8~30m)と比べてかなり背が低いです
- ↳成熟すると高さ幅ともに同程度に広がり優雅な樹形をつくります
- 花が咲くのは早春とモクレンの中でも早咲きの分類に入ります
- ↳花は春に一斉に開花して葉のない枝を覆い尽くし
↳息をのむような圧巻の景観を生み出します - 花は花被片の数が多様で9個程の品種もあれば30個ある場合もあります
- ↳花中央の雄蕊と雌蕊は小さく目立ちません
- 花後の果実は楕円形でボコボコと隆起していて
- ↳熟すと赤色(~桃色)になり心皮が裂けて橙色の種子が何個も現れます
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
- 成熟してもコンパクトな樹形が保たれるため小さな庭にオススメです
シデコブシ(ヒメコブシ)の茎は木質で樹皮の色は灰色から灰褐色をしていて、高さは成熟すると約300~600cmの間で成長して同程度横へも大きく広がります。葉は緑色で光に当たると反射する光沢があり、大きさは長さ約10cm幅約4cmあり、形は楕円形もしくは倒卵形をしていて、茎に対して互生葉序に配置されます。花は直径が約6~11cmで完全に開く花被片が約9~30個あり、中央には複数の雄蕊と雌蕊が集まります。花後にできる果実は長さ約5cmの楕円形をしていて所々で隆起して、熟すと緑色から赤色(~桃色)になり心皮が裂けて橙色の種子が飛びててきます。
開花時期は早春から春、花色は白色や桃色、個々の花は花被片が9~30個で雄蕊と雌蕊は複数あります。樹形は直立で高さ約300~600cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は楕円形もしくは倒卵形、葉序は互生葉序につきます。
シデコブシ(ヒメコブシ)の栽培
園芸では、自然樹形のまま優雅に広がる美しい樹形や、春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事は特にありませんが「良好な日当たり」や「やや湿った土壌」を好みます。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
原産:中国
学名:magnolia figo
草丈:約300~400cm
分類:常緑低木
開花時期:5月~6月
花色:黄色●橙色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:普通
誕生花:6月1日
花言葉:「甘い誘惑」
特徴:カラタネオガタマ(唐招霊)は学名magnolia figo、別名「トウオガタマ」や「バナナ・シュラブ(banana shrub)」等とも呼ばれる中国原産の常緑高木です。日本でも江戸時代に渡来していて、神社や庭等で栽培されています。
カラタネオガタマ(唐招霊)の語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- カラタネオガタマは、「唐(カラ)」からきた、「オガタマノキ」を意味しており、オガタマノキは招霊(オギタマ)が転訛(訛り)したものです。
カラタネオガタマ(唐招霊)の特徴(魅力)
- カラタネオガタマ(唐招霊)は成熟しても高さが3~4mと他のモクレン(8~30m)と比べてかなり背が低いです
- 花はカップ状に6個の花弁(花被片)が開き直径約4cmの大きさです
- ↳花色は紫色・黄色・白色がありワックスを塗ったかのような光沢があります
- ↳開花期には近くを通るだけで「バナナ」を思わせる強い芳香が漂ってきます
- 葉は光沢があり美しく常緑で密に茂ります
- ↳そのため自生地の中国では生垣として親しまれています
- 基本的には放ったらかしで育てる事が出来るくらいに丈夫です
- ↳ただしやや寒さに弱いため強い霜の降りる地域では冬越し対策が必要です
カラタネオガタマ(唐招霊)の茎は木質で樹皮の色は褐色から灰褐色をしています。樹形はブッシュ状で成熟しても高さは約300~400cm程度です。葉は濃い緑色で光で反射する光沢があり、葉の大きさは長さ約4(10)cm幅約2(4.5)cmあり厚く楕円形をしていて、茎に対して互生葉序に配置されます。花は香りがあり、葉の節ごとに腋生して、個々の花は直径が約3~4cmでカップ状に開く花被片が6個あり、中央に多数の雄蕊と雌蕊が集まります。
開花時期は晩冬から春、花色は白色や黄色、紫色があり、個々の花は花被片が6個で雄蕊と雌蕊は多数あります。樹形は直立で高さ約300~400cmまで成長します。葉色は緑色で光沢があり、葉身は楕円形、葉序は互生葉序につきます。
カラタネオガタマ(唐招霊)の栽培
園芸では、バナナを思わせる強い香りがする花を楽しむ目的だったり、自然樹形のままブッシュ状に茂る樹形を活かして生垣に利用する目的で育てられます。育てる際に注意する事は「冬の寒さ」です。基本的には放ったらかしでも育つ程に丈夫でお世話も殆ど不要ですが、冬の寒さだけには弱いです。暖地であれば地植えでも越冬する事が可能ですが、基本的には強い霜に当たると枯れる可能性があるため、寒冷地等では冬に屋内に入れるなどの対策が必要でしょう。
カラタネオガタマ(唐招霊) |
原産:日本
学名:magnolia salicifolia
草丈:約300~750cm
分類:落葉低木/常緑小高木
開花時期:3月~5月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:3月24日
花言葉:「友情」
特徴:タムシバ(ニオイコブシ)は学名magnolia salicifolia、別名「ウィローリーフ・マグノリア(willow-leafed magnolia)」や「アニス・マグノリア(anise magnolia)」とも呼ばれる日本原産の落葉低木もしくは落葉小高木です。
タムシバ(ニオイコブシ)の語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のsalicifoliaはラテン語で「柳」を意味する「salix」と、「葉」を意味する「folia」の2語からなります。
- タムシバの由来は、元々の名前の「噛む柴」が転訛(訛り)したものと言われていています。
- ↳噛む柴の由来はタムシバの枝や葉を噛んだ時に独特な甘い風味があることからきています。
タムシバ(ニオイコブシ)の特徴(魅力)
- タムシバ(ニオイコブシ)は成熟しても高さが3~7.5mと他のモクレン(8~30m)と比べてかなり背が低いです
- ↳成熟すると高さ幅ともに同程度に広がり優雅な樹形をつくります
- 花が咲くのはコブシが咲き初めてから1ヶ月後くらいから開花します
- ↳花は葉が出る前に開花する為より花にフォーカスが当たります
- ↳タムシバとコブシはよく比較されますがタムシバは開花時に葉が付かずコブシは花の下に葉が1個つきます
- 花には「レモン」や「アニス」を連想させる香りがあり
- ↳ニオイコブシやアニス・マグノリアの別名をもっています
- ↳葉も同様に揉むと強い香りを漂わせます
- 葉はコブシと比べると細いです
- ↳ただし種小名の由来になる「柳」ほどは細長くありません
- 花後の果実は楕円形でボコボコと隆起しています
- ↳熟すと赤色(~赤褐色)になり心皮が裂けて橙色の種子がでてきます
- タムシバは園芸で親しまれる多くの雑種の親です
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
タムシバ(ニオイコブシ)の茎は木質で樹皮の色は灰色から灰褐色をしています。樹形は扇状に広がり高さは成熟すると約300~750cmの間で成長します。葉は揉むと強い香りがあり、葉色は表面が濃い緑色で裏面が淡い緑色、大きさは長さ約6(12)cm幅約2(5)cmあり、形は長楕円形もしくは倒披針形をしていて、茎に対して互生葉序に配置されます。花は直径が約10cmで完全に開き白色の花被片が約9個、中央には複数の薄黄色(~桃色)の雄蕊と緑色の雌蕊が集まります。花後にできる果実は楕円形の袋果で幾つも癒合して隆起し全体の長さは約5~10cmになり熟すと緑色から赤色(~赤褐色)になり心皮が裂けて橙色の種子が飛びでてきます。
開花時期は早春から春、花色は白色や桃色、個々の花は花被片が9個で雄蕊と雌蕊は複数あります。樹形は直立で高さ約300~750cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は長楕円形もしくは倒披針形、葉序は互生葉序につきます。
タムシバ(ニオイコブシ)の栽培
園芸では、自然樹形のまま優雅に広がる美しい樹形や、春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事は特にありませんが「良好な日当たり」や「やや湿った土壌」を好みます。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
タムシバ |
原産:日本
学名:magnolia obovata
草丈:約1500~3000cm
分類:落葉高木
開花時期:5月~6月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:
花言葉:「誠意ある友情」
特徴:ホウノキ(ホオノキ)は学名magnolia obovata、別名「ジャパニーズ・キューカンバーツリー(Japanese cucumber tree)」や「ジャパニーズ・キューカンバー・マグノリア(Japanese bigleaf magnolia)」等とも呼ばれる日本原産の落葉高木です。日本では北海道から九州まで分布していて、山地や丘陵等の湿り気のある場所に自生しています。
ホウノキ(ホオノキ)の語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のobovataはラテン語で「反対の」を意味する「ob」と、「卵形」を意味する「ovatus」の2語からきていて、倒卵形をした葉の形に由来します。
- 和名ホウノキの由来は葉に食べ物を乗せたり、包んでいた事からきています。
ホウノキ(ホオノキ)の特徴(魅力)
- ホウノキ(ホオノキ)は非常に背が高く理想的な環境の元では高さ30mに達します
- 花は大きく最大20cmまでの大きさになり
- ↳蓮の花の様に花被片が大きく開きます
- 花中央で円錐状に集まる多数の赤色の雌蕊と雄蕊は大きく目立ちます
- ↳他のモクレンの仲間と比べても大きいです
- 花後の果実は鱗状でドラゴンフルーツの様な見た目をしており
- ↳果実がボコボコと隆起する他のモクレンの仲間とは少し違います
- 葉は非常に大きく枝の頂部で円周状に並ぶ様に配置されています
- ↳以前は食品を乗せるお皿代わりに利用されたり食品を包む為に利用されたりしていました
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
ホウノキ(ホオノキ)の茎は木質で樹皮の色は灰褐色もしくは灰色をしていて、高さは成熟すると約1500~3000cmの間で成長して幹の直径は1mに達します。葉は緑色、長さは約10~20(稀に40)cmあり、形は倒卵形をしていて、枝先で密に集まり互生葉序に配置されます。花は芳香があり、個々の花は直径約15~20cmで花被片は9~12個あり完全に開き、中央には多数の赤色の雄蕊と雌蕊が円錐状に集まります。花後にできる果実は袋果で長さ12~20cmの楕円形をしていて鱗状になりながら棘があり、熟すと色は緑色から赤色になります。
開花時期は晩春から初夏、花色は白色、個々の花は花被片が9~12個で赤色の雄蕊と雌蕊が多数あります。樹形は直立で高さ約1500~3000cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は倒卵形、葉序は枝の頂部に集まり互生葉序につきます。
ホウノキ(ホオノキ)の栽培
園芸では、自然樹形のまま壮大に広がる美しい樹形や、春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事は特にありませんが「良好な日当たり」や「やや湿った土壌」を好みます。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
ホウノキ |
原産:中国
学名:magnolia liliiflora
草丈:約300~500cm
分類:落葉低木
開花時期:4月~5月
花色:赤色●桃色●紫色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:3月21日/5月7日
花言葉:「威厳」「持続性」「自然への愛」
特徴:モクレン(シモクレン)は学名magnolia liliiflora、別名「ジャパニーズ・マグノリア(Japanese magnolia)」や「ムーラン・モクレン(Mulan magnolia)」等とも呼ばれる中国原産の落葉低木です。
モクレン(シモクレン)の語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のliliifloraは「ユリ」を意味する「lili」と、「花」を意味する「flora」の2語からきておりユリの様な花を咲かせる事に由来します。
- 和名のモクレン(木蓮)の由来は木本で花が蓮を連想させる所からきています。
- 別名の木蘭は中国の伝説上の女性のモクラン(ムーラン)に由来しています。
- 別名のムーラン・モクレンは年老いた父に変わり従軍して、功をたて、故郷にかえった伝説上の女性のムーランに由来します。
- 別名のジャパニーズ・マグノリアは日本で栽培されていたものが初めに英語圏に紹介されたため
モクレン(シモクレン)の特徴(魅力)
- 花被片が長く特徴的な花の形は「チューリップ」や「ユリ」の花に例えられます
- 花色は外側(赤紫色)と内側(白色)で花色が異なり上品な雰囲気をつくります
- 花はシネオール由来の薬品やミントを想像させる上品な香りをもちます
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
- ↳公共の場所や公園等でも良く栽培されています
モクレン(シモクレン)の茎は木質で樹皮の色は褐色から灰褐色をしており、一般的には高さ約300~600cmの間で成長します。葉は濃い緑色で革のような質感があり、形は楕円形から倒卵形で長さ約8~10cmあり、茎に対して互生葉序に配置されます。花は香りが良く、花被片が6個あり、花色は花被片の外側が赤色(~赤紫色)で内側が白色(~薄桃色)をしていて、雄蕊と雌蕊は花中央で円錐状に集まり多数つきます。花後にできる果実は楕円形で、熟すと赤色になります。
開花時期は春から晩春、花色は赤色や桃色、紫色や白色、個々の花は花被片が6個で雄蕊と雌蕊は多数あります。樹形は直立で高さ約300(500)cm × 幅は300(500)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は楕円形もしくは倒卵形、葉序は互生葉序につきます。
モクレン(シモクレン)の栽培
園芸では、春に一斉に開花する上品な赤紫色の花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事は「日当たりの良い場所に植える」くらいです。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
モクレン |
原産:日本
学名:magnolia kobus
草丈:約500~2000cm
分類:落葉高木
開花時期:3月~4月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:3月8日/3月24日
花言葉:「友情」「関係」
特徴:コブシは学名magnolia kobus、別名「ヤマアララギ」や「コブシハジカミ」等とも呼ばれる日本および東アジア原産の落葉高木です。日本では北海道から九州まで分布していて、山地や丘陵等の湿り気のある場所に自生しています。
コブシの語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のkobusの由来は和名の「コブシ(kobushi)」からきています。
- 和名コブシの由来は諸説あります。
- ↳開花する様子が子供のコブシのように見えるという説
- ↳花後にできる果実が子供の握りこぶしに見えるという説
コブシの特徴(魅力)
- コブシは非常に背が高く理想的な環境の元では高さ20mに達します
- ↳成熟すると高さ幅ともに非常に大きくなり圧巻の景観をつくります
- 花が咲くのは早春とモクレンの中でも早咲きの分類に入ります
- ↳花の咲き具合を指標にして種まきや田植えが行われていたため別名「田植え桜」や「種まき桜」とも呼ばれていました
- 花は多くの葉が出てくる前に開花する為より花にフォーカスが当たりますが
- ↳花の下に実は1個葉があります
- 花後の果実は楕円形でボコボコと隆起していて
- ↳熟すと赤色になり心皮が裂けて赤色の種子が何個も現れます
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
- 生育が旺盛なため他のモクレンの台木にも利用されています
コブシの茎は木質で樹皮の色は灰褐色をしていて、高さは成熟すると約500~2000cmの間で成長します。葉は緑色で光に当たると反射する光沢があり、大きさは長さ約5(~15)cm幅約5(~8)cmあり、形は楕円形もしくは倒卵形をしていて、茎に対して互生葉序に配置されます。花は心地よい香りがあり、個々の花は直径が約6~10cmで完全に開く花被片が6個あり、中央には多数の雄蕊と雌蕊が円錐状に集まります。花後にできる果実は長さ5~15cmの楕円形をしていて所々で隆起して、熟すと緑色から赤色になり心皮が裂けて赤色の種子が飛びててきます。
開花時期は早春から春、花色は白色、個々の花は花被片が6個で雄蕊と雌蕊は多数あります。樹形は直立で高さ約500~2000cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は楕円形もしくは倒卵形、葉序は互生葉序につきます。
コブシの栽培
園芸では、自然樹形のまま壮大に広がる美しい樹形や、春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事は特にありませんが「良好な日当たり」や「やや湿った土壌」を好みます。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
コブシ |
原産:日本/中国/朝鮮
学名:magnolia sieboldii
草丈:約500~1000cm
分類:落葉小高木
開花時期:5月~7月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
花言葉:「変わらぬ愛」
特徴:オオヤマレンゲは学名magnolia sieboldii、別名「ミヤマレンゲ」や「シーボルト・マグノリア(Siebold’s magnolia)」等とも呼ばれる日本および中国、朝鮮が原産の落葉小高木です。日本では本州関東北部・四国・九州・屋久島に分布して山地の林内に自生しています。
オオヤマレンゲの語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名「シーボルディ(sieboldii)」は長崎のオランダ商館に医師として来日したシーボルトに由来しています。
- オオヤマレンゲの由来は奈良県の大峰山に自生していて花がレンゲに似ている所からきています。
- 別名のミヤマレンゲの由来は山奥(深山)に自生している事からきています。
オオヤマレンゲの特徴(魅力)
- オオヤマレンゲは自然樹形のまま美しく扇状に広がり
- ↳成熟すると高さが10mに達します
- 若い茎や葉は薄ら毛が生えています
- 花の形は「レンゲ」にも例えられていて上品な雰囲気があり
- ↳他のモクレンの花と比べても非常に美しいです
- 花後の果実は鱗状でドラゴンフルーツの様な見た目をしており
- ↳果実がボコボコと隆起する他のモクレンの仲間とは少し違います
- ↳熟すと赤色になり心皮が裂けて赤色(~橙色)の種子が何個も現れます
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
オオヤマレンゲの茎は若い茎は緑色で薄ら毛が生えており、成熟すると樹皮の色は褐色から灰褐色になります。樹形は扇状に広がり高さは成熟すると約500~1000cmの間で成長します。葉は緑色で若い葉は薄ら毛が生えていて、大きさは長さ約9(~25)cm幅約4(~12)cmあり、形は楕円形もしくは倒卵形をしていて、茎に対して互生葉序に配置されます。花は香りがあり、個々の花は直径が約7~10cmでカップ状に開く花被片が6~12個あり、中央には多数の赤色の雄蕊と黄色の雌蕊が円錐状に集まります。花後にできる果実は袋果で長さ5~10cmの楕円形をしていて鱗状になりながら棘があり、熟すと色は緑色から赤色になります。
開花時期は晩春から夏、花色は白色、個々の花は花被片が6~12個で雄蕊と雌蕊は多数あります。樹形は直立で高さ約500~1000cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は楕円形もしくは倒卵形、葉序は互生葉序につきます。
オオヤマレンゲの栽培
園芸では、自然樹形のまま扇状に広がる美しい樹形や、春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事は特にありませんが「良好な日当たり」や「やや湿った土壌」を好みます。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
オオヤマレンゲ |
原産:日本
学名:magnolia compressa
草丈:約1000~2000cm
分類:常緑高木
開花時期:2月~4月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:普通
花言葉:「畏敬の念」
特徴:オガタマノキ(招霊木)は学名magnolia compressa、別名「ヤマアララギ」や「コブシハジカミ」等とも呼ばれる日本原産の常緑高木です。日本では本州関東中南部以西・四国・九州・南西諸島に分布していて、山地や丘陵等の湿り気のある場所に自生しています。
オガタマノキ(招霊木)の語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のcompressaは「圧縮」を意味しています。
- 和名オガタマノキは、元々「招霊(オギタマ)」と呼ばれていて枝葉が神事に利用されていましたが、転訛(訛り)して今の呼び名になっています。
オガタマノキ(招霊木)の特徴(魅力)
- オガタマノキは古来から神社の神域等に植えられていて御神木として神聖視されています
- ↳オガタマノキの枝葉は榊と同様に神事で利用されていて
- ↳枝葉を神前に備える事で心霊を招く事が出来ると言われています
- ↳上記の理由から縁起の良い木としても扱われています
- ↳移植が難しいため苗木としての流通は少ないです
- オガタマノキ(招霊木)は非常に背が高く理想的な環境の元では高さ20mに達します
- ↳成熟すると高さ幅ともに非常に大きくなり圧巻の景観をつくります
- 花が咲くのは早春とモクレンの中でも早咲きの分類に入りますが
- ↳花は小さく常緑の葉に隠れるため目立ちません
- 一般的なモクレンの仲間と比べると寒さに極端に弱いです
オガタマノキ(招霊木)の茎は木質で樹皮の色は褐色から灰褐色をしていて、高さは成熟すると約1000~2000cmの間で成長します。葉は濃い緑色で光で反射する光沢があり、葉の大きさは長さ約10cmあり厚く倒卵形をしていて、茎に対して互生葉序に配置されます。花は香りがあり、枝の先端近くで腋生して、個々の花は直径が約3cmで完全に開く花被片が9個あり、中央に多数の雄蕊と雌蕊が集まります。花後にできる果実は楕円形で隆起する様に集まり、熟すと緑色から赤色(~桃色)になり心皮が裂けて赤色(~桃色)の種子が飛びててきます。
開花時期は晩冬から春、花色は白色、個々の花は花被片が6個で雄蕊と雌蕊は多数あります。樹形は直立で扇のように広がり高さ約1000~2000cmまで成長します。葉色は緑色で光沢があり、葉身は楕円形もしくは倒卵形、葉序は互生葉序につきます。
オガタマノキ |
学名:magnolia × brooklynensis
草丈:約240~360cm
分類:常緑低木
開花時期:4月~5月
花色:黄色●桃色●紫色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
特徴:マグノリア(ブルックリネンシス)は学名magnolia × brooklynensis、黄色の花が美しい北米原産のキモクレン(Magnolia acuminata)と、赤紫色の上品な花が魅力の中国原産のモクレン(magnolia liliiflora)の雑種の落葉低木です。
マグノリア(ブルックリネンシス)の語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のbrooklynensisは、ブルックリン植物園(Brooklyn Botanic Garden)で交配された事に由来します。
マグノリア(ブルックリネンシス)の特徴(魅力)
- 成熟しても高さが360cm程度と小さな庭でも育てやすい所が魅力です
- 花色は黄色が中心ですが品種により桃色や紫色もあり
- ↳春に一斉に開花する花は葉のない枝を覆い尽くして
- ↳息をのむような美しい景観を生み出します
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
開花時期は春から晩春、花色は黄色を中心に桃色や紫色があり、個々の花は花被片が6個以上で雄蕊と雌蕊は多数あります。樹形は直立で高さ約240(360)cm × 幅は240(360)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は楕円形もしくは倒卵形、葉序は互生葉序につきます。
マグノリア(ブルックリネンシス)の栽培
園芸では、自然樹形のまま優雅に広がる美しい樹形や、春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事は特にありませんが「良好な日当たり」や「やや湿った土壌」を好みます。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
原産:北アメリカ
学名:magnolia virginiana
草丈:約300~3000cm
分類:半常緑高木
開花時期:5月~7月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:6月8日
花言葉:「壮麗」「威厳」「前途洋洋」
特徴:ヒメタイサンボクは学名magnolia virginiana、別名「スイートベイ(sweetbay)」や「スイートベイ・マグノリア(sweetbay magnolia)」等とも呼ばれる北アメリカ原産の常緑高木です。
ヒメタイサンボクの語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のvirginianaはアメリカのバージニア州に由来します。
- ヒメタイサンボクの由来はタイサンボクと比べて花や葉が小さい事から
ヒメタイサンボクの特徴(魅力)
- ヒメタイサンボクは非常に背が高く理想的な環境の元では高さ30mに達します
- 花は大きく直径約8~14cmの大きさになり
- ↳チューリップの様に咲く一般的なモクレンと違いヒメタイサンボクは「蓮」の様に花被片が大きく開きます
- 花は「バニラ」や「レモン」等を思わせる香りがあり
- ↳開花時は近くを通るとほんのり香ります
- 開花期になると沢山の蜜蜂が花粉を集めに訪れます
- ヒメタイサンボクは半常緑のため寒い地域では葉が落ちることがあります
- ↳また常緑のタイサンボクより葉が小さめです
- 花後の果実は熟すと心皮が避けて赤色の種子は何個も現れますが
- ↳集合体恐怖症の人にはややキツい見た目です
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
ヒメタイサンボクの茎は木質で樹皮の色は灰褐色をしていて、高さは成熟すると約300~3000cmまで成長します。葉は濃い緑色で光に反射する光沢があり、硬く革の様な質感で、大きさは長さ約6(~12)cm幅約3(~5)cmあり、形は楕円形をしていて、茎に対して互生葉序に配置されます。花は強い香りがあり、花被片は6~15個で蓮の様に大きく開き、花の大きさは最大8~14cm、中央に多数の雄蕊と雌蕊が菱形状に集まります。花後にできる果実は長さ3~5cmの楕円形で、熟すと緑色から泡褐色になり心皮が裂けて赤色の直径約1cmの種子が飛びててきます。
開花時期は晩春から夏、花色は白色、個々の花は花被片が6~15個で雄蕊と雌蕊は多数つきます。樹形は直立で高さ約300~3000cmまで成長します。葉色は緑色で光沢があり、葉身は楕円形、葉序は互生葉序につきます。
ヒメタイサンボクの栽培
園芸では、壮大に広がる美しい樹形や春に一斉に開花する美しい白色の花を鑑賞する目的で庭木として栽培されています。育てる際に注意する事はありません。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く、ほったらかしでも育てる事が出来る位に丈夫です。
ヒメタイサンボク |
原産:北アメリカ
学名:magnolia acuminata
草丈:約1200~3000cm
分類:落葉高木
開花時期:4月~5月
花色:黄色●緑色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
特徴:キモクレンは学名magnolia acuminata、別名「キューカンバー・ツリー(cucumber tree)」や「キューカンバー・マグノリア(cucumber magnolia)」等とも呼ばれる北アメリカ原産の落葉高木です。
キモクレンの語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のacuminataはラテン語で「尖った/鋭い」を意味しています。
- キモクレンの由来は黄色の花を咲かせるモクレンからきています。
- 別名のキューカンバー・ツリーはキュウリの様な果実をつけて大きな葉をもつ所に由来します。
キモクレンの特徴(魅力)
- キモクレンは非常に背が高く理想的な環境の元では高さ30mに達します
- 花はチューリップを思わせる可愛らしい形をしていて
- ↳花被片が完全に開く事は稀です
- ↳花色は黄色(~黄緑色)をしています
- 花が終わるとボコボコした楕円形の果実をつけます
- ↳果実は緑色から成熟する赤色になり10~60個の種子を生成します
- 葉は非常に大きく大人の手の平の大きさをこえます
- ↳葉の大きさは長さ約12(~25)cm × 幅は約6~12cmです
- 基本的に丈夫で夏の暑さや冬の寒さに強いため放ったらかしでも育ちます
開花時期は春から晩春、花色は黄色(~黄緑色)、個々の花は花被片が6個以上あり雄蕊と雌蕊が多数あります。樹形は直立で高さ約1200~3000cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は楕円形もしくは倒卵形、葉序は互生葉序につきます。
キモクレン |
原産:北アメリカ
学名:magnolia macrophylla
草丈:約800~2000cm
分類:落葉高木
開花時期:5月~7月
花色:白色〇
葉色:緑色●
特徴:グレートリーフ・マグノリアは学名magnolia macrophylla、別名「マグノリア・マクロフィラ」や「ビックリーフ・マグノリア(bigleaf magnolia)」等とも呼ばれる北アメリカ原産の落葉高木です。
グレートリーフ・マグノリアの語源(由来)
- 属名のmagnoliaはフランスの植物学者ピエール・マニョール(Pierre Magnol)への献名です。
- 種小名のマクロフィラ(macrophylla)はラテン語で「大きな葉の」を意味しており大きな葉に由来しています。
- 一般名のグレートリーフ・マグノリアや別名のビックリーフ・マグノリアは葉の大きさに名前の由来があります。
グレートリーフ・マグノリアの特徴(魅力)
- グレートリーフ・マグノリアは圧倒的に巨大な葉が特徴です
- ↳具体的には長さ約25(80)cm × 幅が約10(30)cmあります
- 葉は強風や乾燥により痛みやすいです
- 花は種から育てて開花するまでに約12年かかると言われています
- ↳花の直径は約20~25cmと非常に大きく心地よい香りがあります
- 花後の果実は楕円形で約8~15cmの長さになり
- ↳ボコボコと隆起する部分が裂けて橙色の種子がでる姿はグロく
- ↳集合体恐怖症の人にはややキツい見た目をしているかもしれません
開花時期は晩春から夏、花色は白色、個々の花は20~25cmあり花被片が6個以上で雄蕊と雌蕊は多数あります。樹形は直立で高さ約800~2000cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は長さ約25(80)cmで幅が約10(30)cmある楕円形もしくは倒卵形、葉序は互生葉序につきます。
グレートリーフ・マグノリア |